■ 製造技術

久々のオンロード・チャンバー作りです。

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なんか素敵なフレーム

エンジンは違う機種に乗せ換えてあるらしい。


エンジンはRZRということで
排気系もRZRでいくわけですが
RZRオリジナルでは、この車体に取り付かないはずなので
新造して取り付けるという、ご注文です。





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2気筒なのでフランジも2個
口元も2個

Oリングは以前のRZR用は廃番で
入手できません。

なので別機種の新品を4本用意して
寸法はRZRオリジナルと違うので
口元も新設計で加工しました。






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シリンダーにフランジを取り付け
ここからエキパイの形状を作っていきます。

RZRオリジナルのエキパイを1本作って
当てがってみましたが
フロントタイヤが近すぎて使えないことは
判りました。









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エキパイ2回目ですが
まだフロントタイヤに近いようです。

フロントフォークがボトム付近で
タイヤと擦ってしまうでしょう。

下はRZR車体ではOKだったエキパイ
小さい車体に大きいエンジンを乗せ換えると
このような問題が起きるものです。


明日、エキパイ形状をエンジン側に曲げたものに変更して確認してみます。





腰痛の悪化と熱中症で3日ほどダウンしておりました。
水呑んでも吐いてしまうので体力が消耗してヘロヘロになっていましたが、今日から復活です。

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エキパイのカーブを変更しました。
エンジン下側ギリギリの取り回し、
フロントタイヤも当たらないでしょう。

左側パイプは右2本出しのため
テールパイプの向きを右側に向けてあります。

これでサイレンサーの位置決めとテールパイプ作成に掛かります。

どこの自動車会社でもあるかどうかわかりませんが、工場板金という技能があります。
自動車の車体は多くのプレス成型品を組み合わせて作られていますが
量産車は全て金型と大型プレス機を用いて作られた板金部品で構成されます。
しかし自動車会社では、どんな車種を作って売るかということは工場に勤務する社員では決められません。
世界的な視野に立って販売戦略を立て、新型車の製造計画を決めるのは経営者側です。
量産化するためには膨大なテストや製造のための段取りを行う必要があります。
量産以前ですから当然、金型もできていません。
その段階では試作品をハンドワークで拵えなければなりません。
そこで車体の板金部品をハンマーで叩いたり溶接接合してつくる技能を工場板金と呼んでいます。
本田の埼玉製作所でも工場板金の技能者は希少で、勤務時間外にベテランの技能者が講習会など行って人材育成していたと思います。
残念ながら私の所属した部署では自分で板金する業務がありませんでしたので習ったことがないです。

車体組み立てに必要な板金部品の主な協力メーカーは、エフテック(福田プレス)、菊地プレス、本郷ss
東プレ、でした。
足回り部品の機械加工で主な協力メーカーは柳河精機、山田ss、都築ss、武蔵精密、
どれも聞き覚えのある会社名ですね。協力メーカーに依頼する部品は自動車全体でいうと9割以上になります。外注できない部品(機密やこだわりの部分)以外は社外に頼った自動車製造でした。

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今は必要に迫られて
自宅工場で板金です。

なるべく溶接接合が少ないように考えて
所定のパイプを作るのですが
これだけ分割しないと取り回しできません。

接合部の真円度と外径寸法が合ってないと
溶接不可能になりますので、根気と慎重さが必要なので
ここまで作るのに二日掛かっています。





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これはCRM250ARのチャンバーとサイレンサーです。
20年間で一番注文いただいた機種ですが
まだ作っています。

月産台数はかなり無くなってきましたが
治具関係は捨てないで取ってありますので
いつでも受注可能です。

よくある質問で、「ステンレスかチタンで出来ますか」というのがあります。

答えは「やってないので幾ら掛かるか分かりません。」
多分ステンレスかチタンでスチールの量産並みの価格なら頼もうと思っているかもしれませんが
難しいので他の業者さんを当たっていただきたいです。



1543年以前、日本はネジという概念を知らない民族でした。
人類に初めて螺旋という記述が現れたのはBC300年ころ、アルキメデスの揚水ポンプとされています。

それはミレニアム中頃のこと、ポルトガルの商船が種子島に漂着したことで始まります。
島の当主種子島時尭(ときたか)が2000両の金貨を払って2挺の火縄銃を購入しました。
1挺は実用のため、もう一つは解体調査のため。
任命された刀鍛冶八坂鉄兵衛は一年後に火縄銃を完成させるも、数回発射すると火薬が不発になる不良品でした。
オリジナルは銃身の後ろに尾栓というネジでフタがされていて火薬爆発のススが溜るのを、時々外して掃除するためのものでした。
八坂は、このネジの作り方が分からず鉄棒を焼き嵌めしてフタにしたので、ススの掃除ができなかったのです。
困りはてた八坂は碇泊中のポルトガル人に貢ものを差し出す決意をしました。「いやじゃいやじゃ、助けてけろ」と懇願したかは定かでないが、娘を嫁にやるかわりにネジの作り方を教えてもらうように頼みました。喜んだポルトガル人は大陸へ戻り、鉄砲職人を連れて戻ってきたのでした。
律儀な外国人です。娘をもらったお礼に約束を果たしたのですから、野蛮人なら娘を手籠めにして約束など反故にしたかもしれないでしょう。
それなのに娘を不憫に思った八坂は「病死した」とウソをついてポルトガル人から娘を取り返してしまった。ネジも分からん日本人より西洋の青年の方が案配がよかったかもしれないのに身勝手な行動のおかげでネジの作り方を頂戴したわけであります。

その後、この殺傷力高い武器製造は急速に広がり、およそ40年後の関ケ原合戦のころは8万挺拵え、世界の銃器の50%を占める銃保有国になっていたそうです。

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猟友会に所属する先輩が趣味の火縄銃を持っており、消耗部品の加工を頼まれました。

わしゃ火縄銃なんか知らんわい。
お断りするも熱意に押し切られ渋々
加工しました。

雨覆いという部品
火蓋を閉じたときに擦れる部分が摩耗しています。
おそらく火蓋が固定されずプラプラ開閉してしまうのでしょう。

下は真鍮のフラットバーからフライス加工した部品。
当時の製法は出来ないので持っている限りの知識で模造しました。
真鍮の製品は中世の日本でも刀の装飾に使われていたようなので、精巧な加工技術があったようですが、私は工作機械使ってこの程度です。

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火蓋を切るという言葉はこれに由来します。

画像は発射直後でしょう。火縄が爆風で外れています。

火蓋は切った(開いた)状態になっています。
その内側、銃身に沿ってとりつけられた板状の部品が雨覆いです。

構造上、火皿に雨などが当たり濡らしてしまうと火薬に着火しない=敵に殺されるというわけで重要な役割であったでしょう。



もう一つ修理依頼された部品は尾栓です。
日本人が初めて目にしたネジです。
当時の製法は文献によると、鍛造で拵えた鉄棒に適当な斜度で糸を巻き付けて印しとして、
やすりでネジ山を削って作ったようです。
銃身側の雌ネジは穴の部分を赤熱してネジを差し込み、ハンマーで鍛錬することでネジ山が転写されて出来たものだそうで、当然加工精度が悪く、他のネジとは互換性がありません。
即ち、銃一挺に対して専用部品だったのであります。
西洋では既にハンドタップを持っていたらしいので同じネジの製造が可能だったようですが、日本の工業技術は鍛冶屋が最先端だったのであります。

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これが尾栓です。

現代のネジ規格ではないネジ山が施されていて、
先輩の持ってきたものはネジ山が摩耗して
爆発の圧力で抜けてしまうというものでした。

ネジ山を肉盛りして削ってはどうかと
恐ろしい提案をしてこられるものですから
銃身にヘリサート加工して現代の規格ネジに変更した方が楽ですよと言っておきました。

大体、雄ネジ肉盛りしたいい加減なネジ山を作ったとしても雌ネジも摩耗していることを考えると完全修復するためには両側のネジ山が形成されるべきと考えるのです。
因みに尾栓や銃身の金属成分を文献にて調べますと0.01%程度の低炭素鋼で、軟鋼の部類ですね。
金物屋的にいうと生材です。
明治維新以前の製鉄は100%たたら製鉄しかないですから、木炭火力で精錬中に含有した炭素が、加熱鍛錬中に脱炭した結果の炭素量なので調整された成分ではありません。
現在の炭素鋼やクロモリ鋼の調質に比べると圧倒的に耐摩耗性に劣ると考えますので
使い勝手も考慮すると現代の規格に置き換えた方がいいじゃないかと思います。

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尾栓のネジ実測でφ14くらいなので

M14のピッチ1.5か1.75の標準ボルトが
安価に入手できますので

ヘリサートタップとリコイル購入すれば
割りと簡単にいけるんじゃないかと思いますね。

オリジナル品は記念にとっておけばよろしいかと思います。
(誰も見ないところだからね、実用性重視で)

国際A級ライダーYT部さんが置いてってくれた中古マフラーが、自分の構想に合うものだと
思ったのでZX10Rに付けてみることにします。
新に作ろうと思っていましたが、バックオーダー溜りすぎで夏ころ着手になりそうでした。
ジョイントとマウントブラケット作れば取り付け可能なので、これなら半日あればできます。

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これは貰った汎用マフラー

メーカー不詳
適合車種不明

重量はノーマルと同じ2.0kg

小さい割にはちょっと重いが
丈夫そうだ。







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ノーマルエキゾーストとマフラーをジョイントするパイプを製作。

φ50.8チタンパイプを拡管し
斜めカットして繋ぎました。








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マウントブラケットの取り付け位置が
全然合わないので

マウント・アダプターをフライス加工して
作りました。

この二つのパーツで汎用マフラー取り付けできます。








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取り付け完了です。

半日作業でした。
全部作るより大幅時間短縮です。











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最近パイプエンドが丸くないのが多いです。

凄く手間が掛かってますね。
丸パイプを潰して成形しているので
排気を絞る役割をしています。
排圧による風切り音が発生するので
丸い出口とは違う音色になるはずです。

ノーマルの出口も、このような異形パイプでした。

多角形断面に合わせたデザインという意味が大きいでしょう。

ノーマルマフラーは横幅が大きく転倒すると確実に凹む形状なので
傷物にしないようにノーマルは取っておいて、実走には汎用マフラーで行こうと思います。

ヤマハT・MAX、大型スクーターにバッタもんマフラー付けてくれい、という依頼。
持ってきたのは、秀明道場出身の国際A級Y部さん。
T・MAXはヤマハ時代の上司から譲り受けたもので、ヤフーでバッタもん仕入れたが取り付け不可能なのでジョイント作って取り付けてあげたいと思います。

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エキパイがφ50.8に対して
サイレンサー内径がφ60・5です。

取り付くわけありません。
φ50.8⇒φ60.5変換アダプターを
作ってジョイントします。










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φ60.5のステンパイプ端材があったのですが、φ50.8は在庫がありません。
これだけのために定尺5.5m仕入れるのは不経済極まりない。
加工も来週になってしまうため

φ60.5を切り詰めて使うことにします。
そのためφ50.8を内径とする板取り寸法で
切断します。







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ステン板を巻いて溶接します。

芯金を差し込んで真円に修正しています。












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これはY部さんから支給してもらった
汎用の触媒を入れたインナーバッフル。

これを変換アダプターに溶接して
サイレンサーに差し込みます。











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インナーバッフル付き変換アダプター完成しました。

2重パンチングメタルにしてあり、グラスウールは巻きません。

あくまで内径φ60.5のサイレンサーから出る爆音を抑える目的です。








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サイレンサー装着完了。

このスクーター、バカでかいので作業スペースを食ってしまうため、早く出してしまいたくて
即行で加工しました。


先週、鎖骨の金具抜釘する手術を受けたので刀傷が痛くてどうしようもないので
当分バイクは乗らんようにしておきます。






土曜日、夜勤明けのY部さんを携帯で起こし、引き取りの連絡してから
天気がいいので試乗してみました。
騒音はまあまあ、車検は通らんレベルですがそれほど迷惑でない音色ですね。
触媒入れたのでパワー特性どうかなと、心配していたのですが
全然、低速から息つくことなくトルク感十分あります。
クラッチもギヤチェンジも無いのでアクセルだけで楽々乗れる感じです。
T・MAX、現行より一つ前の型らしいですが乗り易くていいです。
重心の位置が絶妙によくて、重量を感じない軽快さと安定感を兼ね備えていて、
乗っていて疲れない操縦性だと思います。
それで530ccの排気量ですからスロットル開ければ矢のような加速です。
ビッグスクーター流行る理由がよくわかりました。
移動手段として洗練されている乗り物という表現が適切でしょう。
ヨカッタ、ヨカッタ。

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5年くらい前からめっき処理の取り引き先が廃業したことにより、特注の場合を除きメッキ処理依頼代行をしておりません。
理由は以前の価格と納期を維持できなくなり、安価な製品を求められる弊社顧客に対してお応えできないということです。
めっき処理依頼可能な企業はたくさんありますが、単品での依頼はワンオフ製作同様、研磨や治具の設定など熟練工の作業が不可欠となり、安価なめっき処理は製品をダメにする可能性も秘めているのでリスク回避という面でもお引き受けできないという考えにいたりました。

そうは言っても、どうしてもクロームめっきで納品してほしい熱心なお客さんもおられます。
個人的にはチャンバーが排気熱で色が変わっていくのが面白いと思っているので
色が変わらないめっき被膜では楽しみが半減すると思うのですが
確かに錆対策を定期的にやらないと外観が悪くなってしまうのも煩わしいという意見も理解できます。

そこで現在では知り合いの業者さんでなくてもインターネットで全国各地メッキ業者さん検索できるので
今回は全く取引してないですが、2輪部品も多数手がけておられる有名店に依頼することにしました。


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光沢は前の業者さんと同等ですね。
内Rとか電気が流れにくいところの膜厚が乗らない傾向にありますので
そこのところは今回の方が光沢が出ている感じですね。

電気メッキなんで限界があると思います。








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品質は良好ということで

価格と納期ですね。
びっくりしますよ。

他社と比較されると困りますので
具体的には言えませんが
ざっくり前の3倍と納期は品物発送後
一か月ちょっとです。

一見さんなのに無理な注文を聞いてもらっているので妥当な仕事だと思います。

ご注文いただいたお客さんも十分理解のうえ、前金でお振込みいただいて
こちらとしても安心して処理依頼できました。


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見積もりの金額が増えないように
細かい依頼は省きました。
2輪部品多数手がけているプロですから
注文つけるのも失礼かなと。

しかし、予想したとおりの問題はありました。

パイプの端末はめっきの花咲現象が見られるのです。

このことでφ28.6のパイプ径はφ29.5くらいに拡大し
一般部でもφ29.0くらいまで膜厚が乗っているのでサイレンサーのジョイントは差し込み不可能になります。

そのことは分かっているので、前の業者さんには差し込み部分にマスキングを指定してメッキが乗らないように対策していました。
今回はそれを指定しなかったので案の定でした。

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CRM250RRサイレンサーとセットのご注文なので、組めるように加工しました。

めっきの花咲はグラインダーで面取りして
外径の太った差し込み部分は
サイレンサージョイントの加工やり直しで
差し込めるようにしました。

めっき後のパイプ径は予めわからないので
後で作ったほうが間違いないですが
その分納期が遅くなるということです。




以上です。めっき処理ご検討の方は参考にしてみてください。

去年フルモデルチェンジされたCRF250Rなので新設計デュアル・エキゾーストのヒートガードも
設計者が一生懸命デザインされたと思いますが
如何せん、ガン鉄製なのである。肝いりのレーサーモデルは少なくとも軽合金を使っていただきたかった。
まあ、性能には関係ない部分だし、世界中でエキゾーストは取り換えられてしまうことを考えると
コストを抑えたかったということが想像できます。
そんなヒートガードですから、私は要らんかなと思って外して乗ってきたのです。
ところがレース中の転倒でマシンを起こす際に、焦ってモトパンが熱いエキパイに触れてしまうのです。
新品のモトパン溶かして、2回も膝に穴が開いてしまったので、こういう場合のためにヒートガードが必要なのだと気がつきました。

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上がノーマルのガン鉄
しっかりとした作りで、シルバーメタリックのカチオン電着塗装を施してあります。

下はオリジナル、アルミ製ヒートガード。

こだわりはエキパイの形状に沿った形に成形したところ。

穴開けは軽量化と風通しをよくするため。







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Rサイド取り付け状態。

サブチャンバーが乗っかった特徴的なエキパイ形状に合わせたカバーになっており

ステンレスバンドで取り付ける部分にガスケット材を挟んで締め付けてあるので
断熱効果もあるはずです。







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Lサイド取り付け状態。

こちらはシンプルな2次元カーブです。

膝元がエキパイに触れる部分を全域カバーしましたので、ナイロン製のモトパンを溶かすこともないでしょう。


ここで、「何無駄なことしよるん、ノーマル付けとけばエエやん」
と仰る人もおられるでしょう。

自分で気に入るためには作るしかないということを実践しているだけです。

イゴール・アクラポビッチがバイクレーサーだったころ、同じことを思ってマフラーメーカーになったという話です。

全日本シーズン前になると毎年作っている気がします。
YZ250Fのノーマルマフラーを改造しているのです。

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マフラーを変更するには根拠が必要です。
手間をかけて作り変える根拠があるのですが、ノウハウに関わる部分は公開できません。


そのかわり、マフラーの役割について解説しましょう。

多くの人はマフラーは排気を促進する機能があると思うでしょう。
それは逆で、排気を滞らせる役割を持っているのです。

排気ポートが開いて高温の排気ガスが音速で排出されエキパイを通ってマフラーへ達しますが、排気ガスは水の流れのようにパイプを流れているわけではありません。
圧力の高いところから低いところへ移動(膨張)しようとして
高圧の燃焼室から圧力の低いマフラー側へ移動すると考えるのが正しいです。
そして排気ガスが必ずしもパイプの後ろに移動するわけではありません。
排気ポートが開いていれば燃焼室へ戻りますし、吸気バルブも同時に開いているタイミングではインテーク側まで達します。(バックファイヤー)
以上のことを踏まえて、音速で移動した排気ガスの後に起こることが問題になります。
移動した排気ガスの後は真空状態になります。
このことを利用してマルチエンジンでは次の排気を負圧で引張り、排気速度を増す集合管の方法がありますが、ここではシングルエンジンに限定して考えます。
もし、マフラーが無かったらどうなるか、排気は一瞬で完了して大気中に爆音となって拡散していくでしょう。最も早い排気の状態ですが、それと同時に燃焼室内に吸入された混合気も負圧で引っ張って排出するでしょう。
直ぐに排気ポートが閉じて混合気の一部は燃焼室に留まって、次の圧縮、燃焼へ繋がっていくでしょう。
そこで排気された一部の混合気は本来燃焼してエネルギーになるはずのものが、無駄に排気してパワーダウンを起こす要因となってしまうわけです。
上記は分かりやすく極端な例を挙げましたが、要するに抜けのいいマフラーがパワーアップする根拠にはならないということです。
音速で排気された後の真空を適当にコントロールできれば吸入された混合気を逃がさないで本来のパワーを発揮することができると考えるのです。
それができるのが、排気の圧力を適当に減衰させるマフラーです。

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純正のマフラーですから中身に問題はありません。信頼性の高い構造を採られていますから使わない手はないです。
排気ガスの圧力をコントロールするのに
エンドパイプの仕様を変更して調節しているわけですが
金型作って成形するには生産数が少ないですから資金的に無理です。

そこでステンレス板を板金して拵えて、現実的な価格に抑えようとしています。

異形断面のサイレンサーにインサートして
φ5の穴8か所がずれることなく一致しなければ装着不可能なので非常に慎重な作業です。

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サイレンサー本体に仮組みして
8か所の穴にM5ビスを取り付けて装着確認後、バフ研磨して完成です。

ノーマルはリベット止めなのでM5ビスに変更することでメンテナンス性が向上しています。





明日は積雪の予報なので発送は週明けということにします。





これは仕事の時間外でやっている自己啓発です。
寝る時間が遅くなるだけですね。

日曜日に練習行ってローンチ使ってみました。
手助け無しにセットすることには成功しましたが、不具合もわかりました。

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不具合とは走行中にフォークガードに加締めたリベットがアルミのリングを擦ってガリガリと音をたてます。

もう少し薄型のリングが必要です。

そこでステンレスバンドにストッパーを溶接して薄型リング作りました。
アルミ製より2mmクリアランスを確保することができました。






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こっちの方が見た目もスッキリですね。

ステンレスバンドなのでフロントフォーク外さないで取り付けできるようになりました。










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これで走行中も擦らないでしょう。

静的な測定ではクリアランスあったのですが、振動でフォークガードがしなって当たっていたようです。
やはり稼働部分は動的な検証をしないと
わからないものです。

本番まであと一回練習に行くので再度確認です。
近年流行りの3Dプリンターで金属粉末を積層するとか、金型作ってハイドロフォーミングで成形するなど、高額な設備投資をした工場でないと難しいと思われる形状ですが
どの生産設備も持ち合わせていない弊社がアナログでハンドワーク満載の加工例を紹介します。

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某メーカーのモトクロッサー
ウォーターポンプの出口パイプです。

45度カットしたパイプをロウ付けして90°に曲がったパイプになっていますが

冷却水の流量に損失が多く、冷却性能に影響するらしく、損失の少ないエルボーに変更したいという依頼です。

右の2個はバルジ加工風に作ってみたパイプです。
丸棒に穴を空けて、外周をバルジ形状に切削したパイプを曲げたものです。
極小Rで潰れないように曲げるのがコツです。

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フランジ部分はエンジン側にOリングをセットする段付き加工が必要のため
無垢材からフライス加工しました。

これは2個取りしている場面です。











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削り出したフランジにエルボー差して溶接すれば完成です。

カネは掛かっていませんが手間が掛かりますね。











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エキパイの下に冷却水ホースが通っているため
出口を90°に曲げる必要があるのですが
水の抵抗を抑えるため
ワークスマシンはR曲げになっているらしいです。

オーバーヒートするのでラジエターキャップ開弁圧1.3に変えてあります。
開弁圧1.5にすると冷却水漏れの原因になるということなので注意してください。
2018排気デバイス付けて価格も50万円超えという強気なミニモト、YZ85ですが
旧型の欠点が完全に払拭されたエンジン特性らしいので、18モデルに乗り換えるのが最善だと思います。
しかし、旧型YZが遅いわけではなく乗り方次第でクラス最速を叩き出すことも事実です。
そんな旧型でもうちょっと戦いたいという熱心なお客さんもおられますので、取り替えるだけで確実に効果を発揮するチャンバーだとお伝えしたいと思います。

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18モデルと旧型は口元の寸法が変更されていて

旧型は外側のOリングですが
新型は内側Oリングで排気ポートに被せる形になっています。

NEWスペックに従って分割パイプを製作します。






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02年から使っている治具に合わせてパイプを組み立てています。

車体レイアウトは20年以上変わってないようです。

それがようやく今年フルモデルチェンジされました。

今のところ、チャンバーは旧型対応のみラインナップしています。





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溶接完了しました。

去年、大磯ムスタング西選手のマシンをお借りしてロードテストしましたが
ノーマルでは6000rpm付近までアクセルに付いてこないで急に吹け上がる特性なので
日本にありがちな狭いコーナー、固くて滑る路面や荒れた路面では回しっぱなしで走るのは無理なので低回転のトルクが必要なのですが
そこが弱いわけですから、乗り手次第のエンジンだと思うのですが
これに取り替えるだけで低速からアクセルに付いてくるし高回転に切り替わる部分もリニアに吹け上がるので、誰でも乗り易く改善されていると確信しています。
当分の間納期未定ですが来年、試してみたい人はご予約お待ちしております。

YZ450Fのエキパイフランジをアルミ製からチタンに更新するため
当社では加工不可能なので協力メーカーに依頼しました。

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チタン板 10mm厚

ワイヤーカットで切ってもらいました。
切り代は0.25mmだそうです。

下穴は放電加工

加工寸法は私が適当に計測した数値で
図面を描き
メーカーさんでCADに置き換えて加工機へ送信という手順です。

計測が違っていたら、当然取り付かないことになります。



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図面どおり加工完了です。

PF文字は試し切りしてもらったもので
15分くらいで切れるそうです。

精密ですね。バリも出ないので手仕上げ無しで使えます。


カネは掛かりますけどね。






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YZ450Fは固定フランジなので
パイプと同じ材質でないと溶接できないので、チタンフランジが必要でした。

明日、車体持ってきてもらって
位置決めしてから溶接します。










バックオーダーシリーズ第3段、RMX250Sチャンバー。6月に注文いただいた分です。

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曲ったパイプは買ってくるものではなく
平板から製作するものです。

切り板寸法は製品の形状を予測して
平面の板を切り出すので
2次元を3次元に変換する
幾何学的な考察が必要です。









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口元の方から溶接して取り付け確認しながら進めていきます。

接合面が傾くとパイプの向きが変わって取り付かなくなるので、慎重な作業です。











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段々出来てきました。
ここまで来れば一安心。

テールパイプ付けて、マウントステー作れば製作完了です。










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2000年に作った治具なので
初号機から19年も経つんですね。
ロングセラーです。

2ストトレール用チャンバーのラインナップは

CRM250RR、AR
DT200WR
RMX250S
KDX125SR
各チャンバーとサイレンサーです。

旧車なのでいつかは終了すると思いますので、来年は現行モデルのラインナップも
拡張する予定です。





盆休みで実家の草刈りや墓参りなどしようと愛媛に帰っていたのですが
恐ろしい電話がかかってきて、「チャンバーの前側が出すぎてタイヤに当たります」
あーしまった、フロントフォーク沈めて確認しておくべきだった。
気がついてもあとの祭り、やり直し決定です。

まあ一日あれば出来るはずの変更なんで、用事を済ませてから埼玉へ戻ってやり直しました。

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片側エアのフロントフォークを縮じめて
パイプに最も近い位置にして確認します。

画像は改修後












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前回はブロックの高さ分食い込んだ位置でしたが

改修後は1センチくらい隙間できました。
これで大丈夫でしょう。











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田舎帰っても大雨警報ばっかりで
4日滞在中毎日雨で今年は災難でした。

雨あがったら急いで
来島海峡や今治造船見にいきましたが
チャンバー出来上がっていなかったので
上の空でした。

海峡の大橋や大型船舶の建造は驚異です。(巨大さと難易度の高さ)
数10メートルの鋼材を組み立てて接合面を
精密に切削しないとブロックが傾いて組たたらなくなることは想像できますが
それが入る加工機は無いはずなので、どのように面研しているか見てみたいです。

あれに比べたら鉄板のパイプなんか比べものにならない微細さです。


連休二日目なのに働いています。
今日の午前中はこんな状態です。
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ジュニア・ワールドチャンピオンシップに向けて頼まれたチャンバー製作を実行中です。

私は「水押し」とか「膨らまし」とか呼んでいる製法で、パイプ素材を膨らませます。

鉄板が水圧で伸びてこのような形状になるので平面の展開図は違った形を予測して
鉄板を切ります。

2000回以上作っているので、初めて作るものは大体1回やり直しで思った形状になります。(絶対ではないですが)


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夜になってパイプを溶接し終えました。

ミニバイクとしては極太チャンバーです。

どんなパワーフィーリングでしょう。











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実はマスター車のエンジンが故障中で
始動できません。


確認はできませんので、このまま持っていってもらうしかありません。
一応スペアのチャンバーは送った車体に付いているはずなので、これは今回のレースのために作った特注品になります。







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張り出しが大きいので右側に倒したら
確実に凹むと思いますが
内側はシリンダーとの隙間がギリギリなのでこれ以上中に入らないのです。

そもそも転倒していたら成績も上位は狙えないので、ミスしないように集中して乗っていただくしかありません。


これで渡豪の日程には間に合わせましたので、役目は果たせました。


毎回取り回しに悩みラインナップを避けてきたKDX125SRチャンバーの組立て治具を作ってみました。
夜勤の派遣業務の合間ですから非常にタイトなスケジュールで1分一秒も無駄にできない感じなので
お問合せの電話などはご遠慮いただき、メールでの質問でお願いします。

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まず、設計寸法に従い鉄板を膨らませてパイプを作ります。

ハイドロフォーミングという呼称は正しくありません。
高圧の水圧成形には素材の外側に金型が必要で、圧力も2000気圧かけて行いますが

これは金型は使いません。
自由成形で圧力も50気圧程度です。
正式なハイドロフォーミングとは全く違う理屈で行われていることがわかります。



このパイプ素材から必要な部分を切り出して溶接していくわけですが
KDXのどの部分が難解な取り回しであったか以下に示します。

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右側シュラウド下
オイルタンクとの隙間

数ミリの隙間しか取れません。

個々の隙間を空けるためには
KIPSカバーの隙間が無くなってきます。








CIMG7139.JPG

KIPSカバー隙間

今回は余裕持たせた分上寄りになっています。

全体の形状に影響するのでここだけの隙間を考えていては成り立たないのです。









CIMG7136.JPG

キックアームとブレーキスイッチの隙間

今回はブレーキスイッチのゴムカバーとギリギリになってしまったので
スイッチカバーをタイラップでフレーム側に引き付ける処置を施させていただきました。

自分のマシンならスイッチの移設をしたいところです。







CIMG7142.JPG

ホーンの隙間

ここも調度チャンバーを通したい位置にあるため、形状で逃がす必要があります。

やはり、自分のマシンならホーンの移設をしたいところです。







CIMG7140.JPG


ラバーマウントステー

当たってはならない部分に注意を払うあまり
マウントステーの位置に余裕がないことが発覚。

パイプ全部溶接した後なので
なんとかギリギリ収まった感じです。

ヲーターホースのバンドは完全にボルト頭に被っていたのでバンド位置を変えさせていただきました。

このようにボルトオン?ではありますが若干の手を加えていただいて取り付けしていただくことになります。
CIMG7144.JPG


この形状でパイプ位置、車体との隙間関係を記した治具を製作しました。

口元とテールパイプ位置はノーマルチャンバーを取り付けて確認しましたので
口元とテールパイプの関係はノーマル同等になっています。


一応これで車体預かり無しで受注生産可能になっているはずです。




CIMG7143.JPG

お預かり車両と治具製作品の初物になります。

サイレンサーは社外のが付いてますが
ノーマルが取り付く治具で確認してあるので
別の車体でも大丈夫のはずです。

参考までに
当KDXチャンバーは90年代KX125スペックをモディファイして設計されており
実車での走行確認、キャブセッティングも標準でOKでした。

最もノーマルと違うと思われる点は重量で、
チャンバー単品の比較で、ノーマルが4.2kgに対し
当社品が1.4kgになっています。
あと右側に倒すと必ず凹みそうなパイプの形状もかなり内側に追い込んであるので
転倒によるダメージも軽減できると思います。(コケないのが一番)













Wワーク夜の部、早くも今週木曜日から出勤です。
始業時間が早いとPM4:00 遅いときはPM6:00と変動するので
来客や電話は夕方から対応できませんので、御用の方はメールで問い合わせていただくか
PM3:00までに電話していただきたいと思います。

今日午前中は派遣先の現場を見てきました。
守秘義務があるので会社名や職種は明かすことはできません。
午後からRH250の続きです。

CIMG6940.JPG

テールパイプ作りました。

文章だと一行ですが、難しい取り回しのため夕方までかかり

マウントステーも付いたので
装着確認です。









CIMG6943.JPG

クリーナーボックスを貫いて
リヤフレームをギリギリ避けながら
サイレンサーへ向かいます。

色んなものに隙間がありませんので
これ以外のパイプ位置が出せませんでした。









CIMG6942.JPG

スチール製なので
耐熱クリヤ塗装して完了です。

まあまあ予定通りの作業時間でした。




一件落着






CIMG6944.JPG

サイレンサーはオーナー自ら製作した一品だそうです。

城北SPLに似てますが別物です。

オリイ社長はレーザー加工が得意な会社を経営されているので溶接技術も私なんか比較にならないくらい上手なんです。

「アップチャンバー作ってくれ」と頼まれては恐れながらお引き受けするしかなかったですね。
55歳でもモトクロスの世界では小僧みたいなもんです。

YOGP(元神戸木の実RTでカワサキの契約ライダー、その後レーシングドライバーの従野孝司さん主催のオフロードイベント)
で快音響かせていただければ、いいのですが。

今日の午前中は派遣社員の登録に行ってきました。
近いうちに別の会社で働きますので、こっちの仕事は趣味に転向されると思います。
派遣期間終了後に正規雇用されることを目指します。

午後から製作中のRH250チャンバーの続きです。

CIMG6936.JPG

なんとか晩飯前にパイプが繋がりました。

文章だと一行ですが

チョー大変、これ以上ないほど困難な取り回しでした。

2度と出来ないんじゃないかと思うくらい
奇跡のレイアウトでした。

ゼーゼー・・・





CIMG6937.JPG

なんでこんなに上も下も隙間がないんだというくらいキッチキチです。


なんとか当たらない位置に収まっているんです。


俺の脳みそフル回転。
難しいパズルみたいなもんです。







CIMG6939.JPG

エアクリーナーの中を貫いています。
こんなのアリか!

