■ オンロード

1978年ホンダ2輪車の新機種発表は忘れられません。
オートバイ誌の巻頭カラーページでCBX1000、GL500、XL250Sという
3機種同時ラインナップは、全く性質の異なる機種の開発製造を同時に行えるという
企業力の絶大さを表すものでした。
当時2輪部門の最高責任者、入交昭一郎氏の指揮により低迷していた2輪販売の世界戦略を打ち出した形でした。
新入社員のころ、鈴鹿サーキットの体育館に新卒400名を集めて取締役の式辞を述べられるために
ヘリコプターに乗って来場された当時副社長の入交氏でしたが、
配属されてから聞かされたのは、技師や研究員たちから「あれほど頭のいい人を見たことが無い」と言わしめる天才技術者だったということ。
その人が中心となって企画した、あの78年に発表された新車ラインナップなのだとしみじみ思います。

そのうちの一台GL500は当初純粋なロードスポーツモデルでしたが、同系統のエンジンで、後に
アメリカンとユーロという嗜好の違ったラインナップを発表したのでした。

そしてこれが2代目、アメリカンスタイルのGL500カスタムです。

CIMG6320.JPG

エンジン形式がホンダにとってもユニークで
モトグッチのようなV型2気筒、縦置きクランクのシャフトドライブ

ホンダとして初の水冷エンジン
OHVながら4バルブ/シリンダー
ボア・ストローク78×52というショートストロークエンジンはF1のV12気筒の2気筒分と同寸法ということで
500×6=3000ccですね。

画像のマシンはドリームE型を彷彿させる
漆黒に塗られた美車ですが
フルエキゾースト製作のためお預かりしたものです。
後日製作記を掲載予定です。

邦題「悪魔の呪文」
なんとかのナニナニという、当時流行りの、楽曲とは無関係なネーミングですが
先日FMで流れていて懐かしく思いました。
中学時代、カセットテープで聞いていたもんでした。

オランダのロックバンド、フォーカスは78年に解散していたんですね。
どおりで80年代以降見かけなかったわけです。

テイス・ヴァン・レールのKeyとフルート、ヨーデリングが異彩を放つ楽曲なのでよく覚えています。
Gerのヤン・アッカーマンはロックの本場、全英で3大ギタリストを人気投票で超えたことがあるアーティストでした。
これはカッチョいいわけです。


今日が命日だそうです

スズキ、カワサキ、ホンダのファクトリーライダーを務められた
阿部さん、高校卒業後本田技研入社

実は狭山レーシングのOBにあたります。
狭山工場の敷地内(パーツセンターあたり)のモトクロス場でCL72に乗っておられたそうです。




雨のレース、速いっすねー!
開発ライダーの仕事してましたから、ウエット路面に慣れているんでしょうね。

83年は僕は新入社員でした。
和光でエンジン組み立てラインで実習期間のころですね。

懐かしい・・・
76年型CJ360Tですが購入してから2度目の車検を迎えました。
実に4年経過したわけですが、前回の車検から300キロしか走行していませんので
機械的な消耗はないと思います。
しかし先月予約した車検日にヘッドライトが点灯せず、予約を取り消し故障の原因を究明したので
本日車検を取りにいきました。

CIMG6091.JPG
2年前の車検ではヘッドライトが常時点灯でなかった(手元にスイッチがあった)ことや
ライトステーの曲がりで光軸不良などで
再検査2回という、車検不慣れな私はのたうち回って検査を通した経験から

スイッチを外したり、ライトステーの歪みを修理したりして万全を期すつもりでした。

エンジン始動不良もありましたが
バッテリーの新調、コンタクトブレーカーの調整(点火時期)、
キャブレターの同調など行って
アイドリングを安定させました。
腐ってガス漏れしていたタンクも新品にコーティングを施して取り替え

錆ついて外れなかったマフラーのジョイントも切断して修復し、
スイングアーム外してピボット部分のグリスアップ
前後ドラムブレーキの清掃とブレーキシューの厚み点検、ブレーキワイヤー、クラッチワイヤーの給油
メッキ部品のバフ研磨
点滅不良だったウインカーリレー交換
以上のような整備を自分で行いましたので整備代無料(自己負担)
検査登録印紙¥400
審査証紙代¥1300
重量税印紙代¥3800
自賠責保険料25か月¥14010
合計¥19510

時間にして鶴ヶ島ー所沢陸運局 往復1時間30分と書類記入と検査に30分ということで
拘束時間2時間ということでした。
事前の整備は測り知れないものがありますので、他人に任せられるものではないことです。

CIMG6092.JPG

車検切れですから仮ナンバーという方法もありますが、無駄に走行する気ないので
軽トラで運搬です。

このCJ360は普段の足には全く使うことはありません。
購入動機は自分が60か70歳になったころに動くやつが1台あればいいかな、と思って
その時まで保存するための車両でした。
しかも発売当時は不人気車だったので
同じ車種を過去に見たことがないという
希少さも魅力でした。

走りを楽しむのは現行車の方がずっと性能がいいので、敢えてこれに乗らなくてもいいと思っているのです。
今度の予定は地元なら奥多摩湖、実家に持って帰ったら瀬戸内海沿いのワインディングを走ってみたいと思っています。

私の生まれた年に生産発売されたヒストリックバイクがあります。
名神高速も開通してない1963年に鈴鹿サーキットを建設し、レース組織MFJを発足させ
同時に第一回日本GPロードレース選手権にエントリーするための市販レーサーまで生産したホンダ。

その記念すべき最初の市販レーサーCR93(125cc2気筒)であります。

CR93.jpg
CR93ロードレーサー
これと同じ車体の公道バージョンも発売され
総生産台数200台余りという希少モデルですが
同じ町内会のレストア場で全バラのCR93を見ました。
殆ど知らなかったですが
63年当時のエンジンがツインカム、シャフトドライブのギヤトレインと4バルブの2気筒であることに驚きました。
後世に同じスペックの125ccは生産されてないですからね。

そして運のいいことに、もう一台のCR93が組み上がったばかりで庭で押し掛けしてエンジン音を聞かせていただくこともできました。
過去にきいたことのないレーシングエンジンのサウンドにしびれました。
私の地元から近い香川県にはCR93が多数保存されているらしいですから不思議なものです。


市販レーサーCR93のベースとなったに違いないワークスマシン、RC143

おそらく世界でもトップクラスの予算を投じたレストア工場がホンダコレクションホールだと思いますが
そこで動態復元のための作業を収録した番組です。

展示車を見ても分からなかったエンジン内部の秘密が明かされます。
抜き取られたクランクシャフトから同爆(360°クランク)であること
2本のカムシャフトの回転方向を同一にするためのプライマリーギヤを含めて4枚のカムギヤが
ヘッドに繰み込まれていること。
通常バルブのシートリングをベリリウムカッパーで製作し、液体窒素で冷却収縮したものをはめるのが定番のヘッドチューンですが、これは燃焼室全体を一体型のベリリウムカッパーで製作して、アルミのシリンダーヘッドに繰み込んであるということ。

63年の図面は手書きの紙図面でありますから、再生する部品の生産を現代の加工機で作るための
データ化など、大会社の動態復元の手法が垣間見える、よい動画でした。

太田裕美の「木綿のハンカチーフ」がオリコン1位獲得し、モントリオール・オリンピック開催、
ロッキード事件が起こった年といえば1976年です。
その年に製造されたオートバイが我が家に来てから4年、2度目の車検を迎えてしまいました。
76年といえば、私は中学2年。初めて単車の無免許運転で警察に捕まったので忘れもしませんが
乗りたい願望がピークに達していたのでしょう。
法律を犯してまでやったことは父親の通勤用CL90を夜中に乗り回し、西条駅で休憩しているところにパトカーがやってきて補導されました。
親が学校に呼び出され、「本校創立以来の不祥事です!」と怒られたそうな。
そんな時代に製造されたオートバイですから思い入れは他の年度より強烈だったと思います。

CIMG6079.JPG
先月車検満了日に合わせて、ユーザー車検の予約をしてあったのですが
その当日事件が起こりました。

エンジン掛けて灯火類の確認をしていたところ、ヘッドライトが点灯しません。

ライトケース開けて、原因を調べようとしますが、わかりません。

バルブ切れかなと思い、テスターで端子を測りますが導通あり、
バッテリーにハーネス繋いで直接電源繋ぐと点灯しましたので球切れではない。


このCJ360はCBの廉価版なので、通常右ハンドルにライトスイッチが存在するのが、ありません。その代わりメインスイッチを右に回すとライト点灯する構造だったのですが
この車両は北米からの輸入車なので新規車検を通すために、現行法規に合わせた改造をしてあったのでした。
それはヘッドライトを常時点灯にするためメインスイッチでライトが切れる構造を廃止して、別のライトスイッチを増設したのでした。

その増設したハーネス部分を取り出して、純正のメインハーネスのソケットをライトに繋いでみると問題なく点灯しましたが、別のスイッチを増設する理由があったに違いありません。

そこで増設したハーネスに不具合がないか調べることにしたのでした。

高専時代に電気工学概論の単位は修得していましたが、30年間金属畑で電気回路とは全く無縁な生活をしてきましたから電装の知識が全く喪失していて何もわかりません。

インピーダンスはリアクタンス(虚数部)、レジスタンス(実数部)、アドミタンス(逆数)に分別され
インダクタ(コイル)は誘導リアクタンス
キャパシタ(コンデンサ)は容量リアクタンス
コンダクタンスのDCは抵抗の逆数を意味し、ACはインピーダンスの逆数などと意味不明な用語を羅列して丸暗記した記憶が全部抜け落ちてしまったのですから、勉強してないに等しいことになります。

要は電気を効率よく流すための回路設計をする人にとって必要な知識で出来上がった回路にはテスターで導通を確認したり、色のあった被覆のハーネスが結線されているかを見ればよいということになります。

CIMG6078.JPG

これは増設されたハーネス部分で
ヘッドライトソケットとバッテリーの間に
スイッチを追加した構造になっています。

二つのリレーがありますが、ロービームとハイビームの別々にリレーが必要になります。
通常のスイッチは使用電力が小さいので
主電源のスイッチはリレーに任せるのが安全だということです。

手元スイッチは防水でありませんから大電流を直接断続させることが危険なのでしょう。

結局このハーネス部分に異常は認められず
ヘッドライト点灯しなかった原因は
ボディーアースが外れていたということに結論付けました。
もちろん元通り組んで動作確認OKでした。

ところがよくないことは続くものです。
今度はウインカーが点滅しません。ウインカースイッチいれても点灯したままです。
これまた電装素人の私には難題ですが、ウインカーリレーの故障だろうと思い
良品と交換して動作すれば完了と考えました。

CIMG6077.JPG

中央が故障したミツバ製ウインカーリレー
2線式です。

当日確認したかったので
最も早いのが川越2輪館へ買いに行くこと
左のデイトナ製です。

そして念のため、アマゾンで安いやつも注文し右の中国製です。

実は中国製は失敗でした。
知識が無いばかりに「ハイフラ対策品」を注文していました。
電球をLEDに交換したウインカーでは消費電力が少ないためリレーが球切れと判断してハイフラに点滅して知らせるため
その対策として抵抗を入れたのがハイフラ対策というらしいので
通常の電球にこのリレーを使うと動作できませんでした。

無知さ加減が分かったところで、デイトナ製は汎用ではありますが正常に作動できましたので
ウインカーも修理完了です。

CIMG6081.JPG

ヤッター!

