ホンダ車の部品において、開発に長期間を要するものは2社手配していることが多いですね。
その訳は、一つは生産コストを競合するためです。
他メーカーより多くの発注を得るためには技術力と同様に重要な競争力です。
もう一つは生産工場が災害に遭った場合、別のメーカーで代用して量産を止めないためです。

そのため2社には同じ技術レベルを確保するように、最初から発注先をきめないで
開発段階から入り込んでもらう作業が必要になります。

そして国内生産車の大半は北米へ輸出して利益を得ていますから
貿易上の取り決めで米国企業にも一定の割合で発注することになっています。
発注先が違っても同じ図面で生産するわけですから、試作段階から2社の製品の検査や
耐久テストを行って見極めることは言うまでもありません。

そういうわけで、市販モtクロッサーにはショーワSSとカヤバ工業というサスペンションメーカーに2社手配していますが、私の保存用CRF250Rのキャブレター最終車には
フロントフォークがショーワ、リヤショックがカヤバという複合的なメーカーレイアウトを採用していました。

4輪サスペンション(ダブルウイッシュボーン)ではフロントに神戸製鋼、リヤに住友軽金属などという組み合わせもありましたから
前後サス別メーカーは珍しいことではありません。
あくまで完成車開発しているのはホンダであってサスペンションメーカー主導で開発しているわけでないので、分担した方が多くのデータが得られていいかもしれませんが
最終的に量産発注を獲得できなかったら辛いでしょうね。

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09のフロントフォークをメンテナンスするため車両を移動できるように
カヤバのエアサスを取り付けしました。

しかし、09のショーワはインナーチューブ径
φ47に対して
13Mカヤバのインナーチューブ径はφ48でした。

これによってアウターチューブ径も1mm大きいので三又ごとセット交換です。
ステムは同じなのでボルトオンです。




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フロントフェンダーの取り付け面が違うのでフェンダーも13に交換です。

最近のフェンダーは昔と違って
深いM字断面になっていますが、単なる意匠デザインではないようです。

昔のフェンダーはアーチ型断面といえますが、同じ断面積で剛性を上げるため
断面係数が高くなっているのです。

断面係数とは荷重に対する変形し難さを表す数値で
断面形状が3角形が最も変形し難く
平面が最も弱いと考えられます。

折り紙を例にとると、紙自体は自立することなく重力に負けて平らになってしまいますが、折鶴のように紙を折り重ねることで翼や首が自立するのと同じ理屈で
特にレーサーのステアリングに付く部品は軽い方がよい、しかし薄肉では剛性がなくては重い泥の付着で垂れ下がってしまう。
そこで肉厚を上げないで断面係数を上げた結果のデザインがM字断面だったということです。

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上が09カヤバショック
下が13カヤバショック

2者を比較すると
09は車高を下げる目的で
15mmストロークを詰めてあるのですが
取り付け長が軸芯で5mm長く
485mmに対して
13は480mmです。

ところがダンパーストロークは
ボディー端面からスプリングシート間で
09が115mm(ストローク詰めのため)
13が130mmということで
取り付け長が短く、ストロークは長いということが分かりました。
13はCRF450用のノーマルですが250に450用のショックを付けると車高が下がるということになります。

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クラッチは、今使っていないマグラの油圧に交換しました。
加工無しでボルトオンで付きました。

450にはリクルス付けているのですが
オートクラッチの場合、クラッチをレバーで切ったあと、ワイヤーのように戻らず
ピストンが引きっぱなしになってしまい
マスターが動かないという現象になるため
ワイヤーに戻していたのでした。

250に油圧クラッチは操作性最高に軽いです。
1本指でも握れそうです。


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こうやって13モデルの前後サスペンションに交換完了しました。

これは嫁のヒマン防止エクササイズ用です。
お互い熟年モトクロスなので怪我しないように、なるべく良好な状態にしたいです。
嫁は背骨と両腕と片足の骨にボルトが入っていますので、安全重視です。
「2ストは背骨が折れる」とか訳のわからんこと言ってますので、モトクロスは4ストしか乗らんようです。

先週のMCFAJ第4戦でのこと
ヒート2で1コーナー手前で転倒した原因が分からず
マディーで滑ったせいだと思っていましたが、動画をみて判明しました。

一番イン側からスタートしているのが田淵選手(GPクラス混走)
私は中央から3台目のグリッドから出ていました。
では、アクシデントの一部始終です。




イン側で前走者に突っ込みそうになって左向きになるマシンが一台。
そのまま左向きに走って私のマシン(おそらくフロントタイヤ)に衝突してから
右向きに立て直しています。

左側に倒れていくのが私ですが、一瞬の出来事で現場では分かってなかったのでした。
右手首を痛めて、怪我が悪化しないようにリタイヤしようと思いましたが
我慢できそうだったので走り切って11位得られましたので不運でしたが、
これも経験だと思い気を取り直しました。
マディの軽井沢でイン側スタートは、もうしません。


