モトクロスのレジェンドから教えていただいたことですが、
教わっただけで実行しなかったら聞いてないのと同じことですよね。

現行のCRF250、450のラジエターがオーバーヒートにより水を吹きやすいとのこと。
スタート練習2回くらいでキャップが開弁してブリザーホースから噴き出してくるといいます。
そういえば、停止状態でエンジン吹かしているとクーラントの匂いがしてきますね。

どれくらいの水温上昇になるのか、ヒートラベルをラジエター上部に貼り付け調べたところ
走行中に100度オーバーになっているらしいです。
エンジンにとって良好な運転状態は水温80℃くらいで安定させる必要があります。
100℃以上で運転することは各部品のクリアランスが大きくなってパワーダウンを引き起こし、
圧入部のスリップやシャフト類の振動でエンジン寿命も短縮される要因になるでしょう。

このような有害なオーバーヒートの対策を是非とも実施したいと思いました。

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これが現行のラジエター
矢印は冷却水の方向を示します。

シリンダーヘッドから温水が上がって来て
左ラジエターの上部タンクに入ります。

もう一方のホースを経由して右ラジエターにも同じ水位になるまで温水が入り
両側のラジエターコアを通過して下部タンクに降りて、左右のホースはエンジン右側で集合してウォーターポンプに入って循環するという流れです。

この左右をジョイントしたホースがガソリンタンクを潜るように下がっている形状が
冷却不足の原因ではないかと考えたのです。
静的に水を注入すると左右ラジエターに同じ水位で溜ることは分かります。
では運転状態だとどうなるか
左右をジョイントするホースに一旦下がった水は、もう一度上がらなくては流れが起こりません。
しかし、ジョイントホースへ流れるより左ラジエターのコアへ落ちていく方が自然の流れだと思います。
よって冷却水の循環が左ラジエターに集中し、右ラジエターは循環の遅いお湯が滞留している状態が
推察されるのです。
その場合、シリンダーの熱を運搬する役割の冷却水の半分は滞留し、片側のラジエターに偏って放熱を担うということが起こって、十分に冷却性能を発揮できてないことになります。

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上記の推察の対策のため
画像のようなホースジョイントに変更して

シリンダーヘッドから上がってくる温水を
右ラジエターにも直接入るようにしました。

左ラジエターの余分なエルボは切除して
溶接で蓋してあります。

こうすることで左右ラジエターで放熱を行い本来の冷却性能を発揮できることになります。

レジェンドのチーム員のマシンでヒートラベル確認して水温が20度ほど下がり
スタート練習でも冷却水が吹くことはなくなったそうです。

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今回ホースジョイントに使ったパイプは
自作しました。

外径φ20、内径φ17のパイプを旋削し
曲げ加工とストレートパイプを溶接して
作りました。









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一応エンジンかけて溶接部のリークテストして装着完了です。

純正のウォーターホース2本切断してフィッティングさせました。

多分次期モデルで同様な変更が実施されると思います。



現行新車で買える250ccトレールバイクはホンダCRF250Lとヤマハ・セローだけになってしまいました。
時代の流れで4輪では省燃費や低排ガスなど環境性能を充実させながら自動ブレーキ、自動運転など安全性を持ったクルマ作りが必要だとメーカーが努力する中で
2輪車も交通手段の一員として無視するわけにもいかず、低エミッション、ABS、トラクション・コントロールなどの性能が備わっていないと販売しにくい状況が影響していると思われます。

そこで顧客のニーズに応えるのでなく、メーカーの販売戦略優先の動きで今回、やりたくもない作業をやる破滅になったのであります。


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モトクロスの先輩が新車から乗っている
CRM250R(2型)がツーリング中に
エンジンがロックして停止しました。