これで灯火類直りました。

自分で直したことで、このオートバイに対する愛が深まった気がします。

俺が死んでも、オマエは生き続けてくれ。




早速、車検日の予約をしたいと思います。












さて、今年最初のプロダクツ完成に近づいてきました。

CIMG6023.JPG 
チャンバー

2台分です。

0.8t SPCC

エンジンCR80ですが
レギュレーションにより排気量制限があるのでしょう。(80cc以下)






CIMG6021.JPG


サイレンサー

φ60
筒長さ230mm

テールパイプφ22.2mm

出口内径φ26mm







CIMG6022.JPG

サイレンサーマウントステー

シートレールとサイレンサー間を
結合する部品












CIMG6025.JPG

2台分取り付け確認しました。

チャンバースペックはお客さんの提示により
形状のみデザインしましたので
走行確認はしません。







フルカウルを装着してみましょう。



CIMG6027.JPG

見事なグラスファイバー・プラスチックです。

造形も美しいし、フィッティングも容易で
理想的なカウリングです。

R25のビキニカウル作ってもらえませんか


・・・ああ、エキゾーストの干渉もなく
上手くまとまったと思います。






CIMG6028.JPG

リヤカウル

サイレンサーのマウントのところだけ
切らせていただきました。

これで問題なくつきます。










もう一台はまだエンジン載ってないそうですが、このエキゾースト基準にエンジンマウントをこしらえるということらしいです。(製作の順序が逆やー)まあいいか

日曜日なのに昨日の練習疲れで体中が痛いです。
少し進んだ分だけ公開します。


CIMG6016.JPG

サイレンサー本体の加工ができました。

左のクランプは
サイレンサーマウントが無いフレームに
止めるための部品です。

シートレールに未加工で付きます。









CIMG6015.JPG

取り付けレイアウト確認

テールパイプ、サイレンサーは80ccエンジンに最適な寸法で作ってあります。

撮影角度によりエンドが後方に見えますが
タイヤ後端より前になっています。

チャンバーのマウントステーをエンジンミドルマウントに固定と
シートレールのクランプとサイレンサーを固定するステーを作れば、エキゾースト取り付け完了します。



今月は車検の有効期間満了の日を迎える車両2台あります。
自家用車の整備は、遊びです。
何も生み出しませんが問題を感じてなくても乗り物を点検するよい機会です。

CIMG6009.JPG

今年で製造年から41年目のクラシックバイクですが
中学生だったころを懐かしむアイテムです。

LP盤のレコード
漫画の本
怪獣のフィギュア
オートバイ

全て同列と思っています。
昭和の男子なんでね


この2年で300キロくらいしか乗ってないので機能的には変わりないです。
若干錆も進行しているので
汚れ落としメインの整備です。








CIMG6005.JPG

ヘッドライト周り外したのは
前回の車検で不合格だった部分を直すためです。

ライトケース内にメインハーネスが押し込んであって、これが難儀でした。
ビニールが全部硬化しているので
ほどいてギボシを外すのも一苦労です。
ギッシリ束になっていて暗いので
老眼の私には配線の色もよく見えないのです。

まあなんとか外しましたが元どおり結線できる自信は全くありません。


CIMG6007.JPG

これが問題の部分です。
ヘッドライト上面から見た図ですが
ライトが右向いています。

これでは光軸測定器が正しく判定できないのです。

前回はこれに気付くのに手こずり
無理やり車検通しました。

検査ラインではフロントタイヤを直進で固定されるので、ハンドルを思いっきり左に切ったまま計測すると通りました。

その後2年放置していました。

CIMG6008.JPG

ハンマーで荒療治して

大体こんなもんかな

いい加減なもんです。











CIMG6011.JPG

マフラーのジョイントのところ

ここは4年前から外れませんでした。
錆びて固着しているのか
捻っても叩いても、1ミリも動きませんでした。
バーナーで炙っても無理でした。
仕方なく切断して
残った差し込み部分にプーラーを使って抜き取りました。

差し込み部分を掃除して、手で組めるように直してから、元の位置に溶接です。
一件落着


CIMG6013.JPG

リヤショックのスプリングコンプレッサーです。

スプリングを圧縮してリテーナーを外す工具です。

ダンパーは非分解ですが程度は良いので
磨くのが目的です。








CIMG6012.JPG

メッキパーツの研磨

表層の錆でしたら、これで完全に蘇ります。

地金まで達した錆は直りませんが、除去して滑らかにしておくことで錆の進行を遅らせることができるでしょう。


気持ちいい!風呂に入った気分だ



しかし昔のオートバイは組立て順序を考えないと、後から取り付かない部品があって
手間がかかりますね。
時間を浪費するにはよい玩具です。

正月も5日なんで、明日から去年の続き業務を再開します。


S80チャンバー

CIMG5996.JPG

エンジン換装した車体なので
専用設計です。

他の車体にはつきません。

取り付けレイアウトはこれでいきます。

年末なのに掃除もできていないので

完成は来週にします。






CIMG5997.JPG

テールパイプはジョイントで

同じ物二つという指示に従い
2台分です。












CIMG5998.JPG

サイレンサーの取り付け位置

本年はここまでです。


明日はしどきで走り納めとします。

3年ぶりにCRF250のキャブレター車も走らせます。

今から30年くらい後のビンテージMXのカテゴリーはキャブ車とFI車で分けられるかもしれませんね。

ドイツではガソリンエンジン車の新車販売を禁止する法案が成立したばかり
30年後はガソリンエンジンのオートバイは生産されていないかもしれませんので
今のうちに存分にやっておかないと後悔することになるでしょう。
そのころは私も80代ですから乗ってないと思いますけど。



このニンジャはチャンバー製作で終わりません。
県外から車両お持ち込みのため、いろいろとオプションをご注文いただきました。

CIMG5936.JPG

グラブレール

フルカウルモデルのため
取り回しするのに持つところがないという
問題を解決するものです。

パイプを曲げて、切って、溶接。

図面などはありません。
頭の中で描いた絵をハンドワークで作り上げるだけです。

リヤフレームに取り付ける場所はありませんので、リヤフェンダーに穴を空けて
マウントブラケットを溶接した後にフィッティングしたものです。
CIMG5941.JPG


塗装して取り付け完了です。

グラブレール下側の棒はサイドバック載せて走るときにタイヤと擦れないためのガードです。











CIMG5938.JPG

上がノーマルのバックミラー

下が取り付けたいバックミラー

しかし、取り付け座面が全然違う向きなので
取り付け不可能です。






そこで



CIMG5939.JPG

ノーマルのカウルステーに取り付けできる
アダプターを製作しました。

無垢のジュラルミンから削り出しました。
頑丈な作りです。











CIMG5940.JPG

バックミラー取り付け完了

狙い通りの位置で後方視界良好です。













CIMG5945.JPG

こんなフロントビューですが
満足いただける位置だと思います。

(これ以上どうしようもないですが)












CIMG5944.JPG

ご指示どおりラジエター前面に遮蔽版取り付けました。

走行風を遮るものなので
暖気運転は相変わらず必要でしょう。








それから


CIMG5943.JPG

キャブレターのJNクリップ段数
1段下げました。
見たことないキャブだったので試運転してきました。

開け始めの息付きが改善されています。
寒冷地仕様にセッティングすれば
もっとよくなるでしょう。



これにてご依頼の作業は終了いたします。

新車で買える唯一つの2ストロークモデルですから最後の新作チャンバーになると思います。

CIMG5925.JPG

カワサキKDX125SRのスケールアップ盤エンジンですから
KDX125ベースでダウンチャンバーにしてみました。

オンロードモデルより中速域のトルクアップを狙ったスペックですが
新設計なので、実走確認したいと思います。







CIMG5935.JPG

相変わらず暖気運転に時間がかかります。
サーモスタット無しなので冷却水全体がお湯になるまでエンジンは温まりません。

5分くらい掛けてスタートしますが
4000rpm以下でクラッチミートすると
ストールしそうになります。
10分くらい走行すると低速の限界が上がります。
2000rpmから半クラッチなしで発進できますが低速トルクは全く期待できませんので
クラッチ使って4000rpm以上キープした方が快適に走ります。


パワーバンドは少し広がった感じがします。
5000rpmあたりからトルクが出てきて10000rpmまで一気に吹け上がりますがピーキーな感じでなく
フラットな立ち上がりで乗りやすいと思います。
サーキットでないのでオーバーレブ特性まで確認してないですが、7000rpmからの加速感は10000でも頭打ち感はありませんので伸びていく感じがします。
CIMG5932.JPG

キャブレターはVM28でノーマルだと思いますが、気温が低いせいか全体的にリーンな感じがします。
おそらく熱帯気候に合わせたセッティングのまま輸入されているせいでしょう。

低速などはパイロット系をリッチに変更すればもっとついてくると思います。
焼き付き防止にもメイン系をリッチに変更しておいた方が安全でトルク感も向上するでしょう。

分離給油なのにマフラーエンドが濡れてないのが証拠です。

まとめは、KDXより少し高回転型ですが
2ストらしい加速が味わえるエンジン特性です。


近所のテストロードへ向かう際、ラブホの前を通っていく時のことです。
仕事車が休憩に入る時間帯、正午をねらっていくのですが
ラブホの門は見通しが悪いもんと決まっていますから
こっちは注意して通過しているのに黒塗りの国産車がニュルっとでてきました。
運転手の顔を見てやったら昼間っから間抜け面のオッサンと阿保面の女が乗っていて、
「あんな奴らに突っ込まれて怪我したら大事だな」と思いました。
ライダーは忍者のようにNinjaに乗る。

日本で買える最後の2ストオンロードモデル、ニンジャ150。
タイ・カワサキ生産なので正式には外車を輸入したそうですが、既に100台以上のオーナーがいらっしゃるらしいです。
エンジン外観から推定して、KDX125SRを基本に新規金型でダイキャストしたシリンダーとケースです。
フレームは高張力鋼管製のメインパイプがツインスパーのダブルクレードルで剛性が高そうです。
前後サスペンションも減衰調整なしのシンプルなもので、ノーブランドの油圧ディスクブレーキなど
車両価格を抑えるアイディア満載の廉価盤モデルですが
その走りはと言いますと、一般道では十分に危険な領域のスピードが出る動力性能です。
日本の道路事情では、この排気量が最も真価を発揮できるサイズではないでしょうか。
4スト250モデルは完全に凌駕する加速性能と軽快な操縦性です。

CIMG5889.JPG

今回お客さん持ち込みの車両でワンオフ製作するエキゾーストのため

エンジンキャラクターを確認するために
近所のテストコースで試乗してみました。

ノーマルエンジン特性を頭に叩き込んで
新設計するわけですが
見本はありませんので世界に一つのエキゾーストになると思います。(安いけどね)

調子よかったらラインナップに加えると思います。
外国製のアフターパーツは出回っているらしいですが、サーキット向けで
日本の道路を走らせるには問題があるようです。

エンジンキャラクターを決める数値として排気量とボア/ストローク比がありますが、実はこれだけでは不十分で同じ排気量、ボアスト比でもポートタイミングや圧縮比が違うとまるで違う性格のエンジンになるのです。
ボアとストロークの寸法が同じエンジンをスクエアと呼び、それよりストロークの長い、短いで
それぞれロングストローク、ショートストローク(オーバースクエア)と呼んでいますが
一般的にロングストロークはトルク型と思われがちです。
トルクはクランク中心からクランクピン中心までの距離(ストロークの半分)×ピストンヘッドに受ける燃焼圧力で決まります。
ここにはピストン重量とコンロッド重量とフライホイール重量による慣性力とシリンダーとピストンの間で起こる摩擦抵抗が加算されますので
コンロッド長(ピストン側圧に影響)やピストン重量、ピストンクリアランス、潤滑オイルの種類など
部品毎の仕様がすべて影響してくることになります。

しかし、販売店や一般ユーザーはエンジン部品を寸法差まで指定して購入することができません。
規格の範囲内で違う寸法の組み合わせが届けられるわけです。
だからエンジンの当たり外れが生じてしまうのです。

ところがメーカーの試作部門やワークスマシンでは精密測定された複数の部品の中から、最も有利な寸法の部品を選択して組み合わせることができるのです。
たとえばラジアルボールベアリングなどは、回転時の偏りを無くすために転がり抵抗が増大しない範ちゅうで隙間を詰めて作ります。
リテーナーを加締める前にインナーレース、アウターレースの摺動面とボールの寸法を精測して選別してから組み立てるので指定の隙間のベアリングが作れるわけです。

ピストンクリアランスも近年主流になっているメッキシリンダーでは焼き付かない程度のきつめにホーニングします。水冷でアルミシリンダーであれば温間時のクリアランスが安定しているので、
ピストンの首振りで側圧が増大したり、機密が漏れるのを防ぐための寸法管理ですね。