明日はテールパイプとマウントステー作れば完成なんですが
親戚の結婚式に出席するので
仕事は無し。

日曜も休みで月曜日完成する予定なんですが

月曜は新しい職場へ見学に行く時間もあるので微妙なところです。

アルミタンクのワンオフ製作ですが、コストが掛かってもモデル製作して形状デザインするべきだと思います。
今回は予算の都合で10万円を切らなくてはなりません。
モデル成形やプレス金型作っていては絶対に不可能な金額なので、成形に必要な工程を
全て省いて、板金と溶接だけでアルミタンクを作ることになりました。
モデルも型も無いばかりか初めて触る車種なので、タンクの形にすることが容易ではありません。

CIMG6919.JPG

まだ途中なのですが
お客さんから催促の電話も入るので
(完成してないのに引き取りにくる日程は決められています)


溶接ビードは研磨して
外側はヘアラインか、時間があれば
バフ仕上げにしようと思っています。

いかにもアルミタンクらしく塗装はしないようです。

地金の肌だけで勝負ですね。


CIMG6922.JPG

大きいエンジンなのにラジエターや冷却ファン、FCRキャブレターなどで
タンクの下側スペースに余裕はありません。

いろいろな部品を避けるために複雑な形状になりますので、アルミ板を切り貼りして作っています。

一応マウントブラケットやガソリンコックのなどネジ加工は終わって取り付け確認できました。


あと一日かけて今回のタンク作りのクライマックスに掛かります。


CIMG6923.JPG

タンクキャップです。

近年2輪のタンクはカバーに覆われた
インナー・タンクが主流となりつつあります。

タンクが露出してなければ転倒などの外力で損傷することもありません。
それは安全性の目的もあるのですが
ロードレースではタンクキャップがタンク上部に突き出ていることさえ禁止しています。

昔のタンクはネジが突き出た形が当たり前でしたが、これからは口金が突き出たタンクは作られないことでしょう。

オンロードモデルではエアプレーンタイプの
フューエル・リッドが20年以上前から主流であることも、あるべき姿だったのかもしれません。
今回のはタンク上部がノーマルより高い位置にあるため、なるべく低いタンクキャップを作る必要がありました。
ネジで開閉するのではなく、バネでパッキンを押さえるタイプのキャップです。
旋盤とフライスで切削加工で作りましたが、見本もないので私のオリジナル設計によるものです。


CIMG6926.JPG


タンクを浴槽に沈めてエア漏れチェックしています。
お湯なので内圧が上がってピンホールが
開いているなら気泡がでてくるはずです。

気泡は確認されませんでしたのでガソリン容器として使えるでしょう。

容量は満タンでちょうど13L入ります。






CIMG6929.JPG

キャップが付いたので完成ですが
簡単ではなかったです。

何事も初めてやることは順調にいかないものです。

今度同じことがあれば経験値になるのですが、同じ物は作らないのがワンオフ製作ということです。

2018年モデルCRFを見て重大なことに気付きました。
ホンダが81年にシングルショックになったときから、吸気系を避けるためにリヤショックが右側にオフセットされていました。
私ら強度グループはフレームの応力測定をおこなっていました。
量産前のテスト車に歪みゲージを貼り、国際A級ライダーを雇って桶川のコースで実走計測した経験から、フレームの右側センターパイプ、ピボットの上付近の応力が左より高いことがわかっていました。
即ち、リヤクッションの荷重がフレームの右側に偏ってかかっていることを表しています。
だからギャップで跳ねられてオートバイは左向きに傾いて転倒する確率が高いはずです。
転倒はしなくてもリヤショックからの入力でフレームが捻じれる動きになります。
そこで捻じれ剛性を確保するためにフレームの強度をあげないとギャップ走行で真直ぐ走れない乗り物になるのです。

そこでリヤショックがセンターに持って来れることがどれだけのメリットがあることか、
捻じれ剛性を落とせるので同じ剛性なら軽いフレームが作れるということです。
最低重量が決められていますから、車体の軽量化できた分を補器類に回せるというメリットがでてきます。
これはFIの導入でスロットルボディをリヤショックの横に持ってくる必要がなくなったことに起因しますが
ヤマハは後方排気モデルからセンターショックになっていたので、優位性は証明されていますね。
こういうことがシングルショックになって36年の年月を経て変革されたことで、モトクロッサーは面白いなと思うのです。


CIMG6901.JPG

2018モデルCRF250Rマフラー

作っただけです。
これからいろいろなことが分かるでしょう。


軽量化のため、チタンとアルミの複合です。

金型、プレス機、ベンダーなど一切ありません。
全部手巻きのハンドメイドになります。





CIMG6902.JPG

チタン製エンドパイプ

チタンはバネ鋼のような性質なので
曲げるのが難しいです。
成形できる形状には限界がありますが
紙の図面を描いて形状をデザインしています。
コンピューターは使いません。
(CAD持ってないからね)







CIMG6904.JPG

アルミの筒にエンドパイプをはめ込む
キツさを調整するのに神経をくばっています。
キツ過ぎると組立てが困難になるし
緩いと排気漏れになってしまうので
絶妙の公差で板を曲げていくのですが

機械的な製造は一切ないので手加減だけが頼りになります。

やった人じゃないと分からないですね。





CIMG6906.JPG

マウントできました。

左右対称だから作りやすいでしょうと言った人がおられましたが

ゼロから作るものにやりやすいと感じることはありません。

シングルエンジンなのに2本も作るのかという気分です。







CIMG6908.JPG
18モデルのマフラーは左右の張り出しが大きく、その部分だけは直したいと思っていました。

このレイアウトで満足だと思います。
サイレンサー内部にバッフルは入れていません。
ストレート構造のパンチングですが
騒音計測してみました。

2mMAX法で

モードセレクト標準で107.2dB/A

アグレッシブで109.3dB/A
測定器誤差を鑑みても余裕の消音性ですね。

CIMG6912.JPG

サイドカバーとの隙間

ノーマルはストッパーラバーに当たる位置まで広がっているので、15mmほど内側に追い込んだ取り付けレイアウトになっています。


ついでに重量比較ですが

ノーマル左右共 2.0kg

SPLマフラー左右共 1.6kg

なかなかの軽量化です。

とりあえず今週末のMCFAJ開幕戦から使って耐久性など確認したいと思います。
(テストライダー雇うカネがないんで自分で乗ります)


CIMG6916.JPG

モードセレクト、アグレッシブで走行しました。

中速までは普通の加速で過激な感じではないのでスムーズに乗れますが
高速域に入るとパンチが効いてくるので
ジャンプなどで狙った着地位置より飛びすぎてしまって戸惑う場面がありましたので
体を慣らしていく必要があります。

全体的なフィーリングはコントロールしやすい、回せばパワーも十分という感じでした。


CIMG6918.JPG

一番の目的、マフラー後部の張り出しを内側に追い込んだ形状

ノーマルマフラーはサイドカバーにフィットした位置なので、かなり横幅狭くできました。
タイヤが擦らない程度でスリムな方が
転倒も多いモトクロッサーに適していると考えています。
チャンバー・ワンオフ製作のため、お持ち込みいただいているKMX200(87年式)です。

CIMG6835.JPG

取り回しはノーマル形状で依頼されていますので
ソックリとはいきませんがノーマル形状踏襲しました。

意外と難しい形状で、長時間費やしてしまいましたが料金は取り決めてあるので
金額アップはありません。








CIMG6834.JPG

まあまあ似てきましたね。

まだステーは取り付けていません。













CIMG6837.JPG

ノーマルサイレンサーに合わせたテールパイプ位置です。

タンク下のスペースが奇跡的に一発で収まったので助かりました。

全部繋いでみないとギリギリのところはわからないんです。








CIMG6839.JPG

サイレンサーも新作です。

ノーマルのフロントパイプが外側にオフセットされています。
インナーパイプのラインを食い違うようにして消音する構造ですが
当然抜けが悪いはずなので

ストレート構造にしてあります。







CIMG6841.JPG
エンドパイプは排気ガスがナンバープレートを避けるように左下45°方向に


大事な旧車ですからね、汚くならないことも大事です。











CIMG6840.JPG

これで完了です。
ノーマルチャンバー外形寸法測定しても
パイプが2重なので正確にはわかりません。
そのため1枚板の寸法を推測して補正したスペックを作って製作しました。
パワー特性確認のため
近所のテストコース(公道)で走らせてみました。
冬期のため水温が適性になるまで暖気運転してから急加速、10000rpmのレッドゾーン手前まで息付きなく吹け上がります。
低速トルクは思ったより少ない感じですが
アクセルだけでついてくるので問題ないでしょう。
パワーバンドは6000rpmから、(たぶんKIPSの開くタイミング)ワイドな感じでストレスありませんが十分速いので一般道では安全に気を付けましょう。


























2輪でも4輪でもないホンダ汎用機部門が95年に発表した世界発の出力軸貫通構造の多目的インホイールモーターがここにあります。

CIMG6826.JPG

実際の使用状態は見たことないですが
製品化されて、定格出力別、回転数別に4種類ぐらいラインナップされているようです。

定格電圧は48V
定格軸出力300W
これはJタイプ
重量8kg
定格回転数150rpm
定格トルク20Nm
無負荷時回転数250rpm

回転数も出力も自動車ほどの性能ではないことは分かります。

日立金属(株)共同開発の
ネオジウム系希土類磁石をローター内部に使用し、通常のフェライト磁石の5ー10倍の磁力を発生するという当時としては高性能モーターでしょう。

CIMG6822.JPG

ホンダのアイコン(アイディアコンテスト)に出場したエレクトリック・バギー

前輪と後輪に二つのインホイールモーターを装備しています。

20年ほど前に試乗させてもらった記憶があります。
モーターはエンジンと違って発進する瞬間に最大トルクを発生してしまうので
スピードは遅いですが強力なダッシュ力だったと思います。

前進、後進の切り替えはステアリング部分のスイッチで行い、回転数の調節は右手のスロットルを回して操作します。
ボリュームの調節みたいな感じですかね。
電気回路を設計したのはホンダエンジニアリング所属の有志で普段は生産設備を作るのが仕事なのでモーターの扱いはお家芸みたいなもんです。

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フロントはブレーキ無し

リヤブレーキは油圧ディスク式で
モーターの出力軸に取り付けたディスクをキャリパーで挟み
ドライブチェーンで連結されたリジッドアクスルのリヤホイールを制動します。

シートレールの空いたスペースに12Vバッテリーを4個積んで直列に繋いで48V電源とします。

完全な3輪EVなのです。


CIMG6825.JPG

後輪のインホイールモーターは車体中央に

シート含む外装は紛失しているので動態確認したら作ってみたいと思います。

以前、多摩テックで走らせていたそうなので見た人は多いかもしれません。

また珍車の保存することになりましたが
今忙しいので、だいぶ先になると思いますが走行性能や航続距離(時間)など確認してレポートしたいと思います。



このバギーを動かすことは私に課せられたミッションの第1段階で、動作確認すれば次の段階は2輪車に置き換えることです。
モーターはある、回路は出来上がったものを見本に、車体を作るだけという構想を抱いているところであります。

もうすぐ老後にそなえて、免許返上しても乗れる福祉車両を体がいごくうちに作っておこうと思います。
電動クルマ椅子は既に販売されていますが、自分で作った福祉車両に乗って自力移動することが物作りの最終目標であると考えています。



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バッテリー新品4個仕入れて搭載しました。

直列につないでテスターあててみると51Vあります。
定格電圧48Vなので十分な状態です。

さてメインスイッチを入れて
アクセルを回してみると・・・

動きました。
前進も後進もスムーズです。
スピードは遅いですが、
久々に3輪バギー乗って独特の操縦性で楽しめました。

3輪バギーは米国で訴訟に負けて製造できなくなったので、若い人は乗ったことがないと思いますが、サイドカーの乗り方に近いそうです。
(私、サイドカーは経験ありません)
初めて乗った人が真直ぐ走れないで路肩に突っ込んでいくのを見ました。

曲る方向の外側のハンドルを押すと(前輪が内側に切れる)前輪の向いた方に曲がっていくので、ハンドル操作が2輪と逆になるので
初めて3輪乗ると間違えるのでしょう。

とにかく、回路は繋がっていて正常に作動することがわかったのでミッションの第1段階は終了しました。









ホーリーさんからクリスマスプレゼントが届きました。

CIMG6705.JPG
ハスラー250の76年型に
ダウンチャンバー付ける計画があるのですが
ノーマルのキックアームは外側に回らないタイプなので
ダウンチャンバーに当たってしまいます。

そこでハスラーに取り付ける外側に出るキックアームを捜していただいたものです。

スズキ純正部品で検索しましたが、殆ど入手不可になっているので
別機種であってもキックスピンドルに取り付きさえすれば使えるであろうと考えました。



CIMG6706.JPG

運よく1本だけキックスピンドルに適合するものがありました。

左がノーマルのキックアーム
右が選びだした一品

高さもノーマルより低いので
ハスラー250のアップチャンバーでも装着できると思います。







CIMG6707.JPG

ノーマルのボスがクランプ式なのに対し
アルミのアームはセンターボルト式なので

クランプ式に改造して使います。

抜け止めのサラビスの頭がナメていて
緩まなかったので
クサビで叩いてもダメでした。
ネジが錆ついて緩まない場合は
頭に溶接で突起を持ってモンキーで挟んで回します。
メスネジが熱膨張するので、大概緩みます。



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ボス加工完了

ボロ隠しにシルバー塗装してあります。













CIMG6713.JPG

キックスピンドルにとりつきました。

ノーマルチャンバーのヒートガードにアーム先端が触る以外は問題ないようにみえます。

ボスを奥まで差し込むとアルミのキックは厚みがあるため、ケースと擦ってしまいます。
なので、手前に少し出してクランプボルトを締めると問題なく使用できそうです。

これでダウンチャンバー製作の見通しが立ちました。



先月、四国へ帰ったときに讃岐のMさんから頼まれたエキパイ成形です。
ヤマハの最初のトレール、DT1のレーサーを作っておられましたが、エキパイの180°曲げの部分だけ
担当させてただくことになりました。

CIMG6668.JPG

これが本物から切り取った見本です。

実用に耐えないことは明らかですが
原型が残っていれば採寸できますので

これを元に作ってみたいと思います。










CIMG6669.JPG

本物のパイプは、この通り丸くありません。

そこで、真円パイプに置き換えた寸法を決めることから始めます。

周長を測るということでもいいですが
楕円断面の最大と最小の直径を測り
平均してみました。

目標値φ47






CIMG6670.JPG

展開図

2枚合わせてパイプ1本になります。













CIMG6671.JPG

外周を折り曲げて突合せ溶接します。

口元に水圧ポンプ用の金具を溶接すれば
膨らまし準備完了です。












CIMG6672.JPG

膨らませました。

展開図より曲げ角度がきつくなっています。

実物より若干緩いカーブにする必要があります。










CIMG6673.JPG

曲げカーブは合っていますね。
現物が太いようにみえますが、扁平になっているので、これで同寸です。

経験値がありますので
大体一発でできます。

外径は誤差0.5mmくらいになっています。
実用上問題ない範囲でしょう。









CIMG6674.JPG

口金はMさんが加工するので
パイプの成形はこれにて完了です。



作業時間4時間でした。

思い立ったら、その日のうちに出来る時間ですね。
役に立てれば幸いです。

パンチングメタル入荷したので早速インナーパイプ作って、マフラー組立てました。
今回のは従来型と違っていて、φ54からφ38.1に絞るので
途中で2種類のインナーパイプを結合する方法です。

CIMG6499.JPG

重量測定

エキパイ
 チタン 0.6kg(スプリング込み)
 ノーマル 1.0kg(バンド除く)

サイレンサー 
  アルミ/チタン 2.2kg
   ノーマル  3.0kg

フルエキ重量 2.8kg
 
1.2kg軽量化達成です。



CIMG6501.JPG

600gチタン

全部手曲げです。

拡管金型2種類と
口元ツバ出し金具製作が必要です。

チタン素管3種類で4。5万円くらい仕入れました。

サイレンサージョイントのφ54は1.3万円
(2m)仕入れです。
カネ掛かりますけど材料無いとつくれんけんね。


CIMG6502.JPG

ノーマルと同等の長さですが
斜め右に突き出したマフラーは
張り出しが大きく、転倒時にぶつかる懸念があるため
途中で曲がったサイレンサーにして
シートレールと並行に出しました。

インナーパイプも中で曲がっているのです。








CIMG6503.JPG

組立て完了

音量測定も実施しました。

2mMAXで 106.9dB/A

ノーマルサイレンサーも同条件で測定し
 
109.7dB/A 意外とうるさい。

計測器機差もあるため参考ですが
ノーマルを3ポイント下回る性能のため
音量オーバーしたときにディフューザーを入れることも考えていましたが、不要ですね。

ストレートパンチングを使ったサイレンサーテクノロジーの成果です。


それから、これらはラインナップ品ではありませんので、車体お持ち込みなしでは作れません。


新規製作は型作りしながら行うので、時間かかりましたが、大体見えてきました。

CIMG6493.JPG

チタン・エンドパイプ

チタン板は固いので成形は難しいと思います。
3ピースを溶接でつなぎ合わせています。

ノーマルより軽いはずです。

取り付け穴は整備性を考慮して
リベットでなく、M5ビス止めにしてあります。






CIMG6494.JPG
マフラージョイント・パイプ繋がりました。


マウントステーはこれから作ります。

実はパンチングメタル欠品に昨日気付き、
注文しましたが月曜入荷ということなので
完成は火曜日ですね。

土日は違うことして過ごします。







CIMG6496.JPG

マウントブラケット取り付けました。

6mm板に3mm補強パッチ付きで
耐久性を確保。
モtクロスの縦Gは強力なものです。

強度屋こだわりのマウント形状です。

最近のモトクロッサーはラバーマウントにしてない理由として考えられるのは
サブフレームと一体でしなるように設計されていることです。
ジョイントパイプがしなって応力を逃がす方向です。

因みに6角断面の理由は
丸や楕円よりパイプの縦横剛性が上がるためですね。
平な板はしなりやすいですが折り目を付けることで板がしなり難くなります。
また、3角断面が一番剛性高いと思いますが、最も容積が小さくなります。
角を4角、5角と増やすことで同じ板面積でパイプの容積が増していきます。
生産性とパイプの剛性確保という意味で6角断面を選択しました。


CIMG6497.JPG

ジョイントパイプ接続部

ガスケット無しで差し込んでいます。
絶妙の嵌め合いキツさに拡管するため
金型作っています。

ガスケットや金属バンドが重量物になるので省略できます。

φ54パイプの隙間が上下数ミリというレイアウト。製作の難易度を上げています。

早くパンチングとグラスウール入れて音を聞きたいです。

これは私がホンダ在職中に取り決めを交わした材料メーカーですから
退職した今は関わりのない立場でありますが、一言いいたいと思います。

トヨタでもホンダでも大量リコールの報道は目につきますが、これらは製造者が本当にわからなくて
出荷後に問題が発覚したものが殆どだといえます。
使い続けるとユーザーに迷惑をかける可能性が高いため、対照号機の無償交換を実施するものですが
今回の検査データ改ざんは即リコールという結論に至らないでしょう。

あくまで推測ですが、材料メーカーは輸送機器メーカーと製品の開発段階から材料の仕様について
協議し、試作テストを繰り返した後に量産化決定するのが普通です。
その材料仕様は図面同様の効力で製品はこれに適合してないと不良と判定して出荷しないのが原則です。
そこで一部不合格のスペックテストがあったのだろうと考えられますが、不合格データを合格に書き換えて出荷したという不正内容のようです。
両者で交わした契約どおりに製造と検査が行われなかったので契約不履行ですから、出荷停止して
正規品と取り替えるといった手段がとれそうにない大規模の問題です。

そもそも金属材料を製造する現場で重大な手抜きがあったとは考えにくい、おそらくJISの規格は満足した材料はできているはずです。それはミルシート(成分分析書)確認でわかります。
おそらく輸送機器メーカーが開発した特殊材料に規定された機械的物性の確認テストで数値が下回ったのを書き換えたのだろうと思います。
ニュースでも言ってましたが「データより納期優先」ということでスペックテスト不合格で材料ロット全て破棄して作り直す時間的余裕がなかったのが不正の原因だということです。
やり直していると合格するのにいつまでかかるかわからないし、契約したすべての顧客(メーカー)の生産計画を見直しさせる事態になるはずです。

さて、すでに出荷納品済みの自動車や電車、航空機はどうなるでしょうか。
軽合金だとボディーの大部分に使われているかもしれませんね。組み換えとなると稼働しているものを止めて、ということですが組み換える場所や人員も容易には確保できないでしょう。
現実的には不具合の影響度と組み換えの損失を考慮して、何もしないということになるでしょうが
製造メーカーはスペックを下回ったデーターを収集して実機でどれくらいの影響があるか保証する作業が発生することになるでしょう。
そのための人件費が掛かってくるので神戸製鋼側に請求するという形になるのではないでしょうか。

実際、不合格であった機械的物性がなんであったかは不明ですが、運転中に短時間で破損するという危険性ではなく、寿命が正規品より短くなるといった結果になると思います。
例えば100万キロ走行できるはずの自動車が50万キロで破損部品がでてオーバーホールが必要になるとか。
航空機は非常に問題ですね。最近飛行機のパネルが空から落ちてくるニュースがありましたが
同様のことが増えてくるのではないかと。
日常の点検頻度を増やさないとこれからはいけないでしょう。

契約通りに材料の製造が出来なかったメーカーを責めるべきか、より高品質、高性能を目指して
過大な要求を突き付けている輸送機器メーカーを鎮めるべきか
いずれにしても便利さを追求し続ける文明全体で考え直す必要があるのではないかと思います。
「本当に必要なんですか」


j自動車の場合は国土交通省の型式認定を受けていなければ販売できません。
国交省は定期的に製造メーカーに立ち入り監査を実施しますが、必要なのは
検査成績書が保管されていることなので、データの信憑性までは問いません。
品質保証部門が信用されているからですね。
ところが、取引先とはいえ改ざんされた検査結果の材料で製造されれば、
車両は認定時の規格を満たしていないと取られますので、国交省としても
騙されたという形で、取引先の監督不行き届きを問うでしょう。

神戸製鋼の管理担当者もルール違反承知の上で苦渋の決断だったでしょう。
軽合金メーカーは他にもあります。住友金属や昭和電工など技術力で肩を並べるメーカー揃いです。

同じ性能なら価格の安いものを選ぶ、企業なら当然のことだし複数のメーカーと競合するのも
当たり前のメーカー選定方法です。
おそらく発注を獲得するために、他社との競争に勝つため、販売価格を下げて
輸送機器メーカーと契約したのでしょう。
品質保証は製造コストに反映されます。そこを安く見積もられた。

品質保証なしで製品作るとどうなるか、某国製品をみれば明らかですね。
実用強度は満たさないばかりか、取り付かないものまであります。
製造者は販売価格を下げなければ商品が売れない。
または宇宙ロケットやジェット機のようなビッグプロジェクトといえども予算には限りがあります。

だから、素材メーカーには価格を下げるように圧力があったかもしれません。
材料のロットアウトなどやっていては、納期に間に合わず顧客(メーカー)に迷惑がかかり
発注量を減らされるなどのペナルティーが課せられることになります。
そうなると管理者責任重大で、そのプレッシャーに耐えかねてデータ改ざんに至った。

以上のような推察ですね。
ホンダの場合は品質部門は製造コストには関わっていません。
本社購買や原価企画室が決定することなので、検査費用などについては考慮していません。
設計から提示されたスペックを遵守するだけの役割ですから。

やはり高性能、高品質なものは限られた顧客だけのものなので、製造コストはかかっても、
販売価格が上がってもしっかりと保証して作られるべきだと思いますね。
先週盆休みに入ってから鉄板の在庫が底付いたことに気付き、お盆明けに注文したんですが
直ぐには入ってきません。もう1週間仕事が止まっていますが
こういう時こそ普段できないことをやっておこうと思い、リフォーム始めました。

自分でやる理由は職人さんの単価は私の工賃よりはるかに高額のはずなので、
業務上の経費をお客さんからいただく品代に反映されることを防ぐ目的です。
立派な建屋に住んで品代アップでは、このご時世ですから需要減ると思います。

内容は、殆ど活躍してない冶具類の収納スペースがなく、職場が繁雑になっているので
工場の壁や住居スペースにも棚をこしらえて収納力をアップすることと
設置して25年以上経過した屋根の波板が老朽化で限界にきていて、仕事中に雨漏りで中断させられること度々で、最近の豪雨ではさらに心配になってきたので
一気に屋根の改修もしてしまおうということです。





先週作ったGL500マフラーの音がいいなと思ったのでお聞かせします。
Vツインの不等間隔クランクらしいノイズですが、オートバイの魅力は動力性能だけじゃない
こういうノイズやバイブレーションを味わいながら旅にでるGL(グラウンド・ラグジュアリー)を満喫できることが幸せなことだと思います。


今日も屋根の上で波板の取り付けでしたが、雨が降ってきてシートかけて養生したり、なかなかはかどりませんでした。
あと半日くらいで工場リフォーム完了で、20年前から思い続けて今日に至った原因は、
1週間も仕事止められないので騙しだまし、ごまかしてきたからです。

これで心のモヤモヤが一つ解消します。
世間はお盆休みに入ってしまいました。我が社は休みなしです。どこにも行きません
それより、直ちにやるべきことが山積みなんで少しでも進めておきたいです。

CIMG6414.JPG

エキゾーストはこれで終了
マフラースプリングのフックを溶接するのと
先日試乗したとき、排気音が大きすぎたので、消音バッフルを装着しました。

あのままの音が最高なんですが
廻りの迷惑を考えると、やむを得ず音量下げさせていただきました。
かなり上品な音になりました。
きっと満足していただけるでしょう。






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実はまだオプションがありまして
社外の可倒式アルミステップを付けてほしいということで
ステップブラケット加工しました。

取り付け位置はノーマルと同寸ですが
50mm厚の板から削り出しで
材料の8割は切り粉にしてしまいました。

左右セットで丸一日掛かりです。






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加工完了して取り付けてみると
思わぬ問題に気つきました。

黒いのがノーマルステップですが
アルミステップの方はピンの位置がオフセットされていて、ステップ位置が下がりました。
ノーマルのゴムの厚みが無くなることでさらに低い印象です。

問題はチェンジとブレーキペダルよりステップが低くなって操作しずらいということです。
これはアジャスターをいじって、両ペダルの角度を変えて、ステップ高さに合わせましたので乗るのに支障ないでしょう。


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ペダル調整して、こんな感じにできました。

完成して取り付け確認するまで分からないことばっかりです。












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もう一つのオプションはグラブレールです。

ノーマルのタンデムバーと一体のものを外して左右のブリップだけに変更しました。

普通は鉄でクロームめっき仕上げにするのですが、ここでは日程に余裕がなく
アルミ棒で作りました。

左右セットで2時間ちょっとの加工です。

センタースタンドかけて使い勝手も確認しました。 良好です



2気筒のフルエキでちょっと時間かかりましたが、これにて終了です。







毎日暑いですが、ここの工場も35°あります。エアコンありますが日中は太陽光のエネルギーに負けて室温は下がりませんので使ってません。
それより人間の冷却機能を働かせながら仕事しています。
溶接にパイプ手曲げなんて作業は真夏にストーブ当たっているようなもんです。あー涼しい

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完成ではないですが、エキパイつなぎ終わりました。

ノーマルはブレーキペダルの上通しなんですが
φ41.3パイプは1本でギリギリです。
そこでLバンク用はエンジン下からブレーキペダル下へ取り回しました。
ブレーキ踏んでも当たらないクリアランスと
センタースタンドも使えるように考えると
あまり自由度はないです。

そのため、こんなデザインがよろしいかと。



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中間パイプはフレーム下にボルト止めしてあります。

ドカティやアプリリアのリヤバンクほど短くないですが、Rバンクのエキパイが短いです。
そのためサブタンク取り付けました。
パイプを回して延長すると見た目が不自然になると思いました。

あくまでお客さんの要望は右2本出し
メガホンショートマフラーという形を優先して、他は僕の裁量に任せるという仕事です。




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マフラーエンド
ノーマルに比べると大きい穴です。
これが小さいとつまらんものになると思いますが
肝心なのは音ですね。






昨日からエンジンかけてもRバンクの火が付いてないようで片肺でした。
プラグ外してみると火花は良好
火が飛んでてかからないのはガソリンが来てないのだな。
コックがONを確認してRESに切り替え・・・かかった。
ガソリン残量が少なく、サイドスタンドで始動する場合、Rキャブ位置が高いためガソリンが来なくなる。
よってLバンクだけ火が付くというわけです。
逆に、左コックで2気筒の車両は右旋回時にガソリンの落下が悪くエンジン不調⇒エンスト⇒転倒になることがあります。
ガソリン残量に気をつけましょう。

そういうわけでGSまで給油にいきました。
音は、ハーレーに似てます。加速していくとインディアン・スカウトにも。
Vツイン独特の不等間隔の爆発音がします。
音が大きいので後続車があきらかに車間距離をとっているのがわかるので、これは安全です。
ホーン必要ないですね。シメシメ




























































































中間パイプをレイアウトする前にマフラーを作っておきます。
マフラーの適切な位置が決まってからでないと検討しにくいからです。

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右2本出しなので2個です。

デザインはお客さんの要望どおりなので
私の意思で決めてないですが
作り方は自分で考えなくてはいけません。

過去に同じ寸法の物は作ってないので
一個限りですが、型製作が必要です。








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エンドキャップは金型3個作りました。

エンド部分が内側カールに成形するためです。
油圧プレスが無いので、円錐はステンレス板を巻いて作っています。

中身の部品とマウントステーは明日作ります。

発売から40年経つGLのフルエキゾースト製作頼まれました。
全く経験のない車種なので、最初の工程からお見せします。

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エキパイの曲げからですが
機械ベンダーはありませんので
手間げで作ります。

曲げられるカーブに制限がありますので
可能かどうか、鉄パイプでマスターを作ります。
鉄で曲がらないものはチタンでも曲りませんからね。

3次元曲げなので曲げながら車体合わせすることはできませんので
マスターと比較しながら曲げカーブを調整していく作業です。


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チタンパイプで本番です。
2mで1万円しますので失敗は許されないですね。
内Rのゲージを鉄棒で作って当てがいながら曲げRを確認します。

ここでパイプの精度が決まってしまうのですが力ではなく炙り加減が肝心なのかと思います。







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R、Lエキパイ曲がりました。
L側エキパイが20mm長いです。

正確にはパイプエンドは同じ位置で
L側フランジが20mm前です。

これはV型エンジンなので、コンロッド大端部の幅だけLシリンダーが前にある設計なんです。

Vバンクは77°
1本のクランクピンにコンロッドが連結されていますので、点火時期は77°ずれています。2番シリンダが点火してから283°クランクが回って1番シリンダが点火というタイミングです。
では水平対向4気筒のGL1000はというと180°クランクです。
1本のクランクシャフトに180°ずれたクランクピンが二つあり、やはりコンロッド一本の幅だけL側シリンダーが前にあります。片側のシリンダーに180°クランクのピストンが並列2気筒で動き
反対側のシリンダーがコンロッド幅だけ前後にずれて並列2気筒の動きをするボクサーエンジンでした。


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フランジできました。

これが決まってないと次の工程へ進めません。
口元が1度傾くとパイプエンドの位置は数センチ違ってくるので
フランジを固定してから中間ジョイントのレイアウトを検討する作業になります。



4型(78年)RM125ですが、去年ドライブスプロケット摩耗でチェーン脱落しました。
純正のスプロケットを調べたら、ナメてしまったのは13Tでしたが標準は14Tということが
判りました。
当然ドリブンスプロケットも違っていたので、この際標準にして乗ってみようというのが
問題の始まりでした。
この車両は4型だと鵜呑みにしていたので、78年の標準で59T(在庫一個限り)を注文してみたら
ハブ取り付け部が全然違っていて使えません。
どうやら3型以前のリヤホイールが取り付けられているようです。
それならば3型の59Tを注文しようとしましたが在庫が無く、海外お取り寄せなら可能だということですが
スプロケットごとき、作ってしまえという考えにいたりました。


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部品メーカーならCNC加工で作るところですが
当方には加工機がありませんので
フライスと旋盤だけで加工します。

A7075の板を取り寄せましたが
t8しかありませんので

スプロケットの板厚t7.3になるように
切削しています。(428サイズ)

3型のハブ穴は予め加工しておいて
ハブセンター基準で外周とピッチ円周上に
59個の下穴を空けておきます。



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刃先を加工しますが
これはバイトがビビッてダメでした。

大体の形状はできたので、後で修正します。











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刃先の形状を整えます。

正確なピッチ円と刃先の形状ができていないと
チェーンがうまく食いついてくれないです。

改めて標準のスプロケットの加工精度が重要なことに気付かされます。








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純正品に準じて、肉抜き穴加工しています。

8回段取り変えしますので
8か所穴加工で2時間かかります。

トータルで冶具加工も含めて
1.5日費やしています。

1万円以下で完成品買えることの
ありがたみをヒシヒシと体験できました。






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左は3型ハブセンターのマスターに

右が4型純正品、ピッチ円のマスターに

図面が無いので現物が役に立ちました。

下側が今回のワーク









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組立て確認OK

チェーン滑らかに回ります。

これでいつでも乗りに行けるというわけです。

スプロケット注文して作るメーカーもありますが、これは自分で作るという遊びなんで
他人に頼んでいたら遊びにならんですからね。
溜った残務を終わらせないと、新たな仕事にかかれません。必死でやってます。

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腐って鉄板に大きな穴が開いている
CL50マフラーです。

このようになったら普通は修理しません。
捨ててください!

