2016年7月アーカイブ

辞めた会社の悪口を書いているように思われるでしょうが、実は強烈な後悔の念に苛まれることがあり
あのまま勤めていたらどうなっただろうか、辞めて別の仕事をしたらどうなるだろうか、
両方を知ることはできません。
おそらく辞めないで続けていれば思ったとおりの人生になったであろう。
しかし、辞めた後の人生は全く予想がつかず分からない世界でしたので、分からない方を選んだということでした。(あの時の心境を思い出すと)
本田技研工業のすごいところを挙げたらキリがないのですが、私の所属した狭山工場について語るなら
FCM(鋳造機械課)という部署があり、鋳鉄のシリンダーブロックを内製していました。
2000ccクラスの4気筒エンジンです。
砂型鋳造したシリンダーブロックの上下面研とスリーブ加工まで一貫生産です。
ちょうど在籍中にアルミシリンダーに変わりFCMはDCM(ダイキャストマシナリー)として新に工場建設したのでした。
自社製のエンジン製作を外注に出さない、まさに技術の本田です。
外注に出すということは機密事項である図面が外部に漏れるわけですから絶対に出さないでしょう。
クルマのデザインの要であるボディーパーツ、ボンネットやルーフ、ドアなど主要な外板も全て内作です。
定格荷重3000トンのプレス機で一発成形される鉄板は新日鉄と共同開発した本田特製のSPCCです。GA材(ガルバナイズドスチール)の溶融亜鉛めっき鋼板は本田専用ラインを新日鉄に作ってあります。
クルマの部品は1台分1万点以上あるのに、その全てに部品番号と図面が存在し、部品メーカーとの取り決めも詳細に行っており、一日2000台生産能力があるラインのタクトはおよそ1分。
1分間に1台ずつ完成車が生まれてくるスーパー工場なのです。

部品メーカーも凄いですよ。4輪ですから足回り部品は一日で8000個生産しないと間に合いません。
ホイールやハブ、ブレーキにサスペンション。毎日8000個ラインサイドに届けなければラインがストップします。本田の取引メーカー=超一流ということです。

私が最も不満に思ったことは、部品メーカーへ行くと品質課の課長は製造を経験したプロ、
すなわち自社製品の製造に従事したベテランなのに対し
本田の品質管理は製造の経験に乏しいか、全くの素人も多いです。
取り決めした品質基準書や工程表のような書類を管理して、取引先に遵守させるのが仕事なので
製造の経験が無い人でもできるということです。

もっともトラブルが発生した場合は原因を究明して対策しないと市場で問題発生しては遅いので
部品のバイヤーの立場からすると主導権をもって解決しなければなりません。

そんな品質管理屋しかやらせてもらえない職場では、人の失敗の後始末的仕事ですから、他の人に任せて私は辞めさせていただいたということです。(フー、お分かりいただけたかな)


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今回はサスペンション屋のブリッツ・シュネルさんからの依頼です。

うちはマフラー専門ではないですからね。
注文がマフラー中心になっているだけで
作れるものなら何でもいいんです。

エー、上がノーマルスプリング

下はブリッツさんで取り寄せたハードスプリング。
このショックに適合しているわけじゃないので、このまま取り付けは不可能です。

コイルの内径が大きくて座金ガガタガタで取り付きません。
プリロードはネジ式でなくカムを回す方式なのでスプリングの自由長が違うとプリロードが掛けられません。

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そこで、ハードスプリングに合わせた座金を作りました。

スプリングシート上下と長さ合わせのスペーサーです。










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スペーサーはアルミの無垢なので、軽量化のため穴加工で肉抜きしました。

全て私のオリジナルデザインです。

なに、カッコ悪い?
それじゃ、もっといいアイディアを出してくれんかの。







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部品3点加工でハードスプリング取り付け可能になりました。

スプリングコンプレッサーで縮じめて、アンダーブラケットをねじ込めば組立て完了。

世の中に無いものを自分のデザインで作れれば
他人の後始末業務をやっているより
精神的に幸福なのだと思いたい。
(給料が全然違うからね、後悔先にたたず)