量産車ではそこまで手間が掛けられませんので、オーナーに納車される物には若干の違いがあるものだと言えます。
ただ別の個体で乗り比べしないから分からないだけですね。

某モトクロス全日本チャンピオンが量産のチャンバー10本取り寄せて全部乗ってみたら、全て違うフィーリングだったというから、一番気に入ったものだけ選んで使っていたという実話があります。

さて、このニンジャ150ですが
オーナーが訴えていた「水温が全然上がらない」という意味がわかりました。
コストダウンか熱帯地方向けかわかりませんがサーモスタット無しなので
冷却水がお湯になるまで時間がかかるのですね。
適性温度は60℃と言われていますから
その温度になるまで暖気運転が必要です。
冷えたエンジンでは適性クリアランスが出てないためにエンジン回転が重くパワーもありません。
そして、アイドリングでは水温が上がりません。(サーモスタットないので)
暖気運転からガンガンエンジン回しましょう。そうすると結構短時間で暖気できます。

水温計はラジエター下部に設置されているようです。だからメーターの針はあまりうごきません。
ラジエター上部やシリンダーヲータージャケットを直接触れて温度を測るとわかりやすいです。
オンロード仕様の味付けのためか低速トルクは期待できないものです。
ノロノロ運転は全くつまらないパワーですが
7000rpmあたりからパワーが出てきます。
10500rpmからレッドゾーンなので7000から10000rpmが美味しいパワーバンドでした。

10500rpmまで引っ張ってシフトアップするより8000rpmあたりでシフトアップした方が加速がよいでしょう。
引っ張ってしまうと、それ以上伸びないので、最大トルク付近の8000から8500rpmを狙ってシフトアップすることが、このエンジンを最大限速く加速させるコツでしょう。

注文は伊豆の峠を走るときにレッドゾーンまで回さないでいいように中速トルクを増やしてほしいということでしたが、研究開発できる予算や設備はありませんので、そういう細かい注文にはお答えできませんが
同系列エンジンと思われるKDXのノウハウでいくと、申し訳ありませんが、新作するエキゾーストでは
全域パワーアップになってしまうと思いますのでご了承ください。
サイレンサー出来たのでテールパイプの形状を決めます。
スイングアーム外側ギリギリに追い込みたいのですが、旧車はアクスルシャフトとナットが飛び出していて、サスが沈むときに干渉しそうなので、あまり寄せられません。

CIMG5242.JPG

フレーム下とリヤリンクとの隙間も紙一重です。
これ以上は追い込めません。












CIMG5244.JPG

何が何でも今日中に終わらせます。

明日からの予定はさらにハードスケジュールなのです。












CIMG5249.JPG

フランジとチャンバー、サイレンサー
6点セットになります。

クロスチャンバーのメリットは
性能絡みではありません。

左右振り分けよりエキパイのカーブが長くなります。
そのためチャンバーの胴体部分が前に移動します。
TZR250のリヤリンクに胴体部分が干渉するため、内側に寄せるのに限界があり
フルバンク時に路面を擦ってしまうことになります。
そこで、胴体部分がリンクより前に位置することによってバンク角が稼げるというメリットです。
CIMG5252.JPG

カウル装着希望でしたので
装着しました。

実はボルトオンでは装着不可能でした。
エキパイが重なっている部分の厚みがあってカウルに当たってしまうのです。
当たるところをカットする方法もありますが

マウントステーを加工してカウル位置を下げることで問題なく装着できました。

見本で渡されたチャンバーも仮組みしましたがカウル装着は不可能でしたので、取り回し改善できたといえるでしょう。


CIMG5254.JPG
左側はサイドスタンドの収納とチェーンに干渉しないように留意しないといけません。

左右共カウルのクリアランスは取れました。

これにて絶版チャンバー製作完了ですが
同じ物はご注文いただいても作れませんので今回限定になります。









このお仕事はオファーいただいたのが去年の8月でした。
ちょうど骨折してリハビリ中だったので、直ぐできるわけはなかったですが
実に8か月掛かって完成したことになります。

新規受注をお断りしながらバックオーダー中心に作業しておりますので
ご注文のお客様は、もうしばらくお待ちください。

30年埼玉県に住んでいますが、峠ツーリングは行った記憶がありません。
愛媛育ちなんで、山や海が好きですが関東は地元感覚でないので興味がなかったのです。

ところがモトクロスつながりで、若い頃全然違うチームだった人同士が集まるようになって
昔話に花を咲かせるようになって、「それでは今度ツーリングへ行きましょう」ということになって実現しました。

定峰峠は奥武蔵グリーンラインという舗装された複数の峠道の一つで、うちから鳩山経由で東秩父村を基点に秩父市方面に山を越えるルートですが、今回は往復100キロくらいのショートコースにしました。
76年製のCJ360は峠の登り坂では明らかなパワー不足でエンジンを酷使している感じと廉価版5速ミッションのレシオがワイドで強力な加速は望めないので、これくらいの距離で充分です。

CIMG4763.JPG

堂平山天文台で休憩しました。

ツーリングメンバーは
埼玉の名門クラブの3人
チェッカーズの嶋Dさん
狭山RTのオレ(真ん中の小さいの)
スーパーベルRのS田さん。
全員80年代モトクロス国際B級です。
今は大人しいもんです。

堂平山はもちろん知りませんでしたが
関東平野全域が見える眺望です。
最初は東京大学の天体観測用だったものを
都幾川村が買い取って観光名所に整備しましたので一般公開されています。

埼玉県に疎い埼玉県人の私ですが、お二人の先輩のおかげで、いいもの見れました。

右鎖骨骨折、手術後3週間ですがチタンプレートとネジ4本で結合された状態です。
生体的には全く繋がっておりませんので、右腕を大きく動かしたり重い物を持ったりできません。
まして鉄板を曲げたり、ハンマーで叩いたりする動作は全く無理です。
骨の再生状況に応じて、段階的に動かしていくと思いますが、現状で何ができるかを把握するため
無理の無い程度に手を動かしてみました。

CIMG4252.JPG
R25の改造計画です。
セパレートハンドル装着の影響で
メーターとフロントマスターがハンドル左転蛇で当たってしまうので
メーター取り付け位置を前に移設するため
カウルステーの製作に着手しました。

しかしレーサーのカウルステーのように単純ではありません。

フロントカウルのマウントはバックミラーのステーを兼ねており
デュアルヘッドライトの固定とメーターの固定も付いていますから複雑な形状です。

先ずは各ボルト穴位置と取り付け角度を決めるための治具製作を行いました。


CIMG4254.JPG
フレームマウント ボルト2本
バックミラーステー ネジ4箇所
メーターマウント ネジ3箇所
ヘッドライトマウント ネジ4箇所

合計13箇所のネジ位置を合わせた
3次元座標を決めて作りました。

車体取り付け状態で目視確認が不可能な位置なので非常に難儀な作業でした。






CIMG4255.JPG

メーターのラバーマウントの状態です。

ノーマルカウルに納まって、ハンドル操作に影響しないメーターポジションは、ここしかありませんでした。

全て1mm単位しか隙間に余裕がありません。

セパハン装着の影響は最終的にこういう部分まで及んでしまいますので、安易にボルトオンすることは考えない方がいいでしょう。



CIMG4256.JPG


カウルステーを車体装着して確認です。

ブレーキマスターとメーターの干渉もギリギリクリアできました。

装着すると相手部品との位置関係が目視確認できないことが、お分かりいただけると思います。

これは幾何学的なセンスがないと不可能な製作物だといえるでしょう。

売り物ではありませんので、右肩骨折状態で出来るトレーニングの一環でした。

現在は上腕が肩より上に上がりませんので、右手で顔洗えないくらいです。
右手でクルマのハンドルは回せませんので、フライスのハンドル操作も無理ですね。
力の必要がない物を中心にゆっくりやっていきます。


大型連休中もどこへも行かず、こういう時しかできないことをやっておきたいと思います。
R25改造計画、第4段スリップオンサイレンサー製作です。

CIMG4178.JPG

ヤマハR25の消音機部分を新作して、軽量化とルックス改善する目的です。

ノーマルエキパイとサブチャンバー部分に触媒が装着されており
騒音と排ガス浄化対策ができていますので
サイレンサー部分の役割は排圧の調整と排気音がメインとなります。







CIMG4175.JPG

サブチャンバー出口のパイプが非常に小径のため、ジョイント部分の見た目が貧弱にみえます。
そこで、外径アップされた(φ32⇒φ42.7)
ジョイントパイプとしました。

差し込み部分の隙間を管理した寸法としてありますので
ガスケットなしで吹き返しはありません。






CIMG4179.JPG

サイドビューです。

ショートサイレンサーですが、容量を大きめに取ってありますので、消音性能も良好です。

近接騒音4500rpmで80dB/A

2mMAXで91dB/A

ノーマルと殆ど変わりませんね。




CIMG4181.JPG


リヤビューです。

出口も大きく排気抵抗はノーマルより少ないでしょう。
消音性能は外観デザインは関係ありません。
中身の仕様が肝心だということです。

サイレンサー単体の重量は1.4kg
ノーマルが2.8kgですから
ちょうど半分の重量でできました。

素材は1.0アルミと0.8ステンレスを使用しています。




今日は快晴だったので、このあと所沢航空公園へ行ってきました。
モデラーの先輩がプラモデルの展示会をやっているのを鑑賞する目的です。
昨日の夜のうちにマフラー作っておいてよかったー。


ツインチャンバーと言えばフロントフォークの方が有名ですが、これは2ストチャンバーの話。
オーナーさんの完全オーバーホールを経て最後のパーツ作りを託されているので、
ここで停滞させてしまっては申し訳ないということで、最優先業務として集中しております。

CIMG4066.JPG

Vツインの後方排気ですが
他の例を見ないレイアウトが可能なのは
EFIの吸気系であることです。

2本のパイプが様々な部品の干渉を避けて曲がりくねった形状になっています。

これは製作途中ですが、この後、複雑なレイアウトを検討しながら形状を決めていかなければなりません。

このマシンは普通のオートバイのように金属パイプのリヤフレームが存在しません。


CIMG4068.JPG

500V due、このマシンの開発に資金を使い果たして会社が倒産したと聞きました。
その後、別メーカーの傘下に入って存続したようです。

金属パイプのリヤフレームの代わりにドライカーボンのモノコックフレームが取り付きます。
このパーツ単品でR25の車体価格と同等らしいです。

チャンバーを付けるときはこれを外す必要があるのですが、取り付けレイアウト確認には、これを付けなければできません。
難解な作業になります。

右2本出しのサイレンサーも含めて、あと1週間くらい掛かりますので、完成するまで他の仕事は一切中断して集中することにします。

R25改造第3段はバックミラー交換です。
蓮の花のように生えた2本の大きな角をコンパクトな外観にしたいという単純な発想ですが
既製品のバックミラーに交換するだけでも難儀な作業でした。

CIMG4056.JPG

川越2輪館へ物色に行き適当なサイズのミラー(POSHフラットロー)を買ってきました。

しかし当然ながらボルトオンは不可能です。
フロントカウルに付けるノーマルのミラーベースが斜めの斜面だからです。

アルミで専用のベースを作って溶接しましたが、これは失敗でした。

車体に対してミラー面が垂直になるように固定したのですが、これでは後方の視界が下向き過ぎで路面しか映りませんでした。


CIMG4057.JPG

そういうわけで、上下位置を調整できるようにボルト留めに変更しましたので、問題解決です。

純正部品というものは、当たり前に取り付いていますけど完成するまでは相当な検討が行われているものだろうと推察します。








CIMG4058.JPG

カウル装着したサイドビューです。

ハンドル位置がギリギリまで下げられたフォルムはこの車両だけでしょう。

ミラー高さもノーマルの半分くらいになっています。

ヤマハのスポーツモデルは、やはり白のイメージです。
ブルーになったのは90年代後半からなので、50過ぎの年配はYZやTZのごとく白いイメージでなくてはいけません。



CIMG4060.JPG

フロントビュー

最近の2灯デザインは頭がでかくて好みではないですが、これが時代の流れですから
従いたいと思います。
(カウル取り換えるのが面倒くさい)


