ベスパ・プーリーカバー修理

イタリヤのスクーター、ベスパのプーリーカバーですがキックシャフトの穴から割れてしまいました。
部品の供給は可能らしいですが、納期が不明で価格も高額なので修理した方が早いみたいです。
依頼者は都内の有名企業に勤めるOLなっちゃん。
ご自宅はTVドラマのセットのようなお部屋で、一人暮らしの独身。
都内ですから電車通勤のほうが便利かと思うのですが、帰宅が終電を過ぎることもあるので
スクーター通勤の方が気楽ということらしいです。
しかしプーリーカバーを自分で分解するとは考え難く、男性に外してもらったに違いないと
ジェラシーを感じつつも、早く直してあげたい衝動に駆られるのであります。(妄想です)

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プーリーカバー
キックシャフト
リターンスプリングと
ボスの破片










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内側
立派なダイキャストですが

ボス周辺の肉厚が薄い感じがします。

破断面が奥なので内側の溶接は無理ですね。









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先ずボスのセンタリング用に治具を作って
ボス穴に装着して
フライス盤に固定します。












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センター治具を避けるように破損部分を削除していきます。

予めケース高さなど計測してありますので
復元する高さに合わせた部品を製作して
結合させます。








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穴グリした内径と深さで
ボスセンターと高さを復元する基準とします。












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キックシャフトと製作したボスの嵌め合いを確認してから













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ボスをセットして溶接します。

ダイキャストは溶解する熱で気泡が膨らんで泡が吹いてきますので
健全なビードができませんでした。

接合部の強度は確保したいので多めに肉盛りしておきます。







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溶接ビードは研磨しましたがビードの外側は気泡が残っています。

接合部ではないのでこれで強度は保てると思います。









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内部からシャフトとギヤの動作を確認して機能回復しているでしょう。














OLなっちゃんが喜ぶ顔は見ることができません。
旧知の知人が外車屋さんに我社を紹介し、二人で来られたので、オーナーを見ることは残念ながら無いのであります。










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