本田技研工業という会社の身分制度、江戸時代に例えるなら
現役の正社員や定年退職した人は武士、社長は将軍、所長クラスは大名とでもいいましょうか。
主任以下は下級武士、昇進したければ上司の気に入るように振る舞わなければなりません。
限られた特権階級の武士は豪商と癒着して私腹を肥やす。
そんな、ごますりや不正行為を見ながら、腐りきった会社組織から脱却したいと考え
武士を辞めると表明したらどうなるか、禄は取りあげられ屋敷も没収、無一文で世の中に放り出されることになります。
身分は都会なら町人、田舎なら百姓(農業従事者を指す言葉でなく、職人やその他の事業も含む)になります。
私は下級武士から足を洗って町人(手工業)に変わったので武士である本田技研工業の社員さんとは身分が違うので、対等にお話しすることはできないことをご了承ください。

最初の配属先の品質管理室に他の事業所から配属になった社員は初日の朝礼で挨拶するのですが
朝霞研究所から転勤してきた人の自己紹介でこんなのがありました、
「NR500のレースメカニックでR・ハスラム車を担当していました」
一見花形職業のように思えて、新人だった私は、すごい職場だなと思っていましたが、
朝礼の空気は冷ややかなもので「それがどうした、会社のカネで遊んでいたんだな」
「ここは量産車を製造する工場だからいままでのようにはいかないぞ」
そんな無言のプレッシャーを職場内に感じていました。
レースメカニックや開発業務というのは自分の意志でなく、たまたま配属先がそこだったというだけで
そこで才能を発揮するか落ちこぼれていくかは個人の技量の問題。
プロジェクトが解散すれば余剰の人員はよその部署へ移動になる。
与えられた仕事は全て経営側の企画に基ずく命令であるから、幸運にもレーシングマシンの担当になったとしても、いつまでも任されるわけではなく、いつかは辞令がきて移動になるのが会社員の宿命です。
私も新工場のプロジェクト(栃木、イングランド)で何年も移動になっていましたから、この先も上司の思惑で移動させられて適性にあってもいないことをやらされるかと思うと、会社に嫌気がさしてしまったのが退職の理由です。
定年まで勤め上げた人は相当我慢強いか、独立してやりたいことがなかったのでしょう。
いずれにしましても身分が違いますので、一定の距離は置いておかねばなりません。

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会社辞めてから始めた仕事なんで

会社員時代はこんなもの作れませんでした。

必要に迫られて考えてきた結果です。

曲ったパイプを自分の設計図に従って作っていきます。

これは2000年ころから作っているRMX250S(ストリート)
CRMと肩を並べる需要でしたが
近年は年間に数えるほどしか作らなくなりましたので廃番の時期が近いでしょう。

大体3年くらい注文のない機種は型や治具を廃却するようにしています。
治具置き場に限りがあるので、全く売上げない機種のために倉庫代をかけられないためです。

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パイプつなぎ終わりました。

15年も前に作った古い治具なので作り難いです。

現行車なら迷わず新型起こすところですが
RMXは絶版車なので
型の見直しをすることはないでしょう。







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2月ころ注文された商品ですが
完成のメールを送ったところ
支払いを待ってほしいという返事。

事情はわかりませんが、
通信販売ですから代金お振込みが無い場合は発送できないだけです。

大体1週間くらいが目途で対応なき場合はキャンセル扱いとさせていただき、以後請求はいたしません。

順番に作っているのですが次のお客さんに振り替えさせていただきます。
ホンダベンリー(便利)、スズキ・コレダ(これだ!)今となってはユニークなネーミングのオートバイです。
私、年齢がそれほどいってないので、コレダの実車をみたことなかったです。
今日が初対面なのに初めてビンテージエンデューロを走ることになりました。
普段やってないことがこれほど困惑する経験になろうとは、想像もしなかったことです。