全日本中国大会ではHRCから新型の250が出走して勝谷選手ピン×2の総合優勝でしたが
来年は新型の250にのりたいなーと思ってしまいました。
セル付きキックなし標準装備
デュアルエキゾースト左右振り分けエキゾースト
ツインカムとの噂

今年の総合ランキング次第で決めたいと思います。(一けた目標)
5月二回目のレース、仕事遅れているのにイケナイことと思いつつ、
今しかできないと考えられるので参戦してきました。

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前日は一日中雨で路面はヌタヌタです。
今年初めて走るコースですが事前練習なしで行きました。

これは公式練習です。
タイヤの滑り感覚とアクセルワーク
ラインのいいところ、悪いところ
確認する作業です。

体小さいんでマシン倒さないことが最も重要な目標です。
なので、こういうコンディションの時はスピードよりもスムーズライディングに徹します。




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今日は2ヒートともスタートで事件が起こりました。

ヒート1はサイティングラップのあとギヤの確認が不十分で
どうやら1速スタートだったらしく、スタート直後にニュートラルに入って完全にビリでした。
落胆しつつも追い上げてギリギリ一桁フィニッシュでした。






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ヒート2はしっかりとギヤポジション確認したので、出足は悪くなかったですが
イン側にスタートの鬼(田淵さん)がいたのです。

1コーナー手前の水たまりでしぶきを浴びて
視界が消えた瞬間に転倒しました。
何故ストレートでコケたか分からずにいましたが、右手首を捻挫したらしく
痛くて力が入らなかったですが、マイペースで走行を続けましたので
11位まで挽回できて
総合も11位でした。
ダメダメのスタートで少ないポイントしか得られませんでしたが
ライバルも欠場したおかぜでシリーズランキングは3位に浮上しているのが驚きですが、次戦も休めない状況になってきました。

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今回から新企画ヴィンテージクラス開催しました。

城北ライダースの国際A級吉友寿夫選手の
AT1、市販車改造だそうです。
TS125クラスエントリーです。

MCFAJは1957年発足
日本最古のレース団体と謳ってきましたが
本来は原点に帰って旧車レースに取り組むべきだと思うのですが
消滅しないように頑張っていただきたいです。
僕はレギュラークラス降りたら出られると思います。

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これに出てくるくらいですから
皆さんすばらしいマシンをお持ちなんですが
参加台数が少ないので
セニアレース(60代、70代)と混走にてスタート。

もちろん賞典は別々に出ますから
関東近郊のビンテージマシンお持ちの方は
お気楽に走れますので、いかがでしょうか?

いつか年代別(70年代、80年代)
排気量別(90,125,250cc)
クラス分けできることが理想ですが
人間がそれまで持たない気がします。

当面は混走で昔の雰囲気を味わうくらいですね。







溜った残務を終わらせないと、新たな仕事にかかれません。必死でやってます。

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腐って鉄板に大きな穴が開いている
CL50マフラーです。

このようになったら普通は修理しません。
捨ててください!

ところが20年来の知人から紹介されたということで、修復を頼まれました。
(顔知ってるくらいじゃダメじゃよ)

一応、捨てたらどうかと進言したら
どうしても使いたい、形にはこだわらないから使えるようになればいい。

このように言われるので渋々うけました。
しかも、予算はいくらか?
これは安い方がいい、年金暮らしなんで新しいの買うつもりもない。
こういうわけですよ。そりゃうち以外でやってくれる業者さんは見つからないかもしれません。

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金はかけられませんから
金型作ってプレス成形など無理です。

ハンドワークで取り替える部分の板金部品を作りました。

表と裏で若干違う寸法ですので
2種類の部品になっています。








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切断して内部構造も確認できましたので
同様の寸法で復元してあります。














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直したとこが長持ちするように
開いているうちに錆止めの耐熱塗装を施しておきます。













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左右の板金部品を合わせて溶接し、
修理品と結合しました。

これで実用上は純正相当でしょう。

錆落としや耐熱塗装はお客さんが自分でやりたいそうなので
このままで修理完了です。








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ご希望通り、インナーバッフルは抜けるようにしてあります。

腐ったマフラーではバッフル脱着不可能でしたので。

工作時間は1日かかりましたので1万円くらいはもらいたいです。





一件落着
5月連休最終日恒例のジャパン・ヴェテランズ・モトクロス参加してきました。

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天気もまあまあ、初夏のような快適さ
今がモトクロスには最適な季節です。

しかし天気がいいと埃がたつので
散水はお約束です。
濡れた路面に悩みながら
緊張感は高まります。

先週から風邪ひきっぱなしで
病み上がりの体力にも少々不安でしたが
年齢別のクラス分けなんで、レースの方は
無理する必要もないでしょう。

今日も13年モデルのCRF450で、3年乗って大分乗りなれてきた感じです。

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公式練習中に国際A級125チャンピオンの松田強選手との2ショットです。
なかなかこんな機会ないですね。
至福の時間です。

練習時間20分タップリと
エンストでキック踏みすぎて体力消耗しました。
レースに向けて暗雲が立ち込めましたが
そこは50オーバークラスなんで
気楽にいきましょう。