右が常時点灯のロービーム(いつもウインクしてます)
左がハイビームとパッシングという装備です。



CIMG4061.JPG


コックピットの目線で。

スクリーンも余分な高さをカットしてあります。
スポーツモデルはこれくらいの前傾姿勢が好ましいです。
フル転蛇でタンクとグリップの隙間も充分に取ってあります。

250のツインエンジンですが3000rpm以下のトルクは期待できません。
常用加速は5000rpmからでしょう。
慣らしなので9000rpmまでしか回していませんが250のモトクロッサーの比ではない高速域のパンチがあるエンジンです。
R25改造計画第2弾、ハンドル製作です。
CIMG4048.JPG

これはノーマルハンドルです。

なんと鋳鉄です。左右で1.4kgもあります。
まるでハンマーのような重さ。

交換理由はトップブリッジの上側、フロントフォーク突き出し部分にクランプされたハンドル位置が高く、セパハンなのに高さはコンチネンタルくらいに感じられます。

なのでトップブリッジ下に取り付けたレーシーなポジションに変更したかったのです。



CIMG4049.JPG

これが手動のフライスで削り出したセパレートハンドルです。

重要保安部品なので、頼まれても作りません。
安全性を保証するのに莫大な費用が掛かるからです。
自分で使うだけですから問題があっても自己責任なので文句をいう必要がありません。

材質はクランプ部分がA2017、パイプが7N01を使用しました。溶接は出来ない複合材料ですが、硬さ重視の選択です。

重量は片側で350gで、ノーマルの半分です。


CIMG4051.JPG
取り付けてみて問題発覚です。

ハンドルを切ると、ブレーキマスターがスピードメーターに思いっきり衝突します。

ノーマルハンドル位置が高い理由がよく判りました。

このメーター位置では運転できません。
しかし、ハンドル形状で交わすのも困難な位置です。

メーターの移設で対応することにしました。



CIMG4053.JPG

結局、ハンドル操作に問題なく固定できる位置はトップブリッジ上しかありませんでした。

軽いメーターなのでハンドリングには影響ないでしょう。

返って視認性が良くなった感じです。








CIMG4054.JPG


前から見ても違和感ないですね。
ハンドル周りはこれで一旦終了です。

カウル装着してから試走してライディングポジション確認してきます。

この次はバックミラーの小型化と
スリップオンサイレンサーの製作を計画中です。




ヤマハR25の改造計画第1弾、フェンダーレス・キットを作ってみました。
CIMG4033.JPG

材質SUS304、板厚t2

複数製作に対応するため
レーザーカット加工を外注で作ってもらいました。
私の仕事は原図の設計と部品の溶接組み立てを担当しました。

3台分ですが希望者が集まれば販売可能ですが、外注費だけで1台当たり1万円を超えていますので、数量がまとまらないと、安価に作れないでしょう。



CIMG4035.JPG

組み立て完了しましたが
忘れ物に気がつきました。

ライセンスライトの取り付け穴です。

ハンドワークで穴開けしてライセンスライトの取り付けを行います。









CIMG4038.JPG

ランプのステーはスペースの問題で
ノーマルがつかえません。

そのためライトを分解して
アルミで作ったステーに取り換えて取り付けします。

スペースが狭いので取り付けは苦心しました。





CIMG4039.JPG


これでフェンダーレス・KIT本体の完成です。

ようやく車体に取り付けできます。











CIMG4040.JPG


車体取り付け状態です。

ノーマルを知っている人は、このスッキリ感がお分かりいただけるでしょう。

ライセンスのベースプレートはオプションです。







CIMG4042.JPG


基本雨の日や泥の走行はしないので
リヤカウルだけで充分です。

走り出すのは4月以降なので、それまで次の改造パーツ作りを進めていく予定です。









予約いただいてから10ヶ月くらい経ってしまったので、強引に始めることにしないと何時までもできないのでRZ改DT200チャンバーの製作です。
大変お待たせしました。
CIMG4005.JPG

ラインナップ品にステンレスチャンバーはありません。
なるべく廉価な商品を提供することが目的の事業なので
材料代や加工コストで金額が増えてしまうステンレスチャンバーの設定は外してあるのです。

さらにスチール型があるから同様に出来るものではなく、バネのような材料特性があるため曲げても戻る性質なので
成形には腕力を必要とします。
スチール品と同じ形状が出来たとしても3倍くらい時間を費やしてしまいます。

巻いたパイプはバフを掛けてあります。
CIMG4006.JPG

パイプの接合ができたので、取り付けレイアウトの確認です。

製作費は同等のスチール品に対して2倍いただくようにしています。

スチールの錆が問題ならば、塗装か鍍金をすればいいだけです。
レース用なら性能はスチールで充分ですから、ステンレス品のメリットは磨いたときの艶だけということになります。

このマシンはオーナーさんがRZ125にDT200をエンジンスワップしたものですが
チャンバースペックはDT200ではなくRZ用を踏襲しています。
CIMG4011.JPG

チャンバーを注文されるお客さんはサイレンサーの用意はされていない場合が殆どです。
新規に製作するわけですから、ほぼ全員がサイレンサーも同時に作るように依頼されます。

特にこだわりもありませんので、最もシンプルな構造のサイレンサーをあつらえるようにしています。
そのため、このタイプのサイレンサーが当社では一番作った製品かもしれません。



CIMG4012.JPG

取り付けできたので試乗してみます。
このエンジンには初めてのチャンバーなので、エンジン特性を確認しておく必要があります。
公道なんでダイナモデータより実走フィーリングが分かりやすいのです。
キャブレターがPWK38に換わっているので操作性がどうなっているか問題です。
アイドリングは安定しています。
3分ほど暖気運転してからローギヤで発進します。
3000rpmでクラッチミートですが、スムーズに走りだします。ギヤレシオの関係もありますが、レーサーのような難しさはありません。
2速、3速とシフトアップしながらゆっくりと加速してみますが、8000rpmまでスムーズに吹け上がっていきます。幅広いパワーバンドを感じますので乗りやすく、ピーキーさも感じないので安心して運転できます。
ちょっと見通しのよい直線で引っ張ってみますと、10000rpmまでは一気に加速していき徐徐に伸びが衰えていく感じでオーバーレブもギクシャクすることはないでしょう。
シフトアップポイントは6000から8000rpmの間が快適に走行できる範囲ですから、一般道で10000rpm以上は必要ないでしょう。

最新モデルは非常にいいんですが、いじれる範囲が少なくて、こういう旧式モデルのほうが好き勝手にいじれる楽しみがあると思います。オジさんは今日も単車いじりでニッコリです。

CIMG4023.JPG

昨日のブログ記事を見て、お客さんから速攻でメールが届きまして、
「サイレンサーをもっとカチ上げに、テールパイプを短くせい!」
と指示がありましたので
今日直しました。

自分なりに総合的に判断して問題無きように考えてはいるのですが
お客さんの注文ですから、言うとおりにするのが仕事です。




CIMG4024.JPG

バックステップなので
テールパイプ短くしてサイレンサーをカチあげにすると、ステップに乗せた足の踵がサイレンサーに触れてしまうのを懸念してのことです。
ホンダのロードレーサー(NSR)はカチ上げが多かったですがヤマハのロードレーサー(YZR)は低いサイレンサーの位置だったのが2スト時代の特徴でした。このヤマハは上向きがお好みでしたスミマセン。

カスタムの道は難しいのう。

私は国産、外車問わずオートバイに詳しくないです。これまで販売された車種の大半に触れたこともなければ見たこともないです。
オンロードバイクはGS、ホーク、GTにKHの時代に育ちましたから80年代以降から本当にわかりません。
その詳しくないオートバイ遍歴の中でもエンジン形式には2ストロークと4ストローク、ロータリーがあって、その燃料供給方式がキャブレターであったことくらいは知っていました。
ところが、4輪車は30年前、2輪車は10年前から電子制御のFI(フューエルインジェクション)が燃料供給の主流となっていて、今では一部競技車両を除いて原付から大型バイクまで全ての車種がFI仕様になっています。
パワー出すだけならキャブレターでも充分な性能ですし、操縦性も何の問題もないように感じられました。
しかし、最新のFIモデルに乗ってしまうと、キャブレターが過去の物であったことに気がつきます。
これは近年の電子制御技術の賜物で小型で詳細な制御のできるコンピューターを車載できるようになったことが貢献しているわけです。
しかも燃料の噴射量の調整だけでなく点火時期の調整まで複雑な条件毎に制御してしまうのですからキャブレターの出番は無いということになります。

そんな万能な感じのFIですが、2ストロークエンジンに採用された例が少なく、一部のGPレーサーに搭載されたことがありますが主流にならなかった背景には制御技術の開発途上が原因であっただろうと推察できます。
そんなことで2ストロークのFI車作って、市販はされてないだろうと思い込んでいた私の浅はかさに、強烈なパンチをもらう出来事が起こりました。

CIMG3994.JPG

製造年は97年ころということで、日本には数台輸入されただけで、もちろん走行した同機種を目撃したこともないのですから、すっかり知りませんでした。

L型ツインの500cc2ストロークエンジンですが、最大のユニークさは燃料供給に電子制御式FIを搭載していることです。
タンク下の大きなECUとデータロガーが装備されたこのエンジンは
掃気ポートに燃料噴射しますので
潤滑系はオイルポンプで強制潤滑です。
クランクシャフトは2軸ですからエンジン幅がシングルと変わりません。

2ストロークのメリットは同じ排気量の4ストロークより馬力が出ます。(燃焼回数が4ストの2倍ですから)
そして何より、カムシャフトやバルブといった動弁系の部品を製造する必要がありません。
ですからエンジンメーカーとしては4スト作るより商業的にコストメリットが大きいということになります。
しかも、2ストの宿敵排気ガスも、混合燃料でないですから4ストと同じということになります。

CIMG3995.JPG

次にユニークな点は、本来リヤサスが通る部分にフロントバンクのチャンバーが居座っております。
そのためかリンク式のモノショックが横置きにオフセットされています。

このような排気管とリヤサスのレイアウトも他では見たことがありません。

フランスのELF
ニュージーランドのブリッテン
そしてイタリヤのビモータ

私の知る限りの3大コンストラクターです。

おそらく、これが動いたら国内唯一になると思いますが、私に託された使命は、紛失されたノーマルマフラーの代わりに車検対応のマフラーを製作することです。特に難しい要件は聞いてないですが、2度と作らない物を作る醍醐味を味わえる幸せなことではないでしょうか。(商業的には全く成り立ちませんけど)

我が家にやってきて、はや2年。走行6200kmになった1976年式CJ360Tであります。
今月になってから点火の不調に悩まされ、
CIMG3987.JPG
IGコイル交換により調子が戻っている今のうちに車検を取っておこうと思います。


よりによって予約日に雪が降るんかい!

午後一番の3ラウンド予約ですが、路面の状況が気になるので午前中に移動してきました。

ビショ濡れにして電気系統がトラブっては時間が無駄になるので、ブルーシートで養生しながらの運搬です。



CIMG3989.JPG

最初の難関は雪でラダーが滑ります。

タイヤが確実に乗っかるまで勢いをつけるとラダーもろとも落下転倒することになります。

隣のレッドバロンは二人掛りで降ろしていました。 クソー!