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年式もわからないですが
聞いたスペックは最高出力4馬力。
あくまでカタログ上の最高出力ですから
実際に負荷を与えた回転域では半分も出てないんじゃないかという遅さ。

改造した4ストレーサーや2ストモトクロッサーにコケにされる体験も初めてのものです。

最大の苦難はロータリー式のシフト。
通常のリターン式とは違い
前ペダルを踏みこんでシフトアップ、
4速ギヤの次がニュートラルで
その次がローですから
うっかり加速中にローギヤに入れて急激なエンブレで肝を冷やすこと度々。
ロータリー式考えたやつは誰だ。こんなもん乗り辛くでアカンぞ。
ブーツでは踵でシフトダウンできないのでつま先でかき上げてシフトダウンなんで無理な動きで走行中に足がツッテ大変でした。

そんな不満だらけのコレダですが、3時間酷使しても熱ダレしないし(スピードでないからね)
無給油で走り切れる燃費のよさ。
さすが実用車!ビジネスバイク!

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空冷ツインショックだけのエンデューロ。

私の分野ではないので知らなかったですが
同じマシンが見当たらないほどユニークなマシンばっかりで、見ていて楽しいです。

今日は天気もよく暑さも30°手前くらいなので過ごしやすかったのが幸いです。

ロータリー式の50ccはここのセクションが一番憂鬱でした。
ギヤレシオが合わない(本能的にシフトダウンしたがる癖があって踏み込んでしまう)
焦ってシフトミス連発で大勢の邪魔になってしまいました。

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XT500も走る。

この人はKss(本田技研熊本製作所)から
朝霞に出張中のエントリーということで
HSRでエンデューロも主催されているそうです。
ちなみに朝霞はHGA
鈴鹿はSss
狭山はCss
真岡はMoss
栃木はHGT

私はCss車体品質課が最終職歴です。(91年)








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フラワーオートのKL250

ライダーはW1Sのモトクロッサーが愛車のコマキさん。
見た目のボロさはフェイクじゃなく本当にボロいのにちゃんと走るところがすごいです。








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そしてノーマル50ccの表彰式
コレダのオーナー、シマダさんが2位に入賞しています。(私が2時間担当しましたけど)

カメラ目線のIBレディーはいい子だ。
この暑いのにレザーのスーツの中はサウナスーツのようになっているはずなんですが涼しげな表情でプロなんですね。

うーたまらん




こんな感じのビンテージエンデューロでした。

オートバイとは人が移動する乗りもの。当たり前ですが玄関から乗って好きな所へ行けるのがオートバイと思っているので、レーサーはオートバイとしての要件に欠如した乗り物です。(何処にも行けませんからね)
そのくせ私は一般道をオートバイで走るのが好きでありません。
特に信号機が多い道や自動車が連なって走っている状態が苦痛で仕方ありません。
それは自由がないからです。自分の好き勝手に走っていては、たちまち事故になってしまうでしょうし
見通しの悪い脇道や無法な自転車や動きの読めない歩行者などに注意しながら走るのでは、楽しみでも何でもないと考える人も多いのではないでしょうか。
だから、トランポなどで運搬する煩わしい思いをしてモトクロスに出かけるわけです。
一般道に比べれば相当な発散ができるからです。

そんな私でも場所と乗り物によっては楽しめる道路もあります。
愛媛の実家周辺などは、信号も交差点もない、歩行者も自転車も対向車も滅多に見ない
数えきれないカーブに勾配のきついアップダウンまである、ジャンプ以外の2輪テクニックを駆使して走るコースが多数存在します。
スピードなんか80キロも出れば十分なので大排気量車は持て余すだけです。
中型車でもちょっと重たい、原付一種ではパワーが足りない。
そんなロードには原付二種が最高だと思います。     

