■ エキゾースト パーツ

世間は大型連休中ですが、予定の業務が終了していない弊社はエンドレスで進行中です。

1ヶ月近くお預かりしているマシンのチャンバー製作に着手しているところですが、予想に反して手強いです。

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TZR250の後期モデル、89年から3年しか生産されなかった前方吸気、後方排気という珍しいレイアウトのエンジン。

91年からV型となるため並列2気筒としては最後のモデルとなります。

しかし、このレイアウトはメリットとデメリットがあって総合的にはどうなのか、いろいろ乗り込んだ人しか分らないと思いますが、私個人的には面白いですね。

何で他の機種ではこういうレイアウトが採用されなかったのか興味深いところがあります。

クランクケース吸入ですから、キャブレターが後ろでも前でも吸気量は同じですが、通常レイアウトではキャブレター周りが熱くなってしまいますが、前方なら冷やされますから、フレッシュなエアーが吸入され充填効率が上げられるでしょう。排気管も後ろ向きの排気ポートからストレートに排気され抵抗も少ないでしょう。

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チャンバーの寸法は依頼者からエクセルで作図したものをメール送信していただき、それに従って製作するだけです。ところが、真っ直ぐなパイプを作るわけではありませんので微妙なカーブを作ることで難航しています。

左右のエキパイを成型して口元フランジを固定してみると、これではパイプの位置が高すぎます。シートの下が近くて配線などが焼けてしまうことになりそうなので、やり直しです。ここまで2日かかっていますが、惜しげもなく廃却です。

 

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即効で少し下向きに変えたカーブのエキパイ2本を作成して続行です。

このようなことを繰り返していますので予定どおり業務が進まないということになります。

納期は約束しても無駄ということです。

初めて作るものはどうしても時間がかかりますが完成したときの喜びも既成品とは違うものがあるのです。

 

 

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うーむ、官能的です。

リヤストレートとは名ばかりで、クネクネ曲がってないと、サブフレームやサイドカバーと干渉してしまうので、必然的なカーブを描いています。

これからテールパイプとサイレンサー2本作らなければ完成しません。

あと20時間くらいでしょうか、もうひと頑張りします。

 

 

 

CIMG0802.JPGサイレンサー2本、リヤカウルに空いた穴から突き出しています。

4ストのセンター出しは、このモデルから発展したと言えます。センターはリヤタイヤが上がってきますので、チャンバーは両側に張り出した形状にしないと当たります。

サイドカバー付けると全部隠れて見えなくなりますのでストリップ状態だとこのようになります。

これでオーナーの設計されたチャンバースペックで製作が完了しました。

GW+3日の工程費やしましたので、この後も過密スケジュールで進行していきます。

 

 

ワンオフ製作のチャンバーを希望されるお客さんは次のことに、ご注意ください。

製作したいチャンバーの寸法図、または見本が無い場合はお引き受けできません。チャンバーの諸元はエンジンの仕様と密接な関係がありますので、車種毎に専用設計になっています。寸法図が提示されない場合は新規に設計しなければなりませんが、経験の無い車種のチャンバーをゼロから製作するとなると相当な試作とテストを繰り返さなければ、満足な物は作れないでしょう。そういう決まっていない試作などの期間や費用はお約束できるものではないということが理由です。

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今回のDT125は全く経験ありませんでしたが、製作できる可能性があったことと、こういう依頼に対応できないと、弊社の存在意義も無いと考えましたので、お引き受けすることにしました。

ワンオフなど安易に引き受けるものではないことを思い知らされる例でした。

DT125といえば水冷エンジンのチャンバーしか経験が無かったのですが、このマシンは空冷エンジンでした。初期型は78年ですがこれは後期型の80年モデルのようです。

依頼内容はRZ125チャンバーのスペックで作りたいということだったのですが、ボア、ストロークが56×50で同じなので使えると思ったのですが駄目でした。ノーマルチャンバーの寸法とRZ用が違い過ぎて、おそらくパワーダウンするだろうと予測したからです。

では空冷エンジンのレーサー用ということで77CR125が56×50で同じボア、ストロークなので使えるのではないかと試作に取りかかったのでした。

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これが77CR125スペックですが、試乗してみて落胆しました。

全体的にトルク不足で高速も伸びない、ノーマルより全然走らない失敗作でした。

カタログ値だけの性能比較ですがDTは13PS/7500rpmに対して77CRは22PS/10000rpmということで、同じボア、ストロークでも性能が格段に違うということ。ポート形状やピストン形状など他の要素が大きく違っているためにチャンバー形状も違ってくるということを物語っています。

当時のDTと同じ鋳造型で製造されている80年式YZ125も同じボア、ストロークですが、26.5PS/11000rpmという高回転高出力型の特性を持ちます。一般市販車のDTの性能が違うのは公道での乗りやすさや安全性を重視した結果と考えられますので、やはりノーマルチャンバーをベースに作らなければならないということです。

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ノーマルチャンバーは膨張部が2重構造になっていますので、外形寸法からは内部の寸法が測れません。

ストレート部とコンバージェント(収束)コーンは125クラスの過去データーから妥当な寸法を導き出し、推測して決めました。

ようやくワンオフ製作に掛かることができます。

 

 

 

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テールパイプがモノクロスサスのショックとクリーナーボックスの狭い隙間をクネクネと曲がって通してあります。こういう部分は実車がないと製作不可能です。