ところが20年来の知人から紹介されたということで、修復を頼まれました。
(顔知ってるくらいじゃダメじゃよ)

一応、捨てたらどうかと進言したら
どうしても使いたい、形にはこだわらないから使えるようになればいい。

このように言われるので渋々うけました。
しかも、予算はいくらか?
これは安い方がいい、年金暮らしなんで新しいの買うつもりもない。
こういうわけですよ。そりゃうち以外でやってくれる業者さんは見つからないかもしれません。

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金はかけられませんから
金型作ってプレス成形など無理です。

ハンドワークで取り替える部分の板金部品を作りました。

表と裏で若干違う寸法ですので
2種類の部品になっています。








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切断して内部構造も確認できましたので
同様の寸法で復元してあります。














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直したとこが長持ちするように
開いているうちに錆止めの耐熱塗装を施しておきます。













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左右の板金部品を合わせて溶接し、
修理品と結合しました。

これで実用上は純正相当でしょう。

錆落としや耐熱塗装はお客さんが自分でやりたいそうなので
このままで修理完了です。








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ご希望通り、インナーバッフルは抜けるようにしてあります。

腐ったマフラーではバッフル脱着不可能でしたので。

工作時間は1日かかりましたので1万円くらいはもらいたいです。





一件落着
ライトトラック(バン)用の標準ホイールはスチールホイル(鉄チン)なんですが
わざわざアルミホイールに交換して、車検時に標準に戻してを繰り返す人がいますね。

私も昔、ワゴンのキャラバンに乗ったことがあって、あれは乗用なんで標準がアルミホイールだったんです。
問題はアルミが悪いのではなく、ホイールに装着するタイヤにあると思いました。
普通は1トン積みの貨物は8PR(プライ)ですが、8人乗りの乗用だと6PRです。
タイヤの耐荷重の違いです。最近はロードインデックスLI(ラジアルのRと混同しないためL表示)
107とか105とか刻印に変わってきていますね。

これは守らないと非常に危険なことなんです。タイヤがバーストして操縦困難になると自分の命だけでなく、他人も巻き込むことになります。
しかもタイヤは時間で劣化するものですから、製造年から年月が経過するほど危険です。

実は前述のキャラバンで重大事故寸前に陥った経験があります。
常磐道のトンネル内で左後輪がバースト、時速110kmくらいでしたが急激に蛇行して「これは側壁に衝突して横転する」と覚悟しましたが、冷静にハザードランプで後続車に注意を促しながらハンドルで直進を保つようにして振られが収束するのを待ちました。
こんな時ブレーキなど踏んだら車が斜めになって車線からはみ出ると直感したので、アクセルを放しただけです。
運のいいことに左後輪だったので、トンネルを出たところで路肩に駐車し、スペアホイルに交換して一般道でゆっくり帰りました。右側だったら大型車なんかに引っかけられて死ぬでしょう。

その後、ミニバン専用タイヤに4本新品交換しました。 フー

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もう雪の心配ないんでスタッドレスから夏用タイヤに変えるのですが
中古ホイール取り寄せてみました。

キャラバンのノーマルスチールですが
すばらしい作りに息を呑みました。

ロールしたハイテン材のリムをフラッシュバット溶接したものですが
矢記のあたりが溶接部です。
見た目ではほとんどわからないくらい研磨仕上げされています。

ホイールに使う材料は60kg級ハイテン(高張力鋼板)を使用します。
高力ボルトは80kg級からなので普通のボルト並みの硬さのスチールでリム部の板厚3.5mmの圧延でリム断面に絞った平板から真円に曲げる技術を想像してみてください。
しかも固い材料ほどスプリングバック(元に戻ろうとする力)が起こりますので、製品と同寸に巻いたのでは製品にならないことが分かりますね。
製品より小さいRで巻いて、重なる部分を突合せに直して溶接する技術が必要になります。

そしてホイールに要求される直径と真円度が完成するわけですから、NC旋盤で加工されるアルミホイールよりスチールホイールの方が職人芸があると思うのです。
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スポーク部分は板厚4.5mmのハイテン材で、プレス成形品ですが
2ピース構造の生産性が安価に生産できる理由だと思いますが

このフランジ部分の寸法精度が出てないと
真円のリムと組み合わせたときに振れてしまうことになるので、
実は精密なプレス成形品だと言えるでしょう
(穴開けは後加工と思います)





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スチールホイールの国内トップシェアは
トピー工業です。

ホンダの標準装着ホイールも作っていましたが、残念ながら同社の製造工程を見せていただく機会がありませんでした。

品質部門からみて、全く不良を出す心配のない優良企業だったからに他なりません。

だから私はこれからもスチールホイール愛用でいきます。





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先日行けなかったチキチキVMXで乗る予定だったRMですが、なにやらエンジン降ろされています。

一週間、クルマに積み置きしていたら
荷室の床がガソリンまみれになっていました。

キャブレターのオーバーフローなんですが
多分、エアベントより吸入ポートの位置が低いので
クランクケース内にガソリンが流入し、
満杯になって排気ポートからあふれ出して
床にこぼれたと考えられます。



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そもそもコックはOFFになっているのに
コックの役目を果たしていなかったようです。

この車両がきた3年前にもオーバーフローしていたので調べたら
コックOFFでガソリンが止まりませんでした。
原因はパッキンが硬化してシールできなかったことですが
プレートのリベットを外したので、M4ネジで再組立てしたのでした。
自作のゴムパッキンを入れて復活していたのですが
ゴムですからへたってシール性が落ちたのです。
対応策はM4ネジを増し締めするだけでガソリン止まりました。 何をやっておるんかいねー

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エンジン降ろして逆さまにしてクランキングすると吸気、排気、プラグ穴からドバドバ、
ガソリンが噴き出しました。

ガソリンコックを点検項目に忘れないようにします。


しかし、空冷エンジンの造形が美しくて
ときどき眺めて癒されていますので
ずっと保存しておきたいと思います。





今日はちょっと残業のつもりが、大がかりになってしまいました。
もうすぐチキチキVMXの日なので、RM125の修理を行おうということで
去年の同大会でチェーンが外れてドライブプロケットのガードを欠損していました。
チェーン外れの原因はスプロケの山が摩耗したことなので、ダートプラスで部品注文して
428チェーンと共に新品交換してありましたが、ガードは無いので純正部品探すより作った方が早いかと思いました。

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3点止めなので、ネジを付ける台座をフライス加工しました。

M6ネジのスモールヘッドを使うことを考慮してTレンチが入るサイズの座グリが必要なのです。










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純正に似せた形状のプレートを台座に溶接して完了です。














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接合は裏表、しっかりと溶接します。

これでチェーンが当たっても壊れることはないでしょう。
純正はマグネシウムですがアルミにリプレイスします。










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プロテクターとブーツのホールドも兼ねているので、最適な形状だと思います。

作り方にマニュアルはありませんが
別の技術をお持ちの方は別のアプローチをすると思います。
手持ちの道具だけでやろうとするので
このような手順になりました。













2014年にモデルチェンジされたKX85ですが、今週末に関東選手権開幕ということで
急遽、チャンバー/サイレンサー作りました。

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エンドキャップを中にはめるタイプです。

アルミの丸棒から削り出すので
キャップ部分だけで3時間もかけています。

大会社なら型押しプレスで大量生産するところですが、
パンチング以外オールアルミなので
強度が必要な部分だけ厚肉にしたいことが
削り出しの理由です。






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ジョイントパイプ内径φ21から
エンドパイプ内径φ24に拡大しています。

この方がパワーフィーリングが良いということなので採用しています。
音量測定も去年合格しているので問題ありません。

2mMAX法になってから近接騒音時代より規制が緩い感じがするので
作り側からすると簡単です。





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チャンバーは一昨年、実走確認したタイプの継続です。
高回転高出力の割に低速の落ち込みも少ない仕様なので、扱い易さとパワーアップを両立できていると思います。


今週末はOFVで関東選チェックしに行きましょう。







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こんな取り付け状態です。

ノーマルと大幅に違っていますので
実車で確認するまでよくわかりませんでした。

適性なクリアランスを保って取り付いているので治具に反映させたいと思います。

ローボーイとアップチャンバーの中間のような形状でサイレンサーのマウントに合わせたか、テールパイプの距離を稼いだデザインのサイレンサー。
いろいろと考えられたデザインなのです。


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OSK(オーツカショウカキ株)さんとこのKX85です。
社長は18歳でHRC契約ライダーとなり
オートマチックRC250Mの勝利など
モトクロス界でも希な経歴の持ち主です。
現役時代に契約しなかったカワサキでやらせているのもメーカーのしがらみのない
独自路線で活動していく意思の表れかと推察します。

KX250F実車装着して発覚したのですが、エキパイの取り回しが右側に張り出している。
右足を前に出すときにブーツが当たってしまう、などの問題でエキパイを作り直すことにしました。

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前回、内側50Rで曲げたところを
40Rで曲げ角度180°にトライしました。
手曲げとしては限界のRでしょう。

たまたま一発でできたので、これを使います。










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パイプ切断長は前回と同様で
走行インプレッションは聞いてあるので
このままの寸法にします。

φ35からφ45まで拡管して繋いでいます。

これを溶接する前に所定の位置に穴あけしてサブチャンバーを挿入します。

低中速トルクと騒音軽減のための仕様です。





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溶接完了しました。

全体的にはホンダの250に似ていますね。












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内側40Rで右側の張り出し位置は
ノーマルエキパイと同等に仕上がっているはずです。

ノーマルは車体レイアウト上、最短距離の排気管長になっているようなので
パイプサイズアップと管長を伸ばして
出力特性の変更を行うことが目的のパーツ製作です。







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サイレンサーも進行中です。

去年型が全日本の音量ギリギリだったそうなので

少し消音のため加工を増やしました。

スパークアレスターは金網の線径アップと
エンドパイプにインナーバッフル装着しました。

計測は実車があるときに行います。





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2017でサイレンサーマウント位置が16mm前に変更されているのに伴い
サイレンサー更新しました。

上記インナーバッフル以外は昨年型と同等です。

私の前職は製造屋ではありませんでした。品質管理屋だったのですが
専門は新製法、新材料の鉄鋼と非鉄金属における部品品質です。
本田はエンジンやボディのような主要な部分を除いて、部品メーカーに製造を手配していますから
取引先メーカーの製造する部品品質を本田スペックに合わせることが仕事でした。
したがって会社に居ては何もわかりません。
メーカーの製造現場へ出張して製造工程を調べて重要管理項目を洗い出すことが品質管理の手法の一つでした。
そのため、単独ではなく設計や資材の担当者も交えてメーカーの会議室で打ち合わせして量産につなげていく作業を全ての重点管理部品に対して行っていたので、自分で製造はできないですが製造工程に関しては他の社員よりも熟知していたと思います。
それも25年前のことですから、技術は日々進歩しているので今は当時より高度な製造工程を展開されていることが予想されます。

そんな私は資金ない、技術ないという四面楚歌な状況から考え付いた方法でマフラー製作に取り組んできましたが、今回も人には説明できない内容を盛り込んだ新型のエキパイを公開します。

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マシンベンダーも金型もありません。
量産メーカーが持っている設備は皆無です。
お金を払ってメーカーに生産して貰えば考えることはないですが
仮に1千万円投資して1千万円売ったとしても収支はゼロですから
そんなことはしないで、一台分の材料費だけで形を作ろうとしているのが本プロジェクトの目的です。

手間げはパイプ径が太いほど、曲げRがちいさいほど難しくなります。
内側50Rで曲げていますが、90°以上は私の技術ではパイプが潰れてしまうので無理ですね。
チタンパイプφ35なら2mで一万円くらいしますから無駄にはできないので慎重に扱います。

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エキパイの仕様はライダーの意見を聞いて
ノーマルからどのように変えていくかを
自分の経験値で決めています。

細かいインプレッションはベンチテストではつかめないと思いますので実走確認しかないと思います。

今回は口元の成形方法を新製法にてトライしました。
形状を見て製法を想像してみてください。
あなたならどうするでしょうか?




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2017モデルKX250Fは16モデルから設計変更されているので
先日お預かりした車両を元に治具製作しました。
そのため、車体合わせは一度もしておりません。
これで問題なく取り付くと信じております。
(信じられるのは自分だけ)


日本の近代史が最も変革を遂げた時期は幕末から明治維新のころだと思いますが
特に鉄鋼の製造という分野において横須賀製鉄所なくしては語れないでしょう。

徳川幕府末期の勘定奉行、遣米使節団目付役を務めた小栗上野介忠順が中心となって
フランス人造船技師、フランソワ・レオンス・ヴェルニーを代表とする技術者たちに依頼して
日本で初めての近代的造船所を横須賀に建設したのは慶応元年(1865年)ということです。

名称が「横須賀製鉄所」と呼びますが鉄鋼の精錬ができたのではなく、軍艦や外国船舶の修理を行う
ドライドックという設備が主な事業であったようです。
当時は鉄鋼材料も工作機械も輸入に頼っていましたので西洋並みの機械技術に追いつくことが命題であったと考えられます。
そのなかでも日本の製造業として最も歴史的価値があるのはオランダ、ロッテルダムから輸入したスチームハンマーだといえるでしょう。

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3トンスチームハンマー

江戸時代に初めて導入された鍛造マシン

ヴェルニー記念館に展示されている、この機械は130年間現役で働き続け
90年代末期に発注を受けた仕事は
空母インディペンデンスの部品であったということから難易度の高い特注部品の成形が可能だったということが驚きです。

その後解体されショットブラストで錆落としや全部品の点検、再生を経て、当時の風合いに近い塗装を施して
この記念館の建設中に据え付けられたそうです。
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0.5トンスチームハンマー

同年式1865年製を示す鋳出し文字が巨大アームの側面に刻まれています。

江戸時代の役人や鍛造職人たちが、この刻印を読んだに違いないことから
自分も同じ物を見ることができるロマンがここには存在します。



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横須賀製鉄所にて3トンスチームハンマー稼働中の写真は70年代のもの

大きなヤットコで1200°Cに加熱した鋼材を二人掛かりで抑えます。
後方の台に乗った作業員がレバーを操作してハンマーの上下運動をコントロールします。

動力は蒸気機関でハンマーの上部にあるシリンダーに蒸気圧を送り込むバルブを手動で操作してピストンを昇降させる構造です。

江戸時代にこれを動かして造船所で使う設備の部品を製造することから始めたマザーマシンなのです。
そのころの動力は牛、馬、水車と人力しかなかった日本にとって圧倒的かつ革新的な機械だったのです。

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製品の例ですが

フックの鍛造工程を表しています。
金型に素材を置いてハンマーで打った状態は上下の金型の隙間にフラッシュ(バリ)が
はみ出します。

これを上にある型でプレスして、バリ切り一発成形します。







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これはフックの素材が丸棒であることを表します。

φ50くらいの丸棒の先端を叩いて尖らせてあり
金型に合わせたカーブに曲げるところまで
ハンマーで成形します。
その後、金型に置いて一発成形します。

そして上のバリ切りの型に付け替えて次の工程へ移行するわけです。






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日本政府は、このように歴史的に意義の高い重要文化財を保存する活動に動き出しています。

やはり実物が保存されていることが、人々の意識に残すことができる唯一の方法であろうと思います。

古さと性能の高さ、
これを作った人の知恵と労力

そして日本の近代化の先駆けとなった革命の動きに
ただ感動を覚えるのです。



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ヴェルニー公園の対岸に横須賀製鉄所の敷地があり、当時から現役のドライドックが並んでいます。

海上自衛隊の潜水艦が碇泊されていますが
噂によると世界最高の潜航能力を持っているらしく(軍事機密)
中国や北朝鮮の潜水艦は、これに狙われることを恐れて攻撃できないと言われています。





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東京湾岸から三浦半島を横断して
相模湾岸へ足を延ばし

油壷マリンパークへ行きました。


イワトビペンギン

癒されます。
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カリフォルニアアシカ


何も演技なし










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スケルトン標本

見事な染色技術に息を呑みます。













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チョウザメの群れ


原始のサメだそうです。










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ミノカサゴ

この世のものとは思えない美しさ













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生き物は
どんな人工物よりアーティスティック







下はニホンウナギ
絶滅危惧種






もうすぐ年末ですが、最後にいい物見れました。











このニンジャはチャンバー製作で終わりません。
県外から車両お持ち込みのため、いろいろとオプションをご注文いただきました。

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グラブレール

フルカウルモデルのため
取り回しするのに持つところがないという
問題を解決するものです。

パイプを曲げて、切って、溶接。

図面などはありません。
頭の中で描いた絵をハンドワークで作り上げるだけです。

リヤフレームに取り付ける場所はありませんので、リヤフェンダーに穴を空けて
マウントブラケットを溶接した後にフィッティングしたものです。
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塗装して取り付け完了です。

グラブレール下側の棒はサイドバック載せて走るときにタイヤと擦れないためのガードです。











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上がノーマルのバックミラー

下が取り付けたいバックミラー

しかし、取り付け座面が全然違う向きなので
取り付け不可能です。






そこで



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ノーマルのカウルステーに取り付けできる
アダプターを製作しました。

無垢のジュラルミンから削り出しました。
頑丈な作りです。











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バックミラー取り付け完了

狙い通りの位置で後方視界良好です。













CIMG5945.JPG

こんなフロントビューですが
満足いただける位置だと思います。

(これ以上どうしようもないですが)












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ご指示どおりラジエター前面に遮蔽版取り付けました。

走行風を遮るものなので
暖気運転は相変わらず必要でしょう。








それから


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キャブレターのJNクリップ段数
1段下げました。
見たことないキャブだったので試運転してきました。

開け始めの息付きが改善されています。
寒冷地仕様にセッティングすれば
もっとよくなるでしょう。



これにてご依頼の作業は終了いたします。

モトクロス活動35年を振り返って、最も走りが好調だった時期はノービスからジュニアに昇格した86年だったと思います。関東戦予選十組時代に優勝は無理でしたが125で3位、250で2位がベストリザルトで翌年全日本第一戦の予選一組で1位通過が記憶に残っていますが、
それ以上の成績を残すことはなく92年まで何となく走っていました。
一旦レースはやめて96年ころからMCFAJで走るようになり、今年で20年めになりますが
今年は今までと違う展開でEJ250、450共ポイントランキングが2位、両方合わせると最多ポイント獲得として残り2戦を迎えるわけです。

35年やってきて公式戦でポイントスタンディング上位ということは一度もなかったことであり
同クラスにエントリーする選手は僕を倒すために出てきていると思っているので、順位を譲るということはライバルに失礼に当たると考え気を抜かないようにしていくつもりであります。

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ショーワの金属スプリング入り両側ダンパーのフロントフォークに取り替えるのですが
14年式のためφ260ブレーキローターが使えません。

キャリパーは共通なので、アクスルホルダーのキャリパーブラケットの寸法が違うのです。
そこでφ260ローターを使うためには3つの方法が考えられます。
1.14モデルのブレーキング社ビッグローターキットに取り替える

2.L側フォークのアクスルホルダーを取り替える。(インナーパイプCOMPでもよい)

3.キャリパーサポートを加工する。

1.2.はコストが掛かり、余分な部品が残ってしまう。
3.は材料代300円くらいのアルミでできてしまうので、手間はかかりますが、この方法を選択します。

最初スチールプレートで位置決めしてから現品を計測してアルミの削り出しで作りましたが
1個目はやや寸法に問題があり、やりなおしたのが下側のワークになります。

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本来ブレーキパッドはローターと同心円上に合わせなければなりません。

ところがキャリパーにセットした状態では
パッドがよく見えないために現合で合わせたときにズレが生じていたのです。

この位置決めに苦労して6時間ほどフライスと格闘していました。







CIMG5838.JPG

ノーマルのキャリパーサポートと組み合わせてキャリパー位置を外側に変更するための部品が完成しました。

置き換えたボルトの穴位置が近いために
加工された締め付け面がオーバーラップして材料が貫通しているために
サポートの剛性を保つために外側の寸法を大きくして対応しました。

サポートがたわんだら、制動力が発揮できませんからね。




CIMG5839.JPG
これで使えると思います。

14のφ240ローターと15のφ260では全然制動力が違うのです。

今のMXコースはスピードが出ないレイアウトですからパワーがあっても使いきれません。
オートバイのスピードはエンジン回転数と減速比で決まりますから
排気量が大きくてもエンジンが回っている小排気量車の方が速く走れる場合もあります。
なのでエンジンパワーよりコーナリング性能やブレーキの制動力の方が重要ということになるでしょう。

訳があってCRF450のKYBエアサスからショーワの金属バネ入りフロントフォークに取り替えます。
しかし、このショーワは14年型で問題は15年型とブレーキディスク径が違います。
14年までは125と同じフロントブレーキだったので制動力が良くないのです。
15年からディスク径が20mm大きいので断然有利ですが、キャリパー位置も変更しないと
14年ショーワとφ260ディスクの両方は使えません。

CIMG5804.JPG

このとおりノーマルのキャリパーサポートではボトムブラケットの穴位置が違うので
取り付け不可能です。













CIMG5805.JPG

こういう場合最善の方法は
15年のボトムブラケットに取り替えることですが
カネが掛かるので安価に済ませることにしました。

適当なキャリパー位置を割り出し
現合でキャリパーサポートを追加しました。

いずれはアルミで加工すると思いますが
まずはスチールプレートで代用します。





CIMG5806.JPG

これでφ260ディスクが使えます。

この位置決めが難解で図面化が難しいので
このまま使ってみることにします。


こういうことやるのは商売を考えたことではありません。
今の世の中カネ次第でなんでも手に入りますが、カネを物に変えるだけの行為に
何の満足がありましょう。

会社をリタイヤすると老後が待っていますが
ある人は農業やったり、陶芸やったりで
思い思いの時間を過ごすわけです。
老後というものは65歳になったら急に始まるものではなく、50代から徐々に進行するものです。
私も既に老後を自覚し始めています。若いころのように体がいごきません。
それなんで、私の場合は鉄やアルミを加工して物作りして老後を過ごしたいなと思う準備の段階が今だととらえているわけです。

自分で作ったキャリパーサポートでブレーキが効いてくれたときの喜びを味わうために、今日も働くのです。

賛否両論あると思いますが、物欲で得た物を自分の一部とは思わないですから。
例えば、身長が低いから背の高い人をうらやましいとは思わない、
自分が持っている物でどうやっていくかしか興味がなくて、
人が持っている物を手に入れて同じようになりたいと思わないし、できない。
惑わされず我が道を行くだけです。
そうすれば行きつくところへ行くということだと思います。











444サイレンサーの続きです。

CIMG5769.JPG

サイレンサー本体は組みあがりました。

まだまだ完成ではありません。













CIMG5767.JPG

マウントステーをこしらえます。

純正同様のラバーブッシュは支給品ですが
純正パーツリストに品番はありません。

マフラーCOMPに組み込まれた部品なので
ブッシュ単品の設定がないのです。

これはゴムメーカーに発注して製造していただいた部品だと思います。

ラバーブッシュはカラーに圧入しますが
圧入荷重のデータが無いために
カラーの内径を精密に加工しなければなりません。
内径が小さいと圧入できません。
内径が大きいと緩くて抜けてしまいます。
圧入荷重を適切にする加工寸法は私独自の理論がありますので、今回はそれを活用して行います。

CIMG5768.JPG


ブッシュの圧入は最後に行います。
圧入後溶接だとラバーが燃えて無くなってしまうためです。

そのためダミーのブッシュを作ってカラーの位置決めと仮溶接を行います。









CIMG5770.JPG

シートレール下のマウントステー

こちらは純正のラバーマウントステーを用いて位置決め(仮止め)します。

仮止めの熱でもゴムが焼けてきますので
本溶接は車体から取り外して行います。









CIMG5771.JPG

ラバーブッシュ圧入

完璧な圧入荷重でした。
けして外れることはないでしょう。












CIMG5772.JPG

マウントステー溶接完了。

これにて444サイレンサー全行程終了します。

ホーリーさんとこで塗装して商品化される予定となります。





誠に勝手ながら今週末からしばらく連絡とれないとこへ行くため、ご用の方は29日以降にお願いします。

444(79CR125)チャンバー無限MEタイプと呼んでおきましょうか。プロトタイプ完成です。

CIMG5752.JPG

オリジナル品のプレス成型品とは違いますが、手巻きと膨らましで作りました。

純正の444とは全く違うスペックに見えます。

計測はできませんが
お馬さんはおるかいねー。

曲ったサイレンサーに取り付けていますので、真っすぐなサイレンサー作りも急務です。




CIMG5748.JPG

このパイプは平らな板から切り出して作るのですが
最初から展開図が出来ているわけではありません。
一発目は狙いと違った寸法のものが出来てしまうので、そこから修正を加えて精度を上げていくので
このように展開した鉄板が大量にできてしまいます。







CIMG5753.JPG

車体に取り付けてクリアランスを確認します。














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マウンティングステー
補強のため座布団付きです。














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口元とスプリングフックの部分

エキパイ外径φ38













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テールパイプ

差し込み部分だけです。
非常にシンプルですね。












以上の仕様で初ロット50台分生産に掛かります。

急なご依頼には対応できませんので、ご了承ください。


80年代CR125の無限キットに使われていたピストンは444流用でした。
狭山レーシングで83の無限シリンダーを貰ったので、朝霞の無限本社までピストン買いに行った記憶があります。
444は市販車でもポーラスめっきシリンダーだったのですね。
それから世紀の失敗作フロント23インチもこの年(79年)だけの仕様。

CIMG5733.JPG

これはホーリーさんからの預かり物で
無限のファクトリーマシンらしく
前後サスペンションやチャンバーが量産とは違っています。
フロントも21インチに換わっています。

これが発売されたころ私は高専の2年生で
学生寮の勉強部屋にこれのカタログを貼っていましたが、高嶺の花で実車を見たのは
五明(松山オートテック)でしかありません。

まだどこの会社に入るかもわからない時代でしたから、これも何かの縁でしょう。



CIMG5734.JPG

今回はこの無限パイプの複製を頼まれましたが、プレス成型でなくハンドワークの手巻きと膨らましで似せて作ろうとしています。

量産型とは全然違う形なのでこのマシン所有しているレストアラー向けの補養パーツになるはずです。









CIMG5735.JPG

このパイプも激しく腐っています。
なんとか補修して使い続けようとした痕が見えますが、ここまで腐ったら諦めたほうがよいでしょう。

その代わりに寸法図って新品複製します。










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こんな感じで型を決めている最中です。

オリジナルもそうですが、ハンドル切ったときにフロントフェンダーが擦ってしまうので
なんとかギリギリ交わせたらいいのですが
難しいところです。



サイレンサーも横から突っ込まれて曲がっているので復刻する予定です。
これは位置決めの治具代わりです。




CIMG5737.JPG

なかなか似ているでしょう?