先日お客さんのKDX125SRのチャンバーを作って試乗したとき思ったのですが、一般道を走るに於いてこのエンジンは最高ではないか。
低速から充分なトルクを持って一気に高回転まで吹け上がるし、3速くらいで法定速度を軽くオーバーしてしまうので、全開しなくても余裕でスピードに乗れる扱い易さ。
そこで、こんな妄想をしてしまいました。
このエンジンを125クラスのロードレーサーのシャーシに載せて、田舎のワインディングを攻めたら、さぞかし楽しかろう。
トレールバイクでダートを走るのもつまらんだろうと思います。普段モトクロッサーで走っているので
性能の低いサス性能と走りずらい路面を想像すると、とてもやる気がしないのです。
絶景の景色を観るためにはダートバイクでも行けない場所が殆どですから、そんな場所は徒歩が一番です。

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最後の生産から15年以上経過していると思われるKDX125SRですが

原付二種なんで持ってても邪魔にならんのが人気の秘密でしょうか。
ステイタスにはならないですが
乗る喜びが他のカテゴリーのオートバイより広がる感じがするのですね。

お陰さまで、サイレンサーをラインナップに加えてからインターネットで探し当てて注文して下さるお客さんがおられるので、時々作らせていただいております。



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2ストトレール車は同じデザインで統一していますが

量産型ではありませんので
毎回ハンドワークで1個づつ作りますので
時間がかかっております。

このサイレンサーは2月にご注文で今頃完成しているのですから
長期間お待ちいただいているお客さんには申し訳なく思っています。





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2スト全盛期はマフラーのメーカーもたくさんあって、注文すれば直ぐ手に入る時代もあったようですが
絶版車のマフラーを新規に作っても
販売台数は期待できませんから
1個だけ注文に対応できる
超零細の我が社に辿り着いてしまうということなんです。

宗一郎さんじゃないですが、私の体が動く内は最後のお客さんまで対応していくでしょう。

夏場の問題、オーバーヒートです。
夏場でもドライ路面なら大した問題ではありません。
毎回冷却水の残量を確認して減っていれば補充しておけばいいだけです。
しかし、ヘヴィマディとなるとエンジンの負荷が格段に増加し、エンジンを壊してしまうことになりかねません。

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CR85に乗っていたころ冷却水の水温を計測したことがあります。

しどきのマディでオーバーヒートになり
たった2週で冷却水が吹き始め
熱ダレで全くパワーが無くなった経験があり
オーバーヒート対策が急務だと思ったのです。

計測場所は桶川(セーフティパーク埼玉)で
ドライ路面とマディと両方実施しました。
計測方法はデイトナのデジタル水温計を装着し、3分間の暖気運転後、コースイン。
3周目の水温を走行中に読み取るという内容。

センサーはラジエターの上面の給水付近にテーパーネジを加工して取り付けました。
ウォーターラインは、ラジエターで冷却された水がウォーターポンプへ降りてきて
シリンダー、シリンダーヘッドのウォータージャケットを回り、ラジエターに上がってくるので
ラジエター上部の水温がヘッドの次に高温であると考えました。

結果はエンジン始動後1分程で水温は80°Cになります。
走行風が当たらないと水温の上昇は早いです。
ドライ路面へ走り出すと1周目で60°Cまで下がります。
真剣に全開走行3周目で80°Cまで上がりましたが、そのまま温度は安定したまま走りました。
ドライ路面ではタイヤの転がり抵抗が少なく、走行風もよく当たるので水温は安定するようです。

別の日にマディ路面で走らせ、泥が重いので全開にしてもスピードが遅い状態でした。
スタックはしていませんが1周目で110°Cを超え、3周目には130°Cまで上昇してラジエターキャップの弁が開いて冷却水が吹き始めました。
そのまま走り続けると水が無くなりオーバーヒートということになったでしょう。

以上はノーマルラジエターにクーラントを入れた状態での計測です。

ドライは問題ないとして、マディーの熱ダレを防止できればパワーアップしたのと同じことですから
何としても対策したいと考えました。

最初はラジエターにアルミタンクを追加して計測しましたが、全く効果ないどころか
ノーマルより水温が高いことがわかりました。
冷却水はシリンダーを冷やしているだけではなく熱を運ぶ役割をしているので、温まったお湯の量が増えた結果、ラジエターの冷却性能は変わらないので水温も冷えないということでした。