サイレンサーも頼まれましたのでレトロな雰囲気のオールアルミで仕上げました。

試乗してみましたら、ノーマル同様の特性で5000rpmから8000rpmまでパワーバンドが広がる乗りやすいものにできました。

8000rpmからレッドゾーンなので、レーサーのように高回転で回す必要がないエンジンです。

32年前のオートバイなので部品も廃番になっています。壊さないように走り続けていただきたいと思います。

CRF250サイレンサーのアルミ・チタンマフラーはMFJ国際B級以上のクラスに適合ですが、国内A級以下は純正でチタンを使用している機種以外はチタン材料の使用が禁止という規則があります。

そこで国内規則に準じたマフラー製作の依頼がありましたので作りました。

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エンドキャップとジョイントパイプがステンレスになっています。

筒はアルミを手巻きで製作しています。

バフ掛けして艶をだしています。

細かいキズを取って表面を滑らかにしておくことで泥が付着しても簡単に落とせます。

 

 

 

 

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組み立てた状態です。

ノーマルマフラーが大きく、重量が3kgありますので、軽量化目的でアルミ・チタンマフラーを作りましたが、ステンレスに置き換わった部分で重量増が懸念されました。

結果はアルミ・チタンの2kgに対して2.6kgになりましたが、ノーマルより400gの軽量化です。

前回2011モデルでパワーチェックして、中速トルクの厚い仕様と中身は同じにしてありますので、国内Aクラスでも効果が発揮できるものと考えられます。

ステンレスパイプが固く、手曲げ加工が無理でしたので、機械曲げを外注した分、製作コストがアップしていますが、チタン仕様と同じ価格48000円をキープしたいと思います。

国内のモトクロッサーの排気量では250クラスがスタンダードだと思っていますが、中でも業界のリーダー的存在のホンダが製造しているCRFに力を注いでマフラーを作っています。 

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2012モデル用ですが

弊社オリジナルの特徴に触れてみたいと思います。

少量生産なのでアルミとチタン板、チタンパイプをハンドワークで加工しています。

 

 

 

 

 

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フロントキャップの部分です。通常、板物のキャップで作られるパーツですが、アルミ塊から削り出しています。板物の場合、クラッシュして大きな荷重が掛かったときに歪み易いのでアルミ塊の方が荷重に耐えられます。

チタンパイプが圧入してありますが、アルミが熱膨張してパイプが動いてしまうのを防ぐために、キャップ内側にフランジを溶接してボルト止めしてありますので絶対に動きません。

 

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エンドキャップ部分はチタン製です。リヤパイプの内径と長さの適正化により、騒音低減とパワーアップの両立を実現しました。騒音は2mMAX法で楽々クリアします。

菱形断面のアルミパイプは曲率の小さいR曲げと平面の面積を縮小することで、剛性を上げています。ノーマルのアルミサイレンサーより強度が高いと思います。

結合はM5のネジ止めにしてあります。ステレスリベット加締められるエアリベッターがなくてもヘキサゴンレンチだけで脱着できるのでグラスウール交換も容易にできます。

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フロントキャップの結合はM6のボルト止めで、こちらもヘキサゴンレンチで脱着可能です。

分解可能にすることで、ダメージを受けたパーツ別に修理したり交換することを前提としていますので、このマフラーのオーナーには、クラッシュしてダメージを受けても使い続けていただきたい思いを込めています。

 

 

 

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エキパイとミドルパイプの結合部分はガスケット不要です。

ノーマルのガスケット仕様ですとサブフレームの動きにあわせてサイレンサーも振られますので、ガスケットの内側でエキパイ端末が動いて、潰れてしまっているのを見た事がある人も多いと思います。

0.1mm隙間で嵌め合いしてありますので勘合部分の剛性が上がってパイプ端末が潰れないで済みます。

 

 

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手曲げエキパイはノーマルと同寸ですが重量は200g軽量、サイレンサーは、なんと1kg軽量になります。

またチタンは錆びないのは勿論ですが、泥汚れもつきにくく、マフラーの素材として理想的です。

製作費はエキパイが2万円、サイレンサーが48000円という量産品並みで提供させていただきますが、ハンドメイドなので納期は業務の状況で変動しますのでメール等でお問い合わせください。

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CRM250のチャンバーはARとRR(3型)で若干の仕様変更があります。チャンバー諸元は同じですが、口元フランジの穴位置と下側マウントステーの穴位置が違いますので、ARとRRは互換性ありません。

我社にとって、この10年間で最も売れたチャンバー、サイレンサーがCRM250です。数えてはいませんが200台くらいです。殆どのお客さんは、チャンバーとサイレンサーのセットで注文されますが、勿論どちらか一方でもノーマルに取り付くようになっています。

およそ半数はクローム鍍金を指定されますが、これは外注費として15000円別途かかりますので、総額39000円という少し高価なものになります。私的にはチャンバーは未塗装で焼け色を楽しむものだと思っていますので、邪道と思っていますが、乗りっぱなしでも錆びがでないクローム鍍金の手間要らずで外観がかわらないことは魅力かもしれません。