先輩がエンジン降ろして
来られたのでクランクケース分解してみると
この通り、クランクウエブのカバーが割れて
破片がケースに噛みこんで止まったようです。

通常ならクランクシャフト新品交換するだけですが、
30年前に生産したバイクですからエンジン部品の大半が純正廃番で購入できません。


ネット通販で中古品捜してクランクシャフト1本だけ見つかったので注文しました。

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CRMは年式によって部品仕様が変わっていることが分からず
注文したクランクシャフトは3型用であることが判明、
シャフト径は同じなので、なんとか流用できないものか

ドライブギヤのカラーも廃番で別の機種で供給されているものを取り寄せハメてみると
シャフト根元からカラー外側端面の距離が
5.6mm長く、そのためOリング溝まで被っていません。

そこでカラー内径の突き当り部分を5.6mm中グリ加工すれば2型のエンジンに使えるという算段ができました。


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カラー加工してクランクケース組み立ててみました。

クラッチギヤとバランサーギヤの位置は
バッチリ問題ありません。

ML3のカラーを加工しただけで
3型のクランクシャフトが2型エンジンに組み付けできました。

あとはRカバーとオイルポンプ取り付ければ
先輩にお返しできるのですが
本人はこのエンジンはほぼ諦めていて
割りと綺麗な車体だけ売却しようと言っていたので、気が変わるかもしれません。

ドリーム店とハトヤでCRFの新車見積もりをしているのでした。
僕は部品代だけもらえれば、どっちでもいいですがね。

盆休みを除いて2週間かかったマフラー作りもいよいよ終盤に

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チャンバーのマウントをどのようにするか、

右1本ならステップ・ブラケットのボルトから
ステーを伸ばす、など考えられますが

左側はフレームに全く取り付け可能な部分がありません。
唯一つエンジンハンガーのボルトがありましたが、ドライブチェーンの真下なので
隙間ギリギリです。

ラバーマウントにしようかと思っていましたが
全然スペース無いので、却下
アルミプレートを作ってステー代わりにしました。
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右も同様のステーです。














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サイレンサー・マウントはタンデムステップのブラケットにノーマルの取り付け穴が付いていたので利用して
サイレンサー・バンドはビレットで作りました。











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依頼されていたエンジンハンガーの溶接も施工しましたが、厚板のアルミなんで
フレーム全体が高温に加熱されてビニールが溶けるかと思いました。(養生しておいて大丈夫でした)



これで一件落着かな。








部品待ちで製作業務が中断しているうちに別の仕事をやります。
一か月以上預かっている修理依頼のマフラーをそろそろやらねば。

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今日の修理は2件

上はNC30用、カーボンが焼けて穴が空きそうなので、アルミ板で作って取り替える。


下はCBR250用、転倒で削れてしまって
修理不能なので
ステンレスの蓋とパイプをアルミ板で作って取り替える。







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1mm厚の板をφ100で巻いて
内径φ98にハマる蓋を作って組立てました。

φ98は昔作った金型があってので
ステンレス板をプレス成形しました。










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こちらは楕円断面ですが
長さが480mmもあるので
ロールベンダーでも完全に曲がりません。


ハンドワークで楕円形状に曲げて
前後の蓋にをハメた状態で溶接仮止めして成形しました。


パンチングも中で折れていて修復してから
組み立ててあります。



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リベット穴位置も12か所合わせて
組立て確認してあります。

グラスウールは現行のレーサー用を取り寄せて組み立てるので
これらも部品待ちになります。




今日はサイレンサー2本の加工とテールパイプ取り回しを行い、
パイプ全体の作成は完了しました。

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マウント関係は一切できていません。

車体側にチャンバーやサイレンサーを取り付けるステーが無いためです。

マウンティングのための材料やラバー類を取り寄せ中なので、今週はここまででストップです。








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2本のサイレンサーを平行に持ってくることがデザイン上の命題でした。

一番、2番がバラバラの向きであれば
大した問題でないのですが

パイプエンドを平行に揃えるためのチャンバーの形状であったり、テールパイプの曲げカーブであります。


最初は何も決まってないので
出来たものの形が当たり前のようにできていることが大切です。