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冷却性能を上げるためにはラジエターのコアを増やす⇒空気との接触面積を増やす。
これが最も確実な方法と考えました。

CR85はシングルラジエターですが、ノーマルより縦に50mm長いコアを用いてラジエター製作しました。

実走計測の結果ノーマルより同条件で5℃下がることがわかりました。
それでも130°Cの状態が125°Cに下がるだけでは熱ダレは免れないですが
航続距離(時間)は稼げるはずです。

また110°Cで水が沸騰して吹いてしまうコンディションでは水が吹かないで済むかもしれません。
オーバーヒートの弊害は最悪はピストンの焼き付きで走行不能ということですが
ダメージはピストンやシリンダーだけではありません。
クランクケースのサイドベアリングのスリップする限界は冷却水の温度で80°C以上と言われています。
シリンダーからクランクケースに熱が伝わって膨張するのでベアリングの圧入が緩むことになります。
すると圧入面でベアリングがスリップしたりクランクの振動で叩かれて傷がついたりスラッジが隙間に入ったりします。
すると芯が狂った状態になり、高回転が回らないエンジンになってしまいます。
これはエンジンが冷えてもダメージは直りませんから、使い込んだエンジン同様にパワーが落ちるということになり、ケース交換しないと新車のパワーは出ないということです。

ロードレースではベアリングの交換は1回だけだそうです。2回目の圧入では圧入荷重が出ないので使えないエンジンになるのでロックタイトで圧入面を接着して動かないようにして、ベアリングの寿命がケースの寿命ということになります。

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ラジエターの大型化と同時に
冷却水を冷却効果の高いものに取り替えて計測しました。

こちらも同条件でノーマルクーラントより5℃下がる効果がありました。

特製ラジエターとヒートブロックでマイナス10℃達成です。

一般的には特製ラジエターは入手できないので現行車で冷却水が減るという人は
これを入れてみるのも効果的だと思います。
(ヘッドが歪んでいるとかガスケットの不良などの根本原因は要修理ですが)
熱を吸収する違いは比熱の違いにあると思うのです。
水より熱しにくい液体が熱を奪う現象は、鋼の焼き入れを例にすると水焼き入れより油焼き入れがよいということで説明できます。
800°C以上も加熱した鉄ですから水では瞬時に沸騰して焼き入れ効果が損なわれますが、油の方が多くの熱を奪う能力があるから焼き入れに適しているという理由です。

水温下げてオーバーヒート対策に効果はありますが、レース毎に効果が落ちるということなので
コストが掛かりますが、対策しないでエンジン壊すのと天秤にかけると夏場だけ入れておくのが無難だと思います。


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チタンのエンドパイプ

1号機は接合の方法が悪く亀裂が入ってしまったので
接合方法を変えて改修しました。

メーカーなら溶接ではなく
一体成形を目指すところですが
高精度な金型や大型プレス機が必要です。
私にはその資金も技術力もありませんので
板金溶接組立てです。

チタンの溶接は強固なものですが、酸化させてしまうと簡単に亀裂が入るほど脆くなりますので溶接方法には酸化させない配慮が必要になります。
今回はエンド部分を成形して突合せ溶接にしたので健全になっているはずです。
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組立て完了したのでエキパイと同時に発送できました。
これで藤沢の全日本には間に合うでしょう。












今日から2月分のバックオーダーに取り掛かりました。
3月分までは今月中に出来ると思いますので、お待ちのお客様には近日中に商品完成の連絡をいたします。

現在新規ご注文を止めてバックオーダー中心の業務となっておりますのでご了承ください。


KX250Fエキパイ2号機はストレートタイプで作りましたがSX神戸大会で音量オーバーしました。
再車検で1号エキパイに取り替えて合格したらしいですが、2号機は送り返していただき
1号同様にサブチャンバー取り付ける改修を実施しました。