CRMの実車が近くにありませんので、装着画像は撮れませんが、鍍金工場から引き取って梱包する僅かの時間で完成品画像を取ってみました。

理想は、ラインナップ品は在庫をストックしておいて注文されると直ぐ発送、という形を取るべきですが、何を頼まれるか分らない上に1品あたり15時間程度製作にかかるため、オーダーが溜まってしまいます。通常1ヶ月以上、お待ちいただいているのに在庫品のために時間を割いている余裕がないということです。お待ちいただいているお客様には、申し訳ありません。

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チタンパイプに砂を詰めて手曲げします。

これはφ35ですが180°曲げは相当な経験が必要でしょう。

バーナーで炙りながら金属の固さを腕に感じながら柔らかくなったところで曲げていきますが、失敗するとパイプが潰れてしまったり、内Rにシワがよったりします。

曲げ可能な最小Rというものがありますが、これは内Rで45Rです。太いサイズほど曲げRは大きくなっていきます。

ベンダーマシンはありませんので、手曲げ技術だけが頼りの作業です。

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YZ250Fのノーマルエキパイを切ったものと比較ですが、遜色ないカーブを描いています。

オフロード用のエキパイはこれができないと形になりませんので必須テクニックでしょう。

 

 

 

 

 

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フランジの部分ですが、YZは口元が2mm拡大しています。フランジで押さえるためのツバ出し加工もしてあります。

フランジはA2017削り出しです。量産ではチタンやスチールのプレートをプレス打ち抜きやレーザーカットするのが普通ですが、スタッドボルトの締め付けで撓んでしまいますので、A2017の厚さ10mmのほうが、撓まず放熱性も良いので採用しています。

 

 

 

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後半のパイプはφ41.3ですが材料代が2mで16000円と高価なもので、2万円のエキパイを1本だけ製作すると完全に赤字です。2本作って材料代が払える程度ですから厳しい商売です。

こんな感じで購入した材料代を回収するために日々、仕事に励んでおります。

何故これを作るかといいますと、ノーマルエキパイに亀裂が入ったり、潰れたりして、修理を頼まれることがあります。修理可能な程度には限りがあります。その場合は新品購入をお勧めするのですが純正品でも相当高価なもので、なるべく出費を抑えたい要望に応えようとしているわけです。

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耳の痛い話ですが、80年代のモトクロス全盛期に存在したレース場のうち9割以上が無くなっている現実をご存知でしょうか。

関東では新潟の川西モトクロスコース以外、全てのコースが閉鎖されてしまいました。現在はその後つくられたコースで運営されていますが、コースが閉鎖される理由は幾つかあると思います。その一つに騒音問題というものがあって、コースの近隣住民から苦情を受けて対策を迫られるということがあるようです。

2輪メーカーは、国内においてはMFJ公認車両を製造することが、目的でありますから

MFJ公認レースが開催されて、それに適合した車両が販売されれば目的は達成なのです。近隣から苦情を受けるような場所でレースすることについては対応できないということが現状でしょう。実際、全日本開催コースで苦情がでた話を聞かないですし、市街地であったとしても川口や伊勢崎のオートレース場ではモトクロスの比較にならない爆音でレース開催できていますし、その場所で暮らす人たちの認識の違いもあるでしょう。そんな折、関西方面のコースでも騒音問題で一部車種が走行を断られるという対応をされているようなのです。あちらのコースで走られているお客さんから依頼がありまして、2011モデルYZ250Fのマフラーを消音加工してみました。お客さんの話では2012CRF250レベルだと問題ないそうで、カワサキかヤマハが問題の対照となっているということです。

送られてきたマフラーはYZ250FのUS仕様のサイレンサーとエキパイで、国内のノーマルより当然、うるさいとおもわれます。比較検討のため、ノーマルは手をつけずにUSの方を加工することになりました。

よく暫定的にマフラーの出口にバッフルを装着することがありますが、チューンアップされたエンジン性能を損ねることと、バッフル長が短く、出口付近にあるため風切り音が出てしまい、耳障りな音に変わったりして満足な効果は得られないでしょう。

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目的は暫定的な処置ではなく、CRF250並みの消音性能を目指すということで、取り外せる仕様にはなっておりません。

リヤパイプの内径を縮小しつつ、長さも延長しています。排気の吸い込みが有利になるように吸い込み口をテーパー状にしてあります。パンチングの太さはパワーに影響しますので細くしません。

マフラーの容積がCRFより小さいので同等にはならないですが、ノーマルに比べると違いが歴然となるでしょう。

 

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グラスウールが消音する上で重要なアイテムになります。

US仕様に組み込まれていたのは旧型のノーマルグラス&ステンウールでしたので、ホンダ純正に取り換えました。ヤマハさんに申し訳ないですが、こちらの方が消音性能が上なので、純正部品代7600円投資する必要がありました。

CRFサイズは画像の通り量が多いのでYZ用には2割ほどグラスウールを間引かないと入りません。

 

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エキパイもノーマルにサブチャンバーを仕込みました。騒音は1dBほど軽減されますが耳で聞いた程度ではあまりわかりません。

車検で数値ギリギリだったとすると1dB余裕ができるといった具合です。

パワーアップは殆ど変わらないでしょう。むしろ大人しい特性に変わります。直管に横穴が開いてサブチャンバーに入ることになるので排気の勢いが下がり、パワーがマイルドで騒音も少し減るということになります。