この型で行こうと思いますので明日から生産に掛かります。

完成までお待ちください。

無限ME125ですが、チャンバーとサイレンサーを繋ぐジョイントパイプはKA3同様だと思いますが
レストレーション中に紛失してしまったとのこと。
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85モデルですから純正廃番でしょう。

これではエンジンOH済みでも試運転できません。

部品探すより作った方が早いので
新造させていただきます。








CIMG5295.JPG

パイプカーブは目検討です。
ベンダーも必要ありません。
手でグイっと曲げます。

差し込みもパイプエキスパンダーなど使いませんが
φ25.4芯金作ってプレス圧入して拡管します。

これくらいなら全部ハンドワークでいけます。




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ジャストサイズにできました。

スプリングフックも取り付けて任務完了です。





このマシン、有名ですが細部を見るのはこれが初めてです。




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市販車に似ているだけで無限が各部に手を加えているようです。

例えば右ラジエターが大きいです。

多分KA5(CR500)のラジエター流用だと思います。
冷却効率はラジエターコアの表面積で決まるのです。







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リヤフォークエンドもこのとおり

量産はチェンテンショナーのボルトが後ろに突き出したタイプですが
これは突起のないエンドピースです。
転倒してボルトが腿に刺さる事故が起こるので安全のため対策されたものです。

アクスルのサイドカラーやナットがチタン合金の削り出しによるものです。

ワークスマシンは虚飾ではない実用的な機能美に溢れていて目を楽しませてくれます。

さてエンジン組み立て担当、COSMICのI岡さんとこへ急いで届けてきます。

今度はエキパイ製作です。
要件はノーマルのエキパイ、サイレンサー相互に取り替えられることなので
ノーマルとスペシャル両方で取り付け確認します。

CIMG5264.JPG

ノーマルに準じたパイプサイズですが
ノーマルのステンレスに対して
チタンパイプを使用します。

サブチャンバーがパイプセンターからオフセットされている理由はこれです。

パイプに排出と戻りの穴が二つ開けられていますが、穴側のチャンバーが広くなっている構造です。






CIMG5271.JPG

エキパイ完成です。

手曲げパイプと巻きチャンバーの組み合わせ構造になっています。

フランジはアルミ2017削り出しです。










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フルエキゾースト試作1号

2号機の予定は・・・
あります。

マスター車あるうちに治具製作しなければなりません。









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無事金曜日にオフビレのパドックへ納品できました。
青森出身、高木嵩雅レーシングの若手
国際A級平山力(リキ)選手です。

ぶつけ本番で明日の公式練習から走ってもらえるそうですが、
その前に車検通過できるか、軽く心配です。

全日本モトクロスは人生をかけた戦いだと思います。
いつでもできるわけじゃなく、体力的に最高の時期でないと通用しないので、
僕のマフラーを選んでくれた以上はマシンが快調に走ってくれることが最大の望みなのであります。

今最大の懸案項目がこのマフラーです。
昨年から新規受注に関して納期未定と回答してきましたが
全日本モトクロスの日程は待ってくれません。
そこで代替え案として社外マフラー2本修理して使っていただくことで
先延ばしにしてきましたが、今週金曜日にパドックへ納品を目指して作業しています。

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マスター車は13モデルですが
排気系は2016まで互換性あるそうなので
これに合わせて作っています。

今回はIA2クラス対応を考えて
従来の弊社オリジナルマフラーより
新に2項目の変更内容があります。

一つはサイレンサーボディーのアルミ5052板が従来の1mmに対して
1.5mmに板厚アップしています。
比重の軽い材料なので数10gしか増量しないのに剛性が格段に上がります。

おかげでベンダー無しで曲げていますので
ものすごく怪力が必要でした。
CIMG5256.JPG

もう一つはスパークアレスター付きにしました。

インナーパイプの中にステンレスメッシュを挿入しています。
主に排気音軽減の目的ですが
空ぶかしで未燃焼ガスがマフラー内部で
燃焼するアフターバーンが騒音を悪化させる要因なので
ステンレスメッシュを燃焼ガスが通過するときに冷却される効果があります。

以上2項目追加して対応しました。


CIMG5257.JPG

まだラインナップではありません。
ワンオフ製作です。

この後エキパイも作りますが、間に合えば金曜日にレース車にて取り付け確認させていただきます。


重量はノーマル3.0kg
  スペシャル2.2kg

800g軽量化はt1.5アルミとt1.0チタン使用の賜物です。






CIMG5263.JPG

排気騒音計測してきました。

2mMAX法で
ノーマル110.5dB/A
スペシャルは7回計測して
104.7
105.1
113.1
113.1
112.7
105.2
113.2 dB/A
アクセル開け方によってアフターバーンが起こるようです。
車検は3回計測して1回クリアすれば合格なので大体OKでしょう。
あくまで車検場の計測器で判定なので、不合格の場合は次の手も考えてあるので、ご安心ください。


チャンバーの取り回しを決めるのにフランジが無ければできません。
治具代わりのマスター車にはノーマル用のフランジが付いておりますが、リプレイス用は付いておりません。
なので、取り回しを決める前にフランジ製作が先になります。

CIMG5237.JPG

左右2個、アルミ2017の棒と板から削り出しです。

チャンバーの口元はOリング2本入りですが
以前使っていたOリングが廃番になっており

急きょ現行モデルから探しだして設計変更したものです。

ようやくエキパイ部分の取り回しができます。
サイレンサー2本も作らないといけませんので、あと3日くらいでしょう。




CIMG5238.JPG

フランジ組み付けてレイアウト検討したのですが
見当で作った型がダメで、部分的にパイプのカーブを作り直しすることにします。











CIMG5239.JPG

エキパイ左右共ダメだったので
こちらもカーブ作り無しです。

これはエキパイをクロスさせるだけならいいのですが、カウル装着できるようにコンパクトさが求められます。

ノーマルは左右振り分けのエキパイなので
アンダーカウルのスペースが厳しいのです。





CIMG5240.JPG


これでまあまあのレイアウトに収まったのではないかと思います。

予定を一日オーバーしてしまいましたが
頭が悪いんで、一回で決まらないんです。
時間がかかったからといって、余計に工賃をいただくわけにいかないので
よく考えながらやるしかないです。







CIMG5241.JPG

全体像が見えてきましたが
テールパイプの向きは
サイレンサーがなければ最適な位置が決まりませんので

続きはサイレンサー2本作ってからということになります。


非常に難解な3次元に傾いた形状のジョイントパイプのリプレイスを試みました。

用意したチタンパイプのサイズは、4種類 φ50.8 φ45 φ38.1 φ31.8
長さは少量ですが材料代5万円分が必要です。
φ45の曲げRが小さく、手曲げは不可能と判断し、輪切りにして繋ぐ方法にしました。

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集合マフラーの逆です。
分散マフラーです。

この二又部分に排気ガスが音速で衝突するため、突き合わせ部は尖っていた方が
抵抗が少ないでしょう。

同時に左右にハッキリと排気を分けるためにも尖っていることが必要だと思います。

集合マフラーでは1番3番、2番4番のエキパイを振り分けるために集合部分に板を入れたりしますが、点火時期別に流れる排気ガスを干渉させることが目的で
排気ガスは圧力の波ですが、高圧で流れたあと減圧したところに次ぎの排気が来ると排気ガスの流れが加速される効果を狙ったものです。
これはシングルのエキパイをツインマフラーに振り分けるものですから、このような形状になっています。
CIMG4643.JPG

左がノーマル、右がチタンパイプ。
パイプの仕様は同等なので
性能の変化はあまり感じられないと思いますが。
ノーマルより板厚が薄い部分と、チタンの放熱性の影響で排気ガスの温度は冷える方向になるはずです。
結果的に排気温度が下がると低速になるため低回転のレスポンスは良くなるかもしれません。

パイプの組み立ては目見当のフリーハンドでやった割りにはパイプのカーブや向きが高精度にできているではありませんか。
サイレンサーを付けるときに全く力を要せず穴位置がぴたりと合っていました。
CIMG4646.JPG


φ50.8のパイプはリヤショックのスプリングに擦ってしまうのを防ぐために
絞りを入れて幅を狭くしてあります。

エキパイの差し込みはガスケットなしで
スペシャルバンドで締める構造です。

重量ですが
ノーマル900gに対し
チタンパイプ390g

およそ半分の軽量化です。



CIMG4641.JPG


このように左右のパイプの傾きが違っていて上向き角度も左右別なので、パイプの組み立てが難解であることが想像できるでしょうか。
純正品は一日に何百台も作らなければなりませんから、型物のパーツを組み合わせていますが、これは素管から切り出したハンドメイドなので3日掛りでした。
無限さんみたいに上手にできませんが、
これは自家製なので若干の材料代と自分の時間を費やすことによってできます。

これで450フルエキの製作は完了しましたが、終わりではありません。
次の段階は実走です。
これもプロライダー頼むとギャラが必要になりますので、耐久テスト含めて自分でやります。
(鎖骨の金具が痛うて、もうしばらくできんと思います。)


CIMG4649.JPG

普通のMXerはマフラー1本あればよかったのですが、CRFは3点セットが必要になり
当然加工時間も3倍かかってしまいます。

では、これを頼まれると価格はいくらになるか?
悩むところですね、手間が3倍だからマフラー3台分だと高額になってしまいます。
しかし、マフラーのジョイントパイプの部分がシングルマフラーより簡素だと言えなくもない。
そこでYパイプがシングルマフラーのジョイント2台分と考えると、
マフラー2台分が妥当な価格でしょう。
弊社の場合、¥47000×2=¥94000也

純正の3点セットの価格は¥92000 税込みで¥99360とギリギリ10万円を切っています。
他社のシングルマフラーと比較すると大幅なコストアップになりますね。
それから、これは450用なので、250はベース車両ありませんから、今のところ作る予定無しです。








新品めっきも研磨が命、クロームめっきが仕上がってきました。

CIMG4632.JPG
車体取り付け寸法上、先端付近のボディーとのクリアランスが無いため

メガホンのキャブトン形状にしました。
完全オリジナルです。



CIMG4631.JPG









研磨する前に車体に取り付けて排気音を聞いてみましたが
相当の爆音でカミナリ族仕様だったので
消音のためバッフルを取り付けることにしました。

バッフルはマフラーエンドに差し込むパイプの内径と長さを変更して音量を調節します。

本体は隔壁2箇所入っていますが、グラスウール等の消音材は不要なのでメンテナンスフリーです。



CIMG4633.JPG


トライアンフのキャブトンタイプがあったのですが、あれは茄子のように中央が膨らんだ形状でしたから、金型を使ってプレス成形する必要があり、ワンオフは無理でしたが
これはロールベンダーでメガホンを巻いて
フタだけプレス成形しましたので
一台分だけ安価に作る手法を選んだということです。



昨日、富士総合火力演習の予行を観に、東富士演習場へ行ってきました。
日曜日の本番ははがきとネット申し込みの倍率が29倍という狭き門であるチケットが
木曜の予行ではありますがいただきました。
正規に申し込んでも入手不可能な栄誉ですから、仕事の予定を中止しても価値があるでしょう。
朝出発が遅れて5時に出発したのですが、現場到着7時半にも関わらずスタンド席は満員で
地べたのシート席に何とか座れましたが10時の開演まで雨の中濡れながら座って待つという
経験したことのない苦行。
しかし、目の前で戦車が走って大砲をぶっ放すのを見たら、一生に一度は見たほうがよいと感じました。
詳細は陸上自衛隊のHPなどで見れると思いますが、動画編集できたら後日アップいたします。


さて去年から計画していたCRF450マフラー、用事が多くて着手できずに1年が経過してしまいました。
着手しないと永久に始まらないと感じましたので着手します。

CIMG4626.JPG

CRFのオーナーでなければ、ツインマフラーがどのような構造なのか、不明だと思います。
このように右マフラー脱着式で、左マフラーはジョイントパイプに溶接された非対称構造です。

オリジナルマフラー作るに当たって段階を踏む必要があります。
それは、ノーマルジョイントを利用してマフラーの位置決めをするため
左マフラーも脱着式に改造します。



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まず左マフラーを分解します。
パンチングは特殊な形状をしています。
ステンメッシュが巻かれていますが
スポット溶接で固定されており抜けない構造なので切り裂いて取る必要がありました。

ウール交換だけなら切り裂く必要はないでしょう。

これからフロントキャップ部分を切断して差し込みジョイントを加工したいと思います。



CIMG4628.JPG

このようなパンチングですが
パワー本位の設計ではないでしょう。

騒音の自主規制のためだと思います。
折角高精度に作られたマフラーですが
多くのレーサーたちは、あっさり社外マフラーに取り換えてしまいます。

これはメーカーが考えた十分な出力と静粛性を備えた設計ですから貴重なものです。
無傷で保存しておきたいと思います。

しかし、FIのセッティングが良好なためか
カーボンの付着が全くありません。
街乗りマフラーを時々バラシますが、酷いカーボンの付着ですよ。いかにでたらめな空燃比で乗られているか予想がつきます。

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差し込みカラーの装着ができました。
スペースが無いのでマフラー内部に挿入する構造です。

パンチングがマフラー外形に対してオフセットされているので、パンチングの微妙な傾きを再現するのがコツです。








CIMG4630.JPG
左マフラー装着完了です。

ジョイントパイプ径φ38.1

ノーマルジョイントで左右マフラー製作が第2段階

ジョイントパイプのチタン材で製作が第3段階

こういう予定で進行しますので、不定期更新いたします。


帰省渋滞が始まっているようですが、まだ出発しないのでギリギリまで働きましょう。

キャブトンという英語が存在するのかと思っていました。
Come And Buy To Osaka Nakagawa(大阪中川まで買いに来い)の頭文字だそうです。
戦前、メグロと大型2輪車の製造を二分したメーカーでキャブトン号という車名があったそうですが
現在ではキャブトンマフラーという名称だけが引き継がれています。
ご存知W1やトライアンフのような水平で直管の中央付近が膨らんだ形状のマフラーです。

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まずはキャブトンの特徴的な丸みを帯びた
フタをこしらえるため、金型作りです。

プレス成形も素人なので、鉄板を上手く絞れるかどうか手探りの作業です。

φ90とφ110の丸棒は材料代5千円くらいですが
下手な旋盤加工で製作費を浮かせたいと思います。





CIMG4587.JPG

これが素材の鉄板を円錐に巻いたものです。

これを金型に押し込んで丸く膨らんだカップに成形しようと企んだのですが

それは素人の浅はかさ、
見事に期待を裏切る仕上がりでした。







CIMG4589.JPG


このように失敗作を繰り返しながら、
段々とやり方をつかんできました。

時間に限りもあるので、金型の修正は最小限度に、素材形状も少し変えながら
成形トライを進めてきました。

金型があれば、即OKなんて甘い考えでしたね。





CIMG4590.JPG


まあこんなもんですかね。

大体思った形になりました。

これをキャブトンマフラーのフタに使います。










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通常のキャブトンは筒抜けですから
いい爆音が出るんですが

オーナーが世田谷の住宅地に乗り入れるということで、少し爆音を控えるための
隔壁を2枚仕込みます。

排気ガスの速度を鈍らせる効果があります。
見本で仮組みされたトライアンフマフラーも中身に隔壁が入っておりましたので
大体の見当で作りました。



CIMG4592.JPG


こういうわけですよ。

テーパーになっているのは、JZRスリーホイラーのエキパイがボディーに近いサイドマフラーのため前側は太くできなかったのです。

テーパーはGL500のマフラーと同様にしてあります。

この後全周溶接して研磨しますが
めっき屋さんも休みなので
完成はお盆明けに持ち越しです。



タンク板金、溶接が終わっても、まだまだ先があります。

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アッパーロアー接合する前に、430の特徴であるラバーマウントの穴を加工します。

穴の縁からガス漏れしないようにφ22のカラーを差し込んで、両サイド溶接して密閉させます。


その後アッパーロアー接合面を全周溶接して容器になります。




CIMG4372.JPG


全周溶接できたら、キャップとコックを取り付け水没させます。
ピンホールなどあれば、直ちに気泡がでてきて発見できますが
これは一発OKでした。(プロなら当たり前)










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容器が完成しても、大事な加工が残っています。
後部マウントブラケットです。
3mm厚の板をプレス成形する金型を、これ1台だけのために作る気力が沸きません。

φ115の丸棒から削り出したリングから、一カケラだけ切り取ってつかいます。
ゴムバンドを引っ掛けるフックの一部になるだけですが
取り付けが上手くいかずに丸二日失敗を重ねてしまいました。



CIMG4375.JPG

こんな感じでゴムバンドのフックになるのですが、フレームに仮付けして取り付け位置を確認したにも関わらず

これではシートベースの前部が当たって取り付かないのです。
炙って下向きに修正したりしたがダメで
結局、切り飛ばしてやり直しすることにします。







CIMG4376.JPG

裏側はこんな状態ですが、これは取り外すと大工事になるので、外さないで利用します。












CIMG4377.JPG

ようやくシート取り付けに成功しましたが
シート無しで作っていたら完全に不良品でした。
キックも踏んでみたいですがエンジンはありませんのでノーチェックにします。

一応フロントフォーク取り付けた三つ又も左右に切って隙間を確認してあります。







CIMG4378.JPG

これで3年お待ちいただいたタンクができました。
これが出来ないうちは次の仕事はしないつもりでおりましたが
右肩の骨は出来ていないので、当分の間、療養モードになります。


あいかわらず、毎日のように注文が入るのですが、3月以降のオーダーが全部止まっているんですから、納期のお約束はできません。
突発の修理もご遠慮ねがいます。

タンク本体の板金が完了したら、次は機械加工部品が2つあります。
給油口のネジと燃料コックの台座です。

先ずは私の下手なフライス加工によって作られた台座です。
CIMG4361.JPG

これといって特筆することはないですが

ガソリン漏れを止めるのはOリングの役目です。
そのOリングが密着する面の加工は
端面から1.8mmの深さで、フィルター穴と同心で削るだけです。

M6ボルトは奥が袋になっていてボルト穴からはガソリン漏れはない構造です。




CIMG4362.JPG


ねじピッチ4.5ですが、当方のオンボロ旋盤にギヤが足りずに加工できませんでした。
そこで、近所のモトクロス仲間の本間さんに頼みました。
汎用の旋盤で見事に加工していただきました。
予備で2個作りましたが、一個は使う予定がないので、430タンク作ろうとしている人がいましたらお譲りします。

ネジ外径はφ44.5です。

ところで本間製作所の社長は、あの有名な野口種春さんのレーシングチーム、「スポーツライダース」の出身で、ヨーロッパメーカーと初めて契約した日本人モトクロスライダー鈴木都良夫さんの先輩にあたる人です。

若い人は野口種春さんから説明が必要ですね。 60年代、デビューレースが富士登山レースで練習無しの8位、浅間火山レースでは市販のヤマハYDSで125クラス優勝しています。
レース引退後に設立した「スポーツライダース」から輩出したヤマハワークスライダーはモトクロスの鈴木忠男、東福寺保雄。ロードレースは平忠彦。
東福寺さんと平さんはアマチュア時代から野口モータースで一緒に働いたそうで、当時の月給は5万円(70年代)だったと両人からききました。
野口モータースは早くから北米に進出してロードレーサーTZのチューニングを行っていて、野口さんに教わった弟子の一人がDGパフォーマンスを立ち上げ、DGでチューニングを習ったミッチ・ペイトンがプロサーキットを立ち上げたという図式です。
野口さんがいなかったら北米のチューニング業界も今とは違った形だったでしょう。


今日は一日サンダーマンです。
溶接したばかりのアルミを削るのは意匠を施すためです。

CIMG4358.JPG
先ずは盛り上がったビードをサンダーで削ります。
削り過ぎると修正が効かないので慎重に行います。
溶接はあっという間にできますが
完全にけずるには10倍くらい時間がかかります。

タンクの表面は溶接で歪みます。
ビードの端が引っ張られて凹んでくるので
これを修正するために
アッパーとロアーの組み立て前に行います。


CIMG4359.JPG


そしてダブルアクションかけます。

デフォームが分かりやすくなります。
僅かな凹みを見つけて裏側から叩いて修正します。

組み立ててから気付いても修正は不能ですからこの段階が仕上がりを決定します。







CIMG4360.JPG

ロアーハーフはサンダーが入らない形状なので、サンドペーパー手仕上げです。

セメント型で叩き出したのでハンマー痕が多くて滑らかになりません。

アルミ板金はイタリア職人が有名ですが
昔のGPレーサー用のカウリングもアルミ板叩き出しで作ったものでした。
最近はこういうことしなくてもハイテクのモデル造型機とプレス加工で高品質なものが作れますから板金職人目指す人もいなくなったのではないかと思います。

私は資金がないのでハンドメイドしかありません。

溶接は下手です。とてもじゃないけど溶接専門で商売できるほどの技術ではありません。
ガス溶接も、とりあえず火がつけられる程度です。
厚板なら被覆アークがやりやすいですが、1mm以下は無理です。
TIG溶接は左手に障害があって手が震えてしまうのです。
利き腕は右手なので、ガスのトーチは右手で持つのですが、TIGの電極は左手で持ちます。
左腕の上腕骨骨折してから骨にステンレスワイヤーの束が入ったままです。
そのせいか電極のスイッチを入れたときにステンレスワイヤーがコイルのようになって腕を震わせてしまうのです。
左手で慣れてしまったTIGを右手に持ち替えても、ビードコントロールが不器用でだめです。
左手が震えないように必死で我慢しながら行っているのです。

CIMG4356.JPG

タンクの内側を先に溶接します。
タンクはガソリンの容器ですから
ガス洩れがあってはなりません。
外側は研磨するので、溶接ビードは無くなってしまいます。
内側の繋ぎめを肉盛りすることで、完全な容器になります。

アッパーとロアーの接合部は最後に溶接しますからビードは削りません。





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次に外側を溶接します。
タンクの外側は意匠になりますから
繋ぎ目が無くなるまで削ってからサンディングで研磨します。

口金やコックの穴あけは切粉が入らないように先に空けておきます。

口金のネジが特殊ピッチのため、旋盤の換えギヤがありませんでしたのでNC加工にします。


何故、得意でもない仕事をやっているか。
目的は置いといて、方法論だけ言いますと
上手な人に頼めばいいではないか。
上手な人とは専門職ですね。専門職は高いはずなんですよ。
ある機械メーカーの金属加工の作業工賃は1時間あたり3500円で算出すると聞きました。
10時間で35000円。(設備代、材料代は別で)この時間工賃でタンク作ったら200時間で70万円ってことになります。
メーカーの試作なら普通だと思いますけど、一般のお客さんが一つの部品にそういう大金は払えないはずです。だから人件費削減して買えるくらいの値段にしています。



3年くらい前に製作を頼まれたアルミタンクを今頃になって作り始めました。
取り付けを合わせるフレームはお預かりしていますので、ご注文は継続していると勝手に解釈して
アルミ板を木ハンマーにて叩き始めました。

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ここまで成形するのに二日掛かりでした。

タンクの製作するのに必要なプレス機や金型などの設備は一切ありません。

板金鋏と万力、木ハンマーだけです。

セメントで造型しましたが、叩き台にはなりませんでした。アルミ板の形状を当てがって確認するために使います。

鉄板の作業台の上で叩いたら、大変な騒音で、警察に通報されたり、仕返しの嫌がらせをされても詰らんことになりますので
床のコンクリートの上にウエスを敷いて叩くのが一番静かでした。
ようするに、一般家庭の軒下で出来るくらいの道具ですから、どのような物ができるか保証できません。

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叩き出したアルミ板を仮止めして、形状の確認をしました。

すると、このままでは問題があることに気がつき、明日やり直しすることにします。

私は根気が無い方だと思いますので
同じ作業を繰り返していると段々仕事が雑になってくるので、気晴らしなどしながらゆっくりやるようにします。

去年はチャンバー6台分、奈良まで納品に行ったあげく、キックが当たって全部持ち帰ってやり直したんですから、
これはやり直してもタンク一個なんで大したことありません。

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不具合箇所を修正してアルミ板を仮止めしました。

この後、本溶接して研磨すればタンク本体は完了ですが、今度は溶接の鬼です。

口金とコック、後部ブラケットもこれから作りますので4日くらいの作業と思います。








第26回日本ものづくりワールドを見るため東京ビッグサイトへ行ってきました。
本田技研早期退職グループのシオハウスさんからお誘いがあり
「怪我で仕事できなくてヒマでしょう。機械要素技術展でも見にいきなさーい」と促され
仕事を投げ打って最終日の今日に間に合いました。

今回は出展社数2230社ということなので8時間かけて見て回っても1社当たり12秒しかかけられません。
広い会場なので全社素通りして歩くだけで終わってしまう出展数です。当然全部見るのは不可能なので
分かりにくい分野を飛ばして興味あるとこだけ厳選してみて回りました。
製造技術の一部だけですが、見たことを箇条書きに説明します。

3D金属積層造形   以前3Dプリンターは実物の材質までは実現できないと書いたことがありましたが、2001年ころにレーザー照射熱で金属の粉体を溶融する技術に成功したらしく、
樹脂を積層して立体模型を作る3Dプリンターと同様に金属粉末を焼成して造形する装置が既に実用化されていました。
偶然にも高専の卒業研究は粉末冶金をやったので、鋳造鍛造と違った金属結合については理解していました。しかし、レーザー溶接とプリンターの技術を導入することでこれだけ自在な成形が可能になるとは夢にも思わなかったことです。

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実用化されている部品の一つ
航空機用の主翼に使うフラップのヒンジだそうです。
材質はチタン製
チタン2種でも64チタンでも出来るそうです。
航空や宇宙開発の方が強度と軽量が必要な分野なので、早く導入されたようです。

アルミだとADC1とADC3 ダイキャストと同様です。
ステンレスや炭素を含まないスチール
ブロンズ(青銅)
耐熱材のインコネルや超硬のコバルトクロム
18ゴールドやシルバーも実用化されているようです。
スチールにカーボンの含有が不可の理由は上手く溶け合わなくて欠陥になるそうです。
したがって炭素鋼の3D積層は今のところ不可なので鉄鋼の熱処理品はできないですが
チタンやコバルトクロムで代用すれば、中強度の部品であれば実用可能ということになります。
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ジェットのノズルみたいですが複雑な集合パイプです。
材質はチタンで肉厚は1mmくらいです。
均一ですごく軽いです。

造形品はCADデータで設計されたものを基にしており、モデリングや金型製作のような工程は一切ありません。






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チェーンのように連結された造形も3Dならではの作りではないでしょうか。

粉末の中に浮いた固形物を表現すれば接触していないリング状のものを組み合わせることが出来る例です。

もちろん連結には組み立ても溶接もありません。3D積層だけでできています。








レーザー溶接とマイクロプラズマ溶接

これは画像はありません。溶接痕が見えないくらい小さいので、例えば平板を巻いた円筒の繋ぎ目が見えないくらい滑らかだからです。
最小で0.1mm厚の金属の板を突き合わせ溶接できるというのです。
TIG溶接との違いは、溶接電流10A以下になると溶接できないのに対して1Aの電流でも安定したアークが得られることにあります。しかも熱影響深さが0.1mmという極薄で溶融できるので、焼けや熱歪みが発生しにくいことも上げられます。
微小部分の溶接のため接合部を拡大鏡で見ながらの作業でした。
うちでは0.8mm以下の薄板は難しいので溶接しないですが、レーザーかマイクロプラズマ溶接機があれば出来るかなと思い、値段を聞きましたら
レーザーで1千万円、マイクロプラズマの安いタイプで350万円ということでした。
高度な溶接技術にはお金がかかるということがわかりました。


マシニング切削

今回の機械要素のブースは3Dプリンター関連のものが大半を占めていて、機械切削の分野は影を潜めてしまった感じがしますが、とんでもありません。
超絶切削加工は健在です。
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チタンの塊から削りだされた王冠

5軸の加工機を駆使して作られたオブジェですがコストを度外視すればここまで出来る技術力を宣伝したものです。

機械加工ですからワーク(加工物)をチャッキングしなければ切削できません。
ツールの移動する軌跡も不思議ですが
最後の加工ではどのような方法でワークを固定したかが謎のワークでした。

球体のマシニング切削するときのチャッキング方法は教えてもらいましたよ。

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これはプラモデルですが、キットの組み立てではありません。
おそらくゴムタイヤも切削ですが
車体もガラスもマシニング切削による
モデルだそうです。
艶出しは研磨です。









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ステンレス加工で電顕の筒の部分だそうです。
マイナス10気圧の真空で気密を保つため筒内部にアクセスするツールは全て丈夫なフランジ付きです。










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電顕の中で差し込まれたパイプはTIG溶接されています。
穴から手を入れて溶接するそうです。
熟練だねー











現在骨折治療中につきバックオーダーの製作延期または新規受注の制限など行っておりますが
毎日のように業務依頼の問い合わせがあります。
段々できるようになると思いますので、しばらくの間ご容赦いただきとうございます。

さて、骨折していても出来ることは進めておかねばなりません。
タンクのモデル造形中です。

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クレイモデルからグラスファイバーで型取りしたものです。

これの内側が製品表面を表しています。











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樹脂型にセメントを流し込んでいます。

白く見えるのは鉄板の蓋をポリエステルパテで押さえてセメントが漏れないようにしてあります。

型底は水平ではありませんので
セメントが乾きかけたところで成形して
型底形状に倣うようにしています。






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樹脂型を離型したところです。

セメントは砂を混ぜることで分子の結合力が増し、割れ難くなります。
アルミ板叩くには充分な固さです。
火炎で炙っても大丈夫です。

実はアルミ板金をフリーハンドで行うことに限界を感じていました。
なかなか思った形状にはならないです。
あと、なるべく溶接の少ない板取りをしたいんですが型紙を作成するのも
叩き台があれば、やりやすいのです。
というか、モデルがなかったら無理です。

そんなわけで過去に板金で苦労したことを思い出しながら成形トライに臨んでいるので、完成する保証はないわけですけど、一つ一つですよ。
もちろん、自分でやらなくてもお金払えば出来るメーカーさんも知っていますが頼んでしまったら永遠に技術は身につきませんので、このようなことをやっております。
世の中には大学のデザイン学科のようなものもあって、高額な授業料払って練習する人も大勢いますが、ここには先生もなけれな授業料も必要ありません。全て自分の思いのままです。


ほしいものがあれば、効率のいい仕事をして得た収入で買えばいいではないか。このように考える人もいるでしょう。

私の考えはこうです。
例えば陶芸家という仕事があります。
陶芸家は作品を買いたいと思うでしょうか?
自分で土をこねて、絵付けして、焼いて、作品を作ることに意義を感じていると思うのです。
結果的に作品の出来栄えに応じて値段がついて生活の糧となるけど
その裏には数え切れない失敗作もあることでしょう。
私も最初はオートバイメーカーで働くことを目的としていましたが
配属された職場は物を作らない職種だったことが退職の動機でした。
会社は組織ですから自分の希望どおりには物事が運べません。
ですから今は資金力や経験不足で苦労は多いですが
自分で考えたとおりの仕事を遂行しています。


肩が痛いので柔らかいものでも触ってみることにします。
アルミタンク作りの技法ですが、従来はいきなりアルミ板を板金して溶接でつないでいましたが、
それでは目標とするデザインとは違ったものが出来てしまう。
または、形状に不満があっても組み立てた後では修正もできません。

そういう問題点を解消するためには、予めモデル成形して完成予想図を見ながら検討するのがよろしいでしょう。
そして納得できるモデルができたら型取りをして叩き台を作るという手法をとります。
最初から外注するのでしたら、工業モデルから亜鉛型を起こして、大型プレス機でアルミ板を成形できる企業もありますから、予算が許されるのであれば高品質なタンクが出来ると思います。

しかし、外注するということは自分の意思は入りません。
注文者と製造メーカーとの契約があるだけです。
私が目指すものは、そういう商業的な経済活動をしたいのではなく、
自分の意思を具現化することを、自己責任(自前の資金と労力)で行うことにあります。

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先日、セメント型から叩き出したアルミの底板を乗せて位置決めします。

この状態でハンドルを切って、三つ又とタンクの隙間を確認するためです。

後ろ側はシートを乗せて、タンクとのつながりを検討しながらモデル成形します。







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先ずは発砲スチロールで大雑把な形状を作っておきます。

インダストリアル・クレイ(粘土)の量を節約するためですが、

意外と粘土の量が必要で、発砲スチロールは、なるべく完成形に近い形状になっていないとモデリングに時間が掛かることが分かりました。

なにせ素人なのに、何の勉強もせずに、いきなり実践というわけですから
わからないことが多いのは仕方がありません。

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案の定、粘土の量が分からず、成形する前に足らなくなって中断してしまいました。

明日、余分に粘土を仕入れておくので
入荷次第、モデリング続きを実施いたします。










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粘土を追加してコテで均しました。
大体こんなイメージです。

実はご依頼のデザインはワークスタンクなので見本がありません。
画像だけなので立体的な情報はありません。
しかも、装着する機種とワークスタンクはフレームが異なりますので
タンクの底板とアッパーハーフは形状が矛盾するものです。
なんとか、これを辻褄の合うようにするための造形が必要なのでした。


