9ATをどう思う

会社辞めてから24年も経ってしまいました。
最初の3年くらいは何をやったらよいか、仕事も定まらず今のような体制になって20年が過ぎようとしています。
それは会社に在籍していたら今頃どうなっているだろうなどと未練がましいことを想像したりすることもありますが、これは不可逆反応なので失われた時間は取り戻せないのが人生というものです。
先日のホンダ経営陣の交代は、大問題になったエアバッグの責任を取った形かと思っていたら、違う理由だということです。
ホンダだけでなく多くのエンジンサプライヤーはフランスの発明家ピエール・ルペルティエの特許を購入してATミッションの製造を行っています。
初期のATは3速から始まり現在は6ATが高級セダンのパワートレインの主流らしい(買えないので情報だけ)ですが、これにホンダは意思を入れてしまって7ATを開発して製造を行いました。しかし、ハードとソフトが噛み合わず不具合を出して大きな損害が出てしまった責任を取る形が今回の退任に繋がったということです。
最新のATミッションを見ることが出来る唯一の場所は東京モーターショーで、部品館に駆動系専門メーカーのZFフリードリヒスハーフェンやアイシンAWなどのカットモデルが展示されています。
現物を目の当たりにしても複雑すぎて、私の低性能コンピュータでは理解不可能でした。
ATの部品構成はエンジン本体より部品点数や加工工数が圧倒的に多いと思いますので、最新の高性能、省エネルギー化の立役者は燃料噴射技術と並んでATミッションであると言えるでしょう。

1018ZF.jpg

そしてこれがZFが開発した9ATのカットモデルだそうです。
先述のピエール氏の特許に抵触しない独自の特許を取得してあるので、世界の自動車メーカーに売り込みされていくことでしょう。

画像からみてわかることは、従来の5ATから比較してもコンパクトにまとまっています。
4つの遊星歯車機構と6つのシフト要素で構成されているようですが、その動きは画像みても理解できませんね。

目的は加速性能向上と省燃費性能です。
9速もあるわけですから超クロスミッションで変速直後のエンジン回転低下を抑え
ローギヤからトップギヤの変速比が6ATの6・04から9.84へ向上しており超ハイギヤードの運転が可能ということです。

しかもコンパクトで軽量ときてますから、このZF製9ATの今後の動向にも注目していきたいと思います。(しつこいようですが買えませんがね)


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