マフラーは排気することだけでなく、燃焼室と吸気系が連動していて、排気された分だけ空気が吸入されて適正な燃料がミックスされることで充填効率が上がってパワーアップに繋がるということです。マフラーに蓋をして騒音を下げるという手法は吸入の妨げになってパワーダウンすることになります。

パワーダウンは承知で、そのコースで走り続けるか、問題ない場所まで移動して走るか、いずれにしても最盛期のモトクロスから比較して、やりにくい時代になってきたと思います。

これは、ラインナップではありませんが、お客さんの要望で作ってみました。

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アルミの筒とチタンカップの組み合わせですが菱形断面にしました。オーバルより曲率の小さいR曲げにより剛性があがります。

その反面、チタン板の曲げが固くで難義です。プレス機なしで手加工ですから力技で成型しています。

250サイレンサーと同じ形状ですが、450の排気量にあわせて全長で50mm長くしてあります。完成してから2mMAX法で音量計測します。

 

 

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2012年型CRF450です。オーナーはフラワーオートの嶋野さん。

80年代、ATV協会創世記のころの3輪バギーチャンピオンで、あの"ダミアン号"の運転手でした。60歳過ぎても新型の450でMXでトレーニングする理由は、同年代の仲間が薬飲んでないと健康でいられないのに、MXで体を動かし汗をかくことで体力を維持するためだといいます。

友人が「嶋野くんは本当に薬を飲んでないのか?」と驚いて聞かれたので「MXが薬の代わりだ、バイ〇グラは時々飲むけどな」と笑いとばしたそうです。

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サイドカバー付けた状態ですが、サイレンサーエンドの位置がノーマルと同じです。

エンジンかけて吹かしてみましたが、アクセルのレスポンスもよく乗りやすそうです。騒音も思った以上に静粛で、2mMAX法で計測してみましたら110.6dBでしたので250と同等の消音性能を発揮しています。

今年、MCFAJも登録されたそうなのでレースの方も頑張って続けていただきたいと思います。

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通常シングルのエキパイならR曲げは2本で出来ますが、複雑な3次元カーブで形成されるデュアルエキゾーストは7つのR曲げが必要でした。

微妙な取り回しで構成するため、曲げたパイプを必要な長さで切断して繋いでいきます。

 

 

 

 

 

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口元とフランジも加工します。

フランジはアルミ2017をフライス盤で切削。

口元はパイプと同じ材質SUS304の丸棒から旋盤で切削します。

この状態で排気ポートに取りつけ、パイプのレイアウトを決めていきます。

 

 

 

 

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2本のエキパイの仮組みができたら、ジョイントパイプの曲げ形状を決めます。

2本のエキパイを1本のジョイントパイプにまとめるためテーパー状のパイプも成型してあります。

差込の部分は少し外径が小さくなるため、丸棒から切削加工して、差し込んでいます。

 

 

 

 

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パイプを全て溶接組み立てしました。

エンジンはME08ですが、シングルのエキパイに比べると4倍くらいの工数になります。デュアルエキゾーストは同じ金額ではやりたくない仕事ですね。

ここまでの作業で2日掛かりです。

明日、ノーマルのヒートガードを取り付けて完成します。

趣味の時間ですが、4年間の熟成期間を経たツインマフラーの最終型をシングルマフラーに取り換えました。06から09まで生産されたツインマフラーのCRF250ですが、毎年マイナーチェンジを受けてきました。最初の年はノーマルに国内仕様のマフラーが同梱されて、1台に4本のマフラーが付いてきました。

1本のマフラーが純正部品で4.8万円と高価な部品で、左右セットとジョイントパイプで10万円オーバーという高額マフラーでしたが、2010のフルモデルチェンジと同時に1本仕様に変更されてしまいました。ツインマフラーのコンセプトはどうだったのでしょう?ということは過去のことになってしまいましたので、中古の09CRFもシングルマフラーに変更です。

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05年にHRCの250に試作車が登場して全日本で使用されたツインマフラーは06モデルの量産車に採用されました。左右の重量バランスを均等にしつつ、マスの集中化を果たす目的のレイアウト。マフラー2本だから静粛であるわけではなく、騒音規定値をギリギリクリアさせる技術。

二股のジョイントパイプの仕様が毎年変更されていたと思う。パイプの容積を増やしたり、カラーを仕込んだり、エンジンのパワーも向上させていたので、騒音が上がることをマフラーの仕様変更で対応していたでしょう。

 

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いずれ新作のマフラーを作るつもりですが、年内は時間がありませんので、使い道のなかった中古マフラーをリサイクルしてみました。

05年型CRF450マフラーですが、ジョイントパイプのみ変更で取り付きました。

これは国際A級の平塚正樹選手が使ったもので、大破していたのでサトケンさんが「何かに使って」といって持ってきてくれたので修理品サンプルにして取っておいたものです。大破した部分は完璧に修復してありますので、当分の間使えそうです。

6年前の450用マフラーは今の250用より小さいので容積が調度良さそうです。これで来週、テストライドに行けそうです。

およそ45年くらい前に製造された車両でしょうか。これは、CSというロードスポーツタイプですが、これと同形式のエンジンを搭載したCLというスクランブラータイプが私の実家にありました。

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CL90はオヤジがスクランブルやるために買ったものではなく、会社に通勤するための実用車だったのです。母親は私が8才のときに亡くなっていましたが、記憶に残っていることがあります。