CIMG3990.JPG

第3ラウンドはホールショット取れましたが
待機所に屋根はありません。

みぞれで濡れながら1時間待機は簡便してほしい。
誰もいない検査場に入れさしてもらって時間を待ちます。









CIMG3991.JPG

2年間、タンクの錆取りやキャブのオーバーホール、ポイントの調整くらいしかしておらず、走行も100キロ未満なので
そのまま車検通るだろうと思っていましたが
甘い考えだったようです。

1回目にライト検査で落ちました。
H10年からヘッドライト常時点灯が義務ずけられており、手元のON、OFFスイッチが不合格だと言われました。

そのあと光軸も不合格で再車検となりました。

手元のスイッチは取り外して常時点灯に直しました。
ライトテストはレンズに付着した水滴が原因で光量が足らなかったのだろうと思って、レンズを拭いて臨みましたが、今度はライトが下向きで検出できないと言われて不合格。

仕方なく雨の中、テスター屋へ押していって光軸調整してもらいにいきました。
すると、ライトステーが曲がっていてランプが右向いていると指摘されて、確認すると確かに曲がっている。俺は何もやっておらんぞ、と文句いっても仕方ないので、一日で限度の3回目再検査へ行きました。

曲がったライトステーのまま、あて舵でライトを正面に向けてテスターに入ったら合格できました。
CIMG3993.JPG

気がついたら4ラウンド目に入っていました。

これで車検終了です。
すっかり雪は解けて、積み込みも安全にできました。

あと2年間公道走行OKになりました。
今年こそ奥多摩ツーリング決行しますぞ。

あ、受付事務所でA級ライダー村野秀弥選手に遭遇しました。(ミーハーやな俺)
物作りに必要なのは数値です。作るために必要な寸法が分かっていないのに材料を切り出すこともままなりません。
今回も製作を始める前に現物の寸法を測るところから着手しますが、通常のチャンバーとは勝手が違っていました。
CIMG3650.JPG

大きくなったチャンバーの胴体を路面にヒットさせないための形状だと思いますが
三角断面のチャンバーの図面など見たことがありません。

チャンバーの図面はストレート図で表します。
口元からの距離と内径で描かれますが、現物は曲げないと車体に取り付かないわけで
ストレートチャンバーと曲がったチャンバーで同等な排気効率であるかという検証もできていません。
常識的にパイプにカーブがあると流体に損失がでることになります。

では同じ断面積の丸パイプと多角形パイプで排気効率が同等かということも未検証です。
おそらく明確に答えてくれる日本人は少ないんじゃないかと思います。
レイアウト的には同じ断面積の円と三角だとどちらがロードクリアランスを稼げるか、という問題ですが
真円が三角にトランスフォーメーション(変態)することを想像してください。
三つの角が出来ますから縦横の幅は円の直径より広がるはずです。
そのかわり、角を繋ぐ線の部分が円の直径より幅が狭くなりますから、その線の部分をマシンがコーナリング時に路面と最も近くなる場所に持ってくると、ロードクリアランスを稼げるということになります。
motoGPではバンク角が61度になることもあるらしく、それでも路面にヒットする部分がないという、よく出来たレイアウトです。
このマシンは実際のバンク角こそわかりませんが、コーナリングのGでリヤサスが沈み込んだあたりでチャンバーの胴体が擦るみたいです。
CIMG3653.JPG
これが見本のチャンバーですが、両側とも路面に擦ってしまっています。
チャンバーが擦ってしまっては、これ以上コーナリングスピードがあげられません。
しかし、このチャンバーが他と比べると、シャシダイの数値も実走のタイムも最高だということですが、既に絶販で製造元に尋ねてもどの仕様だか不明だということなので、再生することになった次第です。

なんとか擦らないように内側に追い込んで
内側はサスのボルトにガッツリ当たるようにレイアウトしたので、もっとコーナー寝かせられると思います。

CIMG3655.JPG

左右出しのツインマフラーは位置決めに時間がかかります。
リヤフォークとのクリアランスを気にしながら
左右の高さや角度をそろえないと不細工な格好になってしまいます。
しかし、左右同時に見ることが不可能なので、片方のサイレンサー位置を決めてから
反対側の位置を合わせる、みたいな手順になります。





CIMG3656.JPG


極力フレームからはみ出さないレイアウトを心掛けましたが、実際のバンク角はサーキット走行で確認していただくしかありません。

当たるとすれば、一番張り出した部分だけだと思いますので、後で凹ませる方法を取らせていただきます。





CIMG3657.JPG

アンダーカウル装着が要件ではなかったのですが、大きくカットされていましたので
問題なく装着できました。

これにて製作作業終了!

リプレイスマフラー作りをハンドワークに拘る理由を理解していただくために、
敢えて恥ずかしい部分をお見せしたいと思います。
CIMG3440.JPG
サイレンサーのフロントエンドキャップですが0.8mm厚ステンレスで板金します。
精密板金の経験者の方はどのようになるか分かると思います。
接合面の隙間、ズレなどが0.1mmくらいの精度で合っていないと溶接不可能ですね。
パイプに嵌める部品なので溶接棒で肉盛りは不可です。
溶棒無しで共付けが必須ですが、薄板ステンレスは溶接で引っ張られて歪んでしまうので予め仮止めをしておかないと接合不可能になりますのでバイスで圧力を掛けながら溶接します。
オートバイの取説風に言うと「ステンレス板を板金して溶接する。」くらいしか説明が無いでしょうが、これを付けるに至るまで多くの手法が潜んでいることは経験者でないと分からないでしょう。
最低レベルの溶接ですね。溶接専門店ではやっていけないでしょう。
板厚が1.5mm以上あればどうってことないですが0.8以下になると途端に難易度が上がります。
要するに苦労しているということです。
CIMG3442.JPG
板を巻いて突き合わせで溶接してありますが、最も神経を使うところです。
接合部に僅かなズレや隙間があっては付けられません。
溶接前の下拵えで出来栄えが9割決まってくるのです。
では、このような形状の部品を金型でプレス成形しない理由は完全にコストの問題です。
プレス成形は丸い形状は比較的簡単ですが角ばった形状は難しいのです。
金型の表面を金属が滑って塑性変形していくのですが、角になった部分で滑りが妨げられるので、金型は5段階くらいの据え込みを経て徐徐に最終形状にもっていきます。

おそらく1000トンくらいの圧力が出せるプレス機と数百万円程度の金型製作費が必要なので、1個や2個の成形ではコスト的に不可能なため、ハンドワークしかありえません。
CIMG3444.JPG

大きいマフラーメーカーなら少なくとも1000台以上の販売を見込んでいるため、ためらわずプレス成形するでしょう。
そうすれば仮に金型300万円掛かったとすれば1台あたり3000円で型代償却できますから成り立つ計算です。

我社は一人のお客さんの要望に答えつつ赤字を出しては事業の継続ができなくなるため、人件費を削っても高額な投資をしない方針でやってきました。



CIMG3445.JPG

サイレンサースキン、前後キャップが出来上がりました。
マウントステーと中身を拵えれば、エンジンかけられます。
明日半日くらいで完成予定です。

どんな音になっているでしょうか。







CIMG3454.JPG

組みあがりました、スリップオンサイレンサー。
サイレンサーボディーを大きくしたので1300の車格とマッチしていますね。

325ccが4つのエンジンですから大容量が必要です。
昔の集合管は抜けが良ければOKだったわけですが、今はその考えは古くて
排気管内は燃焼室と直結していますから
適当な圧力を持たせることによって燃焼室の充填効率を上げることができます。
高回転時は吸入した混合気の一部を排気してしまうので燃焼室内に留める作用が必要です。
CIMG3452.JPG

そこで排気の抵抗を利用するのですが、抵抗をつけただけでは負荷になってしまうので
排気管内で膨張させて排気を脈動として燃焼室に伝えれば排気損失のすくないマフラーになると考えています。

また排気音についても大気中で急激に膨張する気体が爆音の正体なので、マフラー内で圧力と温度を下げてから排気することで静粛な排気音になります。
やかましいのがパワーが出ているわけではないのです。

CIMG3453.JPG

エンジンかけてみました。
アイドリングで暖機運転しますが、排気音が殆ど聞こえません。
4連装のFCRキャブのスロットルバルブがカタカタと鳴っているだけで、非常に静粛です。
アクセルをあおってみますがエンジン回転に比例して大きくなる感じはしません。
明らかに消音されていましたので音量計測も行いませんでした。
おそらく5000rpmで94dB以下でしょう。
一応ディフューザー付けておきましたが1dBくらいの効果なので
外しても街乗りに不都合はない程度でしょう。
CIMG3457.JPG
バードビューはこんな感じでツインショックの外側出しですが、なかなかスリムにまとまっているではないですか。

グラスウールは儲からないのを承知で一番高い物を入れてあります。
社外の安モンでは性能が出ないので
入れても無駄になります。
4ストモトクロッサーで8年間、マフラーを実戦投入してきて得られた結果なのでこの部分はケチるわけにいかないのです。

現行の大型2輪の規制では触媒装着が必須になりますが、これも社外の触媒が出回っていますが浄化性能も耐久性もメーカー純正品に比べ劣りますので使えません。

ホンダの栃木研究所第1設計ブロックといえばエンジン設計ですが、触媒はエンジン設計で開発しています。
そこの主任研究員から直接、触媒の仕様についてレクチャーを受けて、実際にメーカーまで出掛けて製造工程まで確認してきましたから、私は製作所では一番の触媒スペシャリストでした。
その経験から言えることは現行車で純正並みのエミッション性能をそなえたワンオフマフラーを作るとマフラーの販売価格を10倍くらい貰わないと実現しませんから、もしどうしてもノーマル同等のエミッションを求めるのでしたらノーマルマフラーを破壊して触媒部分だけを取り出して使うしかないということを申し上げておきます。

今月の持込車両、第一弾DR800。同車のワンオフマフラーは4台作ったことがありますが、毎回違う仕様でした。それは、カスタムされていることがあったためです。

CIMG2612.JPG

持込み車はカスタムのレベルが高いです。

本職のオートバイ屋さんですと、中古車に手間を掛けると安く売るわけにいかなくなるので、販売店ではこのようなレベルの旧車は見かけません。

おそらく全バラして、シャーシもエンジンも全塗装されています。一点の汚れもありません。そればかりか前後サス、ホイールとブレーキは新品に換装されています。他にも過充電対応型レギュレターやパルス式メーターなどモディファイ箇所は多岐に渡っています。

オフロード車を17インチに変更した場合、前下がりになってキャスターの立った姿勢になりますが、この車両は春日部のテクニクスで前後バランスをチューニングされたようで、姿勢に違和感がありません。カヤバの気液分離タイプのフロントフォーク、ニトロン製リヤショック、ハードブレーキングでノーズダイブしないようにサスを固めてあることでしょう。フロントブレーキはブレンボの対向ピストン。キャブレターはビトーR&DのFCRで走りは完全にオンロード志向に変わっていると思われます。

シートは野口装美でスポーツカーに使うアルカンターラ生地をダブルステッチで縫ってあります。

こんなスペシャルマシンに何をやるのかと思ったら、塗装中のタンクシュラウドが右側だけ熱変形するほどエキパイが熱いそうで、ダウンマフラーに変更して少しでも熱を逃がしたいそうです。よってDRとしては初めてのレイアウトでマフラー新作することにしました。

今、作戦を立てているところで、明日から着手予定です。来週の今頃には形になっているはずです。

CIMG2615.JPG

長いエキパイを作る前にサイレンサーから掛かります。サイレンサーの位置を確認しながらエキパイの取り回しを決めるためです。

エキパイの長さは充分ありますので、オフロード車のように途中にタイコを付けなくてもよさそうです。

このクルマは車検を通すために、排気音を近接騒音で94dBクリアさせる必要があります。

マフラーステーはアルミ板をフライス加工して作りますが、今日は来客のため、加工は明日に延期します。

CIMG2617.JPGオフロードタイプの車体なので、ダウンマフラーをマウントする場所はありません。

タンデムステップの取り付けボルトを利用してサイレンサーマウントブラケットを削り出しました。

平面の板だとスイングアームの真上になってしまいますので、サイレンサー側にオフセットさせてあります。

これで、サイレンサー固定の準備が整いました。

 

 

CIMG2618.JPGモトクロスでは縦方向の振動が強力なので振動に耐えられる固定方法にこだわりを持っています。剛性を確保しながら必要じゃない重量も軽減します。

マフラーは転倒しなくても振動でダメージを受けて劣化する部分があるので、可能なかぎりしっかりと固定するのがポリシーです。

サイレンサー出口には脱着式のディフューザーを付けてあります。

今日は雨なので天気が回復したら音量測定をして、必要に応じてディフューザーを調節します。

 

 

予約を入れていただいたマフラー改造。社外品でも関係ないですが、出来ること出来ないことありますので事前に打ち合わせは必要です。パイプのサイズとか嵌めあい部分の寸法とか、詳細によって作業内容が変わってきます。

CIMG2594.JPG

これは持ち込まれた状態のマフラー位置です。

 

 

 

 

 

 

 

CIMG2593.JPG

ジョイントパイプ改造後のマフラー位置です。

マウントステーは未だ出来ていません。

後で材料取り寄せてフライス加工します。

マフラー位置が決まらないとマウントステーの寸法も出ないからです。

 