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少し走らせたのか焼けていますね。

インプレッションはどうだったか、
短い時間だったようで、よくわかりませんが
車検対応のため加工します。











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図面に従い、前回と同寸のサブチャンバーを作って差し込みます。

パイプセンターから10mm内側にオフセットされているのです。

エキパイの横穴が内側に開けてあるのと、
外側の張り出しを抑えた形状にするためのデザインです。







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切断して差し込んで溶接すれば完了です。

ちょっと回り道しましたが、これで音量ギリギリの仕様だとわかりましたので最終仕様といたします。


1号機のサイレンサーも一部改修しておりますので、全日本東北大会(藤沢)に間に合うようにします。






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日活映画「鉄器兵跳んだ」の主人公、岩田貞二さんが都知事選挙出馬を匂わせる発言をしているニュースを見て驚いています。

この人は俳優業とCM契約で年収2億円くらいもらっているそうなので
仮にも都知事になったら収入は4分の1くらいに激減するので
理子さんが反対しているらしいですが
心配しなくても当選しないから大丈夫だと思います。
但し出馬表明したら契約や出演は解消される企業が殆どですから、暴挙にでることはしないと思っています。


(既に違約金何千万も請求されているニュースもでました。貞二の影響力は凄いですね。)
戦争は文化じゃない
子育て支援(70歳でも子作りを)
安心安全な東京を
お金にクリーンな政治活動
理想的な意見を述べただけで広告主から罰せられる社会ということを垣間見る一件でした。

会社員を辞めると大きく変わることがあります。
その一つに毎月貰っていた給与明細を貰うことはなくなります。
他には在職中支払っていた厚生年金は国民年金に切り替わります。
国民年金は職種や収入に関係なく一律の保険料を納めます。
年を追うごとに支払い額が増えてきましたが、現在月額16900円です。
そして年金給付は開始年齢が65歳、保険料納付期間40年(480月)で給付額786500円/年
65542円/月です。
将来は開始年齢が遅く、給付額は減額されることが予想されます。
誰でも分かることは、この金額だけでは老後の生活は成り立たないということですね。

では会社員が貰う厚生年金はどうでしょう。こちらは在職中の収入に応じて変動します。
こちらも支払う年金保険料の率が増加してきましたが現在は総支給額の17.828%です。
但し会社が半分負担することになっていますので社員の給与明細には8.914%分の金額が記載されているはずです。
そこで、この負担するべき半分の厚生年金料が惜しくて厚生年金に加入しない会社もあるようで
その場合の社員は自分で国民年金に加入する立場になります。

若いころは年金なんか当てにして生活するなんぞ見っともないことはしない、自分の収入と貯蓄で十分やっていくワイ。などと根拠のない自信で会社を飛び出してしまいましたが、あと十年くらいで年金給付年齢に達してしまう今になると、やっぱり貰えるなら貰いたいと小さい考え方に変わってきました。

親の年代はこれからの年代に比べるとほんとうに潤沢な年金制度だったことがわかります。
1935年生まれ(昭和10年)の人は生涯年金料230万円で給付額1300万円(平均寿命で)
1965年生まれ(昭和40年)の人は年金料830万円払って1800万円受け取る試算になるそうです。
これは我々世代が払った金額に対して貰う年金額の割合が1.9倍なのに対し
私らの親世代は5.8倍も貰えたという恐るべき格差になっています。
年金制度を考えた高官が将来、老人が増えて労働人口が減少することを予測できたか分かりませんが
自分たちが楽に暮らせるように考えたに違いありません。
老人と現役の人口比率が変わった現在は国民年金制度が崩れたと考えるのが正しいでしょう。

収入に応じて給付額も増える厚生年金、それに上乗せされる企業年金などに加入している会社員は潤沢だと思いますが、国民年金加入の自営業者や無職の人間にとっては国から満足な保障は受けられないと考えられます。