当時、父親は自動車は所有していなかったので、夫婦で買い物に出掛けるときは、オートバイで2人乗りのスタイルでした。まだヘルメット着用は義務でなかったですが、父親はシールド付きハーフキャップ被って、ジャンバーにスラックス、革靴という真面目な服装で乗っていて、母親は頭にスカーフを巻いて、ロングコートの下はスカートでタンデムシートに跨り、ヒールの踵をステップに引っ掛けて乗っかっていました。要するにお洒落着のままオートバイに乗って出かけていたのですね。そんな母親を見て「お母さんは風呂敷被っとった」と父親は言っていました。 40年以上前の話です。

その後、通勤車は自動車に代わったのでCL90は置きっ放しになっていました。私が中学2年になったころ単車に乗りたくて、乗りたくて我慢できずに、親が寝静まったころ、こっそりCL90を持ち出して乗り回すようになりました。クラッチもギヤチェンジも知りません。乗り方教える先生もいません。中学生がたった一人で真夜中の山道で、ライトを頼りに練習していました。真冬で寒かったので、ジャンバーの下に新聞紙を入れて真っ暗な道路を疾走しては、親に気づかれないように返しておく日々が続きました。悪いことは続かないもので、運転に慣れたころに国道を走って遠出したところで警察に捕まって、バレてしまいました。13才のころですから少年法で刑罰はありませんでしたが、夜の監視が厳しくなってしまいました。モトクロス場では13才どころか10才以下でも堂々と単車に乗れるのに、私らが子供のころの環境では非行の元としか見られていませんでした。早く就職して自由に単車に乗ってやると、強く思ったものでした。

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このオートバイを見てそんな昔のことを懐かしく思うのですが、今こうやって現役で走っていることが羨ましく感じます。あの思い出のCL90は、私の非行が元で、処分されてしまいましたから。

頼まれたのはメガホンのマフラーですが、レーシング仕様なので消音器は入っていません。浅間火山レースを彷彿される直管です。長さとテーパーの角度はノーマルのマフラーの中身を参考に最適寸法を推測して製作しました。成績を全く気にしない楽しみのためのレース仕様です。

カワサキのクワドレーサー、国内に何台輸入されたでしょう。ATVのレーサーを直に見るのも20年ぶりくらいです。87年までは前の会社で4輪バギー作っていましたから、最新モデルの進化の度合いが著しく驚きました。 私が担当していたころは3輪バギーでしたからね。HA2というKA4(CR250)と共通のエンジンを搭載したATC250が最速モデルでした。MXの小田桐昭蔵さんがATV協会の全日本を走って、優勝したりしていたので、ミスターMXの光安選手から「バギーの小田桐さん」なんて呼ばれていました。ニュージーランドからポール・ドネリーという速いライダーも来日して走っていましたが、職場の先輩のアパートで居候していたのを覚えています。間もなく3輪は4輪に変更されましたが、スズキからクワドが発売されてATVの競争が激化していきました。カワサキがいつから参入したかは定かではありませんが、4輪バギーは北米を中心として農耕や牧畜の分野で大きなマーケットを確立していますので、他の2輪メーカーが参入することは当然のことでしょう。

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ホンダ時代はドラムにカムを取り付けた装置で悪路走行モードを想定した耐久テストを行ったり、北米のアフターパーツでガンホルダーをステアリングに付けたものや、トレーラーヒッチをスイングアームに付けたものが出回っていたため、クレーム対策でステアリングやトレーラーヒッチの強度テストも担当していました。

今はマフラーの取り付けやエキパイの製作が担当です。

450も排気量があってパワーが足りないんですか?と聞きましたら

どうやら、リヤタイヤが空転してスタートが出れないという悩みのようです。パワーの立ち上がりが急激でトラクション性能が悪いのだろうと読みましたので、低中速トルク向けの変更を施したエキパイを製作してみました。この車体を載せられるシャシダイがありませんので、走行テストだけが確認方法になります。

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上がノーマルのエキパイですが、サイレンサーのジョイントパイプは、少ししかありませんので、管長が短か過ぎると思います。

車体のレイアウト上、仕方ないのですが、なるべく管長を稼ぐ方向でトライしました。パイプサイズもノーマルがφ40.8に対してφ42.7になっています。サイズアップは最高出力に貢献しますが、ノーマル長のままだと低中速は落ちますので伸ばしたパイプとバランスしてくれることを期待します。

 

 

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サイレンサーはKX450Fのものを改造して取り付けしました。

洗車するとき、フロントを持ち上げて立てた状態にするそうなので、社外のサイレンサーが地面に当たってしまうらしいです。

サイレンサーエンドを社外品より3cm引っ込めた位置に取り付けましたので、問題解決です。

ノーマルエキパイも取り付きますので比較テストも可能です。

2011モデル対応の新作マフラーが完成しましたので発表します。

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目標としておりました、軽量化と騒音低減、

パワーアップと耐久強度など、満足できると思われるものです。耐久強度に於いては時間をかけて調べなければなりませんが、過去の事例を踏まえて最新の方法で対策しておりますので、定期的なメンテナンスをすることによってワンシーズントラブルの無いことを目標とします。