 

 

 

CIMG2595.JPG

しかし、このフレームワークは大胆です。

ダイヤモンド型といいますが、エンジンがフレームの構造を兼ねています。

クレードルフレームのような2本のダウンチューブが存在しないのでエキパイの取り回しに自由度があります。

エンジンハンガーはEXカムシャフトの前側2箇所だけで固定されているあたり、シリンダーヘッドの剛性は驚くべきものです。

ギャップ走行やジャンプは想定してないので思い切った構造にできるわけです。

 

CIMG2598.JPGジョイントパイプの改造といっても、元のパイプの曲げカーブを変更することは不可能です。

新たに素管を曲げて作るしかありません。

一発で曲げを成功させるには経験が必要です。まずシワが寄らないように滑らかなRを描く必要があり、曲げポイントも間違えるとサイレンサーの向きや取り付け位置が狂ってしまいます。

アルミのステーは材料を取り寄せてフライス加工で作りました。全て手作業なので、ここまで丸一日掛かりました。

 

 

CIMG2601.JPGマウントステーが取り付きました。

リヤサスのリンクを交すためにジョイントパイプのカーブに自由度がないことに気がつきます。

単純なようですが、高価な材料を無駄にしていては利益が出ませんので真剣に取り組んでいます。 

 

GW前半は仕事しておりましたので、後半は充電期間ということでオートバイいじりです。

CIMG2553.JPG

76年型CJ360Tに装着されていたタイヤはIRCの8分山で、このままでも充分乗れますが、このマシンを購入したときに最初にやりたかったことは、タイヤをTT100に履きかえることでした。

30年ほど前に流行った、当時としてはハイグリップタイヤで人気がありました。

しかし、自分のオートバイは長くて1年くらいしか所有しなかったので、憧れのTT100を新品交換したことがなかったのです。

現在はもっとハイグリップのタイヤが販売されていますがCJ360にはこのタイヤが似合うだろうと思っていたのです。そういうわけで大人買いして前後交換です。

CIMG2552.JPG

このマシンのお気に入りポイントはドラムブレーキです。ツーリーディングのフロントブレーキはCR250の83年型にも採用されていて経験していましたが、国内仕様がディスクブレーキなのに対して輸出がドラムなんていうのはマニアの心を擽るではありませんか。

二つのブレーキシューの当たりを同調させないと効きが甘くなってしまう構造なので、手間がかかるところが、嬉しいじゃないですか。

メンテナンスフリーではホビーとして適当だと思いません。

CIMG2555.JPG

このマシンはセンタースタンドも未装着なのでタイヤ交換はジャッキアップして木材スタンドに乗せました。

いずれメンテナンススタンドを作るでしょう。

ツーインワンのマフラーも外しましたが、裏側はかなり腐食して穴が開いているのが確認できましたので、次回の車検までに新品マフラーを作る決意が出来ました。

リヤブレーキパネルもついでに整備です。ドラムの構造上、ブレーキシューの削れカスがパネル内に溜まってしまうので、定期的に掃除する必要があります。カムのグリスアップも忘れずに

CIMG2557.JPG

やはり旧式オンロードマシンにはTT100が似合います。

溝パターンは伝統を継承しつつ、コンパウンドはGP仕様に改良されているので、コーナーでの信頼性が向上しているでしょう。

早くワインディングへ出掛けたいです。

少年時代の夢は叶いました。

 

 

 

CIMG2566.JPG

もう一つの魅力はポイント点火であるということ。

コンタクトブレーカーのポイントギャップと接点の形状を保つことで適切な点火時期と良好な火花が得られますが、消耗品なので、定期的にメンテナンスが必要です。

現在のマシンは全てトランジスタ点火を経てCDI点火になっており、このようなわずらわしさはありませんが、自分の手でエンジンの調子を維持するわずらわしさが、かえって楽しみになっているわけです。

シックネスゲージでポイントギャップを測定しますが規定値は0.3ー0.4mmです。最大ポイントギャップになる位置はFマークより40度ほど過ぎたクランク角度になっていました。、点火時期は接点が離れる瞬間なのだろうと思います。

豆電球とバッテリーを繋いでポイントの1次側コードに結線して回路を閉じておき、クランク軸を正転させながら、ポイントが離れて豆電球が消える瞬間が点火時期ということになります。

接点断続角(ドエル角)テスターで測ってみます。ドエル角が小さかったり、ポイントギャップが小さいと接点がスパークで焼損したり、充分な2次電圧が得られなくなってエンジン不調になるらしいのですが今のところ調子よくプラグの火花が出ていますのでむやみに変更しないようにします。

CIMG2567.JPG

ポイントカバーのガスケットが意図的に切られていました。

水が溜まらないための処置だと思いますが私的には水が浸入しないように全面シールするガスケットを作って取り付けました。

空気穴は合わせ面下側の溝2本があるので充分だと思います。

次回はガスケットセットを仕入れてからオイルフィルターの掃除をしたいと思います。

 

 

 

 

今週はドリーム50のアルミタンク製作です。お預かりして5ヶ月くらい経過していますので、お客さんも待ちくたびれているかもしれません。

RC116 2.jpg

依頼内容はRC116のような形のタンクにしたい、ということです。

実車はホンダコレクションホールにあるのですが、2月末まで館内改装のため休館です。

仕方なく画像を見ながら作ってみることにします。

しかし、驚くほど細長いタンクです。

 

 

 

CIMG2164.JPG

作り始めてみますと、RC116とドリーム50はフレームのレイアウトが全然違うことに気がつきました。

おそらく、ドリーム50はサーキット走行だけでなくツーリングに使っても支障ないようにシート幅が広くなっています。そのためシートレールも幅広ですから、こちらのフレームに合わせたタンク形状にしないと取りつけが困難なことがわかりました。

画像は底板の上にタンク上部と横板を仮止めして形状確認を行っています。

 

CIMG2165.JPG

板金で成形したアルミ板を溶接で繋ぎます。

外側の溶接ビードは研磨して消しますので内側の溶接をしっかりとつけておきます。

明日外側の溶接作業にかかります。

かなり進行しているように見えますが、完成まであと3日くらいかかるでしょう。

 

 

 

CIMG2169.JPG

普通のタンクはメインパイプの上まで被さっていますが、このタンクはシートレールの上まで伸びていますので、トンネルの形状が複雑になります。

2枚の隔壁はガソリンの移動を抑える目的とタンクの剛性を上げる目的があります。

RC116はワークスマシンですが、ドリーム50は市販レーサーCR110に似せて製造されたマシンですからフレームの構成が違うわけです。

 

 

CIMG2170.JPG

ガソリン溜まりにコックを取り付けますが

本体への溶接は研磨後にします。

突起物が無い状態の方が取り扱いしやすいためです。

RS125から移植するタンクキャップも同様です。

 

 

 

 

 

CIMG2171.JPG溶接はひととおり終わり、接合部の研磨と表面の均しを大雑把に行いました。

タンク容量は7.0Lです。ノーマルの容量は知りませんが、DE耐とか走るようでしたら気になるところですね。

ノーマルはCDIユニットがシートレールの上にはみ出しているため取り付け位置を変更してタンク底板をフラットにしてあります。

前下がりだったノーマルタンクはガソリンが前方に残ってしまい最後まで使いきらないらしいですが、このタンクは水平になっていますのでガソリンを使いきれるでしょう。(給油量を制限される耐久レースでは有効です)

CIMG2172.JPGニーグリップ部分はシートレールより狭くなっています。RC116はもっと狭いですが、フレームとのマッチングでこれくらいが狭さ限度でしょう。

本来は赤色塗装ですが、お客さんの要望でアルミ地肌で終了です。

お客さん独自のプロジェクトがある限り私の業務も続いていくでしょう。 

 

 

 

 

CIMG2179.JPG仕上げにサンドペーパーで磨きました。ハンマー痕や溶接ビードなどで表面の細かな歪みを平滑に均していきます。

60番から磨きはじめて180番で止めておきました。鏡面に仕上げるよりこれくらいの粗さの方が塗装の密着はいいでしょう。さらに磨きこんでポリッシュすることも可能ですが、あとはオーナーに委ねます。

ホンダはHSV010でGT500に挑戦しているというのに、このプロジェクトは何とささやかなものか。

全部手仕上げですからね、ハイテク一切無し!

CIMG2178.JPG

カーレースの方はホンダのお家芸だと思うのですが、GT500では苦戦を強いられているようです。

技術力だけでは負けないと思うのですがそれだけじゃないんですね。

F1よりこっちの方が道路で乗れるクルマに近いので好きですね。絶対乗れないわけですけど、少年時代のスーパーカーブームを彷彿させます。

 

 

CIMG2175.JPG

もてぎ貸切で極秘テストですかー

金持ちのレーシングチームは違いますね。というより、サーキットも自社所有でした。

研究所もテストコースも部品メーカーもなんでも揃っているのに何故、勝てないのか!

今年こそはレーシングスピリッツ見せてもらいましょう。 

しかし、この顔 強そうやな。

 

 

 

 

もうすぐレースシーズン開幕ということで昨年から御予約のマフラーに着手します。

CIMG2126.JPG

もてぎのGP3に参戦中のナオキさんのGPMR、RS125サイズの車体にCRF250エンジンです。

度重なる転倒でマフラーが損傷しており、今年用に新調したいということです。

エキパイのサイズ変更しますので、未経験の性能になるでしょう。

 

 

 

 

CIMG2128.JPG

先にサイレンサー部分を作ります。

エキパイのレイアウト検討のためにサイレンサー本体があった方が都合がよいのです。

パイプエンドのカール加工とフロントキャップのジョイントのため専用金型を作って、前後のチタンパイプを絞り加工しました。

この後エキパイの曲げ、取り回しを行いますので、来週半ばころ完成でしょう。

 

 

 

 

CIMG2130.JPGエキパイは普段使わないサイズを選択しましたので、手曲げに必要なクランプ治具を作りました。

これを万力で挟んで固定するわけです。

あとは砂詰めと炙り加減と腕力で曲げていきます。

 

 

 

 

 

CIMG2132.JPG曲げたパイプを溶接して繋ぎ、取り回しを確認中です。

まだ取り付けステーはありません。

あと1日くらいで完成すると思います。

 

 

 

 

 

 

CIMG2133.JPG

サイレンサーはバフ掛けして組み立てました。

エキパイも取り付けステーとスプリングフックを溶接しました。

エキパイは3段階にサイズが拡大しています。なるべく高回転域のパワーアップを狙った選択で、ナオキさん曰くサーキット走行では高回転をキープすることが肝心で回転を落としてしまったら、それはミスなので仕方がないといいます。従って低速トルクは必要ないということです。

オフロードとは要求する出力特性が全く違うようです。

CIMG2136.JPG

マフラー取り付けの図

後退したステップのためシフトペダルの作動を妨げないパイプワークに気を使いました。

ペラペラのサイレンサーマウントも補強しました。

GP3の音量規定は6000rpm固定回転で105dBです。

計測したいのですが雨が降っていますので後日実施することにします。

日付が変わって晴天になりましたので広い場所へ移動して音量計測しました。6000rpm、マフラー出口から後方45度、500mmの位置で100dB。計測器の誤差2dBを加味しても規定値105dBより3dB余裕があります。

グラスウールの消耗や排気の抜け過ぎ感が出た場合を想定して消音バッフルも付けてみましたが98dBまで下がりました。消音バッフルはパワーバンドが高回転域に発生する場合、パワーバンドの発生回転数を若干下げる効果があります。

 

 

 

 

 

 

 

ようやく2台目のNSR250のチャンバー作りです。製作実績がありませんので、毎回悩むところですが、今回はお客さんの要望で右二本出しのサイレンサーが特徴です。

CIMG1978.JPG

89モデルと思われますが外装部品は既に廃盤になっています。フルカウルは全塗装したのかと思っていましたが、じつはグラスファイバーで復刻したものでした。

ノーマルはインジェクション成型なので、裏地の肌が違うことで気がつきましたが、生産されない旧車のために、カウリングを少量生産するメーカーがあるようです。

引き締まったスタイリングが好感をもてますね。

 

 