RC500M.jpg

見本のRC500Mですが
タンクのマウント位置が上のフレームと違いますので
250の底板と500のアッパーハーフを合体させる作業です。

クレイモデルから樹脂型を取って
セメントの叩き台を制作してから
アルミ板金という段取りを取る予定です。

力仕事なので作業は骨折の治り方次第で進行するでしょう。

最先端の高度な加工技術は高価な工作機械とコンピューターによるデザインの賜物だと思いますが
人間に掛かる工作の難易度は現代のものより昔の方がはるかに高いものだったことは容易に想像できます。
それは現代のように豊富な原材料と高性能な加工機の一切が無い状態から物作りをおこなったことを考えればわかります。
お前は現代人なんだから、先端の作り方をしろ。と言われるなら、こう答えます。
先端の作り方は会社員時代に学んだ、これからは古いやり方を尊敬して学んでいきたい。
日本人だって世界の工業技術から取り残された鎖国時代に、たたら製鉄で鉄を精錬して鉄砲や大砲を作った。
明治時代終わりごろには戦艦も作れるくらい生産能力が向上した。
当時の原材料事情や加工設備がどうであったか、などと想像してみると何でも簡単に手に入る現代の物作りなんてものは、昔の職人から比べれば全然楽な世界なんだろうと思います。
自分なんかが職人の境地に辿り着くことは到底不可能なことだろうと思いますが、少しくらい真似事をしてみたいと思うのは贅沢なことなんでしょうか。

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今日はこの金型を使って工作します。

内容は1mm厚の鉄板を巻いて
円錐台のテーパーコーンを素材に
テーパーエンドを内側にカールします。










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1個目の型を使ってテーパーエンドを折り曲げます。














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左から素材

右へ順番に工程後の加工形状を表しています。

テーパーエンドを内側に折り曲げるのに3つの工程で加工していきます。

金型を製作する旋盤が必要ですが
使用する道具は、鉄ハンマー
木ハンマーと万力だけです。

これで100年くらい前の板金方法でしょうね。

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このようなテーパーエンドが加工できました。

9速ATミッション作れるメーカーさんから見たら三流か工業高校の工作実習レベルかと
笑われそうですが

提示された予算は極僅かです。
何千万円も投資した工作機械や金型を使うわけにはいかないので、安価に作る方法を考えたらこうなっただけです。

こんなことはノウハウでもありませんので
真似して作る人は、ご自由にどうぞ。

会社辞めてから24年も経ってしまいました。
最初の3年くらいは何をやったらよいか、仕事も定まらず今のような体制になって20年が過ぎようとしています。
それは会社に在籍していたら今頃どうなっているだろうなどと未練がましいことを想像したりすることもありますが、これは不可逆反応なので失われた時間は取り戻せないのが人生というものです。
先日のホンダ経営陣の交代は、大問題になったエアバッグの責任を取った形かと思っていたら、違う理由だということです。
ホンダだけでなく多くのエンジンサプライヤーはフランスの発明家ピエール・ルペルティエの特許を購入してATミッションの製造を行っています。
初期のATは3速から始まり現在は6ATが高級セダンのパワートレインの主流らしい(買えないので情報だけ)ですが、これにホンダは意思を入れてしまって7ATを開発して製造を行いました。しかし、ハードとソフトが噛み合わず不具合を出して大きな損害が出てしまった責任を取る形が今回の退任に繋がったということです。
最新のATミッションを見ることが出来る唯一の場所は東京モーターショーで、部品館に駆動系専門メーカーのZFフリードリヒスハーフェンやアイシンAWなどのカットモデルが展示されています。
現物を目の当たりにしても複雑すぎて、私の低性能コンピュータでは理解不可能でした。
ATの部品構成はエンジン本体より部品点数や加工工数が圧倒的に多いと思いますので、最新の高性能、省エネルギー化の立役者は燃料噴射技術と並んでATミッションであると言えるでしょう。

1018ZF.jpg

そしてこれがZFが開発した9ATのカットモデルだそうです。
先述のピエール氏の特許に抵触しない独自の特許を取得してあるので、世界の自動車メーカーに売り込みされていくことでしょう。

画像からみてわかることは、従来の5ATから比較してもコンパクトにまとまっています。
4つの遊星歯車機構と6つのシフト要素で構成されているようですが、その動きは画像みても理解できませんね。

目的は加速性能向上と省燃費性能です。
9速もあるわけですから超クロスミッションで変速直後のエンジン回転低下を抑え
ローギヤからトップギヤの変速比が6ATの6・04から9.84へ向上しており超ハイギヤードの運転が可能ということです。

しかもコンパクトで軽量ときてますから、このZF製9ATの今後の動向にも注目していきたいと思います。(しつこいようですが買えませんがね)


セメント型にアルミ板を当てて叩きました。

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1枚の平板から叩き出しましたが
大体1日掛かりです。

銅鍋作る方が簡単かもしれません。

プロの職人さんが見たら笑うかもしれませんが、
商品と呼ぶには程遠い出来栄えです。




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原型となる樹脂型と比較しながら形状を整えていきます。

このあと実際にフレームに乗せて
上型のモデル製作に取り掛かる予定ですが

作業場のスペースと、まとまった時間が必要なので、止まっている仕事を進めてから
進行状況を更新します。

試行錯誤、最近の人はやり方がわからないときにネット検索して予備知識を得てからやると思います。
本格的に取り組みたい人は、それ系の学校に通って訓練するでしょう。
それ以外では師匠を見つけて弟子入りなどしてパワハラなど受けることもあるでしょう。
私の場合は上記のどれでもありません。
やり方は間違っているかもしれませんが、自分で考えてやったことだから結果をみて得られることは他人から教わったこととは全然違った内容になるのです。
よく、「やり方教えてください。」または「いくらで雇ってもらえますか」と聞かれることがあります。
そんなときは、「オレは誰からも教わってないよ」「いくら貰えますかと言うなら、何ができますか?と聞きたい」
何かができないときに自分でわからなかったら、その人はいつも他人に教わらなければできない。
自分の力でできたことだけは、自分のだけの財産なのだろうと思います。
「聞くは一時の恥」という言葉があります。普通はそれでいいんだと思えますが
昔の刀匠は、刀の焼き入れのときに水の温度を測ろうとした弟子の腕を斬り落としたといいます。
教えたことで、いつか自分がやられることを防ぐための策だと推察しますが、物作りを習得することに対する真剣さが伺えます。

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なにやら金属加工とは縁のないことをやっているようですが

石膏型に流し込んだセメントが固まっていますので型から取り出すときがきました。

この時点でも多くの失敗がみてとれて
たくさんのノウハウが得られました。

今度やるときは、もう少し工夫するでしょう。





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離型剤を塗ってあり、抜け勾配も付けてありますので簡単に取り外せました。

セメント型ですが、これの使い方は、品物となるアルミ板の型紙を作って、切り出した
アルミ板を大雑把に曲げておきます。
細かな絞りを再現するために
型に合わせてハンマー成型していきます。

まだ頭の中だけの構想段階ですから
実際に成型したアルミ板の状態は次回にレポートします。←(もったいつけているわけでなく仕事もしないとマズイことになるからです)

今月に入ってから稽古ごとに専念しております。
仕事は大量に溜まっているにも関わらず、当分の間売り上げゼロになる予定です。
また霞を食べて生活しなければなりません。

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美術の成績はいつもトップでしたが、それは絵画の話です。
彫刻や粘土は殆ど経験がありません。

柔らかい素材を練って、造形することは私にとっては未知の世界です。
要するに全く素人なので、こういうことで品物が作れるとは思っていません。

だから稽古ごとだと言っているのです。
しかし、半端な気持ちで造形できるわけがありませんので、仕事を止めて専念しているという次第です。



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上はオリジナルのアルミタンクから型取りしたポリエステル樹脂です。

下は樹脂型から型取りした石膏型です。

オリジナル⇒オス型⇒メス型

こういう工程です。

このあとセメントでオス型を作ります。

何ができるやらお楽しみ。
期待はしないでください。
どうせ初めて作ったもんなんか品物になりゃしません。

後日、少し形になってきたらアップいたします。
全然気が乗らない社外サイレンサーの修理ですが、3ヶ月も放置してしまって、今こそやる時がきました。
転倒のためか傷モンになったカーボンパイプをアルミに交換するだけの依頼だったのですが
損傷がフロントキャップに及んでいることが判り、一気に工数が上がってしまうため、優先順位から後回しになっていたのでした。

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カーボンパイプと同寸でアルミ板を巻いておきます。












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損傷していたフロントキャップも鉄板巻いて
溶接で修復しておきます。

リベット穴はアルミ筒を差し込んでから同時加工で
穴開けします。








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アルミパイプの溶接にはこれをつかいます。

パイプの内側にシールドガスの通路となるトンネルを取り付けて

表から突き合わせ溶接します。

裏ビードを酸化させないで健全な溶け込みを得られます。





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使い方はこんな感じです。

シールドガスは垂れ流しですが、流量を手元のバルブで調節して溶接作業します。

薄板の場合は裏側が酸化して溶接欠陥になりやすいので、溶接強度と作業性が向上します。







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アルミパイプにリプレイス完了しました。

頼まれたのは筒の交換だけですが
それ以外のことに労力が掛かる事例でした。
最大の難関はカーボンパイプの取り外しで、
前後キャップがパンチングと一体のため
パイプが抜ける力でパンチングが壊れていくという代物でした。

たぶん、安価にメンテナンスしようとするお客が、まともに分解できずに壊してしまうのが狙いかもしれません。
そうすれば、また新しいのが売れるかも(信頼を損ねるだけですが)しれないことを期待しての作りだと推察します。
とにかく人がいらなくなった中古品に手をだしていると、余計な金や労力が掛かるということです。

先週作りかけていた金型の加工ができました。

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これだけで一品できるんですが何でしょうか。

そいつは、教えられません。

プレス機械はありませんので、押し型として使うのですが、一発成型というわけにはいきませんけど、なかなか使い易いです。

これから鉄板成型トライして組み立てすれば一品完成ですが、数量が多いのでまだまだ先です。

大勢お待ちいただいておりますが、この仕事は全額前金でいただいておりますので
何より優先してやりたいと思います。

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パイプの差し込みの部分

板を巻いて作る場合は
展開した寸法を
内径+板厚×3.14で切り出すと
差し込み隙間がゼロになって圧入になってしまいます。
隙間0.1mmくらいを狙って大きめに切り出して巻きます。
巻いただけでは真円パイプにはなりません。
内径と同じ芯棒を作って圧入してサイジングすることによって真円度が増します。

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組み立て治具も必要です。
今回、車体合わせは一回もできません。
差し込み位置とマウントブラケット穴位置を合わせるだけなので、
車体との隙間関係は一切わかりません。
支給品と同じ寸法の物を作ればよいという単純な要件ですが
そのための金型製作と治具製作でした。

これで成型した部品を溶接組み立てする段取りが整いましたので生産にかかります。
製品の姿はお見せできませんのでご了承ください。


ドローイングナンバーと読みます。図面番号のことですが、そのまま部品番号となって、製品を作ったり部品発注する基の番号となります。
今回はパーツの在庫が無くなってバックオーダーになった部品の製造ですが、ひょんなことから溶接工程だけ請け負う3次メーカーとして働かせていただきました。
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6角パイプにフランジを溶接するだけの単純な作業ですが、久々に量産気分です。
元請けの会社、N田製作所さんの経歴と驚異的加工技術に魅了されることになりました。

これは6角パイプとフランジの手配と穴加工がN田さんの領域です。
一本あたり8箇所の穴加工があり、108点なので864箇所,板厚4,5mmにφ8,5の穴を空けるのも大変なことですが、特筆すべきはパイプ内側にバリが一切出てないことです。パイプ内面ですから面取りは不可能です。
どのようにしてバリの出ない穴空けをおこなうのか?その手法をN田さんに聞きました。
原理は分かりましたが実際やるとなると、私の技術では到底無理だと思いました。これが加工職人の技術力です。
2次メーカーですから一般ユーザーに部品がどこで製造されたかはわからないでしょう。
しかしN田さんの加工品は2輪ユーザーならほぼ100%お世話になったことがあるはずです。
たとえば、キックアームのボス、鍛造素材に穴加工して内面にセレーションを割り出し加工とか。
横型単気筒エンジンのインテーク、鋳造のエルボーの両端に角度の付いた面だしとオフセットされたフランジのボルト穴加工。
ドラムブレーキのアームやカムの加工、セレーションは割り出しして位置決めのポンチ打ちとか、
誰でも見た事のある部品たちですが、どこの会社で加工したか知らなかったのです。
こんな物もあります。
4気筒のセンターにタイミングギヤがあるタイプのクランクシャフトとか、当然ギヤより大きい外径の丸棒から削り出しです。
コンロッドなどは単純な方、アルミメッキシリンダーの内径研磨とポートの面取り。
これらに共通することは加工難易度が高く普通の加工屋さんが嫌がる(加工不良になる可能性が高い)品物ばかりということです。
N田さんは御歳70過ぎですから経験50年以上のベテランでしょう。
親会社はこういう難易度の高い加工を押し付けてこられますが、後継者はいないので将来困ることになると思います。
加工できる会社は多く存在するでしょうが、問題はコストを決められていますので、難しく手間の掛かることに高額報酬を求める会社では親会社の要求に応えられないのです。
こんな物も見せてくださいました。
ブレーキホースの加締める前の金具です。ブレーキ液漏れなど絶対あってはならない重要保安部品ですが、その内部の加工も超A級難度だと思います。
これの加工には特殊な刃物を自作して単能機で対応したそうですが、刃物代は殆どかからないそうで
クズ鉄屋へ行って捨ててある超鋼チップをもらってきてロウ付けバイトをこしらえるので、特殊刃物で汎用品は無いそうです。
ブレーキホースのメーカーに日輪ゴムという会社がありますが、ホンダは最初、日輪ゴムにバカにされたそうです。「直接取引はしない、製品がほしい場合はマツダかNISSANを通して買ってくれ」と言われたそうです。
N田さんは見事にホース金具を作って見せました。技術力の高さを専門メーカーに認めさせた瞬間だったと思います。
身近に貴重な加工技術者がおられて、何10年も2輪車の製造分野を支えて、今でも現役であることがわかったことに感動いたしました。

会社員みたいに残業手当はつきません。予定より多く働くだけで体力と時間が消耗します。
残業理由は予定の仕事以外に納期が決まっている仕事があるためです。
以前お買い上げいただいたサイレンサーの仕様変更です。
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ロードレースですから低速より高速のパワーが重要だと思い、素人考えで内径大き目に作ってあったのですが
「低中速のトルク感が少ない」というインプレッションと
内径小さい別のサイレンサーに付け換えると改善された、という情報によって
仕様変更することになりました。
チャンバーが一つしかないワンオフなので他の同一機種でも同様かは不明です。

分解したサイレンサーの構成パーツ。
ダウンサイジングしたパンチングと、それを保持するカラー前後、左右で4個作りました。
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パンチングを差込み、内径に段差がないように寸法をそろえてあります。

外径は既存のパイプに圧入する寸法です。










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カラーは元のパイプに圧入してあります。

エンドピースを差し込む段差を残してあります。









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そしてワンランク細いエンドピースを手曲げでこしらえて、溶接です。

これでダウンサイジング加工完了です。

あとはグラスウール詰め込んで組み立てれば残業終了となります。


今日も工場内38℃ありました。
その上火炙りに溶接ですからアチチです。
世の中には鋳造や熱処理の工場もありますから、それよりマシだと思います。

ビンテージチャンバーはTIG溶接で昔の風合いを表現することは難しいと判断しました。
そこで思いついたことは、ガス溶接で作ることです。
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15年前はチャンバー作りはガス溶接で行っていました。

愛用の吹管は田中式00号。
20年前から使っています。
いや、途中で壊れたので一回更新して2機目になります。
ゴムホースもひび割れて全部取り換えました。長い年月使ってきたのです。

TIG溶接の方がビードのコントロールが容易でガス溶接を使う必要がなくなっていたのですが、外観を昔風に再現するためには製法も昔と同様にやらなくては違った感じに出来上がってしまうのです。
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そして15年ぶりにガス溶接で接合したチャンバーを作りました。

スズキのテスト屋さんが、一生懸命に板金溶接してこしらえたであろうチャンバー部分の再現です。

ところどころアレンジしていますが、大体こんな感じでいいのではないでしょうか。
駄目と言われたら、限界なので自殺するしかありません。




CIMG3766.JPG
焼け幅が広いのがガス溶接の特徴ですが
熱原はアセチレンと酸素を混合したガスを燃やした火炎です。
アセチレンと酸素の混合比は目盛りがあるわけではなく、火炎の色や大きさを見てガス量を調節します。
鉄に火炎の先端を近着けると焼けてきて鉄板が液体になる瞬間を待ってからトーチを移動させていきます。
初心者は鉄が溶ける状態や早さが分からないので均一なビードが引けないみたいです。溶接棒は一切使いません。
肉盛りの必要な場所だけ溶接棒を溶かします。
そしてもう一つの特徴は溶接ビードをハンマーと当て金を用いて叩き均してあることです。TIGではこの工程はやりませんので接合部に角が出ますが、ガス溶接では丸みを帯びた形状になります。ビードが生のように柔らかいのでこのような成形が可能となります。

ここに2種類のベアリングがあります。DT125から外したものですが、クランクサイドの左右でサイズもメーカーも違います。何でなんでしょう。
CIMG3375.JPG
ベアリングはJISで規格化されていますのでメーカーが違っても名番が合えば使用可能です。
左はL側ケース用で名番6205、Koyo製
右はR側ケース用で名盤6304 C3、NTN
左右でベアリングメーカーが違う理由は同じ車種でも2社手配していることです。
2社でコストや品質を競合させる目的と、1社の供給が間に合わないときに、もう1社で賄えるというバイヤー側のメリットがあるわけです。
因みに、このエンジン装着だったKoyo製が取り寄せたヤマハ純正部品はNTN製になっていました。
国内有名メーカーは
NTN(以前NTN東洋ベアリングと呼んでいた)
NSK 日本精工
Koyo (以前光洋精工、今JTEKT)
NACHI 不二越
などです。ラジアルボールベアリングの外輪側面に刻印を見たことがあると思います。
ベアリングといえば非常に硬い部品という印象ですが、オートバイ部品のなかで最も硬い材質であります。軸受け用材料はSUJ2を使いますが金型用のSKDに等しい硬さで比較的安価な材料でもあります。SUJ2は成分系から高炭素クロム鋼であることがわかりますが、内輪外輪はパイプを切断し、熱間鍛造で、球は丸棒切断したものを平ダイスで転がして真球を作ります。
形状が整ったら熱処理します。焼き入れ焼き戻しですが、焼き入れ(クエンチ)は鉄の変態(トランスフォーメーション)を利用して硬化させる処理です。鋼中の炭素量に応じて800度以上に加熱するとマルテンサイト変態が起こります。この温度を保持したまま油中で急冷(オイルクエンチ)します。水でなくオイルで焼き入れする理由はオイルの方が比熱が高い液体であるからです。
焼き入れ後のマルテンサイト組織は非常に硬く、ロックウェル硬度Cスケールで65以上ありますが衝撃で割れてしまう性質があるので粘り強さを出すために焼き戻し(テンパー)します。およそ600度で2時間保持すると微細なソルバイト組織に変態して硬度は60まで下がりますが靭性が高くなり実用強度が増します。
内輪外輪、球とも同じ熱処理を施したあと砥石研磨で寸法精度を高めます。ベアリングに不良品が殆どみつからないのは、寸法全検で規格に適合したものしか製品化されないためです。通常1万個が製造ロットと言われますので少量生産が不可能なことも特徴です。(ワンオフのベアリングは有り得ない)
6304とか名番のあとにC3というボールとレースの隙間(クリアランス)を示す表示があります。数字が小さい方が隙間が小さい意味ですが、隙間が小さいとガタも小さいのですがボールとレースの接触面が増えてしまい、転がり抵抗も増える結果となります。
従って接触面が少なくなる隙間の大きなベアリングがエンジンの回転にとっては有利となりますが大きすぎると往復運動のレシプロエンジンにとっては振動になってしまうので、C3かC4を採用するエンジンが殆どです。
ボールとレースの摺動部は金属接触では直ぐに磨耗して寿命が短くなるためオイル潤滑が必須です。
ベアリングに潤滑目的でグリスを封入する場合がありますが、サイドシール付きなら効果あると思いますがオープンベアリングの場合は無駄だと思います。グリスは荷重を受けてはみ出しますし、グリスが障壁となってオイルの潤滑を妨げてしまうため、頻繁にグリスの交換ができない場所にはメリットが無いだろうと考えています。
2サイクルの場合は混合油からの潤滑しか供給されないため、新品ベアリング組んだときは、混合オイルをボールとレースの隙間に給油して馴染ませてから組み立てするようにしています。

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2サイクルのクランクシャフトはベアリング内輪に圧入になります。
自作のクランクシャフトインストーラーを使っています。
サービスマニュアルには純正の特殊工具を使うようになっていますが、
用途と目的が分かっていれば特殊工具を買ってくる必要はありません。
ケースとクランクウエブの隙間がゼロにならないようにシックネスゲージで0.5mmくらいに調節します。
片側軸を引っ張りで圧入することでクランクに傾きが生じることを防止します。

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クランクシャフトインストーラーの構造はこのとおりです。
フライホイールのナットを利用して引っ張っています。シングルエンジンならこれ一つで65ccから450ccまで使えます。
実はエンジン組み立てを習ったことがないのでプロの整備士の人が、どのようにやっているかは知りません。
サービスマニュアルも持っておりませんのでいちいち考えながらやっているわけですが
構造は勿論、部品の材質や製造方法にまで思いを馳せながら組み立てるようにしているのは製造屋の本性というものかも知れません。

CIMG3255.JPGCB400SSマフラーの鍍金が仕上がってきました。

上手く研磨できています。

 

 

 

 

 

 

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エキパイ類もこのとおり

 

 

よーし、つけるぞー!

 

その前にノーマルマフラー装着して試乗しなければなりません。

元国際田舎B級の私が、試乗インプレッションいたします。

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CB400に動力性能を期待するなんてことはナンセンスです。明らかに旧車デザインのこれはCB360Tの雰囲気を現代風にアレンジしたはずなのです。

国内ロードスポーツのお客離れ、特に我々の世代は若い頃CBに乗っていたりするのはちょっと不良で勉強なんか嫌いな少年たちだった。

岩清水ヒロシみたいなガリ勉が乗っているわけがないのだ。

そして大学で勉強したエリートがデザイナーになって単車作ったって、我々世代の気持ちをつかむデザインや音がするものを作れるわけがないのだ。よって新型ロードスポーツに見向きもしないというわけだ。 CIMG3261.JPG(単なる懐古主義なだけなんですがね。スポーツ用のやつはなるべく新しいのにのるべきだと思います。)

根本的にCB360TはツインですがCB400はシングルなので乗り味が違うのは当たり前です。

シングルのデュアルエキゾーストですからエキパイは細くてよいわけですが、見た目ツインマフラーのようにしてあります。

ノーマルは3000rpm以下の低速トルクは弱いですが5、6000rpmのパワー感が良好で一般道で非常に乗りやすい特性でしょう。8000rpm以上回しても加速感は一定でパンチが効いていません。ゆっくりと流す程度に乗るのが一番心地よいでしょう。

そしてツインマフラーに交換して最初に気付くことは「音」です。ノーマルの原付みたいな大人しさに比べて明らかに存在を感じる太い音です。しかも爆音ではないので周りに存在をアピールできる調度よい感じです。走りだして低速から開けていきますが、太いマフラーにありがちな低速の落ち込みは感じません。むしろ抵抗が取れた軽い吹け上がりに変わっています。5000rpmからの加速はノーマルより若干速いかなと感じますが、大きな差はありません。同様に乗りやすいフラットなエンジン特性です。前述しましたがブン回して楽しむ必要のないクルマなので、軽くなったエンジンレスポンスと太い音で快適なドライブができると思います。

なんたってリヤビューから車種が特定できそうもないスタイルを楽しめることが最大の売りです。

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排気が抜けるようになるとキャブレターのオーダーも違ってきますが、これは走行中に違和感は特にありませんでした。

通常は抜けすぎると全開時や戻したときにアフターバーンが出ます。吸入空気が多くなってガソリンの割合が薄くなるためです。

これは走行中のアフターバーンは起こりませんが回転を上げてからアクセル全閉で少し出るくらいです。エアースクリューを若干閉めるか、スロージェットをワンランク上げる程度で改善するでしょう。

 

 

突然ですが、エキスパンションチャンバーという部品はエンジン部品か車体部品のどちらのカテゴリーに入るでしょうか。

動力性能に密接に関わる同部品ですが正解は車体部品です。エンジンの開発はエンジン設計者が担当し、車体の設計は車体専門の担当者という具合に別々に行われます。また製造もエンジン工場ではエキスパンションチャンバーは作りません。車体関係の部品メーカーが製造します。

では、その手法はエンジンの開発はベンチテストで行われ、排気系の諸元はストレート図で表すまでです。そして車体屋によってストレート図に基づいてパイプを曲げて車体に取り付く形状をデザインすることになります。

今回、手巻き製法のチャンバーを製作しますが、これはプレス成形の型を決めるための前工程となるものです。しかし量産用のプレス型をつくる必要がありませんのでワンオフで終了ということになります。

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先日寸法計測したチャンバーのストレート図を基にテーパーパイプを作成して取り回しの検討を行います。

 

 

 

 

 

 

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パイプは溶接しないで傾きを調節しながらカーブを決めていきます。

取り付ける車体は極秘なのでお見せできません。

作業の進行状況をお知らせする目的だけです。

フレームやラジエターとの隙間がギリギリに設定されていますので、取り回し検討だけで一日掛かりです。

このパイプは全部開いて展開図となります。

これからが製作本番です。

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取り掛かるまで気にしていませんでしたが問題が幾つかあることに気付きました。

それは、見本となる写真と預かった車体の仕様が異なること、チャンバー取り付けに必要なラバーマウント、ボルト類、テンションスプリングなどは一切ついてないこと、サイレンサーの取り付け位置も決まっていないなど懸案が続々です。

なんとかパイプが繋ぎ終わったのですが残念なことにテールパイプの傾きがいまいちです。シートレールに対して前下がりに見えます。

低いラジエターの干渉を避けるためチャンバー位置を下げたことが原因です。テールパイプをあと1センチ上げたいと思います。ここで妥協してしまうことは許し難い結果になります。

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こだわりの1センチです。

テンションスプリング付いていますが、見本がここでジョイントになっていたため忠実に再現します。

テールパイプがシートレールと同じ傾きに変更できました。

ホンダ純正のラバーマウントは既に廃番で入手できません。ホーリーさんとこで別メーカーの在庫を見繕っていただき、430用テンションスプリングと一緒に送っていただいたことでスムーズに取り付けステーの加工ができました。

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サイレンサーは推定84モデルKA4だと思いますが、リヤフレームとのオフセットを決めるため専用カラーをラバーマウントに装着して固定できました。

実車はお見せできませんが、チャンバーはこのとおり完成いたしました。

実に半年遅れの仕事でした。

明日から1ヶ月ほど身柄拘束されますので電話は出られないと思います。急用には対応できませんが用事のある方はメール送信していただければ、終業後に返信いたします。

 

 

量産部品は必ずロット生産されています。ロットの種類や大きさは製造過程における品質特性によって様々です。量産でロット管理しなければならない理由は、材料ロットや熱処理ロットのように納入や処理条件が同一のグループで区別してトレーサビリティー(履歴追跡)を持たせることによって、あとで不具合が発覚したときに選別することにあります。

不具合の追跡調査が出来ないと対象の製品が分からないので改修コストが莫大になることを防ぐ目的があります。

弊社では生産数が少なく一品ずつハンドワークで加工するために部品の不具合は、加工時点で分かってしまいますのでロット生産することはありません。 CIMG2915.JPG

普通は注文数は1個なので構成パーツは1台分ずつ作りますが、今回は4個一気に作ります。

 

これだけ作るのに3日も費やしています。

1日1本製作するのが難しいアルミサイレンサーです。

 

 

 

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構成パーツを溶接組み立てしたところです。

部品が揃っていれば連続溶接できるのですが、同じ姿勢を長時間続けることによって血行不良になります。

エコノミークラス症候群という症状ですが、私の場合は肩こりや腰痛になってしまいます。

もう年寄りですね。

 

 

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溶接完了したらバフ研磨です。夏場と違って体が温まるくらいなので助かります。

研磨は自社製品しかやりません。

お客さんに頼まれても専門の業者さんを紹介するだけです。

 

ここまで出来れば、グラスウールを詰め込んで組み立てるだけです。

明日の段取りを考えながら発送の準備します。

 

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おまけはCBヨンフォア専門店シオハウスさんからお借りしたVMXマガジンから

ジム・ワイナートとトニー・ディスティファーノの接戦です。

トニーの顎にジムの左グリップが入っていますね。

トニーの右ブーツはジムのフロントフォークに引っかかっています。

ものすごい勝負への執念です。安全運転至上主義の私は見習いたいです。

 

ここに無限ヘッド(CR125R)があります。ヘッドガスケットが廃番になっていて、代替のガスケットを作る必要がでてきました。

CIMG2699.JPGホーリーさんとこでシリンダーに傷がついた無限をスリーブキットで再生したのですが銅板ガスケットが圧縮漏れでよくないと聞いて

お節介に「水冷ヘッドにはバネ鋼のガスケットが良いでしょう」と提案してしまった責任を取るためにメタルガスケットを作る役を請け負うことになりました。

昔、ボアアップで純正のメタルガスケットのボアを拡大したことはありましたが、材料から新造した経験はありません。

これは自己啓発として就業後に少しずつ進めますので作業日誌は後日アップいたします。

87年型CR125の純正ガスケットも見本としてお借りしていますが、材質はアスベストです。アスベストは耐熱性が高く、弾力もあるので高温での気密性に富んでいると思われます。

ヘッドガスケットに必要な性能は高温でもバネのような弾性をもっていることです。

シリンダーヘッドはM8のスタッドボルトで締め付けられますが、この締め付け荷重はどれくらいのものかといいますと

エンジン関係に使用されるボルトは100kg級の強力ボルトです。材質はSCM400(旧435)で、めっき可能な最高強度のボルトになります。めっき後のベーキング(水素脆性除去処理)が必須です。

足回りに使われるボルトは120kg級ですが、高負荷で亀裂を防止するため、めっき処理は不可で通常は耐食性にすぐれたダクロコートを施します。

100kg級の意味はmm2あたりの引張り強度が100kgということで、強度区分で10Tと表記されます。80kg級は8T、以下7T、6Tという具合に材質と熱処理の違いで強度を設定しています。

ではヘッドのスタッドボルトはM8ですから有効断面積(ねじの呼び径ではなく、ねじ底の断面積)は36.6mm2で引張り強度3400kgですがこれは垂直に引っ張ったときの破断荷重なので、ねじの締め付けでは耐力2894kgで考えます。

耐力というのはボルトを締め付けたときの軸力と伸び(またはトルク)線図で直線で表す領域(弾性域)から0.2%軸力が下がった点(降伏点)を耐力と定めています。

実際の締め付けでは降伏点を越えるとボルトが永久伸びを起こしてしまいますので、降伏点直前がボルトの限界になります。ボルトの規定トルクは、降伏点に達しない上限と緩みが発生しない下限値が指定されています。何故規定トルクに幅があるかというと、締め付け座面やネジの状態でμ(摩擦係数)が違うために軸力がばらつくためです。締め付け作業はトルクレンチを用いたとしても締め方によって軸力が変わります。レンチを締めるスピードや回数で、同じ目盛りでも軸力が変動します。

ネジ山や座面が滑っている状態を動摩擦、止まった状態から再度締めるときは静摩擦と呼び、静摩擦の方がボルトを回転させるのに大きなトルクが必要になります。締めすぎたボルトを緩めるときに大きなトルクが必要なのは、このためです。

話を元に戻します。スタッドボルト1本あたり2800kgの締め付け力とすると6本で16.8トンの荷重がヘッド面に掛かっていることになります。この荷重に耐えられる硬さのガスケットが必要と考え、バネ材を仕入れましたが、純正部品の材料は一般の鋼材屋で扱ってないことから、それに近い性質のステンレスを選定しました。

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これからガスケットの加工に入りますが、これくらいの形状ですと図面を書いてレーザー加工を頼んだ方が安上がりで加工精度もよいと思いますが、ここでは手持ちの加工機でどこまで出来るか試してみたいと思います。