車両は全日本参戦中の国際B級、島崎選手のものをお借りしました。

音量の計測は2mMAX法で実施しましたが、115dBの規定に対して107dBでした。ノーマルが112dBでしたので5dBも騒音低減したことになります。2013年の新規制でもこのままの仕様で大丈夫です。

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サイレンサーはチタンとアルミを使用し、ノーマルの重量3.0kgに対して2.0kgという大幅な軽量化です。

エキパイはチタンパイプを手曲げにより製作したものですが2010から同じ仕様です。

ダイノジェットで仕様違いのエキパイでパワー計測しましたが、この仕様が一番良かったので採用しました。

重量はノーマルの580gに対し340gという軽量化です。

 

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ダイノジェット計測は近所のMOTO GLADさんでお願いしました。

 

左のグラフはトルクカーブで、Type2マフラーに数種類のエキパイを交換して比較したものです。青色の曲線の仕様をチタンエキパイに採用しました。MAXトルク1.9kg・mで中速域のトルクが高いことがわかります。

下のグラフはAFレシオ(空燃比)ですが、ノーマルでは各回転数で12:1で一定になるようにプログラムされていることがわかりましたが、新型サイレンサーでは低速でレシオが高く(薄い),高速に向かって低く(濃い)変化していることを表しています。

この性能曲線を参考にレシオを理論空燃比(14.7ですがパワーアップを狙うなら若干濃い目にする)に揃えるようにFIセッティングすれば、さらにパワーアップが期待できるということです。

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これはパワーカーブを表しています。

ノーマルサイレンサーとType2マフラーの比較ですが、最高出力はレブリミッターの影響か27psで同じ数値になっています。

最高出力で同じ位置に揃いますが、途中のパワーが格段に高いことがわかります。

緑色がType2マフラーの曲線です。

実用域のパワーが向上していますのでスタートやコーナーの立ち上がりなど、加速するシーンで有利なマフラーであることは間違いないでしょう。

ラインナップに於いては市場の動向を見ながら考えることにします。ハンドメイドなので製作には時間が必要です。

価格はアルミチタンサイレンサー¥48000、チタンエキパイ¥20000です。納期は電話かメールで確認ください。

2012年型モトクロッサーに向けて一つマフラーを作っています。2009年に国際Bチャンピオンを獲った山本鯨選手が使った250用サイレンサーの発展型を考えています。(車種はスズキではありません)

排気効率の向上、軽量化、耐久性、コスト削減、これらを念頭に置いて新デザインに臨んでいます。

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実戦ではクラッシュも多いので安価に修理が効くアルミボディーが必須です。

実用的な耐久強度も持たせ、ワンシーズンを通してトラブルを発生しないこと

騒音は2mMAX法に適合させ、グラスウール交換などのメンテナンス性を考慮して前後のキャップはネジで結合させます。

排気効率はノーマル仕様との比較をダイノジェットで計測しながら確認したいと思います。

期間は全日本MX広島大会が終了し、SUGOの日本GPまでの間で行います。

短期間に集中してやりますので、他の業務は今週は中断となります。来週から通常にもどりますのでご予約のお客様はご了承ください。

では完成しましたら、当ブログで発表するようにいたします。

 

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錆びない元素として有名なクロムを電気鍍金により処理した技術で一般的に"クロームめっき"と呼んでいます。

クロムの前処理で銅めっき、ニッケルめっきの層が乗っていますが、直接クロムが乗り難いことと、細かい傷や凹みが金属表面に残っている場合、厚付けした銅めっきを研磨して修正することもあります。

表面に光沢があるのは処理前に研磨されているためで、研磨の仕上げが鍍金後の光沢を左右します。

従って研磨なしで鍍金処理しても光沢は生まれません。研磨工程と鍍金がセットになった大変な手作業なのであります。

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画像はDT200WRのチャンバー。

通常は未処理で出荷しますが、お客さんの希望により耐熱クリア塗装を施す場合もあります。

誤解のないように、弊社は鍍金だけの依頼は受け付けしておりません。弊社のラインナップ品に限りオプションで、外注先の工場へ持ち込んで依頼しています。

このチャンバーのサイズで処理料¥15000いただきますので品代総額¥40000(税別)になりますので結構高額ですね。

レーサーモデルのチャンバーにはお勧めしません。重金属なのでパイプを保温することになり、冷えが鈍くなります。即ち、パワー特性にも影響するということと、走行毎に洗車して整備するのが当たり前なので、防錆も自然にできるでしょう。

ところが、ストリートモデルでは毎回洗車などあり得ないでしょうし、屋外保管も多いでしょうから、ノーメンテナンスで腐食を防ぐにはクロームめっきは最適なのです。

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鏡面仕上げなので、カメラを構えた自分が映り込んでいて、絵的に良くないですね。こういう場合は望遠で離れたところから写すべきです。

研磨状態が分るように撮りましたが、溶接ビードが少し残る程度の仕上げにしています。

さらに研磨を進めるとビードも見えなくなるのですが、板厚が薄くなって強度が落ちてしまうので、これくらいがベストでしょう。

また、どんなに慎重に扱っていても転倒したり、物にぶつけてしまって、凹みが目立ってしまうことも起こります。

そんなときは、弊社の商品に限り修理サービスも行っています。水圧で膨らませながら、凹んだ部分だけ叩くことによって盛り上がってきて直ります。熱はかけませんので焼け痕がつくこともありません。用品店と違うところは、売った物に対してアフターサービス出来るところが強みなのです。そのかわり、社外品には冷たく当たりますのでご了承ください。

