4・5年に一度くらいしかアルミタンク作らないので毎回難しいです。
最初にクレイモデル作って形状が決まっていれば型紙を作成しやすいと思うのですが
予算的にモデル制作費用がいただけません。仕方なく大雑把に型紙描いて、アルミ板に罫書いて
切った貼ったの板金溶接で作ることになります。

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タンクキャップはオリジナルデザイン。

スプリングでゴムパッキンを押し付けるタイプですが

開け閉めの強さやパッキンのシール性などのデータが一切なく
憶測で寸法決めて加工し
実際に手で締めたり開けたりで操作フィーリングを確認しました。

タンクに溶接してからではやり直しができないからです。



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過去に一回だけ作ったXR650Rのアルミタンクですが
当然、モデルも型紙もありませんんで
ゼロから切った貼ったの溶接組み立てなので形状が悪いのはお許しいただきたいです。

何故これを作ることになったかは
樹脂タンクが劣化して亀裂が入ってきたのに純正廃番で社外タンクも高額でいつかは劣化することを考えると、アルミの方が寿命が長いと思ったわけです。
(恐らくタンクよりエンジンの方が先に逝くと思います。)

容積はノーマルが10Lに対して15L入りました。シート前方とシュラウドに規制されたタンク形状としてはまずまずの増量です。
前出のタンクキャップ取り付けて、ガソリン入れて逆さまにしてガソリン漏れ確認しましたが
全く漏れませんでしたので要件満足できました。
着手してから完成まで2週間くらい掛かってしまい途方に暮れる日々でしたがようやく解放されます。

しかし休む暇もなく、次も難題の加工業務が待っています。

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某バイクショップさんからの依頼なんですが
別の業者さんで製作されたチャンバーの改修です。
「何で作ったところへ頼まないのですか」
すると、これ以上やらないと言われたとのこと。

V4エンジンをフレーム換装してここまででも相当な工数が予想されますが
リヤバンクの2気筒はセンターアップのチャンバーになっていて、リヤフレームも改修されていますが、シーレールと同じ高さなので
その下側にチャンバーを持ってくるとリヤタイヤ(フェンダー)とのクリアランスが少なく
サスが沈むと確実に当たります。

そんなことレイアウト検討する段階で分かるはずなんですが、何故このようにしてしまったかは謎なんですが
私にとっても無関係な話なんですね。






IMG_2064.JPGリヤショックのスプリングを外して
フルボトムさせてみると
リヤフェンダーとリヤフレームとの隙間がわかります。
ここをチャンバーが通るのは不可能なので
両横に逃がした形状に作り変えるというのが依頼の内容。
しかも2本のサイレンサーはリヤカウルの中央付近に集めるという難解さ。

私にも出来ること出来ないことがありますのに、ここへ置いていけば問題なく出来上がってくると思われているようなので
対応するしかなさそうです。


4月に実家の草刈りしたばかりなのに、今年は植物の成長がものすごく畑全面に背丈ほどの雑草が生え揃っていました。IMG_2041.JPG


3日掛かりで刈り取ってひと段落。

天気予報は台風7号が紀伊半島へ上陸するらしいので、晴れているうちに
計画していた海水浴に行っておくことにしました。







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学生時代は夏休みになるとバイクで海水浴に行くことが遊びでしたので
60歳になっても同じようにバイクで海水浴に出かけるのが希望でしたので
ようやく叶いました。

場所は愛媛県の北端、今治市波方町の大角公園になります。
家から37キロ、1時間足らずで着きました。

海の向うに、しまなみ海道を臨む素敵なロケーションです。
近くの岬には村上水軍の番所跡などがあり
散策しても楽しい場所です。


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公園内の丘の上に巨大な展示物が見えます。

どんな船体の物かは説明書きのエッチングが擦れて見えませんでしたが
高さ5.5m 重さ9トンの鋳鉄製プロペラです。
強度の必要な部品ですから
鋳造の2度注ぎは湯境の原因になるのでゆるされません。
製品と湯口で10トン程度の溶解した鋳鉄を一気に注湯できる設備を持った工場があるのでしょう。

これほど大きな砂型鋳物は滅多に見れません。
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同じ高台にもう一つ、波方町のシンボル
50万トン級の大型タンカーの錨です。

高さ5m、重さ20トンの鋳鉄製、鋳出し文字にも表していますね。

これはさらに多くの溶解した鋳鉄が必要で
当然一回の注湯で鋳込まれた砂型鋳造であります。

来島ドックからの提供ということですが
これだけの重量物を山の斜面の狭い敷地に据え付ける技術も相当なものです。
当然山には運搬できる道路がないですから
数10メートル下の道路から巨大クレーンで上げただろうと思います。

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日程は一日しかなかったので、もう一か所海水浴場はしごしてきました。

ここは大角公園から西側にある細長い半島の岬近く、七五三ケ浦(しめがうら)です。
コロナ禍の最中に偶然見つけたのですが
3年前は道路が大雨の影響で崩落しており
通行止めだったため貸し切り状態でした。

現在は道路復旧していて大勢のキャンプ客で賑わっていました。
波は穏やかで泳ぎやすい海でした。
毎年海はここで決まりかな。

ここへ来るワインディングも舗装がよく、バイクで来る楽しみの一つです。

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実家に残されていた中学校の卒業文集に
僕が描いた挿し絵を見つけました。

全く記憶に残ってなかったですが
この絵のモデルは
実車や写真ではなく
タミヤのプラモデルを作って
それを見ながらデッサンしたものでした。

小豆色のカワサキ750RS
今では高嶺の花。
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ハスラーTS250 8型

文集の中にはこれを中古で購入したいという記述がありますが
一度も乗ったことも購入もしておりません。
文集の内容は中学時代の願望そのものを書き綴ったものでした。

穢れのない純粋だった少年時代。
どうやって頭が犯されてきたか
その後の45年がどのように展開されていくかは、このころの自分に知る由もなかったのです。