それから我々のような危険なモータースポーツ愛好家にとって無視できないのは
障害年金です。
これは年齢に関係なく障害の程度によって審査が複雑ですが
基礎年金額は1級975100円 (月額81258円) 2級78100円 (月額65008円)ということになっていて直近の一年間で未納が一月でもあると受給資格はないということです。
誰でも可能性があることですから知っておきましょう。

先週ニュースで年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の積立金運用のうち15年度は5兆円の損失が確定したと報じられました。

厚生年金と国民年金の保険料は現在135兆円ほど残っていて、過去に保養施設グリーンピアなどに投資して破綻させたり無駄使いを指摘された資金です。
現行の年金はこの中から支出されていますが、将来保険料収入が減る分を補うために
債権や株式の売買で運用して増やそうとしているのです。
その中で年間5兆円の損失ですから、国民のお金を預かって膨大な損失をだしても、誰も責任を負わなくてよい(または国民にツケが回ってくる)制度はいかがなものか。

しかし年金積立金で株式購入して14年度は15兆2922億円プラス、15年度も4ー6月期は2兆6489億円プラスということでトータルではプラスなので成功だという意見もあります。
報道では損失を出したと書いた方が興味を持たれるので、新聞や雑誌を売るために損失の報道を書く傾向があるようです。
そうやって経済不安を掻き立てることで金融商品にお金が流れるということで、その結果、報道機関のスポンサーである金融機関から資金を出してもらえるという循環です。

スポンサーの都合の悪いことを書かないのがジャーナリズムなのですね。

国の借金1000兆円というのも国民の不安を煽って銀行にお金を預けさせようとする操作かもしれません。
借金というのは国債のことで銀行、郵便局、一般投資家が国にお金を預けて僅か0.9ー1.0%の金利を得るという行為です。
このお金を財源に公共投資をして景気対策をするという循環なので、国の借金というのは溜めこんで使われないお金を国が預かってからばら撒くということです。
国民一人当たり800万円の借金といわれても、国民に返す義務は全くなく
国の資産合計が5590兆6000億もあるので1000兆円は返済ではなく運用するべき資金ということになります。
これに対して負債合計は5322兆5000億円、全て換金可能な金融資産でこれだけということで
総資産268兆1000億円、黒字のうちはいくら使っても国が破たんすることは無いという理屈です。
国が存続できる要は金融資産ではなく生産すること(商品を海外に売ること)に掛かっているので
株式運用などより人材育成や企業への投資を増やすことが国力増強に繋がると思えるのですが、どうでしょう。
お知り合いのS野さん所有のクランクシャフト

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ミニ耐久を長年走られていますので
スペアパーツは沢山お持ちのようですが
ノーマルをそのまま使うことはしないらしいです。

エンジンには何らかのチューンアップを施してないと競争する意味もないということ。
体力年齢や運転技術は衰えるだろうけど
経験値は蓄積されていきます。

これはXR80のクランクだけど
このまま使えない理由は100のシリンダーを使っているため。

100といっても腰上だけ交換というわけにはいきません。

ピストンピン径が80はφ13に対して100はφ15なのです。(←シンゾーさんから訂正の指摘が入り、φ15は改造ピストンのことで、ノーマルの100はφ14が正しい)
XR80エンジンに100の腰上を換装できない理由はわかりますよね。
そこでピストンピン径φ13のピストンを探すわけです。

みなさんがカネと手間をかけて探し当てたパーツ群をここで公開することはしませんが
部品の主要寸法を把握して別機種で流用できるものを探してきました。
ところが大方の純正部品が廃番となっていますので、新品部品の入手が困難です。
そこで集めておいた中古パーツを分解して使える部分を取り出す作業もしました。

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このクランクはタイミングギヤを取り替えるために
ベアリングプーラーでギヤとベアリングを抜き取ります。