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取材はほどほどにVETクラススタートだけ撮りました。

これはヒート1です。

みなさん真剣ですね。
ホールショット男の伊田さんはスタート出すぎて1コーナーふくらみすぎて後方からの追い上げだったそうです。

この日は週2回練習して乗れている田淵武選手と久々エントリーの国立賢治選手のA級バトルが見れました。



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日本一ハスクバーナのレーサーを売っている北海道の源治篤選手

先日作りましたTC250エキゾースト使っていただき
VETは2番手スタート、スーパー2クラスではブッチギリ優勝でした。

今年はIA1でスポット参戦も予定しているそうなので応援しましょう。






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VETクラスヒート2スタート

伊田選手スタート決まって序盤トップ走行したのですがエンストで順位を落としてしまいましたが新型CRF450のセルスターターのおかげで再始動の体力消耗もなく追い上げできたとコメントされていました。

優勝は田淵選手でヒート1で遅かったところを国立選手に聞いて走ったという、勝に対するこだわりを見ました。





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一応レースは結果なので
エキスパート50オーバークラス
総合1位でした。

ヒート1ホールショットながら転倒で順位を下げてしまったので
ヒート2の1位が絶対条件だと思い集中して走りました。

2位の津田選手は勝つつもりでおられたのか
片足が1位の台に乗ってますね。

また懲りずに走りましょう!







ではサービス動画で先日、モトパーク森に練習に行ったときのやつ載せておきます。

47歳でも楽しそうにランプ飛ぶ男は日本ではケンヤさんだけではないかと思います。
僕は誘われてもやりません。

横に寝かす技はフリースタイルの人はあまりやらないそうです。
こういうのは河原の自然の地形でやっていたので得意なんですね。

治具製作が完了して車両返却の準備が整いました。

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今日は天気がいいので
試運転を兼ねてフォトセッション日和です。

1週間以上風邪ひきに見舞われ
体調が絶不調です。
オートバイに乗る気にならないので
アスファルト上でエンジン吹かすだけです。










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暖気運転してから、直線だけ全開加速してみるつもりが

中速域でホイルスピンしてしまうので
パワーが出ていてもスリップするだけです。
タイヤの接地面が数秒で溶けてしまいました。

やはりモトクロスタイヤは土の上でしかグリップ力を発揮できないですね。

急なアクセルワークでも息つきすることなく
強烈に加速しますが
排気バルブの効果なのか
高回転手前でもう一段加速が強まり
回転が伸びていきます。

2段ロケットのような感じです。
中速域はアクセルワークでコントローラブルに乗り、直線では高回転の伸びを使って車速を上げるような乗り方になります。
遠心ガバナーは中間にセットされているそうで、ここからもう一伸びか、中速寄りとかに変更できると思います。

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サイレンサーは菱形断面のアルミパイプ

ノーマルよりちょっと軽いのと
若干ショートタイプ

音はノーマルと同じ感じです。










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これで明日OFVへ納車するだけです。

急な仕事と体調不良で
モトクロスどころでないGWですが
連休明けに通常の業務に戻ります。

納期が決まっているため、進行状況の連絡です。

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チャンバー取り付け確認しました。

パワーは充分あるので、ノーマルパイプより
上方に取り回しできまいか、という依頼に答えて、これ以上あがりません。
ラジエターにぶつかるので振動を考慮するとこれくらいが限度です。
エンジンとの隙間も狭いところで3mmくらいで交わしています。

チャンバーの諸元も大体狙いどおり
1作目にしては精度がいいです。

一応ノーマルサイレンサーと互換性を持たせて
この後サイレンサー製作にかかります。

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フルエキゾースト完了したら
秘密のテストコース(舗装路)で
走行確認します。

新車に泥を付けたくないためと
泥の路面はトラクションが一定でないので
パワーフィーリングは舗装路の直線があれば十分わかります。








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サイレンサー作りましたが
こちらも難題が多いことがわかりました。
外車のニューモデルなので
オリジナルデザインにするため
従来とは違う形にしたこと。

チャンバーのテールパイプがφ30.2という日本に無いサイズのパイプなので
250クラスでは標準のφ28.6に置き換え、
ノーマルサイレンサーと互換性を持たせるため、ジョイント部のみφ30.2に拡管しました。

安易に考えていたプラスチックのサブフレームは溶接熱には耐えられません。
アルミステーの仮止めには点付けを瞬時に済ませ、直ちに取り外すという神経を使う作業です。
またラバーマウントでないため取り付け穴が1mmずれると取り付け不可能になります。
ネジ山壊すとプラスチックパーツの鋳込みナットは修復が困難なので
次回からは、国産車同様にラバーマウントにしたいです。
ハスクのサイレンサーマウントがプラスチックバンドを使っている理由がサイレンサーの熱でサブフレームを溶かさないためであることがわかりました。

まだまだ治具作りとかで仕事が終わりませんのでGWは休みなしになりそうです。