震災があって3月の走行会が中止になってしまって、預かっていたK125が3ヶ月経って、ようやくチャンバー製作着手することになりました。

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チャンバーに取り掛かる前に、サーキット走行のためセンタースタンドを外す必要がありますが

フレームを貫通しているシャフトが中で曲がっているのか、全く抜けてこないためスタンド外し不可能でした。

やむを得ず、酸素で溶断しました。

シャフトの生材使用はやめましょう。クロームモリブデン鋼にしましょう。

代わりにレーシングスタンドを作ってから作業開始です。

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上がノーマルのマフラー。

2ストシングルなのですが、2個の排気ポートにそれぞれ独立したエキパイということで2本マフラーです。

下が製作したチャンバーとサイレンサー。

エキパイとチャンバーは溶接でワンピースです。

ノーマルは、ダイバージェント(拡散)もコンバージェント(収束)もありません。筒の中に仕切り板があって、反射を起こす構造で、仕切り板の位置を測ってチャンバーの諸元を推定しました。この置き換えは、あまり経験がありませんので、出来上がりの性能が楽しみです。

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オーナーが取り付けてあったステップブラケットもチャンバーのレイアウトの邪魔になるので移設させていただいて、スッキリとストレートチャンバーに決めました。

キックアームは始動時にブレーキペダルにぶつかるので、可倒式に交換するべきと思います。

12Vバッテリーつないで、キック始動してみました。暖まっていなくてもアイドリングは安定していて、分離給油のためかワイドオープンにすると白煙がものすごい。回転はストレスなく吹け上がってくるので、走行は問題なさそうです。後はサーキットでキャブセッティングということですが、ここから先はオーナーのお楽しみということで、お引き渡しです。

05年の全日本MX会場の和寒でヤマハのパドック前に展示されたアルミ合金製ハイブリッドフレーム。ハイブリッドとはダイキャストや鍛造という異質な製法で作られたパーツの複合体であるという意味。

そして06年モデルとして発売されたアルミフレームのYZ125が最終仕様という認識でした。 CIMG0375.JPG

これはお客さんがエンデューロ用に購入したマシンです。

実はYZ125チャンバーは高張力鋼管フレームの時代にラインナップしていましたので、エンジンの基本は大差ないだろうという考えで当時もののスペックで製作しました。

最終型のパイプ形状が若干変更になっており、治具に取り付かないので車体合わせのワンオフ製作です。

我社のチャンバーとヤマハエンジンとの相性は良かったと思います。YZ125に乗った忘れられないライダーがいます。

彼を初めて見たのは守谷のコースでした。

KXに乗っていたA級の若手で、千葉の八街市在住ということで名門習志野レーシングかと思っていました。すると翌年YZに乗り換えて、チーム登録は土浦レーシングになっていたライダーの名は斉藤慎也です。全日本A級でチャンバーサポートして最も好成績を挙げてくれたライダーと評価しています。

01年にA級125クラスで4位入賞でしたが、常にトップを狙う意気込みでした。翌年250クラスにステップアップして、YZ250のチャンバーも作りましたが、トップカテゴリーで15位以内ポイント獲得していましたので若手最有力ライダーでした。

当時チームYZでは、ノーマルで勝てるマシンを証明するということで、社外のパーツ装着を一切禁じていましたが、斉藤選手は「チャンバーだけはこれを使わせて下さい」ということをYZのスタッフに願い出て認めていただいたという経緯がありました。

なんと律儀なことか、作ってもらった物に対する思いというか、なんとしても結果を残したいという意欲が他のライダーと違っていたように思います。残念ながら菅生でヤマハの合同練習中に不慮の事故に遭い選手活動に支障を来たして辞める結果になってしまいました。

そのころから、菅生の赤土の路面は予期できない滑りで頭から落下して死亡したり重症にいたる事故が続いたので路面の改善に力を入れ始めたということで、斉藤選手をはじめ、幾人かのライダーが身をもって危険箇所を教えてくれて、路面の改善を実現してくれたものと感じています。

 

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NSR50のロードレーサーが今回の議題。

GPmonoでレースをされているナオキさんの練習車ですが、ミニバイクは転倒も多いそうでダウンチャンバーだと、サイレンサーは路面に擦ってしまうため

サイレンサーをリヤカウルの中を通す、センター出しに改造するためチャンバーをアップタイプに変更してフレームの中を通すレイアウトに作り変えるというもの。

 

 

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チャンバーを作るとき、最初にやることは元になるチャンバーの寸法を測ってストレート図に書き直すことです。

写真の上側は元のチャンバー

下側はストレート図に基づいて作られた模型

円盤はパイプの内径を表し、軸芯の棒はパイプの長さを表します。

この模型を曲げて車体に取り回すレイアウトを検討します。

 

 

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このようにエンジンやフレームとの隙間を確認しながら形状を決めていきます。

同じものは二度と作りません。この車両だけのためのワンオフ製作です。

このあとアンダーカウルやキャブレターの燃料ホースなどに当たらないようにクネクネと複雑なカーブを描いて、狭いフレームの隙間にチャンバーが収まっていきます。

明日は模型の形状に合わせてパイプを成型していきます。

 