専用工具使うと簡単ですね。









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これがタイミングギヤです。

左は80用14T
右は100用15T

今回は100用の15Tに交換するのが目的です。
何故ギヤの丁数が違うかというと
100のシリンダーは高いために80のカムチェーンでは短いので
チェーンのコマを足しますが今度はテンショナーで張りきれない長さですから
タイミングギヤの丁数をクランク側で1丁
カムシャフト側で2丁大きくしてチェーンの張りを調節してあります。

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問題はタイミングギヤを圧入するシャフト径が80はφ19.0に対して
100はφ21.0なのです。

基本設計がCB50と同様のXR80のままで
クランクシャフトの強度が保てなかったためのサイズアップでしょう。

クランクピン径も80がφ23に対して
100はφ26にサイズアップされています。

画像はφ19のシャフトに内径21のギヤを圧入するためのカラーを作りました。
肉厚1.5mmです。

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圧入時はクランクピンの反対側に治具を挟んでクランクが傾かないように固定します。

そしてベアリングとギヤを順番に圧入します。
ギヤの位置は100の場合、山がクランクピンのセンターに向くようにする。
(80は谷がセンターに向く)








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薄いギヤの内側に1.5mm厚のカラーですから必要な圧入荷重は期待できませんので
シャフトとギヤを溶接で止めます。

これでバルブタイミングが狂うことは避けられるでしょう。


こんなとこに熱を加えて大丈夫なのかと質問される方は
鉄鋼の熱処理を勉強してからにしてください。



S野さんの寿命を考えると、このベアリングを交換する時期まで乗っていないだろうという判断で、このまま嵌め殺しでよいということです。

ここで最初から100に乗ればいいのでは?と疑問に思う人は旧車センスありませんのでスルーしていただきたい。
これは100が発売されてない時代のエンジンなので、速さを追及するなら新型に乗るのが最善と思います。
あくまで旧車の耐久レースというカテゴリーの話です。
完全に体調を悪くしました。先週は腰痛で練習してなかったので土曜日午前中だけ乗っておこうとしたのが失敗の始まりです。
体質の問題だと思うのですが、暑い日に運動すると脱水症状になりやすい、というか必ず体調が悪くなっていました。
特に体温があがると脳も熱くなって頭痛がおきるのですが、熱で血管が拡張しますから常に頭痛状態になります。全身の機能がおちるのですが消化器も同様で食べ物は全部吐いてしまいます。

そういうわけで土曜一晩中、頭が痛くて寝てないし、吐きけで食べ物受け付けないので
睡眠不足と空腹のまま日曜のレースを走る事態になりました。

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そして気温35度の猛暑です。
立ちくらみと背中や脚がつりながら、なんとか乗っただけというレース内容でした。
両クラス16台中8位、今日はこれが限界
途中リタイヤも考えましたので我慢のレースでした。

他の人たちは何ともないのかな?

デカールのDUNLOPですが今回はBRIDGESTON履いています。
フロントは中古M203 リヤは新品X30
DLタイヤは販売店で購入していましたが面倒なので部品屋に注文しておけば翌日もってきてくれるので入手が楽です。値段も販売店と変わりません。
第一レースの450でまたスタート失敗しました。今年3回目なので真剣に原因を究明したいです。
オートバイは標準体型の人に合わせて設計されています。
私の場合は脚も短いのでステップとチェンジペダルの位置関係が普通の人に比べて一致してないと考察しました。
脚が長ければシートに着座して膝が曲がります。するとブーツも前傾してつま先がペダルの下に自然に入る形になります。
ところが私の場合は着座して膝の曲がりが緩く、ブーツが起きた状態になるのです。
そこでペダルが邪魔な位置になってつま先を外に向けてステップを踏むのですが
2速スタートでペダル下につま先を入れる動作でペダルを下げてしまってニュートラルになってしまうという現象です。
体型の問題で自然に操作できないのでやり方を変えてスタートに臨みたいと思います。
そして250クラスのスタートはつま先位置を意識してやりましたので失敗しなかったです。

猛暑に体調管理ができなかったことが悔やまれる先週末でした。(てゆうか体質だから無理だと思う)