2023年4月アーカイブ

4月は四国モトクロス選手権第2戦に出走のため事前練習とレース当日の2回遠征しました。
関東に住んでいればレースは沢山開催されているのに、わざわざ四国まで遠征に行く理由は
学生時代に親の猛反対で家からレースに行ったことがなく、学生寮から先輩のクルマに便乗させてもらってしか行けませんでした。
大人になって自分でレースに行けるようになったものの、実家でマシン整備してレースに行くなどという
経験が出来なっかった少年時代のやり残しを、還暦過ぎた今 実行しておこうと強く思ったのでした。

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いつでも出来ると思っていても、実行するにはかなりエネルギーの必要なことなので
ためらわず行くことにした四国選手権。

前回走ったのが1982年なので
実に41年ぶりに香川スポーツランドを走るのです。
60歳になった肉体は10代のころほど体力がありませんがノービスクラスであればどうにかレース出来るだろうと思いエントリーしました。



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カリフォルニアのグレンヘレンがコンパクトになったようなアップダウンとサンド質の路面

快晴だったレース当日は正にカリフォルニアの景色でした。

コース整備の行き届いた路面で各クラス、ハイペースのレース展開で
ローカルレースとは思えない盛り上がりでした。

中国地方や近畿からも遠征組がおられて
トップグループを形成する内容でした。
自分も含めて何人かがアクシデントに見舞われたのが残念ではありましたが・・・

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NBクラスヒート1で3位
60歳でMFJの公式戦で表彰台に上がることができて大体目的が達成できたように思っていたら
ヒート2ではスタートもよくてもう一回入賞を狙うつもりでしたが2コーナーの立ち上がり加速中に後続車の追突があって両者転倒。

体にダメージは無かったので再スタートを切ろうとしたが、ラジエターに穴が空いて
冷却水が噴き出るのが見え、さらにブラケットごとステップが外れて地面に落ちているのを確認して、路肩にマシンを移動してリタイヤしました。
ステップは衝突の衝撃か、路面に倒れた荷重によるかは分かりませんが、取り付けボルト2本が破断していました。

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埼玉の工場へ戻ってから修理です。

フレームに立て込んだボルトを抜き取る方法は幾つかありますが
最も簡単な手段は
ボルト破断面に溶接で肉盛りして、プライヤーなどで摘まめるようにT字を形成します。

破断してテンションの掛かってないボルトは
ネジを回してアッサリと外れます。





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ネジ穴はm8とm10ですが損傷はありませんので修正は不要です。

ステップのピンとブラケットに歪みが確認できたので純正部品新品交換で修理は完了になります。
元HRC契約ライダーの人から18年ぶりに連絡があり、最近トレーニング用にCR125R最終型を入手したのでチャンバー製作依頼を受けました。

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05モデルの型は残っていました。
発売当時はいっぱい作りましたが15年以上作った記憶がないので完全に忘れています。

取り回し形状がうまくいかず、何か所かパイプのカーブをやり直しして何とか完成に漕ぎつけました。






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ホンダが最後の2ストレーサーモデルとして
肝いりの開発して、1年限りのラインナップとなった同モデル。

依頼人も開発テスト携わって、前から欲しかった最終型125ということで
今回予想もしてなかったチャンバーの再生産。
ワンオフではありますが元トップライダーが保存していただけるということは光栄に思います。



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取り付け完了しました。

ショートタイプのサイレンサーも注文されましたのでセットになっています。

走っている姿を見てみたいですね。









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ノーマルのマウント位置と全く合わなかったのでマウントステー増設しました。

元々旧型のCR125はラバーマウント1か所だったので、十分な固定だと思います。