使用する道具は板金ハサミ、ボール盤、旋盤くらいです。

最初はスタッド穴基準とするため穴位置を割り出してマスター板を作って下穴を空けていきます。

 

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ステンレス板にスタッド穴を空けておきます。

スタッド穴基準でセンターと外周を旋盤加工するための加工治具はこのとおりです。

ステンレス板の外形は板金ハサミで荒く切っておきます。これら6枚を重ねてフランジにボルト締めして加工を行います。

フランジで挟むことによって薄板の剛性があがってバリの少ない切削面に仕上がります。

 

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旋盤で外径φ101、内径φ55に加工しました。

思ったとおりバネ材は硬いです。

超硬チップで切削しますが刃物の消耗が早いです。

下穴はハイス(高速度鋼)のドリルを使うので、重ねて穴空け加工は困難です。

 

 

 

 

CIMG2704.JPG右がノーマルのヘッドガスケットでスタッド穴が5個です。

ウォーターラインを同等にするための見本です。

排気側の長穴を空けるのにフライス加工だと材料が硬いのでエンドミルが割れて全部ダメになることを恐れ、地道にドリルで下穴を開けました。

穴が繋がったところで、切り残した部分はヤスリで手仕上げすることにします。

アルミホイールやメッキシリンダーなどバリが出る製品は量産でも手仕上げでバリ取りするものですから、手仕上げは立派な加工工程なのです。敢えてハイテクを使わないでハンドワークで処理することが我社の物作りの原則です。

 

CIMG2706.JPG加工終了です。6枚セット取れました。

加工治具は使い捨てになります。

量産のメタルガスケットはウェーブ加工されており、穴の周囲を囲むように凸の部分が当たって密着するようになっているのでバネ材が必要なのでした。

しかし、これは平面で密着させる構造なので、シリンダーヘッドの平坦度とヘッドナットの締め付け力が成功のKEYであると考えられます。 

 

 

先日、金属加工業のお客さんとディスカッションした中で驚くべきアフターパーツ業界の実態を聞きました。

私もオートバイ仲間から社外品のロッカーアームが形状不良でバルブが完全に閉じないとか、バルブのウエスト部分から破断してエンジン壊れたとか、聞いたことがありますので、やはりそうかと思いました。問題の当該品に対してクレームをつけても「レース用パーツなので自己責任でお願いします。」といって問題の論点を逸らそうとする始末。

大体、販売店の窓口が実態を把握していないか、クレーム処理のプロフェッショナルのどちらかだろうと思います。私は社外のキットパーツなどには頼りつもりはありませんし、手間やコストが掛かっても自分で加工手配するのが一番信頼性のある改造だと思っています。

金属加工では加工物に刃物を当てると異材であることに気がつきます。切削条件が変わりますから、疑問に思って支給先の担当者に材質を聞いても答えられない。即ち製造に関する知識に乏しい人が商売してお金を儲けているということです。一般のお客さんは広告を信頼してパワーアップできると信じてお金を払うわけですが、その成果はどうであったか・・・これこそ「自己責任でお願い」です。

例えばカムシャフトに熱処理が施されていないとか、某国製では常識のようです。カムシャフトは素材を鋳造か鍛造で(原価と性能の関係で)成形して高周波焼入れかLCN(塩浴軟窒化処理)してジャーナルとカム摺動面を研磨仕上げという工程になりますが、某国では熱処理の部分を省略するか、そもそも知らないとか、勿論材質も疑って間違いありません。その結果、エンジンは試運転で終了ということになります。

以前ホンダでは材料の研究部門を持っている記事を書きましたが、開発された材料は図面に反映されて量産部品の製造に投入されていくわけです。実際は加工業者や熱処理屋では材質を確認するには材料メーカーのミルシート(成分分析表)を見るわけです。そうすることで材料ロットと加工ロットが一連になって管理されるので図面通りの品質が守られるというわけです。当然品質管理にはコストが掛かりますので、ホンダと取引先の間では協議してコストと責任区分も厳密に取り決めされています。

従ってホンダに供給している部品メーカーは品質的にも量的にも超一流でないとホンダの要求に応えられないので出来てくる部品は信頼性が高いということになります。そんなメーカーの中でもホンダの要件以上に品質管理をされるメーカーもあります。たとえば東海TRWというボールジョイントのメーカーがあります。タイロッドエンドやサスペンションアームの揺動する連結部に使う部品ですが、目立たなくて過酷な条件で使用されるのですが、ボールジョイントの使用条件を熟知して通常より遥かに厳しい耐久テストをクリアさせて備えています。材質の管理は勿論、鍛造や熱処理の技術も高く専門メーカーとして理想的な会社だったことを覚えています。

実はそんな専門メーカーの技術者をゲストエンジニアとして研究所に招きいれ、開発テストや設計までやってもらっているのが実態です。自動車部品の9割は部品メーカーの供給によって成り立っているので、いかに優秀なメーカーと取引するかが自動車業界の要であると思います。

最近悩み事があります。バックオーダーで3ヶ月以上お待ちいただいているお客さんがいるにも関らず、レース用のマフラーの修理を頼まれることがあります。納期は次のレースに間に合うように指定されます。その修理を先に作業することで、バックオーダーの納期がさらに遅れるということになります。

先入れ先出しの原則でやっておりますので、注文の順番で作業するのが平等ということになります。スペアマフラーを持たないでレースに出られている人はスペアを購入されることをお勧めします。とても次のレースまでに修理を間に合わせることができません。

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社外マフラーも優先順位としては後になるでしょう。

自社の製品が間に合っていないのに社外品の修理を優先する理由がないのです。

高額な支払いをして手に入れたものを少々壊れたくらいで諦めたくない心理はよくわかります。

社外マフラーの製造元や販売店に修理を依頼しても断られる話を聞きます。それなのにこれらの製品に無関係な我社に修理が回ってくるというのもおかしな話。予め問題点は説明しておくべきだと思います。

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文句を言いながらも修理してしまうのは、送られてきたマフラーをいつまでも置いておくわけにいきませんので、サッサと片付けます。

修理といってもケブラーの筒にグラスファイバーで補修するのではありません。

同じような修理を以前にも数台頼まれましたが時間がないのでグラスファイバーで補強していましたが、今回は筒をアルミで作るという指示でしたのでやっておきました。

マウントステーは取り外して再利用するのでこのような治具に固定して溶接しました。

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グラスウール詰めてリベット止めして完了です。

画像では簡単ですが、丸一日掛かります。

その間バックオーダーの製作も後回しになっていることは言うまでもありません。

やはり、これからは先入れ先出しの原則に則って仕事を進めさせていただきます。

 

1年ほど放置しておりましたCRM250の2WDの続きです。

この車両は2輪駆動車の走行性能を確認するための実験車両なので、MXやEDを目的としているのではありません。前輪を駆動する方法やその運動性能について、机上の理論や想像で語る人は時々見かけますが、実際に走行可能な車両を作った例は非常に珍しいので、廃却されるのが惜しいと思って動く状態で保存しようと思ったのです。

実は某2輪メーカーで、これと同様の機構で試作車両を作り実走テストまで行いましたが、安全性とコスト高、舗装路面における不具合などの理由で市販車としては不適切と結論つけたものです。

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おかげで世界に1台の稀有なマシンになりましたが、動態保存するためには時々走行確認する必要があります。

前回フロントタイヤが老朽化のため18インチのフロントタイヤを交換しましたが、サイズが太すぎてハンドリングが重かったので、今回は幅の狭いトレールタイヤに交換しました。

DL、D603 3.00-18

 

 

 

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前回フロントに履かせたK695はリヤにコンバートしました。

100/100-18

2WDの場合前後のタイヤ周長が同じでないとタイヤの周速に差が生じて、タイヤや駆動系に負荷が掛かってしまいます。

直進時は問題なくとも、コーナリング時にトレッドの横に接地面が移動するため、周速が前後で違ってきます。それが舗装路でのハンドリングの重さに繋がったり、フロントに駆動力があるために、アクセルを開けたときにオーバーステア気味になるなど、通常の後輪駆動車と比べるとクセがある乗り味となります。

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この方式の真価はフロントが回らなくなるような泥、砂地や急勾配で発揮するものです。

普通路面では後輪駆動車に対してメリットはありませんが、癖のあるハンドリングを味わってみたいと思います。新しい乗り方を追求してみるのも良いかもしれません。

 

 

 

 

 

CIMG2561.JPG一年以上ぶりに乗りました。コースはジャパンVETの前日で綺麗に整地された路面でしたが、フロントのストロークと減衰不足でコーナー新入のギャップで底突きます。ジャンプを飛んだ場合はもっと恐ろしいショックを受けるため、ジャンプ区間はスローダウンするしかありません。

コーナリング特性はやはり独特で乗り慣れるのに20分2ヒートが必要でした。

散水後のスリッピーな路面は当然前後タイヤが滑るのとフロントヘビーなので慎重になりますが、フロントタイヤに駆動力がありますので前輪が引っ張っている感覚が味わえます。

三つ又の幅はハンドルを切ってもチェーンが当たらないギリギリの寸法ですがフロント18インチのためかギャップで激しく振られることがあります。スピードを出したギャップ走行は要注意です。

結局通常のMXマシンよりギャップの浅いところを狙うとか、フロントから突っ込まないように工夫して走りますので体力が必要で、よいトレーニングになりました。今度MXマシンに乗るときが楽しみになりました。

CIMG2563.JPG周りのパドックに現行車は見当たりません。非常に楽しい雰囲気です。

83年型CR250は私が関東選デビューしたマシンと同型です。

新入社員で田舎者でしたから、プレイライダー誌(森岡さんが作った雑誌)の広告をみて、最初はモトレオン(後のロッキースポーツ)へMXer買いに行ったのですが在庫がなくて、帰り道にあったモトバムに寄ったら「取り寄せてあげる」といわれて初めて新車を買うことができました。勿論ローンでしたけど 

 

 

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こんなマシンもあって感激です。81年型無限ファクトリーマシンですがラジエターはアメリカのビルダーさんによる新品だそうです。

スイングアームはコークボトル、インテークとエキパイにはサブチャンバーが取り付いていたり、市販車と違う部分が多くてワクワクします。

81年型CR125は学生時代最後に乗ったマシンと同型で懐かしいです。

 

 

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綺麗なKX250、75年型。私は中学1年生でした。このころは未だMXに出会ってなかったですが、月刊MC誌のカタログで知っていました。実車に2013年に出会えた奇跡です。

しかもオーナーの田山さんがビンテージクラスで快調に走らせているのを見て、飾りじゃないことを知りました。

 

 

 

 

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他にもたくさん懐かしいマシンがありましたが、カスタムマシンではこれが目をひきました、上山さんのXT500.ビッグシングルなのに走りもよくて、エンジン、サスなどかなりチューンアップされた話を伺いました。

これをみて、鈴木忠男さんがXT500改で全日本参戦していたのを思いだしました。

体力トレーニングも出来たし、珍しいマシンも見れたし、結構満足できた一日でした。

 

 

4月もあっという間に過ぎ、連休に突入してしまいました。しかし、私に休みがあるはずがありません。XR500の加工は途中で別の仕事をはさみましたので1ヶ月を少しオーバーしましたが、出来る部分は終了しました。

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新たに加工したトップブリッジも無事に取り付き、メーターやスイッチ関係も装備できました。

ビッグタンクにガソリンを入れてエンジンも始動してみました。あとで書きますが、キャブレターに少しトラブルを抱えていることが分りました。

灯火類点灯のためのバッテリーは放電してしまって不能でした。

依頼された加工内容と別のところで悩んでおります。

 

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XTRIGのPHDSはファットバー専用ですが、取り付けるハンドルを預かってなかったので、標準バーにカラーを加工して装着しました。

ハンドルがないことには押して移動することもままなりません。

タンク前部についているベントパイプはガソリンリターン用の穴です。ガソリンが漏れてないときはポンプから空気が送られるだけです。

実はガソリンオーバーフローさせようとして車体を横倒しにしてもガソリンが漏れてきません。エンジンも掛かるのですが、直ぐに止まってしまいます。旧車なのでオーバーフローパイプの詰まりかもしれないと思ってキャブレターをバラして確認しました。テスト的にフロートバルブ未装着でフロート室にガソリンを送ってやると、正常にオーバーフローします。

そこで原因はフロートバルブの磨耗で、油面がさがってもバルブが閉じた状態になっているようです。フロートバルブ新品交換で治るはずですが、連休なので来週まで部品手配ができずにいます。

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細かいトラブルは後で直すことにして、XR500パリダカ風加工の一幕は終了です。

このあとシートレザーの新調やタンクの塗装に引き継がれると思います。

オーナーさんは遠方にお住まいなので連絡はしてありますが、しばらく預かりの形です。

 

 

 

 

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迫力のフロントビュー。

ビッグタンクとアンダーガードが幅を効かせています。こかさないようにして下さい。

隣は2WDです。

一年以上放置していましたが、エンジンは一発でかかりました。フロントタイヤが太すぎるので少し細いトレールタイヤを注文して履き替えます。

開発者の吉田さんに連絡して動かしてみたいと思います。来週末のジャパンVETへ持っていくかもしれません。興味のある方は会場のオフロードビレッジへお越しください。

 

 

 

 

 

 

 

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ワイドステップです。

ノーマルステップに鉄の帯を足してあります。

最近のオフ車のレーサーはデカペダルが主流になっていますが、81年頃のステップはかなり小さいものでした。

ワイドステップに改造して普通サイズのような感じがします。

 

 

 

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燃費を向上させるガソリンリターンキット。

左が負圧ポンプで、キャブレターからオーバーフローしたガソリンを吸い上げてガソリンタンク上部に設けたベントパイプからタンク内に戻す方式です。

オフロード走行における燃費を2割程度向上させることが可能です。

右はインテークマニホールドに負圧取出しのパイプを取り付けたものです。

 

 

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負圧ポンプの取り付け状態。

ステンレスのマウントステーを作って固定しています。

真ん中のホースが負圧、ガソリンは下から吸い上げ、上のホースでタンクまで導きます。

 

 

 

 

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これはガソリンホースのジョイント。

タンクは両側コックになっており2本のホースを繋いでキャブレターへ送ります。

細かいパーツの製作が続きますが、トップブリッジの少々不満な部分がありますので新たに作り直すことにしましたので、あと三日掛かります。

メーターステーやヘッドライトマウントもトップブリッジに取付けるので、今週中に完了するでしょう。

ようやく先が見えてきました。この段階でないと仕事のお約束もできなかったわけです。

 

3日ほど急用で止まっておりましたラリー車再開です。

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エキゾーストはデュアルエキゾーストから作ります。

集合部分から後ろのパイプは堅いので手で曲がりません。図面書いて機械ベンダー屋さんに外注します。

来週、曲げが完了したら引き取ってきて続きにかかります。

 

 

 

 

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エキパイ溶接で熱歪みが発生するため、フランジ面がずれないように治具で固定して行います。

パイプが冷えるまで放置しておけば、このままの形状で固まります。

 

来週はジョイントパイプとサイレンサー製作の予定です。

 

 

 

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サイレンサーができました。

オーダー内容はノーマル風アルミで、ということなのでこんな外観にしました。

たぶんラリー以外では日本の道路を走られるのでしょう。

ジョイントパイプと曲がったメガホン部分はステンレス製、消音器はアルミという組み合わせです。

アルミは黒塗装するかもしれないので研磨しないでおきます。

 

 

 

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出口形状はノーマルを模倣した形です。

テーパー状に広がっていますが、通常パイプエンドから排気されたガスは周囲に膨張して拡散しようとします。

パイプエンドが奥に位置することによって、拡散する方向が後方に規制される効果があります。

排気音を広範囲に飛ばさない目的でしょう。

因みにスパークアレスターは付けていません。砂漠のラリーでは燃えるものが無いと思います。

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大分できてきました。

これからマップホルダーの取り付け加工に取り掛かります。それが終われば、ワイドステップと燃費向上させるキットパーツを取り付け、スピードメーターステーとヘッドライトステーを作り、フロントウインカーも取り付け、メインスイッチのブラケットも作成し・・・

大体そんなとこで、お引き渡しできる状態になります。

2ヶ月以上止めているバックオーダーの催促が私に大きなプレッシャーとして圧し掛かっていますが、負けません!

ビッグタンクなので通常の2倍時間を掛けております。まだどこも固定されていないために次の作業に掛かるためにはフレームにマウントされていることが必要です。

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タンク底の形状が単純でないのでマウントの方法に丸一日悩みました。

マウントステーの台座を立ち上げてからアルミステーを溶接しました。

ラバーマウントなのですが、溶接時は熱がかかるためグロメットと同じ幅のスペーサーを作ってボルト締めしてあります。

 

 

 

 

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フューエルコックは左右に取り付けします。

ガソリンを最後まで使い切れる位置にして航続距離を稼ぐためです。

左右のホースは連結してキャブレターに流します。

 

 

 

 

 

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36Lタンク、大きいです。シートのキャッチが上手くできるか、これで確認できます。

仕上げは研磨屋に持ち込んでバフ研磨してもらうことにしますので、タンクの加工作業はこれにて終了(タンクキャップが部品待ちのためネジの取り付けは後日)

明日からトップブリッジ加工に取り掛かる予定ですが、そろそろ全日本MX開幕なので来週はMX用マフラー製作をやっておかなければなりませんので、3日ほど中断します。

 

 

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翌朝、我慢ならずにシートを取り付けてしまいました。

加工内容は

シートレザーを剥がし、シートベースの邪魔な部分をバンドソーでカット。

スポンジをディスクグラインダーで削る。

シートキャッチを移設、アルミ板を介してリベット結合。

シートレザーの余分な部分を切り取り、ステープラーでシートベースに貼り付け。

これでシート取り付け確認は完了です。

本番用はシート屋に頼んでバックスキンのレザーで作ってもらうと思います。

 

今週はドリーム50のアルミタンク製作です。お預かりして5ヶ月くらい経過していますので、お客さんも待ちくたびれているかもしれません。

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依頼内容はRC116のような形のタンクにしたい、ということです。

実車はホンダコレクションホールにあるのですが、2月末まで館内改装のため休館です。

仕方なく画像を見ながら作ってみることにします。

しかし、驚くほど細長いタンクです。

 

 

 

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作り始めてみますと、RC116とドリーム50はフレームのレイアウトが全然違うことに気がつきました。

おそらく、ドリーム50はサーキット走行だけでなくツーリングに使っても支障ないようにシート幅が広くなっています。そのためシートレールも幅広ですから、こちらのフレームに合わせたタンク形状にしないと取りつけが困難なことがわかりました。

画像は底板の上にタンク上部と横板を仮止めして形状確認を行っています。

 

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板金で成形したアルミ板を溶接で繋ぎます。

外側の溶接ビードは研磨して消しますので内側の溶接をしっかりとつけておきます。

明日外側の溶接作業にかかります。

かなり進行しているように見えますが、完成まであと3日くらいかかるでしょう。

 

 

 

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普通のタンクはメインパイプの上まで被さっていますが、このタンクはシートレールの上まで伸びていますので、トンネルの形状が複雑になります。

2枚の隔壁はガソリンの移動を抑える目的とタンクの剛性を上げる目的があります。

RC116はワークスマシンですが、ドリーム50は市販レーサーCR110に似せて製造されたマシンですからフレームの構成が違うわけです。

 

 

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ガソリン溜まりにコックを取り付けますが

本体への溶接は研磨後にします。

突起物が無い状態の方が取り扱いしやすいためです。

RS125から移植するタンクキャップも同様です。

 

 

 

 

 

CIMG2171.JPG溶接はひととおり終わり、接合部の研磨と表面の均しを大雑把に行いました。

タンク容量は7.0Lです。ノーマルの容量は知りませんが、DE耐とか走るようでしたら気になるところですね。

ノーマルはCDIユニットがシートレールの上にはみ出しているため取り付け位置を変更してタンク底板をフラットにしてあります。

前下がりだったノーマルタンクはガソリンが前方に残ってしまい最後まで使いきらないらしいですが、このタンクは水平になっていますのでガソリンを使いきれるでしょう。(給油量を制限される耐久レースでは有効です)

CIMG2172.JPGニーグリップ部分はシートレールより狭くなっています。RC116はもっと狭いですが、フレームとのマッチングでこれくらいが狭さ限度でしょう。

本来は赤色塗装ですが、お客さんの要望でアルミ地肌で終了です。

お客さん独自のプロジェクトがある限り私の業務も続いていくでしょう。 

 

 

 

 

CIMG2179.JPG仕上げにサンドペーパーで磨きました。ハンマー痕や溶接ビードなどで表面の細かな歪みを平滑に均していきます。

60番から磨きはじめて180番で止めておきました。鏡面に仕上げるよりこれくらいの粗さの方が塗装の密着はいいでしょう。さらに磨きこんでポリッシュすることも可能ですが、あとはオーナーに委ねます。

ホンダはHSV010でGT500に挑戦しているというのに、このプロジェクトは何とささやかなものか。

全部手仕上げですからね、ハイテク一切無し!

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カーレースの方はホンダのお家芸だと思うのですが、GT500では苦戦を強いられているようです。

技術力だけでは負けないと思うのですがそれだけじゃないんですね。

F1よりこっちの方が道路で乗れるクルマに近いので好きですね。絶対乗れないわけですけど、少年時代のスーパーカーブームを彷彿させます。

 

 

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もてぎ貸切で極秘テストですかー

金持ちのレーシングチームは違いますね。というより、サーキットも自社所有でした。

研究所もテストコースも部品メーカーもなんでも揃っているのに何故、勝てないのか!

今年こそはレーシングスピリッツ見せてもらいましょう。 

しかし、この顔 強そうやな。

 

 

 

 

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エキパイの鍍金が仕上がりましたので、マフラー製作の続きです。

 

今日はマフラーのジョイント部分とマウントステー作りに取り掛かります。

見本は量産品ですから、全て金型を用いてプレス成型により作られたものです。

量産は少なくとも千個ロットの生産だったでしょう。マウントブラケットなどは下請けのプレス工場などに外注して大量生産して安価に作られたものです。

しかし、当方には金型などありません。見本の形状を真似て成形するしかありません。充分な予算をいただいてあれば安心して立派なものを作れるのですが大概の部品は製作に費やした時間分の全てを請求するわけにはまいりません。それは、必要な生産設備が無い上に初めて成形する部品であるために、長時間を要するためです。

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これはジョイント部分ですが、非常に凝った形状であります。

ボルトを差し込む部分が袋状になっており、左右で4個のフクロを作って溶接で取り付けしてありますが、この部分だけで半日費やしています。

これができれば、エキパイにマフラーを差し込んで、位置決めに掛かれます。

 

 

 

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メガホンの溶接ビードは全て消してあります。

溶接のまま研磨屋に出しますと、ピンホールやハンマー痕などが残ってしまって、鍍金の仕上がりに影響してしまうため、研磨の下地はこちらで整えておかなければなりません。

研磨は全てお任せでは、上手く仕上がってこないことが分りました。

 

 

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ちょっとユニークな形状のマウントブラケットです。

上は見本ですが、なるべくノーマルのデザインを崩さないように真似ています。

締め付け面の凹ましが必要なので、イレギュラーな方法で鉄板を成形してみました。

鉄板はなかなか、言うことを聞いてくれません。

 

 

 

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なんとかマウントブラケットの成形ができたので、左右マフラーの取り付け位置を確認しながら溶接しました。

あとはエンジン下側に付けるマウントステーが残っていますが、今日はここまで。

明日、最後のステー取り付けを行って研磨屋に持っていく段取りが整うはずです。

 

 

 

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日付が変わって、エンジン下部に取りつけるマウントステーを作って溶接しました。

2枚合わせのステーですが、これも純正になるべく似せて作ってあります。

純正に似せる理由は、それ単品で見るとオリジナルだと思わせるようにしなければならないからです。

復刻されない希少なパーツを新品で再現するということは、旧車の維持には不可欠なことで、商業的に利益を得る目的の「偽物ブランド」とは全く次元の違う話だと思います。

 

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オリジナルと再現品を並べてみます。

B級マフラーと思いますが、大体同じ形状に出来ているでしょう。

鍍金が仕上がってきて、ピカピカになれば、素人さんならどちらが本物か見分けがつかないと思います。

これで私の作業は終わり、研磨屋に持っていってカネを払ってくるだけです。

ここまでエキパイと合わせて10日ほど掛かりましたが、一段落ということで会社なんかだと祝杯を上げたりするでしょうが、私にはあのような発酵した水など飲んだら気持ち悪くなってしまうので祝杯は上げません。そのかわり、気持ちよくなる音楽でも聴くとしましょう。

スパイロ・ジャイラのモーニングダンス。ものすごく爽やかな気分になります。寒気が来ていますので気分だけでもトロピカルでいきましょう!サンキュー、Mrベッケンスタイン(SAX)

'>1979年リリースの楽曲ですから、34年も経つのですね。カセットテープが擦り切れるほど聴いていましたが、何年経ってもエエモンはエエ! 

 

 

 

製造屋になろうと思ったときに別の会社の下請けの仕事ではなく、完成品を売ろうと決めていました。そして製造コストを下げるために、自分で出来ることは極力、内作する必要がありました。

しかし、設備や知識、経験で専門職には敵わないこともあります。

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クローム鍍金は迷わず外注する工程です。

鍍金を頼んだ経験のない人は、品物を処理液に浸込んで電気を流すだけと思う人もいるみたいですが、この光沢を出すためには表面を滑らかに研磨しておく必要があります。

これだけ長くて曲がったパイプを全面磨くのは相当な労力です。

しかも狭い内Rを磨くには小さいサイズのバフに付け替えながらの作業なので、道具も手間も掛かるでしょう。お金を払っても納得の仕上がりです。

 

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中古のエキパイも研磨してもらいました。材質がステンレスなので、研磨剤に青棒を使うのですが、青棒には6価クロムが含まれていますので、自家製のバフ研磨では使用しません。

研磨屋さんでは強力な集塵機を完備していますので作業者が粉塵を吸い込むことはありません。

アルミ用の白棒ではここまで艶を出すのは無理なので、頼んで正解だと思います。

 

 

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アルミサイレンサーは自家製のバフで研磨します。

白棒でまあまあの艶が出せますので、外注費を節約しています。

材料代や外注費は削減できません。自分の工賃を安くして単価を下げております。

利益はあまり出ませんが、大量生産品との勝負に勝つための努力です。金儲けをする欲望を捨て去り取り組んでおります。

まあ、アントニオ猪木に素手で向かっていくようなもんですけどね。

先日ディスカバリーchを観ていたら、長年忘れていた疑問が解けたような気にがしました。小学生のころ宮本武蔵が好きだった関係で中学生になると剣道部に入り、次第に最高の武具として有名な日本刀に興味を持つようになっていました。そして現代でも日本刀を作る仕事があると思い、普通に会社就職はせず、刀鍛冶になりたいと思ったのでした。そのために金属の勉強はしておく必要があると考え、高専に進学していたのでしたが、周囲に刀鍛冶に関する助言を出来る人がおらず、何時しか刀匠への夢は消えておりました。

ところが30年前に知りたかったことが明らかになったのでした。日本刀の原料になる玉鋼は島根県の炭焼き精錬所でのみ作られている。鉄の強度を阻害する硫黄やリンといった不純物の少ない良質の砂鉄が採れる場所であること。土釜の高炉にコークスを入れて燃やし、50トンもの砂鉄を溶かすが、温度管理は炭の焼け色を見るだけなので、社長と数人の弟子たちが3日3晩不眠不休で火の番をする。純鉄にコークスから出た炭素を少量含有することで硬い鉄が出来る。こうして取り出され、さらに厳選された玉鋼を刀匠に託す。

現存する刀匠の流派は二つのみ、その1人は京都におられるが、日本刀作りにもう一つ重要な役割、砥ぎ師があるが、こちらは以外にも東京に1人のみ。精錬と刀鍛冶と砥ぎ師という三つの専門職があってようやく日本刀は完成する。

刀を鍛錬する工程は叩き延した鉄を折り曲げては叩き延す作業を何百回と繰り返すことによって炭素を繊維状に微細に分布させる目的がある。そして鍛錬が終わってから鋼に純鉄を挟んで日本刀を成型していくが、この時点で長さやデザインは刀匠の頭の中に出来上がっているという。純鉄と鋼をサンドイッチさせる理由は、全て硬い鋼で作ったとすると衝撃が掛かったときに刀が折れてしまうためで、柔らかい鉄との二重構造により折れない刀になるというBi METALなのである。

砥ぎ工程により美しい刃紋があらわれるのが日本刀の特徴であるが、砥石研磨したとき、柔らかい鉄の部分が鏡面に仕上がり、硬い部分が白濁した色に仕上がるわけだ。金属顕微鏡でそれぞれの組織を顕鏡するとフェライト組織とマルテンサイト組織であることが確認され冶金学的に証明されている。

刀匠により鍛造成型された刀の最後の工程は焼入れである。焼きいれ温度は焼色の目視確認のみ、「エイ」という掛け声と共に一気に水焼入れをする工程は、炭素鋼をマルテンサイト変態温度に加熱保持したあと急冷する熱処理を行っていることになる。経験と勘を頼りに伝承されてきた製造技術は大量生産では置き換えられない尊いものだ。第二次大戦中、軍人に持たせるため大量生産された軍刀は粗悪品で、国宝級の日本刀とは比べ物にならなかったという。

全て映像で解説されていて昔抱いていた好奇心を呼び覚ましてくれました。いい時代になったものです。

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やはり単車のエンジンは空冷が美しいですね。

水冷になったRZでさえ保存するのに大変な労力をかけているというのに、RD250ですからね。

このころ2ストクウォーターが流行ったんですね。

スズキRG250、カワサキKH250、ホンダはCB250Tがありましたが、クウォーター路線には乗っかっていなかったですね。

空冷2ストツイン、保存する価値ありますね。

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これがオーナーさんから渡された見本のチャンバー。

凹みや傷は少ないですが、亀裂や排気漏れが多かったようで、複数のロウ付けが見られます。

個人的には、亀裂のロウ付け補修はされない方がいいと思います。理由はロウ付け箇所は溶接不可能になります。

過去にロウ付けで修復不能になったフレームを持ってこられて、真鍮ロウを除去するのに苦労した思いがありました。

空冷ですが諸元はRZと同じでよいとのことでRZの過去データを調べましたが、見本とは少し違っていました。以前はRZ用のチャンバーなら大量に出回っておりましたが、全部諸元は違っていて、どれが良いかはすべて取り寄せて、ダイナモ計測と実走テストをしないと答えはでないでしょう。

そこで妥協できるところを探ってみます。

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結局、新しく展開図を作って製作することにしました。一部は過去データに基づくものと見本品を掛け合わせた感じです。

 

 

 

 

 

 

 

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フレームのレイアウトが違っているためか、以前作ったRZ用エキパイのカーブではパイプの最適な位置は満足できないことがわかり、エキパイも新型で作り直しです。

余計に時間が掛かっておりますが、掛かった時間分代金請求することはありません。

時間が掛かるのは能力の問題なので、能力が低い部分を販売価格に転嫁するわけにはいかないのです。

幸いサイレンサーは支給されていますのであと一日くらいで完成です。

 

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ロードバイクのカスタムは楽しいですね。

ブレンボやオーリンズの装着に加えワンオフパーツを駆使してオリジナルマシンに仕上がっています。

チャンバー装着は簡単なようですが、サイドスタンドやセンタースタンドブラケットが丁度よく邪魔な位置にあるためフィッティングに丸一日悩んでようやく完成しました。

 

 

 

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美しい造形の冷却フィン。余計なものがついていないシンプルな乗り物です。

高度成長期の2輪メーカーが生んだ、実用と芸術の分野を兼ね備えた乗り物ですが、この年代のオートバイが道路に溢れていたあの時代を思いだします。

 

マスプロは自動車部品の場合、高額な金型代をPayするために1万個以上製造する前提で行います。しかし、ここにあるものは少量生産にも関らず金型を起こして作っています。

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ビンテージMXのHollyさんから支給していただいたサイレンサースキン。

アルミのプレス成型品ですが、これを作るためには、上型とシワ押さえ付きの下型と100tくらいのパワーが出せるプレス機械がなければ、この形状は絞れないでしょう。さらに外周のバリを一発で抜くヌキ型を用いないと合わせ面が歪んでしまいます。

世界中の顧客の要求に応えるためとは言え、少量の生産にこれだけの投資に踏み切る背景にはビンテージMXに掛ける並みならぬ情熱を感じます。

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これは支給されたサイレンサースキンを使ってサイレンサーを組み立てる工程です。

テールパイプのサイズがφ22.2に会わせて成型されていますので、ステンレスのパンチングメタルを巻いてインナーパイプをつくります。

位置決めのリングとテールパイプを差し込むカラーも取り付けておきます。

 

 

 

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グラスウールを両方のスキン内側とインナーパイプに取り付けて接合する準備をします。

グラスウールは圧縮してサイレンサースキンを万力で挟みます。

スキンのバリの部分を数箇所づつ、TIG溶接で仮止めしてから本溶接にかかります。

 

 

 

 

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溶接はなるべく止めないで一気におこないます。

アルミが暖まった状態の方が溶融速度が上がるので、冷えないうちに付けてしまうのが効率がよいのです。

テールパイプへの固定はテンションスプリングを用いますので、スプリングフックも取り付けしています。

 

 

 

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装着確認です。

部品メーカーでマスプロされたような外観ですね。

これで、この商品が完売されることを期待いたします。

iPS細胞や素粒子ヒッグスが発見される時代に私はいかに低レベルな仕事をしているのだろうと、恥ずかしい思いでありますが、およそ20年前に本来の労働の姿というものを追求した結果が今の状態になってしまいました。

世の中に自分の作った物を残したいと思ったときに、自動車や建築物ですとデザイナーだけの製作物のように評価されますが、全然違いますね。新機種1台100億円のプロジェクトには資金を融資する銀行から始まって、試作、開発、製造など何百という部品メーカーとその下請けまでいれると何千人の人が係っているか分りません。これで一部の開発者の作品のように言われましても違うでしょう。目的は大勢のお客さんの欲求を満たし、事業に携わったひとの利益とすることです。自分の個性を抹殺して組織のために働くか、自分の責任だけで個人商店を営むか、人生の岐路の選択がありました。

自分で考えてやっていることですから、苦労は苦労でなくなりますね。 CIMG1869.JPG

パイプをこの状態に持ち込むことができれば

あとは溶接して接合するだけです。

これは3種類のパイプを水圧成型して所定の位置で切断し、これが重要なのですが接合面を段差が出ないように擦りあわせします。

接合面がピッチリ合わさっていれば溶接が上手くいきます。

これがいい加減だと接合不可能になりますので重点管理項目です。

 

 

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全体の取り回しは治具にセットして隙間関係を守りながらパイプを繋いでいきます。

段々完成に近づいてくると苦しみから解放されるように気分が晴れやかになります。

 

 

 

 

 

 

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これはサイレンサーもセットの商品なので昔の由緒正しいスチールサイレンサーを作ります。

鉄板を巻いたパイプと型押し成型した蓋が4つで2台分。

 

 

 

 

 

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テールパイプ差込側のパイプと蓋は先に溶接しておいて

パンチングにグラスウールを巻きつけて差込ます。

エンドパイプは排気を下向きになるよう曲げておきます。

 

 

 

 

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サイレンサーも治具で、ひねり具合とステー溶接位置を統一します。

オートバイは車体レイアウトがコンパクトに出来ていますので、サイレンサー位置が数ミリ違ってもベストな取り付けが出来なくなります。

最初に実車で位置決めした要件を治具で抑えることが、複数作る場合の必須になりますので治具製作が重要です。

しかし、使わない治具は5年くらいを目処に廃却することにしています。需要がないものをいつまでも管理することが無駄になりますし、次々に新作したものが溜まってしまいます。

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チャンバーとサイレンサー、取り付け金具など2台分ですが1週間でこれだけしかつくれません。営利目的ではないことがお分かりいただけるでしょうか?