CIMG1979.JPG

アンダーカウル装着のためにチャンバーの取り回しが複雑になります。

90度V型のリヤバンクは右出しに、フロントバンクはUターンして左出しという変則カーブを描きます。

通常左向きにひねったコンバージェントコーンを右向きに変更して右出しのテールパイプに繋げています。元々センタースタンドが無く、リヤサスのリンク位置も問題なく、後ろ側の取り回しは自然な形にできました。

 

 

まだまだ年内はワンオフの製作が続きます。当分の間、工房に篭って仕事していますので春ころまで掛かります。電話も出られないと思いますがご了承ください。

息抜きは必要なので、今日の音楽ネタはコテコテのジャズにロックを融合させて聴きやすい音楽を作ったフュージョン界の功労者、デイブ・グルーシンの立ち上げた演奏集団GRP AllStarsからマウントダンスです。自分はデイブ・グルーシンの演奏を観るのはこれが始めてで感動しました。ギターの神様リー・リトナーも参加されています。この楽曲聴いていると80年代が蘇ってきます。

 

'>

CIMG1284.JPG

NSR250R 89モデルです。これはチャンバー製作のためお客さんに持ち込んでいただいたものですが、私が会社員時代に新車で購入して乗っていました。

2年ほど通勤やツーリングで使用しましたが出張が多くなり、オートバイとも不縁になりがちで段々乗らなくなり手放してしまいました。

あれから25年も経つのに、このように綺麗に保存されている人がいることに感心します。

 

買いなおそうと思っても、この年式は高額になっていることと、純正部品も絶販が多くなってきていますので止めておきます。チャンバー製作記は後日(1ヶ月ほど)掲載することにして

今回の題材はこれです。

CIMG1287.JPG

純正のサイレンサーですが、この何気ない部品に非常に高度な鍛造技術が使われています。

このボルト締めのフランジ部分と筒が一体成型であること、この製法が想像できるでしょうか。私は別の部品製造の打ち合わせで某鍛造メーカーへ出張したときに、この部品を見つけました。ホンダが発注するサイレンサーのメーカーは別にあるのですが、その会社から手配された2次メーカーだということです。

一般的には認知される企業ではありませんが鍛造専門として自動車工業界を支えている重要なスポットにあると思います。当時の打ち合わせの目的は、設計からは図面が出され、購買部でメーカーを選定して発注する、製作所では部品を受け入れて組み立てる。という自動車製造の流れの中で部品メーカーと受け入れ側の取り決めを行っていないと、担当が別々の人間が行っているので勝手に作られると量産が成り立たなくなるためです。

搬入の何週間前に発注するとか、ロットの大きさ(一回に製造する数)などは購買で取り決めします。私の担当は受け入れる部品に不良が混入しないための取り決めです。不良の検出は検査によって行いますが、製造工程で不具合を出さないことが重要で、そのための重点管理項目はどのようになっているか、現場ではどのように行っているか、実際に確認する必要があります。

そんな製造現場で見てきたものの中にこのサイレンサーのような一体成型があったわけですが、特殊な金型と大型のプレス機を使って、ビレット(仕込み重量と形状を管理された材料)を金型に押し込み、筒の部分は金型の隙間を滑りながら伸びてくるという、想像を絶する塑性変形を伴います。

通常は冷間で行うようですが、このような変形抵抗の大きいワーク(製作物)は必要におうじて加熱炉で温めて柔らかくしてから鍛造します。ここで、非常に高荷重で金型と材料が滑って変形していきますので金型と材料には特殊な潤滑材も塗布されています。

普通の鍛造はワークの型抜けを考えて「抜け勾配」がついているものですが、これは抜け勾配ゼロなのです。押し出し成型に近い製法であることが伺えます。

CIMG1286.JPG

これがエンドキャップ部分ですがフランジを内側カーリングで荷締めて固定されています。

これで非分解部品となるわけですが、ここまでの工程でサイレンサー外筒部分にフランジのタッピング以外に加工はありません。

全て金型と専用機で成型しますので人間の手作業はワークの運搬だけということになります。

品質は工程で作られるもの、人為的なミスや熟練の度合いで製品がバラつくことを防ぐということが量産の考え方でした。

なにしろ切削加工なしでサイレンサーが出来てしまいますので、無駄がありません。こういうことを業界用語で「歩留まりがよい」といいます。厳密にコストが算出され、安価に提供せよという親会社からの要求に応えた形ではないかと思います。

今の私の仕事は全く逆のことをやっています。量産はできないので、一個だけ作る人為的技術が製品の可否を左右します。おそらく量産を経験していないと、こういう発想も起こらなかったでしょう。

世間は大型連休中ですが、予定の業務が終了していない弊社はエンドレスで進行中です。

1ヶ月近くお預かりしているマシンのチャンバー製作に着手しているところですが、予想に反して手強いです。

CIMG0798.JPG

TZR250の後期モデル、89年から3年しか生産されなかった前方吸気、後方排気という珍しいレイアウトのエンジン。

91年からV型となるため並列2気筒としては最後のモデルとなります。

しかし、このレイアウトはメリットとデメリットがあって総合的にはどうなのか、いろいろ乗り込んだ人しか分らないと思いますが、私個人的には面白いですね。

何で他の機種ではこういうレイアウトが採用されなかったのか興味深いところがあります。

クランクケース吸入ですから、キャブレターが後ろでも前でも吸気量は同じですが、通常レイアウトではキャブレター周りが熱くなってしまいますが、前方なら冷やされますから、フレッシュなエアーが吸入され充填効率が上げられるでしょう。排気管も後ろ向きの排気ポートからストレートに排気され抵抗も少ないでしょう。

CIMG0799.JPG

チャンバーの寸法は依頼者からエクセルで作図したものをメール送信していただき、それに従って製作するだけです。ところが、真っ直ぐなパイプを作るわけではありませんので微妙なカーブを作ることで難航しています。

左右のエキパイを成型して口元フランジを固定してみると、これではパイプの位置が高すぎます。シートの下が近くて配線などが焼けてしまうことになりそうなので、やり直しです。ここまで2日かかっていますが、惜しげもなく廃却です。

 

CIMG0800.JPG

即効で少し下向きに変えたカーブのエキパイ2本を作成して続行です。

このようなことを繰り返していますので予定どおり業務が進まないということになります。

納期は約束しても無駄ということです。

初めて作るものはどうしても時間がかかりますが完成したときの喜びも既成品とは違うものがあるのです。

 

 

CIMG0801.JPG

うーむ、官能的です。

リヤストレートとは名ばかりで、クネクネ曲がってないと、サブフレームやサイドカバーと干渉してしまうので、必然的なカーブを描いています。

これからテールパイプとサイレンサー2本作らなければ完成しません。

あと20時間くらいでしょうか、もうひと頑張りします。

 

 

 

CIMG0802.JPGサイレンサー2本、リヤカウルに空いた穴から突き出しています。

4ストのセンター出しは、このモデルから発展したと言えます。センターはリヤタイヤが上がってきますので、チャンバーは両側に張り出した形状にしないと当たります。

サイドカバー付けると全部隠れて見えなくなりますのでストリップ状態だとこのようになります。

これでオーナーの設計されたチャンバースペックで製作が完了しました。

GW+3日の工程費やしましたので、この後も過密スケジュールで進行していきます。

 

 

CIMG0707.JPG

ダイノジェット計測でお世話になっているmotoGLADさんとこのテイスト仕様のロードレーサーです。

チャンバーのワンオフ製作をやる予定ですが、今月中の納期なのに今頃取りかかっていて大丈夫なのでしょうか。

社外品のチャンバーが付いていましたが、満足できず新作してほしいという依頼で、内容を確認しますと、中速の加速が緩く、高回転も頭打ちが早い。サーキット走行では少々物足らないと感じるようです。

チャンバースペックを測ってみましたら、どうやらストリート向けで強烈なパワー特性を控えたおとなしい乗り味になっている様子です。

幸い弊社では17年かけて溜め込んだチャンバースペックが多数、秘蔵ノートに書き込んでありますので、これは2ストパラレルツインの250ccなので125シングルエンジンのレーサースペックを引用して製作していきたいと考えています。

それから形状デザインですが、付いていたチャンバーはエキパイがクロスしたタイプでしたが、右バンクで路面とヒットしてしまうのでレイアウトを見直す必要があります。当然左右非対称となりますので、違う型を2種類作ることになります。筑波サーキットは右の高速コーナーが多いので右バンクの条件が厳しくなってしまうのです。

ではこれから1週間はこれに専念することになりますので、他の仕事は一切できません。戦闘機向けのチャンバー製作は最も意欲的な作業であります。

CIMG0709.JPG

チャンバー形状を見直す工程ですが、膨張部分が後ろに位置すると、リヤサスのリンクと干渉するため外側に張り出してしまいます。フレームから僅かにはみ出した部分がフルバンクしたとき、路面と擦ってしまうので

膨張部分を完全にフレームの下に収めるレイアウトを取らなければなりません。

そのためエキパイ部分をなるべく前方に取りまわすために、このようなクロス形状にしてみました。膨張部分とダイバーコーンは左右別形状になりますので、このあと展開図を作成していきます。

CIMG0710.JPG

右側のチャンバーは、このとおり繋がりました。膨張室を完全にエンジン下部へ追い込んであります。

次に左側のチャンバー形状を決めます。

 

 

 

 

 

 

CIMG0711.JPG

左側はこんな形状です。チャンバーのスペックは左右同じなのですが微妙に形状を変えないと、フレーム下にピッタリと収まりません。もうガチガチのクリアランスで5mm動かすとフレームやステップブラケットと干渉しますが、これでフルバンクでも路面と接触することはないでしょう。

あとはマウントステーとテールパイプを溶接してサイレンサーを取りつけます。

 

 

 

CIMG0712.JPG

取りつけ確認して完成です。

サイレンサーは125ccシングルの標準的なサイズです。サイレンサーマウントはありませんのでテールパイプ溶接部に補強パッチを当てて亀裂防止してあります。

motoGLADさんはロードレース経験豊富なので、キャブセッティング、パワーチェックなどお任せしたいと思います。

チャンバーは未塗装です。運転中の排気熱で焼けてしまえば、錆びの進行が遅くなりますので問題ないですが、長時間保管する場合は防錆スプレーか耐熱塗装がよいでしょう。

CIMG0367.JPG

NSR50のロードレーサーが今回の議題。

GPmonoでレースをされているナオキさんの練習車ですが、ミニバイクは転倒も多いそうでダウンチャンバーだと、サイレンサーは路面に擦ってしまうため

サイレンサーをリヤカウルの中を通す、センター出しに改造するためチャンバーをアップタイプに変更してフレームの中を通すレイアウトに作り変えるというもの。

 

 

CIMG0369.JPG

チャンバーを作るとき、最初にやることは元になるチャンバーの寸法を測ってストレート図に書き直すことです。

写真の上側は元のチャンバー

下側はストレート図に基づいて作られた模型

円盤はパイプの内径を表し、軸芯の棒はパイプの長さを表します。

この模型を曲げて車体に取り回すレイアウトを検討します。

 

 

CIMG0370.JPG

このようにエンジンやフレームとの隙間を確認しながら形状を決めていきます。

同じものは二度と作りません。この車両だけのためのワンオフ製作です。

このあとアンダーカウルやキャブレターの燃料ホースなどに当たらないようにクネクネと複雑なカーブを描いて、狭いフレームの隙間にチャンバーが収まっていきます。

明日は模型の形状に合わせてパイプを成型していきます。

 

CIMG0371.JPG

成型されたパイプを接合しました。

模型のカーブに似ていますが、車体がアップチャンバーを想定して設計されていないために取り回しはミリ単位でフレームをかわすシビアなものになりました。

アンダーカウル装着のため、フレームギリギリに寄せないと、グラスファイバーのカウルを溶かしてしまうことになります。

明日はラジエターのマウントとセンター出しサイレンサーのフィッティングを行います。

 

CIMG0372.JPG

CIMG0365.JPG

アメリカのハーレー・ダビッドソン社は日本にようやく蒸気機関車が走り始めたころからオートバイの製造をやっているメーカーです。日本のオートバイの夜明けは英国やドイツから輸入したオートバイでしたが

