今年で2回目になる同大会は私の実家近く、愛媛県西条市の石鎚神社参道で行われるということで帰省して家から自転車で行ってまいりました。軽く観戦レポートいたします。

決勝ヒート終了後の表彰式は、ゴール地点でもある、石鎚神社の入り口門の前です。
迫力ある走りに興奮冷めやらぬ2千人の観客が集まってきました。
驚くことに観戦料は無料!食べ物やグッズの出店も多数で、ゴール地点では大画面モニターや、レースの実況をMCによって放送されていて分りやすく快適に観戦できました。
興行ではなく、賞金や開催費用をレッド・ブル・ジャパンから負担して業界のPR活動を行う姿勢に強く感銘をうけました。
エアレースやF1、MOTOGPなどトップクラスのレースをサポートしている同企業だからこそ成しえた大会であると確信しました。自然と触れ合いながら、修験の場所でもある石鎚神社で危険と隣合わせのダウンヒルレースを行うなど、常識はずれのように思われますが、宮司や西条市長など受け入れ側からの意見を聞いて納得しました。今の日本は災害や不景気で国難とも言える状況の中、このようなアスリートたちの戦いを実現させ、選手や観客たちに生き抜いていく意欲を与えようという大会の趣旨です。

パドックを歩きますと、関東から遠征のライダーが何人か見られました。
2011JCF DHナショナルランキング3位の井出川直樹選手と藤田メカニック。
井出川選手は2004年にホンダの自転車をJシリーズ優勝に導いた男です。
隣には内嶋亮選手や永田隼也選手などトップアスリートぞろいです。

レッドブル契約ライダー、フィリップ・ポルク選手。スロバキアDHチャンピオン
これは試走に向かうところですが、このようにスタート地点まで500mほどの坂道を押して上がって行きます。
試走回数を重ねる毎に体力を消耗するので、早くベストラインを見極める能力も要求されるでしょう。

スタート台は神社本殿の前からスタートし、いきなり石段の急勾配を落ちていきます。
試走とタイム計測は一台づつスタートで、エントリー台数95台中、タイム順で上位32名が決勝レースに進みます。
決勝第1レースは4クロス形式で、4台スタートのレースを8組行い、1位の選手8名を選びます。
次に2組の4クロスレースで1位の2名がファイナルに進み、2位の2名が3位決定戦のセミファイナルを争うという展開です。

自転車トライアル世界チャンピオンからDH界へ転向してきた、世界の末政こと末政美緒選手はJCFナショナルランキング女子エリートで1位。
タイム計測で見事、決勝レースに進出し、ベスト8に入りましたが、決勝第2レースで惜しくも敗退。
男子エリートのライダーたちと比べても遜色の無い走りは立派でした。

決勝第2レースで最初に決勝進出を決めたフィリップ・ポルク選手。
このセクションはスタート後、長い石段を下って最初のカーブですが、石の路面でグリップが悪く、スピードに乗ったコーナリングが難しく、最も転倒の多かった場所。
滑る石の路面を避けるようにイン側のダートに入ってコーナリングしていきますが、ブレーキでスリップしたりラインが交差した選手が曲がりきれず。アウト側のクラッシュパッドに衝突していました。

決勝第2レースヒート2は井出川直樹選手がアウト側からスピードを乗せて最初のコーナーを奪い、そのままトップを譲ることなく決勝進出を決めました。
両者のライン取りが全く違うところがよくわかる場面でした。
決勝第2レースヒート1の2位は去年の優勝者青木卓也TEAM GIANTが入り、ヒート2は安達靖TEAM Ikuzawaが入りセミファイナルで3位決定を争います。
さあ、これで役者は揃いました。
3位決定のレース、この人たちは階段を下るなんてことはしません。
スピードを保ったまま一気に飛び越していきます。
青木選手は階段の下まで飛び降りて、安達選手を突き放して勝ちました。
前回優勝とナショナルランキング1位の意地を見せたような走りでした。
このジャンプ、エンジン無しとは思えない飛距離と高さです。
決勝レースでのフィリップ選手と井出川選手の一揆打ち。安定したフォームでハイスピードのフィリップ選手の走りは世界のトップクラスのレベルを明確に示してくれました。
井出川選手も秘策を考えていたと思いますが、僅かな差で、去年の大会と同じ2位入賞は実力のあることを証明したと思います。

コース最後の漕ぎ区間に入る前に特設のドロップオフが設けられていて選手は加速をしながらこのような落差をジャンプしていきますが、着地は石なので、自転車の強度も重要で、漕いで早く、ジャンプの衝撃も受け止める自転車のセッティングも、このレースに必要な課題でした。

全部のレースを見終えて、大会の趣旨のとおり、選手のやる気が伝わってきて、自分も頑張って生きていかなければならない思いが沸いてくるような大会でした。
ドリンクもキャンペーンギャルが会場の全ての人に配って、おもてなししていただきました。これからもレッドブルの主催するスポーツイベントに注目していきたいと思います。
レッドブル公式結果とレポートはこちらを参照ください。