バックシールド

全然気が乗らない社外サイレンサーの修理ですが、3ヶ月も放置してしまって、今こそやる時がきました。
転倒のためか傷モンになったカーボンパイプをアルミに交換するだけの依頼だったのですが
損傷がフロントキャップに及んでいることが判り、一気に工数が上がってしまうため、優先順位から後回しになっていたのでした。

CIMG3981.JPG

カーボンパイプと同寸でアルミ板を巻いておきます。












CIMG3982.JPG


損傷していたフロントキャップも鉄板巻いて
溶接で修復しておきます。

リベット穴はアルミ筒を差し込んでから同時加工で
穴開けします。








CIMG3983.JPG



アルミパイプの溶接にはこれをつかいます。

パイプの内側にシールドガスの通路となるトンネルを取り付けて

表から突き合わせ溶接します。

裏ビードを酸化させないで健全な溶け込みを得られます。





CIMG3984.JPG

使い方はこんな感じです。

シールドガスは垂れ流しですが、流量を手元のバルブで調節して溶接作業します。

薄板の場合は裏側が酸化して溶接欠陥になりやすいので、溶接強度と作業性が向上します。







CIMG3985.JPG


アルミパイプにリプレイス完了しました。

頼まれたのは筒の交換だけですが
それ以外のことに労力が掛かる事例でした。
最大の難関はカーボンパイプの取り外しで、
前後キャップがパンチングと一体のため
パイプが抜ける力でパンチングが壊れていくという代物でした。

たぶん、安価にメンテナンスしようとするお客が、まともに分解できずに壊してしまうのが狙いかもしれません。
そうすれば、また新しいのが売れるかも(信頼を損ねるだけですが)しれないことを期待しての作りだと推察します。
とにかく人がいらなくなった中古品に手をだしていると、余計な金や労力が掛かるということです。

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