報酬はお客さんとの交渉によるものなので公表しませんが、だいたい純正部品の量産品並みと考えてください。

これで世の中に自分の作品が残るのであれば、大きな組織に属しているより気分が良好ということになります。

 

バックオーダーは1ヶ月分残っていますので、社外品マフラーの修理は優先的にはできません。2ヶ月以上お待ちいただいているお客さんの注文がありますので順番に進めております。

不運にもマフラー壊してしまった場合は、新しいものに交換されることをお勧めします。

また実車は殆どありませんので取り付け確認などが必要なほど変形している場合も保証できないことをご了承いただきたいと思います。

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カーボン樹脂製のエンドキャップが割れてしまって交換が必要ですが

補修パーツもありませんので、鉄板で作って代用します。

 

 

 

 

 

 

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ビレットパーツのマウントステーですがリベットが外から外せない構造でしたので、ボディーを切って内側のフランジを削除して外しました。

マウントステーの面積が小さいので加重を受けるとボディーに食い込んでしまう難点があるようです。

 

 

 

 

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チタン材は非常に高額になりますので、アルミ板でボディーを作って代用します。

修理というより半分製作という形になります。

メーカーから補修パーツが販売されることが理想だと思います。

 

 

 

 

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マウントステーの取り付け位置は全く不明なので実車をお借りしてマーキングしてから取り付けることにしました。

今回は隣の川越市在住の国際A級ライダー松本耕太選手のガレージにお邪魔してきました。

彼はお父さんの会社で働いているのでお給料でチャド・リードと同仕様の前後サスペンションを購入してCRF450Rに奢っています。モトクロスは気が向いたときだけ乗るというお気楽モードが信条のようです。レース出てもお金になりませんからね。

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NSR250R 89モデルです。これはチャンバー製作のためお客さんに持ち込んでいただいたものですが、私が会社員時代に新車で購入して乗っていました。

2年ほど通勤やツーリングで使用しましたが出張が多くなり、オートバイとも不縁になりがちで段々乗らなくなり手放してしまいました。

あれから25年も経つのに、このように綺麗に保存されている人がいることに感心します。

 

買いなおそうと思っても、この年式は高額になっていることと、純正部品も絶販が多くなってきていますので止めておきます。チャンバー製作記は後日(1ヶ月ほど)掲載することにして

今回の題材はこれです。

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純正のサイレンサーですが、この何気ない部品に非常に高度な鍛造技術が使われています。

このボルト締めのフランジ部分と筒が一体成型であること、この製法が想像できるでしょうか。私は別の部品製造の打ち合わせで某鍛造メーカーへ出張したときに、この部品を見つけました。ホンダが発注するサイレンサーのメーカーは別にあるのですが、その会社から手配された2次メーカーだということです。

一般的には認知される企業ではありませんが鍛造専門として自動車工業界を支えている重要なスポットにあると思います。当時の打ち合わせの目的は、設計からは図面が出され、購買部でメーカーを選定して発注する、製作所では部品を受け入れて組み立てる。という自動車製造の流れの中で部品メーカーと受け入れ側の取り決めを行っていないと、担当が別々の人間が行っているので勝手に作られると量産が成り立たなくなるためです。

搬入の何週間前に発注するとか、ロットの大きさ(一回に製造する数)などは購買で取り決めします。私の担当は受け入れる部品に不良が混入しないための取り決めです。不良の検出は検査によって行いますが、製造工程で不具合を出さないことが重要で、そのための重点管理項目はどのようになっているか、現場ではどのように行っているか、実際に確認する必要があります。

そんな製造現場で見てきたものの中にこのサイレンサーのような一体成型があったわけですが、特殊な金型と大型のプレス機を使って、ビレット(仕込み重量と形状を管理された材料)を金型に押し込み、筒の部分は金型の隙間を滑りながら伸びてくるという、想像を絶する塑性変形を伴います。

通常は冷間で行うようですが、このような変形抵抗の大きいワーク(製作物)は必要におうじて加熱炉で温めて柔らかくしてから鍛造します。ここで、非常に高荷重で金型と材料が滑って変形していきますので金型と材料には特殊な潤滑材も塗布されています。

普通の鍛造はワークの型抜けを考えて「抜け勾配」がついているものですが、これは抜け勾配ゼロなのです。押し出し成型に近い製法であることが伺えます。

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これがエンドキャップ部分ですがフランジを内側カーリングで荷締めて固定されています。

これで非分解部品となるわけですが、ここまでの工程でサイレンサー外筒部分にフランジのタッピング以外に加工はありません。

全て金型と専用機で成型しますので人間の手作業はワークの運搬だけということになります。

品質は工程で作られるもの、人為的なミスや熟練の度合いで製品がバラつくことを防ぐということが量産の考え方でした。

なにしろ切削加工なしでサイレンサーが出来てしまいますので、無駄がありません。こういうことを業界用語で「歩留まりがよい」といいます。厳密にコストが算出され、安価に提供せよという親会社からの要求に応えた形ではないかと思います。

今の私の仕事は全く逆のことをやっています。量産はできないので、一個だけ作る人為的技術が製品の可否を左右します。おそらく量産を経験していないと、こういう発想も起こらなかったでしょう。

埼玉県にロードレーサーのアルミタンクを作るメーカーがありました。タンク作りが専門ではありませんが自動車の主に車体関連の部品を試作、量産できる会社です。

ロードレーサーの、しかも全日本やWGPの契約ライダー専用で、空気抵抗を減らすためニーグリップや肘の収まりがいいように、契約ライダーの体型に合わせて型取りされた形状で作るため少量だけ生産されます。

その製法について聞いたことがありました。タンクのモデルは粘土で成型して、モデルをセメントに埋めてメス型を取ります。そのメス型に離型材を塗ってセメントを盛ってオス型を取ります。そして、このセメントの型を使ってアルミ板を大型のプレス機で絞って、タンクの部品を成型します。上型と下型は別々に成型して溶接すればタンクが完成するということです。

弊社の場合は大型プレス機がありませんので、同じような手法はできません。簡単な形状に板金加工したアルミ板を溶接で繋いで組み立てますので、成型できる形状は制約されますので、得意な仕事ではありません。どうしても形状変更や容量変更が必要だというお客さんには、その必要性の度合いを聞いてからなるべくお断りするようにしています。それはタンクの組み立てに非常に時間が掛かるため、さらに仕事が遅れてしまうことを懸念するからです。

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現行車は全て燃料噴射になっていますのでガソリンを供給するポンプが内臓されています。

キャブレターの場合は燃料コックだけで済んだのですがFI用のタンクはこのような大きなフランジの製作が必要になります。

これはφ130の丸棒から削り出しますので大幅なコストアップです。

自動車業界では常識なのかもしれませんがインジェクターで燃料を高圧にして噴射するのは分りますが、燃費がリッター30km以上走るエンジンですから噴射量は極微量だと思うのです。それなのにこのような大きなポンプでガソリンを圧送しなければならない理由が理解できません。供給量はあくまでキャブ車以下のはずです。

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お客さんの依頼内容はタンク容量を15L以上にしたいということで、可能な限り大きくしました。

大容量のタンクでガソリンを大量に運ぶより軽いタンクで給油の回数を増やせばよいのでは?という質問が愚問でした。

このクラスに限らず、長距離走るライダーにとっては頻繁に給油することがわずらわしいだけでなく、出先でスタンドまでの距離が分らないときにガソリン残量が多いことが安心に繋がるということを、オートバイでツーリングした経験がある人なら理解できることだと思います。

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セロー250ですが、タンクの両側はシュラウドでカバーされていますので、横幅を増やすには限界があります。

従って上方向に容積を稼ぐ形になっています。角ばって見えるのも、3次元における限られたスペースで最も容積が大きいのは球体より立法体であるということで丸みを極力無くしています。

 

 

 

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非常にハンドル切れ角が深いため、ハンドル操作に影響が出ない最大限度の形状がこういうことになります。

ガソリン満タンで17Lを達成しましたので、仮にリッター30km走るとすると航続距離510kmになります。

250クラスのオートバイとしては最大級の数字ではないかと思います。

製作時間は40時間といったところです。金額は時給ウン千円で計算してください。

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エンジンパーツの先鋒は、やはりピストンです。燃焼圧力を直接受ける部品ですから。

ピストンヘッドの堆積物は除去します。

エンジンは内燃機関ですから熱効率を追求しなければなりません。熱サイクルを考えると廃熱された状態と燃焼状態の温度差(圧力差)が大きいほど熱効率が良いということになります。

アルミピストンを使う理由は熱伝導が良いからで、ピストンの堆積物は熱伝導を阻害する物ですから、それを除去することが整備の基本となります。

CIMG0758.JPGピストンサイドにスカートは存在しません。あのφ30クランクピンによる、コンロッドの横剛性のため、ピストンの横方向への首振りが無いのです。

前後に最小限度のスカートがありますが、アルミメッキシリンダーと鍛造ピストンのため熱膨張率が極めて近く、ピストンクリアランスを詰められる理由であります。

2ストレーサー時代は鋳造ピストンが主流でした。材質はAC8Aでダイキャスト製法なので薄肉で強度も充分だったのですが、シリンダーが磨耗してピストンクリアランスが大きくなったときだけ、スカートが割れたりしました。

CRFで4スト化と同時に鍛造ピストンを採用しているわけですが、アルミである宿命で耐熱性という観点で高温時の強度が低下することが懸念されました。特にピストン頭頂部がヒートスポットになり割れたり、解けてしまったりするトラブルも稀に起こります。アルミ素材メーカーでは鍛造ピストン用材料の開発を行いました。アルミの耐磨耗性を向上するためSiC(炭化シリコン)を添加し、耐熱性向上元素のFe、Niの配合比率を変えた溶湯から鋳込んだテストピースを作り、エンジンの通常運転状態をシュミレートした温度で引張り耐久試験を実施してAC8Aを上回る材料特性の成分を発見したそうです。

そうやって開発されたA4032という材料を押し出した丸棒を素材とした鍛造をピストンの製法に取り入れたことで、このような高強度で軽量なピストンに仕上がったわけです。点検は外径寸法に問題なくてもピストンピンの差込みがスムーズにならなければ、交換することにしています。クリップ溝にバリが出ることもありますが、これはペーパー修正で直りますが、ピンボスが僅かですが歪んで、ピンの通りが悪いこともありますので、その時点でダメージをうけているということになります。

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過酷な使用条件としてはミッションが最高だと考えられます。それは歯車の山一つにエンジンパワーと路面からのトラクションを受けて回転しているからです。

ミッションは衝撃破壊試験を実施して強度確認されています。ダミーのエンジンにミッションを組み付けて、ドリブンスプロケットにチェーンを固定して、試験機でチェーンに急激な張力を掛けて破壊させます。用件をクリアしなかった部分の材質や熱処理、肉厚形状などを検討してきたと思います。CRFの5速ミッションはCR時代から10年以上の実績がある部品ですから、信頼性が高いですが

長時間乗り込むとギヤが割れたり、シャフトが折れたりしますので、中古車は特に点検が重要でしょう。

ギヤの磨耗、欠け、ドックの磨耗、肉薄部分の亀裂などがないか入念にチェックしますので、シャフトからギヤを外しています。6速時代は、ギヤの厚みが薄かったので現行の機種よりミッションは壊れたと思います。ミッションの耐久性は乗り方で大幅に変わってくると思います。例えば、クラッチを使わないでチェンジするとトルクが掛かったままギヤが切り替わりますのでダメージを受けやすいです。負荷の大きい路面もエンジンパワーだけでなくマシンの重量と路面のトラクションの影響で、特にジャンプの着地やスタックからの抜け出しのときに衝撃が掛かると思われます。速く走るためにダメージを受けるのは仕方のないことですが、不必要に荒い乗り方をしないことを心がけることが長持ちさせる秘訣でしょう。

長々と書きましたが、現代のオートバイ部品の高性能化は加工機の性能向上だけで実現しなかったであろうということ、素材メーカーが自動車開発者の要求に答えられるように材料の添加元素や熱処理条件などを地道に研究している成果であると思います。

鉄鋼や非鉄金属材料の元は鉄やアルミといった基本材料の中に開発された添加元素を粉末にして溶湯に混ぜています。充分に撹拌したところで、蛍光X線などの分析器を使用して成分分析をしながら調合していきます。こうやって分析された溶湯が材料ロットとして記録され、押し出しされた棒や圧延の板になって、加工メーカーに納入されるという流れを採っています。

日本のメーカーは材料の研究開発にも重きを置いていますので、外国やアフターパーツのメーカーと比較にならない信頼性を誇っていると思います。これらの高品質な部品でできたマシンを安価に購入できて乗ることができる喜びを味わおうではありませんか。

 

 

脚の怪我で暫らくの間、MXはできません。特に問題はありませんが、中古マシンのため、エンジン周りを分解点検しておこうと思います。 CIMG0750.JPG

全バラにして、部品一つずつ点検します。

前オーナーが自動車整備士ということもあり、整備状態は良好のようです。

シリンダーヘッドとバルブ周りのカーボン除去、バルブシート擦り合わせ程度で大丈夫だと思います。

 

 

 

 

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OH!ヒンソンのクラッチアウターに交換されています。こういう中古マシンは歓迎です。

ノーマルのクラッチアウターはダイキャストなのでクラッチプレートで叩かれて摺面に段付き磨耗が起こりますが、ヒンソンは硬い材質で削り出しなので耐久性がUPします。

よって部品交換頻度が少なくて済みます。

 

 

 

 

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クランクシャフトの振れもはかってみます。

規定値はL(テーパー側)0.05以内

R0.03以内ですが

これはLが0.03、シャフト部分で0.01以下、Rが0.01以下ということで全く問題ありません。

 

 

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このクランクシャフトを見て、すごいなと思いました。コンロッドスモールエンドの首下とクランクウエブの隙間がこれですよ。

クランクウエブの角に逃がし加工が施されていますが、鍛造の金型に成型された形です。外周や側面の殆どが未加工の鍛造肌のままです。クランクピンの圧入基準と肉抜き穴だけ加工されているにすぎません。

これは精密熱間鍛造という製法で、厚み公差±0.15という精度が保証されています。茶色は銅鍍金で細かい傷を埋めて表面を滑らかにして、オイルの撹拌抵抗を軽減するものです。

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クランクピン径はなんとφ30です。コンロッドビッグエンドのクリアランスを一定とするとピン径が大きいほどコンロッドの横剛性が上がり、軸受けの摺動面が広がり、耐焼き付き性が向上します。

ピンとシャフトがオーバーラップしていますので圧入は内側からしか行えません。

ウエブ外周の加工面は大荷重で圧入するための基準面となります。外径がスモールエンドのギリギリまで拡大されている理由は、ビッグサイズのピン圧入によって外周が歪まないための肉厚を確保するためです。

L側シャフトセンターからオイルが圧送されクランクピン横穴からビッグエンドを潤滑してピンの反対側ドレンから排出されるようにオイルラインが加工されています。

このように部品を観察していると、設計者の思惑が推察されて非常に興味深いものです。同時に、このような精密な機械加工品を安価に手に入れることができる喜びも感じずにはいられません。

 

CIMG0755.JPG燃焼室と吸排気バルブの堆積物を除去して、バルブシートとバルブフェースの当たり具合を、光明丹を塗布して確認しています。

バルブの擦り合わせは排気バルブのみ行いました。CRF250の吸気バルブはチタン合金(推定材料Ti6AL4V)を使っていますが、酸化処理という、チタン中に高濃度に酸素を固溶させて硬度を高める熱処理が施されています。

64チタンは調質した鋼に匹敵する強度を持っていますが、耐磨耗性については問題があります。そこで、酸化処理による硬化層がバルブとしての性能を実現できるわけですが、50μmほどの硬化層深さのため、擦り合わせによって酸化チタンが失われることを問題としていますので、バルブシートの修正はシートカットで、吸気バルブは新品交換が基本となります。今回は当たり面に問題なかったので、このまま組みたてます。

では、排気バルブが耐熱鋼(推定材料SUH35)である理由ですが、チタンの酸化限界温度が700℃付近で、それを超えると急激に強度が落ちます。排気ガスの温度は800℃に達しますが、鋼材の酸化限界温度は850から1050℃なので、高温に曝される排気側は信頼性の高い耐熱鋼を選択したのでしょう。別機種では排気バルブ用チタン合金TIMETAL@1100を採用している例もありますが、コストと信頼性で現在の仕様に決まったと考えられます。

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カムシャフトも目視点検ですが、亀裂や摺動面の磨耗が無いかチェックします。

従来のカムシャフトはFC(鋳鉄)製が当たり前でしたが、レーサーモデルでは鍛造品を素材としています。目的は軽量化ですが、これも中空シャフトになっており非常に肉厚が薄くできています。そのため材料に強度がないと、変形したり亀裂が入って問題が起こります。炭素鋼かクロームモリブデン鋼で調質(焼きいれ、焼き戻し)により靭性を持たせてあります。

カム摺動面の耐磨耗、耐かじり性を向上させるためLCN(塩浴軟窒化処理)という熱処理を行い、窒素と炭素を浸透させ硬化層を形成していますので、油膜が適正であれば消耗は殆どありません。

従来のカムギヤはフランジにネジ止めでしたが、これは軽量化のために圧入されているだけです。急加速、急減速を繰り返す運転次第でカムギヤの圧入がスリップしてバルブタイミングがズレてしまうトラブルが懸念されますので、カムシャフトとギヤの境目にマーキングして確認することをお勧めします。

このようにエンジン部品の多くは塑性加工と冶金学を駆使した工業製品の塊なので用途と品質特性を踏まえた見地で確認作業を行っています。

現在、ロード、オフロードの競技用オートバイはミニバイクと一部外車を除き、アルミフレームが主流となっていますが、その歴史は長くありません。オンロードではヤマハTZR、ホンダNSRなど80年代からアルミフレームの市販が始まっていましたが、モトクロッサーのアルミフレーム化はずっと後のことでした。

90年代末期まではオフロードにアルミフレームは向いてない、またはスチールフレームのほうが優れているとさえ思われていました。それは、アルミフレームでは激しい衝撃に耐えられずに壊れてしまうかもしれない。または製造コストが高く、商品化できないのではないか。こういう疑問があって、現実的でないと思われていました。事実、全日本MXで走ったのはYZMやホンダRC、無限MEといったワークスマシンだけでしたので、市販車でアルミは無いだろうと思っていました。 CIMG0745.JPG

では、鉄フレームを安っぽいと思われている人が多いのではないかと思いますが、それは間違っています。

一般的に実用されている鉄の種類はSS400という構造用鋼、これは引張り強度400N/mm2以上の鋼材。

S45Cなどの炭素鋼、カーボン含有率が0.45%ということでS10Cから58Cまであり、熱処理することで、強度が増します。

SCM435などのクロームモリブデン鋼、これは熱処理でさらに高強度で特に靭性がある材料です。

高張力鋼、ハイテン材ともいいますが自動車用のスチールホイールに使われているのが、この材料で引張り強度600N/mm2です。バンパービームに至っては1000N/mm2です。

このように強度の高い鋼材ですが、溶接可能な最高強度のアルミ合金7N01(T6)でさえ引張り強度430N/mm2ですから鋼材の性能がいかに高いかがわかります。比重は鉄がアルミの3倍ありますがアルミフレームと同じ強度を出すために必要な鉄フレームは断面積を小さくできるので、スペース的に有利となり、車体の設計に自由度が多くなるというメリットが生まれます。

コスト的には80年代初頭まで使用されていたクロモリ鋼管はアルミより高価です。クロームやモリブデンといった強化元素がレアメタルであるからです。そこで比較的安価で強度の高い高張力鋼管が用いられるようになりましたが、クロモリとの違いは耐久強度にありました。クロモリは、靭性があるため亀裂が入ってから破断するまで時間がかかりますが、ハイテン材は割れたら一気に進展する欠点があります。

ホンダが量産型のアルミフレームに踏み切ったのは97年型CR250からです。まだ15年しか経っていないのにいまでは当たり前のようになっています。ヤマハが最初にYZ125のアルミフレームを量産したのが06年、カワサキは05年にワークスのアルミフレーム化で失敗して全日本MXのIA250クラスからカワサキ車が消えたことがありました。翌年某メーカーと同じデザインで登場したのは有名な話です。

そしてスズキはRMZ450のデビューと同時にアルミフレームということで、一番後発のメーカーとなったわけです。あれが07年ですから、アルミフレームが4メーカー揃ってから、まだ6年めという新しさです。

随分定着した感じですが、私が想像するのにアルミ化のメリットは、設計製造上の問題だと思うのです。それは、近年のオートバイ設計はコンピューターによるもので、形状寸法のデザインは勿論、FEM有限要素法を取り入れた応力解析もコンピューター上で行っているので、板やパイプの組み合わせで作られた鉄フレームより溶接継ぎ手が少ないアルミフレームの方が都合がよいということ。

特にヘッドパイプからダウンチューブの一体成型やリヤクッションのアッパー、ロアーブラケットまわりなど、鍛造製法を採っているパーツの設計はコンピューター無しでは不可能でしょう。

コスト的にも、一体成型が多いアルミフレームは、鉄フレームのようなガセットや補強パッチが無いため構成パーツが少なく、溶接部分も減らせます。しかも塗装無しでOKなので、フレーム全体の組み立て工数が大幅に削減できて量産に向いていると考えられます。

では、アルミの材料についてですが、私がモトクロッサーの生産に係わった時期は1985から87までの3年間でKA3、KA4、ML3(CR125、250、500)ですから高張力鋼管フレーム時代なので、現行車の図面の材質欄は見た事がありませんので、推定で考えます。

アルミといってもその種類は用途によって様々ですが、フレームに使用するということで、高強度で溶接性が良くなくてはなりません。最高強度のアルミ合金は7075 T6ですが、これは溶接性が悪くて使えません。固いですが伸びがありませんので溶接後に低温割れを引き起こしてしまいます。

そこで溶接できるAL Zn Mg系合金として7N01が挙げられますが、押し出しのパイプか圧延による板材になりますので、ヘッドパイプやクッションブラケットのような鍛造材にはMgSi系の6061を使うでしょう。パイプはベンダー(曲げ)をかけるだけですが、ブラケット類は複雑な形状を型打ち鍛造で成型しますので、伸びが良く、押し出し成型性の良い材料を使います。

7N01や6061は時効硬化性の合金なので、溶接部が一旦柔らかくなります。放置しておいても元の材料の硬さに戻る性質を持っていますが、年月を要しますので、量産では強制時効という熱処理を行います。T6というのが強制時効処理ですが、その前にT4を行います。別名、溶体化処理といい、材料の内部応力を除去する目的があります。強制時効中に内部応力によって歪みが生じるのを押さえる役割があります。

熱処理は処理済かどうか見た目では判断できないですが、フレームの強度に係わる重点管理項目です。通常は不滅インク等で検印されます。熱処理炉の温度と時間の管理は記録されて保管し、熱処理ロットで決められたサンプルを抜き取り、硬さ検査します。ロックウェル硬度計は平面にスライスされた試験片を切り出し、研磨して行わないと正確な数値が出ませんので、抜き取り品は破壊検査となります。熱処理忘れや条件に不備があると製品に欠陥が生じ、全品改修となることもあり得ますので、失敗の許されない仕事です。

アルミ合金特有の問題として応力腐食割れという現象があります。航空機が飛行中に破壊して初めて具体化したものですが、溶接できない7075材をリベット結合した機体でしたので、リベット穴に沿って繰り返し応力が掛かって金属疲労したと考えられます。高い応力をうけたアルミ合金の結晶間に電気が発生して腐食を引き起こすので、材料の内部に腐食が進行した場合、局部的に強度低下を起こし、酸性雨や海水といった腐食雰囲気と複合で不具合が起こります。オートバイのフレームは応力腐食割れを起こしにくい材質と、充分な板厚を持っていますので、亀裂発生の原因の大半はジャンプ等の大荷重を繰り返し受けた金属疲労によるものと考えられます。剛性バランスと耐久強度を保ちながら軽量化とコスト削減という難題を解決してきたのが現代のアルミフレームといえるでしょう。

 

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チタンパイプに砂を詰めて手曲げします。

これはφ35ですが180°曲げは相当な経験が必要でしょう。

バーナーで炙りながら金属の固さを腕に感じながら柔らかくなったところで曲げていきますが、失敗するとパイプが潰れてしまったり、内Rにシワがよったりします。

曲げ可能な最小Rというものがありますが、これは内Rで45Rです。太いサイズほど曲げRは大きくなっていきます。

ベンダーマシンはありませんので、手曲げ技術だけが頼りの作業です。

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YZ250Fのノーマルエキパイを切ったものと比較ですが、遜色ないカーブを描いています。

オフロード用のエキパイはこれができないと形になりませんので必須テクニックでしょう。

 

 

 

 

 

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フランジの部分ですが、YZは口元が2mm拡大しています。フランジで押さえるためのツバ出し加工もしてあります。

フランジはA2017削り出しです。量産ではチタンやスチールのプレートをプレス打ち抜きやレーザーカットするのが普通ですが、スタッドボルトの締め付けで撓んでしまいますので、A2017の厚さ10mmのほうが、撓まず放熱性も良いので採用しています。

 

 

 

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後半のパイプはφ41.3ですが材料代が2mで16000円と高価なもので、2万円のエキパイを1本だけ製作すると完全に赤字です。2本作って材料代が払える程度ですから厳しい商売です。

こんな感じで購入した材料代を回収するために日々、仕事に励んでおります。

何故これを作るかといいますと、ノーマルエキパイに亀裂が入ったり、潰れたりして、修理を頼まれることがあります。修理可能な程度には限りがあります。その場合は新品購入をお勧めするのですが純正品でも相当高価なもので、なるべく出費を抑えたい要望に応えようとしているわけです。

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通常シングルのエキパイならR曲げは2本で出来ますが、複雑な3次元カーブで形成されるデュアルエキゾーストは7つのR曲げが必要でした。

微妙な取り回しで構成するため、曲げたパイプを必要な長さで切断して繋いでいきます。

 

 

 

 

 

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口元とフランジも加工します。

フランジはアルミ2017をフライス盤で切削。

口元はパイプと同じ材質SUS304の丸棒から旋盤で切削します。

この状態で排気ポートに取りつけ、パイプのレイアウトを決めていきます。

 

 

 

 

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2本のエキパイの仮組みができたら、ジョイントパイプの曲げ形状を決めます。

2本のエキパイを1本のジョイントパイプにまとめるためテーパー状のパイプも成型してあります。

差込の部分は少し外径が小さくなるため、丸棒から切削加工して、差し込んでいます。

 

 

 

 

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パイプを全て溶接組み立てしました。

エンジンはME08ですが、シングルのエキパイに比べると4倍くらいの工数になります。デュアルエキゾーストは同じ金額ではやりたくない仕事ですね。

ここまでの作業で2日掛かりです。

明日、ノーマルのヒートガードを取り付けて完成します。

再生中だったCRM250の2WDですが、欠品していたフロントフォークのスプリングが組み込めましたので、走行可能な状態になりました。

世の中の多くの理論は聞いた話や本で読んだりした知識に基づいています。実際に体験したことと見たり、聞いただけの知識では、理解の度合いに大きな隔たりがあるものです。やってみなければ、答えがわからないから無駄なことに、お金をいただくわけでもなく大きな労力を費やしてきたのです。そして4輪メーカーがあれだけ多くの4WD車を普及させてきたのに、2輪の2WDが普及しない理由を身をもって体験したのでした。

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この車両がトレール車のスタイルをしているため、試乗にはMXコースが適しているだろうと思いオフビレで走ってみました。

