モータースポーツ史上、貴重な1台のマシン。
ヤマハが作った初期の市販モトクロッサー。RZもYZRも存在しない時代
ロードレースやモトクロスといったカテゴリーが明確でなかった浅間火山レース以降
本格的な市販モトクロッサーを製造、販売するという命題に答えた最初のモデルではなかっただろうか。
その時代に小学生だった自分、70年の大阪万博を見に行ったころ全日本モトクロスで活躍、
後にSP忠男というブランドを立ち上げた全日本チャンピオン鈴木忠男氏が乗った実車MX125を
80年代の国際B級時代に城北ライダース所属でヤマハ東京支店契約だった吉友選手が保存されていて
レストレーション中なのですが、朽ち果てた状態のチャンバーを復刻させていただきました。

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チャンバースペックも不明なので
実車に装着されていた
当時物チャンバーから採寸、
パイプの成形を行いました。

一応、外径や長さといった数値を再現してありますので本物と大差ない物に出来ているでしょう。







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お借りした月刊モーターサイクリスト
70年の記事に当時の写真と解説が載っています。

自分には記憶も知識もありませんから
この記事からお預かりした車体が
本物であることが推察されます。
忠さんが乗ったチャンピオンマシンは
世界にこれしかない貴重なものです。






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エキスパートジュニア時代の瀬尾勝彦選手
後にホンダのワークスライダーになるのですが、こんな写真も初めてみました。

現代のミニモトにも劣る車体とサスペンションだったと思いますが
見事なフォームでライディングされているようすが分かります。






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さて記念すべきMX125チャンバー初めて作りました。
本物そっくりかどうかは
当時携わった人しかわからないでしょう。
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ダウンチャンバーは絶対確認しなければならない、キックアームの踏み下ろしです。

非常にタイトなレイアウトで内側はタイヤ、外側はキックアームとどちらかに数ミリずれても擦ってしまう難しさです。








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実はもう1台あって
シリンダーとフレームが違う公道バージョンのAT-1も同時にチャンバー製作を頼まれました。

同スペックですが城北ライダースさんから支給いただいたサイレンサー付きがAT-1用になります。
MX125とは口元とマウントステーの形状が違います。





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吉友選手が乗るためにレストレーションされていると思いますが
NEWチャンバー完成しました。
ビンテージMXレース出場されるのでしょう。
オールペンされていて全体的に未使用に見えます。









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こちらもキックアームの踏み下ろしを忘れずに、
問題ありませんね。
ワンオフですがチャンバー2台分製作完了です。
もちろん一発OKではなくて3台分くらいやり直ししていますが、完成品に苦労の跡は見えないと思います。
納品した後にがっかりされないようにしたいものです。

愛媛の実家がある西条市で建造される超大型船舶の内部が見える貴重な動画を発見しました。
帰省する度に今治造船西条工場の前へ行き、外側から建造中の大型船舶を眺めておりましたが
その完成した圧巻の姿を共有させていただきたいと思います。

私は自動車の量産を行う会社で勤務しておりましたので、部品の製造や組み立てに関する知識は持っておりましたが、これほど巨大で精巧な部品作りは見たことがありませんし、未知の分野です。
自動車に限らず工業製品は許容される誤差を持って組み立てられますが、寸法が大きいほど
誤差の割合が大きくなるはずです。
大型船舶のように一つの加工物が10mを超えるような大きさでは数ミリの誤差で加工されることが
困難なように思いますが、自動制御の切断や機械加工、溶接などの技術でそれを可能としているようです。
昔ながらの職人技ではなくCAD設計で複雑な構造物を生み出し、データ加工による部品の生産、AIを駆使して自動的に工程表を作成するなど
現代のテクノロジーで世界シェアNO.1の造船会社を、私の故郷西条市で展開されていることに驚かされます。