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成型されたパイプを接合しました。

模型のカーブに似ていますが、車体がアップチャンバーを想定して設計されていないために取り回しはミリ単位でフレームをかわすシビアなものになりました。

アンダーカウル装着のため、フレームギリギリに寄せないと、グラスファイバーのカウルを溶かしてしまうことになります。

明日はラジエターのマウントとセンター出しサイレンサーのフィッティングを行います。

 

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アメリカのハーレー・ダビッドソン社は日本にようやく蒸気機関車が走り始めたころからオートバイの製造をやっているメーカーです。日本のオートバイの夜明けは英国やドイツから輸入したオートバイでしたが

自国で製造するようになったのは昭和にはいってから、しかも英国製のコピーで自社開発もできてなかったわけです。戦後になって陸王というハーレーダビッドソンのコピーマシンが販売されました。時代は移り変わって、真似した機械に改良を重ねてオリジナルブランドを凌駕する日本メーカーが育ちました。

伝統を重んじる欧米のメーカーはモデルチェンジを繰り返しても同じ形式のエンジンを守りとおしてきたというのに、日本メーカーは、その伝統のエンジン形式さえも、自分で開発したかのように新製品として売り出しました。目的はただ一つ、お金儲けでした。

技術力でハーレー・ダビッドソンのシェアを奪おうとした日本メーカーを相手に告訴しました。その内容はVツインというエンジン形式でも、シートの低いアメリカンスタイルでもありませんでした。それは「音」でした。ハーレーのマフラーから発する音を真似してはならない、ということだったのです。そしてハーレー・ダビッドソン社は勝訴。それ以来、日本メーカーのアメリカンスタイルはハーレー・ダビッドソンに似せたものは無くなったという話です。

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このマフラーの持ち主もハーレーの音に魅了されたライダーの1人で、伝統の音を再現したいという希望を持っておられます。

最近の日本の大型バイクの騒音規制のためか、ハーレーの音さえもつまらないものになっていて、なんとか手持ちのパーツを改造して「いい音」にしたいということが今回の企画です。

ノーマルの中身を取り外して新設計の中身と入れ換えするのですが、ご覧の通り分解できる構造になっていません。

実はオーナーの依頼で、分解したマフラーの画像をアップしてほしいと言われましたので約束通り、分解しました。

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X線で透過画像を見れれば非分解でも確認できるのですが、設備がありませんので

切断して内部確認しました。このマフラー外側は復元して使用するので、内部の構造物を新作して中に仕込む予定です。

いかにも改造しましたという外観は望ましくないということです。

狙いは2本の排気管を独立させたものを一つのマフラーに収めるということらしいです

あとはオーナーの図面待ちということで。

 

MFJ競技規則によりますと、2011年式以降の4ストローク車の音量測定は2mMAX方式とすることに決まりました。

CRF250Rの2011モデルは前年から大きく変更された吸排気系となっており、特にサイレンサーの大型化が著しく感じます。当然、パワーへの影響も考えられますので、モディファイマフラーでチューンアップしたいところです。

先ずは09モデルで実績のあったマフラーで試してみるべく、11モデルに装着して計測することにしました。

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上がノーマルで重量3kgあります。

下がモディファイマフラーで

サイレンサーは04モデルがベースでパイプエンドを作り変えてあります。重量は2.2kgに仕上がりました。

その下はノーマルのエキパイに力コブを追加したものです。

09のサイレンサーは取り付かないのでジョイントパイプとステーを加工して取り付けました。11モデルは排気管長が非常に長いことが分ります。

CIMG0279.JPGIB島崎選手の車両ですが、来週の関東選手権に向けて製作中です。

09では92dBだったサイレンサーなので

エキパイ長も伸びていて、近接騒音はさらに静かになっているはずですが、2mMAX方式でノーマルと比較してみたいと思います。

 

今日は雨なので測定は明日にします。

 

 

 

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計測はスタンドに騒音計を固定して行います。

後輪の中心から斜め45°後方2mの位置で高さ1.35mに保持します。

エンジン暖気後、アイドリングからレブリミットまで回転を上げて測ります。

騒音計はMAXモードにしておくと読み取り数値が保存されて表示します。

数値の再現性を確認するため2個の計測器で別々に測定しました。

 

モディファイマフラーの結果は測定器Aが112.4dB/A 測定器Bが112.6dB/Aということで大体同じ数値でした。

ノーマルマフラーも比較のため測定しましたが、測定器Aが110.3dB/A 測定器Bが109.8dB/Aということで測定器は同等と言えるでしょう。

競技規則は115dB/Aなのでモディファイマフラーで余裕の合格ということになります。これでレース使用可能であることが分りました。サイレンサーの仕様がパワー的に有利にしてありますので、これにあわせてFIのセッティングを施せばさらに走るようになるはずです。

もう一つモディファイマフラーの利点があるのですが、それはコスト面です。ノーマルサイレンサーが9万円近くしているので、これが消耗品だとすると非常に高コストといえます。モディファイ品はノーマルの半額くらいで製作可能なので、アクシデントで潰してしまうことを考えると、ノーマルを買い換えるより大幅にコストダウンできるということです。無傷のノーマル品は車両を売却するときに付けて出せば査定額も上がるでしょう。

なにより人のマシンより差をつけて走ることがモータースポーツの面白身と言えるでしょう。