平な路面は、当たり前ですが普通に走ります。前後輪が互いに駆動力を持って転がっていくので両輪が別々の方向へ向かおうとします。そのことが独特の直進性とハンドルの重さを発揮するようです。この時点では普通の1WDの方が乗りやすいでしょう。

このクルマの構造上、MXコースを走るには問題がある点が大きく二つあるように思われます。

一つはこの三つ又の幅、ハンドルを切ってもフロントのチェーンが当たらないギリギリの幅ですが、ノーマルのそれとは大きくことなります。同時に幅広のフロントタイヤ、フロントアクスル。これらがハンドルを切ったときの慣性モーメントを増大させ悪影響を発生します。特に高速でギャップを通過するときに路面からのキックバックを激しく受けてハンドルを揺さぶります。抑えるのに相当な力を要しますので、危険でしょう。

二つ目はフロントの重量、駆動系とフロントホイールなど、おそらく10kg近く増量に加え、フロントフォークが89年式のノーマルなので、明らかにサスペンション性能不足です。中型のオンロードバイクでジャンプを飛ぶくらいのイメージです。あっさり底突きしてしまいますので、深いフープスや連続ジャンプの走破は無理でした。そもそもMXではフロントを上げてギャップを通過するテクニックが必要ですが、このクルマでは苦手です。こういう結果でオフロードをハイスピードで走ることには適さないという結論に至りました。この2WDの真価を発揮するには、グリップの悪い登坂路面か、タイヤが潜ってしまう泥か積雪の路面のような場所が適しているでしょう。また機会があれば、雪が積もった日にこのクルマを持ち出して試乗してみたいと思います。1WDでは走行不能なコンディションであれば2WDのすばらしさを堪能できると思います。

以上が2WDが市販されない理由だと思いますが、この問題点をクリアさせる技術開発をおこなったとしても販売台数的に利益が見込めないと2輪メーカーが判断したと想像します。いずれにしても、貴重な実験車両を保存して、いつでも走れる状態にしておきたいと思います。

 

英国のバーフィールド社が発明したのでバーフィールド型等速ジョイントと呼ぶこともあります。国内では富士重工と東洋ベアリングが共同開発して1966年にスバル1000に装備されたのが始まりとされています。

オートバイの2WDにはこのメカニズムが必要不可欠といえるでしょう。

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正立フォークの2本のアウターチューブを繋ぐ形で取り付けられる等速ジョイント。ジョイントの揺動中心部をステアリング中央に設置することにより、ハンドルを切りながらチェーンでフロントホイールに動力を伝達することが可能になります。

2軸の回転運動を伝える継ぎ手としてユニバーサルジョイントがありますが、これでは軸の交差角度によって回転速度に変動が生じます。また7度以上の切れ角で振動が著しくなって円滑な運転ができなくなります。これは回転数と同じ周波数でフックが揺動を繰り返すことが振動の原因になるからです。

等速ジョイントではこの問題が解決されていて、2軸の回転数を等速で、交差角度がついても円滑に伝えられることができます。

4輪車ではFFや4WDには必ず装備されているメカニズムでもあります。これは、駆動輪が操舵輪を兼ねているためで、サスペンションの揺動とステアリングの操舵と同時に軸が回転運動をするという複雑な動きをしなければ成り立ちません。

別名ダブルオフセットジョイントともいいますが、ディファレンシャル側を入力軸(インプット)、ホイール側を出力軸(アウトプット)と表現します。どちらも軸の先端にボールベアリングを装備して相手側の軸にボールを受ける溝を掘ったケースが一体となって動力を伝達します。

インプット側は変動する軸距離を吸収するようにボールがスライドしながら回転運動を伝達します。

アウトプット側は両軸間角度の2等分面上にボール溝を配置したケースがついて、操舵による揺動と回転を同時に伝達して、ハブ&ディスクに繋がっています。

これら等速ジョイントの製造にはベアリング用の鋼材を冷間鍛造と砥石研磨、熱処理という工程を踏んで作られています。本田車の等速ジョイントは栃木県の真岡製作所で内作されています。ボールベアリング部分はNTN東洋ベアリングから支給され、ボール溝のついたケースを製造してアッセンブリーしています。

冷間鍛造で溝の形状を成型し、ミクロン代の精度で砥石研磨で仕上げられます。その後、高周波焼入れで所定の硬さに熱処理されますが、加熱方式は連続炉です。治具に固定されたワーク(加工物)をベルトコンベアでトンネル型の連続炉に通し炉中の温度と加熱時間を管理されます。浸炭焼入れなので炉中雰囲気は炭酸ガスで置換されます。

高周波焼入れは部分焼入れとも呼ばれ、製品の形状毎に製作されたコイルで誘導加熱されます。加熱が充分に達すると水スプレーで急冷されて焼き入れ完了します。材料の粘り強さを持たせるため、連続で焼き戻しされます。

処理後の重要な品質特性の一つ表面硬さですが、これは熱処理ロット毎に抜き取りで破壊検査となります。ロックウェル硬さとマイクロビッカース硬さですが製品を平面にスライスして鏡面仕上げした面を測定するため検査品は破壊となります。ロックウェルCスケールでHRc58以上、マイクロビッカースで硬化層深さまで測定して品質保証されます。

この2WDに使用された等速ジョイントは車種は不明ですが、軽自動車のものと思われます。ゴムブーツが破れてグリスが飛散したためブーツ交換を行いました。塗装の剥離した部分を再塗装して組みつけたいと思います。

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錆びない元素として有名なクロムを電気鍍金により処理した技術で一般的に"クロームめっき"と呼んでいます。

クロムの前処理で銅めっき、ニッケルめっきの層が乗っていますが、直接クロムが乗り難いことと、細かい傷や凹みが金属表面に残っている場合、厚付けした銅めっきを研磨して修正することもあります。

表面に光沢があるのは処理前に研磨されているためで、研磨の仕上げが鍍金後の光沢を左右します。

従って研磨なしで鍍金処理しても光沢は生まれません。研磨工程と鍍金がセットになった大変な手作業なのであります。

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画像はDT200WRのチャンバー。

通常は未処理で出荷しますが、お客さんの希望により耐熱クリア塗装を施す場合もあります。

誤解のないように、弊社は鍍金だけの依頼は受け付けしておりません。弊社のラインナップ品に限りオプションで、外注先の工場へ持ち込んで依頼しています。

このチャンバーのサイズで処理料¥15000いただきますので品代総額¥40000(税別)になりますので結構高額ですね。

レーサーモデルのチャンバーにはお勧めしません。重金属なのでパイプを保温することになり、冷えが鈍くなります。即ち、パワー特性にも影響するということと、走行毎に洗車して整備するのが当たり前なので、防錆も自然にできるでしょう。

ところが、ストリートモデルでは毎回洗車などあり得ないでしょうし、屋外保管も多いでしょうから、ノーメンテナンスで腐食を防ぐにはクロームめっきは最適なのです。

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鏡面仕上げなので、カメラを構えた自分が映り込んでいて、絵的に良くないですね。こういう場合は望遠で離れたところから写すべきです。

研磨状態が分るように撮りましたが、溶接ビードが少し残る程度の仕上げにしています。

さらに研磨を進めるとビードも見えなくなるのですが、板厚が薄くなって強度が落ちてしまうので、これくらいがベストでしょう。

また、どんなに慎重に扱っていても転倒したり、物にぶつけてしまって、凹みが目立ってしまうことも起こります。

そんなときは、弊社の商品に限り修理サービスも行っています。水圧で膨らませながら、凹んだ部分だけ叩くことによって盛り上がってきて直ります。熱はかけませんので焼け痕がつくこともありません。用品店と違うところは、売った物に対してアフターサービス出来るところが強みなのです。そのかわり、社外品には冷たく当たりますのでご了承ください。

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NSR50のロードレーサーが今回の議題。

GPmonoでレースをされているナオキさんの練習車ですが、ミニバイクは転倒も多いそうでダウンチャンバーだと、サイレンサーは路面に擦ってしまうため

サイレンサーをリヤカウルの中を通す、センター出しに改造するためチャンバーをアップタイプに変更してフレームの中を通すレイアウトに作り変えるというもの。

 

 

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チャンバーを作るとき、最初にやることは元になるチャンバーの寸法を測ってストレート図に書き直すことです。

写真の上側は元のチャンバー

下側はストレート図に基づいて作られた模型

円盤はパイプの内径を表し、軸芯の棒はパイプの長さを表します。

この模型を曲げて車体に取り回すレイアウトを検討します。

 

 

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このようにエンジンやフレームとの隙間を確認しながら形状を決めていきます。

同じものは二度と作りません。この車両だけのためのワンオフ製作です。

このあとアンダーカウルやキャブレターの燃料ホースなどに当たらないようにクネクネと複雑なカーブを描いて、狭いフレームの隙間にチャンバーが収まっていきます。

明日は模型の形状に合わせてパイプを成型していきます。

 

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成型されたパイプを接合しました。

模型のカーブに似ていますが、車体がアップチャンバーを想定して設計されていないために取り回しはミリ単位でフレームをかわすシビアなものになりました。

アンダーカウル装着のため、フレームギリギリに寄せないと、グラスファイバーのカウルを溶かしてしまうことになります。

明日はラジエターのマウントとセンター出しサイレンサーのフィッティングを行います。

 

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震災の前日から製作に取り掛かっていたタンク作りですが、3日ほど動揺して通常の業務ができませんでした。とりあえず、やりかけた仕事を完了させるべく再開しましたが、計画停電で一日のうち3時間くらいは業務中断になってしまい、非常に効率悪いです。

被災地の電力不足、燃料供給不足を考え、工場の空調や石油ストーブを止めてやっております。幸い寒冷地ではないので、寒いですが我慢しながら仕事しています。これも支援の一つと考えております。

義援金や救援物資だけが災害支援ではありません。最も強力な支援は国の力だと思うのです。自衛隊や消防庁に指令を出したり、車両を動かしたり、職員の人件費を払ったり、全て税金でまかなうのですから被災していない地域の人ができる最も重要なことは、今やっている事業をしっかりと遂行して税金を払うということであると思っています。

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アルミ板金でこしらえたガソリンタンク。

オーナーさんはジムカーナでNSR250に乗っていますが、ノーマルタンクの張り出しが大きいことと、エアクリーナー吸気口を塞いだデザインを改善するという目的でタンク製作に踏み切りました。

フィラーキャップはノーマルを使用していますので鍵を使って開閉します。

 

 

 

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タンク底板の形状です。エアクリーナーボックスを逃がすデザインです。

中央付近に二つ穴が設けていますが、フィラーキャップの構造上、エアベントと水抜きのパイプがタンク内部を貫通しています。

 

 

 

 

 

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車体に装着した様子です。

フューエルコックは左下に設置してあります。

レーサー用の部品で、リザーブ無しです。

タンク容量は13L、大体これでご要望にお答えできると思います。

停電や燃料の調達が悪く通常より効率悪いですが、まだまだバックオーダー抱えておりますので、なるべく早く仕事を進めていくだけです。

先週から加工中の三つ又が大体完成したので、組み付け確認しました。

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クランプ部分のノーマルボルト装着、

φ39フロントフォークはチェッカーズ所属島田さん所有のワークス467(80年式)を拝借して挿入してみました。

ステムシャフトはノーマルを圧入してあります。

3点の穴位置が正確でないと組み立て不良になってしまいますが、装着確認できましたので安心です。

 

 

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裏側の肉抜き加工も手間をかけてあります。実車では見えない部分ですが、必要な剛性を確保しながら軽量に仕上げるという意味で重要な加工です。

本職の機械加工屋さんなら3次元測定器を使った精密な測定で寸法を割りだすでしょうが、ここではノギス測定だけで寸法を決めて設計しましたので、寸法誤差が非常に心配でしたが、組み付け確認の手ごたえは0.1mm程度の誤差で収まっているでしょう。

クランプ径が隙間ゼロで加工してありますので0.1mmほどクリアランスを増やしても良さそうな感じでした。

機械加工の工賃が聞いた話によると、日立製作所で1時間あたり3500円ということで一日10時間労働したとしますと、1日35000円になります。

ハンドワークなので全工程で6日間かかりましたから、上下セットで210000円が世間の相場ということになります。メーカーの試作でしたら、それくらいが妥当だと思いますが

これは一般のお客さん向けの商品ですから、そのような高額な取引は成り立たないでしょう。そこで大幅にディスカウントして提供ということになりますが、商売上の秘密で金額は申し上げることは差し控えさせていただきます。これは加工技術の訓練ということでお許しください。

現行のモトクロッサーであればマシニングで削り出しの三つ又などはバイク用品店で買ってくれば事足りるでしょう。しかし、430(77-79モデルCR250R)に付けるとなると簡単には見つかりません。

当時のファクトリーマシンの写真でしか見たことがありませんが、近年のNCマシンによる加工に比べるとかなり荒削りな作りであったように思えます。とにかく、ノーマルの三つ又が付いている量産車では唯の旧車でしかありませんが、削り出しの三つ又に交換することでファクトリーテイストに蘇るとお考えのマニアもいらっしゃるかも知れません。

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アルミ合金の塊、重量32kg

三つ又上下セットで5台分ということですが

NC加工頼みますと設計から加工で総額何十万円になるかわかりません。それよりNC加工で仕上がりは美しくなると思いますが79年当時の風合いを出すためにはフライスでハンドワーク加工をするしかないでしょう。

外観をそっくりにするには作り方も当時のままに、ということです。

当然、生産性悪いです。しかし、滅多にやらない加工なので記録をとっておきたいと思いました。

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手前がトップブリッジ、奥がボトムブリッジ。

ステムシャフトはノーマルを取り外して使います。

材料はA2017、社外のトップブリッジはA7075を使うことがありますが、実用強度は大差ありません。強度が充分で比較的安価であり何より加工性が良いことが理由です。

ノーマルを寸法測定し、無駄がないように素材を切り出してあります。

ノーマルはA6061の鍛造です。

トップブリッジにAC4Cダイキャストを使った機種もありますが、鍛造とダイキャストですと金型や成形マシンなどの設備代がダイキャストの方が量産向きでしょう。鍛造の方が材質が上なので、当時のレーサーには採用されていたのでしょう。

このように、部品の性能がらみだけでなく、加工方法に適した材質を選択することが必要です。

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三つ又としての最も重要な品質特性は

三つの穴が正確に空いていることです。

フロントフォーク穴のサイズ、430はφ39.

フォーク穴の距離。

そしてステム穴のオフセット量。

どちらもハンドリングに影響する数値で

フロントフォークの幅が広いとフロントの剛性が上がるが、ハンドリングが重い。

オフセットはキャスター不変のままトレールを決定し、オフセットが大きいと直進安定性が向上するがハンドリングが重い。などが一例ですが、製品としては三つの穴の精度が悪いとフレームやフロントフォークが組み付かないという不具合が生じることです。

フライスでハンドワーク加工する場合はある程度加工テクニックがないと難しい作業です。

では加工の進行に応じて状況を報告していくことにします。

CIMG0195.JPGトップブリッジとボトムブリッジ。

上面と外周を削りました。

次に裏返して下面の加工を行いますが

これだけで一日仕事です。

 

ちょっと別の用事で2日ほど加工は中断ですが週末、再開します。

連日猛暑日であろうと、世間はお盆休みであろうと、私には関係ない。

大勢のお客さんが私の作るマフラーを待っていることも充分承知しているが

どうしてもやらねばならないことがある。

それは、このようなものを作ることを約束してしまったからだ。 IMG_0704.JPG

これをつけて走るとどの様な喜びがあるのかは私は知らない。

これは私が考えて作ったものではないが、作った人に再び頼めない理由は

製作者がやめてしまったためであり、既に廃盤の商品になっているからだ。

それなのに、この見本だけで製作に必要な加工寸法を割り出し、材料を選定し、切削工具も購入し

取り掛かっている。

おそらく全工程に費やす時間は100時間を越えるだろう。

時間工賃を1000円で計算しても10万円になるが材料代や工具代は別に実費で払わなければならない。

おそらくこれを希望するお客さんは、そのような計算は一切、頭の中にはないだろう。

もちろん、掛かった全額をお客さんに請求するつもりは毛頭ない。

最初から利益にならない仕事だということを私は分っていたからだ。

それでは何故、儲からない仕事を引き受けたかというと

やってもいないことを、大変だということが嫌いだからだ。

自分がやって経験したことだけが、語っていいことだと思っているからだ。

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アルミの塊からマニュアルのフライス盤で削り出す。この加工時間を加工しないで算出できる人がどれだけいるだろうか。これはピボット部分のパーツ

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土曜日夕方までかかってここまで出来た。

クッションブラケットとリヤアクスルのパーツ。図面が無いので寸法計測しながら加工していくので

非常に時間がかかる。明日のレースの整備があるので、これにて中断。

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本日はアーム製作。

手前がアームの型で、上の4つが絞って出来たアームの部材。

作り方は教えてもよいが、割愛しておく。

よく、作り方を自分で考えないで他人に聞く人がいるが、

調べたり、トライする努力なしに安易に情報を得ようとする行為なので適当に答える。

自分で考えて物事を運ばない人は、新しい物を考案する能力は得られないと考えられるのだ。

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アームを溶接で接合してから、スイングアームの形状に合わせて曲げてある。

組み立て治具に各パーツを固定し、仮留めする。いよいよ本溶接ができる状態だ。

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溶接完了し、バフ研磨して組み付け確認。

100時間を超える全工程が終了した。オリジナルに引けをとらない仕上がりではないか。

こうして絶版のスイングアームは復刻された。溜まっているバックオーダーが恐ろしい。

大分のホンダウイングイワオ様から特注の製作依頼です。

10モデルCRF250Rのエキパイ製作ですが

ノーマルがステンレスと鉄のフランジに対してチタニウムとアルミフランジでリプレイスします。

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チタンパイプφ35とφ38.1の2種類を使います・

片方に蓋を溶接して砂を詰めます。

この砂詰めが不十分だとパイプが潰れたり、皺が入って不良品になってしまいます。

1台分のパイプ代が1万円くらいしますの無駄にすることはできません。

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量産のエキパイは100%機械曲げです。

パイプを潰さないように曲げるためにはR曲げ専用の機械が必要で非常に高額な投資になります。

我社は高額な投資はしません。なぜなら、お客さんの必要数は1本だけだからです。

1本だけ曲げるのでしたら、このように万力と炙りバーナーだけで充分です。

180°曲げですが熟練した手曲げ技術がないと高価な材料を何本も無駄にしてしまうでしょう。

これができないとマフラー屋とは呼べませんね。

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取り回しは車両がありませんので、このような治具を作って合わせます。

イワオさんからノーマルのエキパイと取り付け状態の画像を送っていただき、それを元に車体との位置関係がうまくいくようにゲージを作っておきました。

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曲げたパイプをつなぎ合わせてノーマル形状のエキパイが出来ました。

フランジはアルミ板をフライス加工で作ったものです。

ホンダのモトクロッサーはHRCのキットパーツが別売りされていますので純正部品はコストダウンの対象なのでしょう。

やっぱり他メーカー並みにチタニウムにしていただかないと私の仕事が増えてしまいます。

ショックの減衰力を簡易的に測る方法は、スプリングをはずしたダンパーを

ヘルスメーターに押し当て、一定の速度で圧縮して荷重を測る方法がありますが

詳しく調べるには機器を用いる必要があります。

私はメーカーで試験機を使って、重要保安部品のスペック適合の合否を判定していました。

減衰力の前にスプリングのバネ定数を測定する方法から説明します。

バネ定数とは、バネが弾性変形をしている状態の1mm変位させるのに必要な荷重。

単位はkg/mmで表します。

使用する試験機は引っ張り試験機、機械式(ねじにより変位する)で最大荷重10トンで最大変位1mまで計れます。

精度が0.1gまで保証されたロードセルと1μまで保証された変位計で荷重とストロークを同時に計測して出力します。

この試験機でコイルスプリングを1回ストロークさせただけで、荷重ーストローク線図をレコーダーに作図しますので、ばね定数が容易に求められます。

次にダンパーの減衰力をどうやって測定するか

私は振動試験機を使いました。サギノミヤ製で、最大振幅1m、最小周波数10Hzで

定格荷重10tのロードセルと1μ精度の変位計つきの油圧式アクチュエーターが運動します。

振動波形は正弦波、矩形波、任意の波形と周波数を自由に設定可能で、荷重制御か変位制御のいずれかを選択します。

油圧シリンダーに対して垂直に支持したダンパーを圧縮します。

ダンパーはピストンスピードによって減衰力が変動しますので、荷重制御にして、大荷重に設定するとピストンスピードが速くなるということです。

計測データは出力されて、荷重ーストローク線図を記録しますので、初期、中間、底突きなど任意の状態の減衰力が荷重で読み取れるということです。

この振動試験機はストローク回数の設定もできるので、耐久テストや、フロントフォークの慣らし運転にも応用できます。

では、ショーワやカヤバといったサスペンションメーカーはどのようにして

実走で減衰力やピストンスピードを計測したかといいますと

テスト車に特注の計測器を組み込んだフロントフォークやリヤショックを取り付け実走します。

ダンパーロッドはピストンが固定されていますのでダンパーロッドに歪ゲージを貼り付けて荷重較正

して専用のロードセルを作成していました。

計測した電気信号を電波で飛ばしてコース脇の記録計でデータ収集します。

こうやって設計上のバルブ設定と実走による計測で減衰力のシュミレーション行ってサスペンションという製品

作りに反映させているところを垣間見たのでした。

先日、MXデモデイ会場で久々にモトハウスプロダクツ山下さんと雑談したときの内容。

YZ450Fスペシャルマシンを前に質問をしてみた。

「なぜ、ダンパーロッドをアルミで製作したのですか?」

その答えを要約すると以下のとおり

アルミの材質は7075で、ニッケルめっきの上、クロムめっき、チタンコートを施してある。

アルミ化したのはロッドだけでなく、バルブを組み込んだピストンやシールケースも同様である。

その目的は、軽量化はもちろんだが、熱ダレによるダンパー性能の低下を防ぐものだという。

アルミのシリンダーに鉄のピストンでは熱膨張の違いで隙間ができてしまい、ダンパーの性能は著しく低下する。

 

なるほど、これでわかった。鉄をアルミに置き換える軽量化だけでなく

7075超超ジュラルミンで強度を確保し、アルミ地にクロムめっきとチタンコートで硬さも純正品以上に

仕上げてある。

そして本当の目的は構成パーツの熱膨張を均一に起こさせ、熱ダレの影響を低減することにある。

これだけ施せばノーマルのサスペンションと比較して、レース後半の安定性が顕著に違うと思われる。

それに掛かるコストも相当なものだろう。一般ユーザーではそのコストに対するメリットが理解できないほど

高額な投資と思われるが、他ではやっていないことを実際にやって確認せずにいられない情熱を感じることができた。

そこで、「熱ダレが問題であることは私も感じていましたが、液化窒素のタンクを積んで、ある程度、

加熱されたダンパーボディーに噴射してはどうですか?」

と以前思っていたことを話してみた。

(ニトロ(元素名ナイトロジェン=窒素)は強心剤やダイナマイトの原料に使うニトログリセリンとは全く別物で、エンジンの吸気側から超低温の液化窒素を噴射して空気を圧縮させ充填効率を上げるという加給の一種をニトロチューンと呼ぶ)

すると山下さんは、ダンパーにウオータージャケットを設けて、冷却水を流してみたことはあったという。

しかし、効果は感じられず、熱だけが原因ではないかもしれないということで終了した。

メカニズムの薀蓄などは本を読んだりして誰でも語れるものだが、手間とコストを掛けないと知りえない

話をしてくる山下さんは、商売人というより技術者といえるだろう。

もう一つの話は10YZ450Fの後方排気を改造するということだ。

新型の450は重量配分のせいか解らないが、フロントの安定性に欠けるということで

後方排気のステンレス製エキパイが相当な重量であることから

エキパイをチタニウムでフロント通しに作り直すというものである。

同時に長いサイレンサーも極力前方に移動させて、軽量化と重量配分をフロントへ移動させてみるという試みである。

そのエキパイの加工を請け負うかもしれないので、今度MHで実車を前に打ち合わせすることにした。

実際に製作に取り掛かった場合はレポートすることにしたい。

 

【サイドビュー】

新車のマシンを走らせる前に、先ず自分好みの仕様にコーディネートする。

コンセプトは、買ってきたものは(メーカー純正品以外は)極力使わない。自分で手間をかけた部分だけがオリジナルなのだ。
新品のホイールをばらして、リムはアルマイトにハブは塗装で足回りを引き締めて魅せる。
エンジンも下ろしてフレームやリヤサスも塗装する。
やはり、うちのレーサーは黒が純正のカラーだろう。
しかし、プラスチックパーツは本職のデザイナーが作った純正のままがいい。
実は黒と赤の色のコーディネートが最強の色相なのだ。
余計な飾りも不要、ノンスポンサーを強調することが、オリジナルの意気込みを表現する。
要するに、人にやってもらったことに対してあまり価値観を見出していなくて 自分で手間をかけた部分にマシンいじりのロマンを感じているわけだ。

【サイドカバーはずし】

ノーマルと明らかに違うスタイルはエキゾースト。
チタンニウムのエキパイは去年から使用している物でエンジン特性が気に入っているので再使用した。
焼け色が変わっていくのも楽しみの一つ。
全体が焼けたら、サンドペーパーで磨いて何度でも新しい焼け色を楽しめる。
一見ノーマル風のサイレンサーは中身とエンドパイプがオリジナルのものに取り換えてある。
シングルのエキゾーストをデュアルに作り変える試みだが、排気音とパワーの出方を変更する目的だ。
アルミのブレーキとチェンジペダルは他機種の純正部品で流用しただけ。
フロントエンジンハンガーはノーマルの高張力鋼板から超ジュラルミンの削り出しに取り換えてある。

【リアフォーク・スプロケット】

150R最大の欠点であるリヤフォークの強度不足を対策した補強リヤフォーク。

7Nー01材で曲げ応力が最大になる箇所の断面積を30%増して対応している。
町工場はメーカー任せにする必要はないのだ。
一見スペシャルのスプロケットはノーマルベースで112個の穴空けをして軽量化した。
ノーマルはなんと、820gも重量があるのだが、570gまで落とした。
しかし、タロンのアルミは270gしかないので2倍の重量だ。(残念)
但し、耐久性は3倍くらい期待できるので、コストパフォーマンスで断然勝っているはずだ。

【デュアルマフラー】

テスト中の新型構造はマフラー内部で二股に分岐させ、2本のパンチングパイプを通って排気され る。
ノーマルの開口面積と同等の2つ穴にした場合、約1dB排気音が上がることが分かった。
排気を2列にすることで排気ガスの流速があがるためと思われる。
これがパワー的に有利だということを示しているのだが、あとは、パイプ径の調整をすれば音量のコントロールも可能だ。

とにかく、いつも同じマシンに乗っていたのでは、ライディングそのものの情熱が冷めていってしまうので 常に新しい試みと、ベストコンディションを保つメンテナンスを怠らないことがモトクロスを長く楽しむ秘訣ではないかと思う。

2スト車の車体に4ストエンジンのスワッピング(換装)は何度もやってきた。 しかし今回のスワッピングは今までのとはわけが違う。

これまでのエンジンは旧式の空冷2バルブであったのに対し、これは新型の水冷4バルブだ。 おそらく日本で初めての組み合わせだろう。前後サスペンションはホワイトパワー。リヤはリンクレス。 ブレーキはフォーミュラの対向ピストン。国産には採用されないヨーロッパ製品が目を引く。 画像はエンジンのレイアウトを検討している様子でエンジン位置は決定したがフレームのパイプは繋がっていない。高くなったキャブレターにあわせたエアクリーナーの変更、シリンダーヘッドをかわしたガソリンタンク製作、フレーム中通しの専用エキゾーストパイプetc.難題山積みである。 おそらく実走できるのは夏頃だろう。

 この製作計画を聞いて殆どの人は無意味だとか、改造しないでそのまま乗るのが一番いいとか思われるだろう。 実は製作を担当している自分自身も同様に思っていたのだが、製作を諦めさせる説得をしながら、自分の気持ちが完成させて走らせてみたい方向に変化していった。

これを無意味なことと思う人は、マシン選びにどれ程の理由があるだろう。 メーカーのイメージであったりレースで上位を走る機種であったり、バイク店との付き合いであったり。いずれにしても明確な根拠は存在しないはずである。しかも、高額な支払いをして手に入れたマシーンも翌年にはあっさりモデルチェンジされて旧式になってしまう。本当に乗りたいものを決める手段が完全にメーカー任せになっていて、お客さんは踊らされている状態だ。そんな宛がわれたような選択肢では、ただ流行にながされて、他人の真似しかしない日本人の一員になってしまう。

他人と違う方式を試みる精神がこの車両の製作に現れているではないか。 これが完成して走っている姿をみて、どんな乗り味なのか興味を持つ人は多いだろう。しかしその答えは作った者、乗った者にしかわからない領域だ。

 無意味だと思う人には一生わからない答えだろう。 そしてこの製作を実現する手段に弊社を選んだ依頼者に満足していただくために腕を振るわなければならない。

チャンバーは溶接が主な作業と思われがちだが、実はこのような部材の成形に製作時間の大半を費やす。紙の上に設計されたパイプはテーパー状で、複雑に曲がっているため、形状を思い通りに仕上げることに長年の経験が必要となる。写真のパーツは一台分でつないだ全長は1メートルほどになる。ここまでできれば8割完成したも同然。 溶接でつないだパイプの完成品。成形された寸法精度が上手くできていれば溶接は容易にできるが、誤差が多いとつなぎ目に段差が出来たり、カーブが狂ってきて不良になる。パイプの成形が完成品の良否を決定する。この後、治具に装着し、テールパイプやマウントステーを取りつけて完成するが、全工程で15時間費やすのに、溶接は2時間くらいの作業だろう。コンピューター制御の工作機械全盛の世の中だが、チャンバー製作は自動化が不可能な手工業の世界でしか実現しないのだ。
アルミタンクはワークスモトクロッサーだけの物ではない。70年代後半までは量産車がアルミタンクだったのに、大物は金型でプレス成形されるが、溶接などハンドワークの部分に熟練が必要なため、生産性のよいプラスチックタンクへと変更されていったのだ。 昨今のビンテージオフロードの盛り上がりで70年代後期のレーサーもレストアされレースに参加する台数も増えてきた。ところが30年も前のプラスチックはどうしても劣化が進み、軽い衝撃でも割れてしまって、ガソリンが漏れてしまうのだ。接着材で補修しても耐ガソリン性のものはなくて使い物にならない。塗装しても揮発するガスで塗膜が剥がれてしまう。 そんな悩みを解決するためにアルミタンクを製作することにした。タンク専門の会社に依頼すると、量産とそっくりな形状の品物ができるが、必要なモデル代、金型代、を負担した上に製作費がかかるので、すくなくとも35万円は かかるらしいが、お客さんの依頼は1個だけなのでそのような金額では諦めてしまうだろう。今回はプレス成形を行なわない方法、アルミ板から叩き出す板金手法で作ったタンクだ。 全体のデザインを決めるアッパーハーフをハンマーで叩きながらカーブをつけていく。見本と見比べながら感を頼りに曲げていくのだ。一枚板では不可能なので、要所要所分割して成形して溶接で組みたてていく。フレームに組みつけるロアーハーフも車体に取り付け確認をしながら成形していく。アッパーとロアーを接合する前に形状を整えないと、後からでは叩けないのだ。溶接が全て終了したら、水を満タンに入れて洩れがないか確認する。エアーを入れて水没させる方法もあるが、加圧してタンクが膨らんでしまうことがあるので、水を入れた方が安心なのだ。これでプロの塗装を施せば、アルミ製の複製タンクであることはよく観察しないと気がつかないだろう。 アルミタンクはけしてワークスチームだけのものではない、むしろ庶民的な旧車マニアのためにあるのだ。