自国で製造するようになったのは昭和にはいってから、しかも英国製のコピーで自社開発もできてなかったわけです。戦後になって陸王というハーレーダビッドソンのコピーマシンが販売されました。時代は移り変わって、真似した機械に改良を重ねてオリジナルブランドを凌駕する日本メーカーが育ちました。

伝統を重んじる欧米のメーカーはモデルチェンジを繰り返しても同じ形式のエンジンを守りとおしてきたというのに、日本メーカーは、その伝統のエンジン形式さえも、自分で開発したかのように新製品として売り出しました。目的はただ一つ、お金儲けでした。

技術力でハーレー・ダビッドソンのシェアを奪おうとした日本メーカーを相手に告訴しました。その内容はVツインというエンジン形式でも、シートの低いアメリカンスタイルでもありませんでした。それは「音」でした。ハーレーのマフラーから発する音を真似してはならない、ということだったのです。そしてハーレー・ダビッドソン社は勝訴。それ以来、日本メーカーのアメリカンスタイルはハーレー・ダビッドソンに似せたものは無くなったという話です。

CIMG0363.JPG

このマフラーの持ち主もハーレーの音に魅了されたライダーの1人で、伝統の音を再現したいという希望を持っておられます。

最近の日本の大型バイクの騒音規制のためか、ハーレーの音さえもつまらないものになっていて、なんとか手持ちのパーツを改造して「いい音」にしたいということが今回の企画です。

ノーマルの中身を取り外して新設計の中身と入れ換えするのですが、ご覧の通り分解できる構造になっていません。

実はオーナーの依頼で、分解したマフラーの画像をアップしてほしいと言われましたので約束通り、分解しました。

CIMG0364.JPG

X線で透過画像を見れれば非分解でも確認できるのですが、設備がありませんので

切断して内部確認しました。このマフラー外側は復元して使用するので、内部の構造物を新作して中に仕込む予定です。

いかにも改造しましたという外観は望ましくないということです。

狙いは2本の排気管を独立させたものを一つのマフラーに収めるということらしいです

あとはオーナーの図面待ちということで。

 

震災の前日から製作に取り掛かっていたタンク作りですが、3日ほど動揺して通常の業務ができませんでした。とりあえず、やりかけた仕事を完了させるべく再開しましたが、計画停電で一日のうち3時間くらいは業務中断になってしまい、非常に効率悪いです。

被災地の電力不足、燃料供給不足を考え、工場の空調や石油ストーブを止めてやっております。幸い寒冷地ではないので、寒いですが我慢しながら仕事しています。これも支援の一つと考えております。

義援金や救援物資だけが災害支援ではありません。最も強力な支援は国の力だと思うのです。自衛隊や消防庁に指令を出したり、車両を動かしたり、職員の人件費を払ったり、全て税金でまかなうのですから被災していない地域の人ができる最も重要なことは、今やっている事業をしっかりと遂行して税金を払うということであると思っています。

CIMG0280.JPG

アルミ板金でこしらえたガソリンタンク。

オーナーさんはジムカーナでNSR250に乗っていますが、ノーマルタンクの張り出しが大きいことと、エアクリーナー吸気口を塞いだデザインを改善するという目的でタンク製作に踏み切りました。

フィラーキャップはノーマルを使用していますので鍵を使って開閉します。

 

 

 

CIMG0282.JPG

タンク底板の形状です。エアクリーナーボックスを逃がすデザインです。

中央付近に二つ穴が設けていますが、フィラーキャップの構造上、エアベントと水抜きのパイプがタンク内部を貫通しています。

 

 

 

 

 

CIMG0283.JPG

車体に装着した様子です。

フューエルコックは左下に設置してあります。

レーサー用の部品で、リザーブ無しです。

タンク容量は13L、大体これでご要望にお答えできると思います。

停電や燃料の調達が悪く通常より効率悪いですが、まだまだバックオーダー抱えておりますので、なるべく早く仕事を進めていくだけです。

預かり車ですが、社外の捨てるには惜しい程度のマフラーがあって、付けたいとのこと。

ストレートのスリップオンサイレンサーでしたら、あまり悩まないのですが

これは別車種に合わせた設計でサイレンサーの入り口が斜めに角度がついているために取り付け位置に自由度がないことが位置決めの難しさを生んでしまいました。

CIMG0143.JPG取り付いてみると自然ですね。

最初から付いていたような位置ですが、なるべく車体やサイレンサー本体を改造しないでそのまま取り付けられるようにアダプターとジョイントパイプを製作しました。

マフラーの容積がノーマルより大きなものなので排気音は静粛で、この手の改造に異論を持つ人は少ないのではないかと思います。

即ち、このまま車検適合だということです。

 

 

CIMG0145.JPG 取り付け状態はこのような感じですが問題は取り付けバンドの位置がノーマルのステーとかなり離れていること

ジョイントパイプの前後の嵌め合い寸法が違っていること、ガスケットが付いていますが

パイプ本体がφ60.8に対して

前がφ48で後ろがφ50.0という微妙なサイズ違いで、サイズ変更してあります。

 

 

 

 

CIMG0146.JPG これが社外の中古サイレンサーでVF用ではなく、入り口が斜めになっています。

これを作り変えようと思ったのですが、ジョイントを合わせれば取り付け可能だと判断して手をつけませんでした。

バンドの取り付けも斜めに溶接されていましたので取り外して並行なものに作り変えました。

 

 

 

 

CIMG0147.JPG これは取り付けを可能にするためのアダプターとジョイントパイプです。

微妙なオフセットや角度が調整されていることが試行錯誤の跡を示しています。

ジョイントはチタンパイプφ60.8を使いましたが前後のパイプ径を変更して前側だけ角度を付ければストレートのままで取り付くことが判りましたので、このようなデザインになりました。

 

2日ほど悩みましたが、決まってないことを決めることが私の仕事です。

80年代初頭、ホンダの大型ロードスポーツの世界戦略のため開発されたエンジンレイアウト

スーパーバイクRS1000RWのテクノロジーを踏襲したVF1000Rが我工場に

CIMG0131.JPG     私がホンダ入社したころの大型二輪フラッグシップモデルでしたが、MXバカだったので、このマシンの実車に触れるのはこれが初めて

これは84年型なので実に26年経過していますが、中古車市場ではまだ高値で取引されているようです。当時の副社長入交昭一郎氏の命令により並列4気筒を凌ぐ新しいエンジン形式を開発することになりました。

すでにワークスレーサーNR500でノウハウを得ていたV4をスケールアップしたものですが16バルブを開閉する4本のカムシャフトはカムギヤドライブによるもので、市販車では非常に奢ったメカニズムです。

CIMG0129.JPG

盆休み前に片付けておきたい仕事がこれ、預かりスペースが狭いので

IMG_0698.JPG

依頼内容はスリップオンサイレンサーの製作だが、このようなカタログ写真しかない。

図面もデザイン画もない、いつものことである。よほど信頼されているのだろうか。

IMG_0699.JPG

お客さんの希望がショートタイプなのだが、公道仕様のため、静粛性に配慮して作らねばならない。

特殊吸音構造はMXレースで培ったノウハウが活かされている。

実は、排気量が大きくてもシングルよりマルチシリンダーの方が容易く消音できるのだ。

IMG_0703.JPG

これが完成した状態、カタログの見本よりイケてるに違いない。

そして、音質とパワーフィーリングの確認のためロードへ繰り出してみる。

IMG_0700.JPG

音はショートタイプに関わらず、ノーマルのように静粛だがアクセルを開けたときの重低音が気持ちいい感じだ。

走りだしてみると、パワーが抑えられた感じもなく一気に吹け上がる。

短くても内部容積を充分に取ってあるので、何処やらのショート管よりトルクが出ているのだろう。

これならオーナーさんにも気に入っていただけるに違いない!

いつものことながら、これはワンオフ製作でラインナップはしておりません。

お得意先のGEN'Sさんから事情があってRZRをお預かりしました。

2輪専門誌に掲載されたという同マシンを当ブログにも載せたいという思いで書いております。

IMG_0626.JPG

テイスト・オブ・フリーランスで数々の勝利を収めてきたゲンズさんのブログはこちら

今回はレース車ではなく、ストリート用のマシンを持ってきていただきました。

IMG_0623.JPG

2スト乗りなら1度は欲しくなるRZR、それをゲンズさんの手により様々なモディファイが加えられたスペシャリティマシンであることは、外観だけでも覗えます。

IMG_0627.JPG

丹念に整備されたエンジン部、YPVSはドラム式の可変ポートタイミングで電気式モータードライブで制御されています。

この方式はヤマハの特許であり、可変ポートタイミングの理想的な動きが可能であるのに、ホンダではこの方式が使えず難義なHPPやRCバルブなどを開発せざるを得なかったのでした。

IMG_0629.JPG

エンジンのみならず、洗練された足周りはTZを移植してあります。キャリパー取り付けボルトの正しいワイヤリングが、レース屋さんらしい気配りを感じさせます。

IMG_0625.JPG

レースのスポンサーのひとつ、NEはWPC処理(2硫化モリブデンショット)を行っている会社。

NEのムラタさんはうず潮RCでMXをやっていて、80年代私と予選10組時代を戦ったライバルでもあります。彼の方が1年先に昇格してしまいましたが、現在もビンテージMXやDE耐などで活躍している現役のライダーでもあります。 NEムラタさんのブログはこちら。

WPCはショットピーニングの一種ですが、微細な硬球を金属部品に高速で衝突させ金属表面の強度を上げる効果があります。

金属の破壊は最表面の微小な部分の亀裂を基点として発生します。硬球が衝突した圧痕(ディンプル)が圧縮の残留応力を発生させ、引っ張り応力による亀裂の発生を無くすというメカニズムです。

IMG_0630.JPG

ゲンズさんからチャンバーの製作にあたって提示していただいたスペックです。

誤解を招くことの無いように説明しますが、弊社のマフラー作りは独自に試作、テストしたもの以外は

製作する物の寸法やスペックが分るように提示していただかないとお引き受けできません。

作った実績の無いものを、設計やテストの工数を無視して品代だけで製作可能だと思い込んでいらっしゃるお客さんが非常に多いのです。

今回のRZRのケースにおいても、ゲンズさんからのスペック提示により実現したもので

当然、同商品は弊社に直接問い合わせいただいても、お答えできません。

それはゲンズさんの企画した商品を、製作の部分だけ担当させていただいただけですので。

 

そのお客さんは始め電話で場所を確認してからスポーツカー(ロータス)に乗って現れました。

怪しげな工場の下見をしてから注文しようと考えたそうです。

以前、別の業者に品物を注文したがトラブルになってしまい信用できなくなったらしく、製作を依頼するとき慎重にならざるを得なくなったそうです。

それなら大丈夫、信念の仕事をやり通す弊社を選んだあなたは大正解。

必ずや満足させてあげられるでしょう。

最初、装着されていたチャンバーも社外品だったのですが年式も古く錆びている上に素人のような溶接が割れてしまって何度も下手な補修を重ねた痕が見られました。

もちろん修理ではなく新品製作で排気漏れも解消、パワーモリモリのチャンバーがついたRD400がロータスのおじさんの通勤車として走り続けているそうです。IMG_0236.JPG IMG_0237.JPG

 スズキ B-KING チタンサイレンサー(特注品)二股のジョイントパイプとツインのサイレンサーにチタニウムを採用し、内部構造をストレート排気にした。ノーマルで160ps/9600rpm のエンジンに不満はないが、ストレスをさらに軽減した作りでモアパワーを目指した。特殊グラスウールを使用し、排気音は90dB/ 4800rpmなので車検も適合する。重量はジョイントパイプ、ツインサイレンサー合わせて3.2kgと軽量効果も大きい。価格応談(オーナーの特注品のため)

ヤマハYMー1 1964年型

当時のヤマハ最高排気量の350cc

IMG_0239.JPG2スト2気筒 ピストンバルブ

右マフラー製作

画像の右マフラーは再生後のものです。

左は無傷でしたが右マフラーだけ曲がっており

オーナーの希望で元どおりに復元したいという依頼に応え

新品製作しました。

内部も忠実に復元してあるので

サウンドもスタンダードそのままに再現できました。

表面処理はクローム鍍金で製作費は¥35000也。