誓約書

人は死ぬ場所を自分で選ぶことはできません。(自殺を除く)
最期は自宅の布団で、というのが理想ですがそうならないことが殆どでしょう。
入浴中に寝込んで水死なんてのも多いそうです。
病気なら病院のベッド、入院してなければ家か職場で倒れる。
次に路上、自動車事故や電車などです。この場合は体の損傷が大きいですね。
または自然災害、土砂崩れ、火災、洪水、津波、うむを言わさず来ます。
そして事件、他人の手によって道具を使って室内、屋外、連日他人事のようにニュースで流れます。
最後にスポーツ中の事故というのもあります。
比較的安全とされるゴルフでも死亡事故あるらしいです。
打球が頭部に当たることによりますが、野球でもありますね。
この場合、加害者に責任はあるんでしょうか。または競技の運営者に責任は問われるのでしょうか。
「仕方ない、仕方ない、運が悪かったんだよ」と遺族が慰められて終わるのでしょうか。

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MCFAJの出場申し込み書には、誓約書に署名する欄があります。
誓約内容を読むと、死亡や損傷があったときに大会関係者に賠償請求しない、と誓うことで出場を受理されるものです。

これはオートバイ乗りなら暗黙の了解ということで文句を言わないのが当たり前だったはずですが、最近は被害者本人だけでなく親族が申し立てる場合があるようです。

選手が負傷したのはまだしも、コース脇の客(関係者)に突っ込んで負傷する事態も起こっていて、怒り心頭した被害者が警察呼んだり、コース管理人に訴訟を起こしたりするので、レース主催者が大会運営を辞めてしまう事態も見てきました。
警察からすると負傷者が出ている以上障害事件として捜査し、責任の所在を明確にしようとします。
不思議と怪我の原因となったコースアウトした選手はおとがめ無し、謝罪もなくその場を立ち去ったらしいですが、大会主催者が一転容疑者扱いにされました。
車両がコース脇の観戦者に衝突し、意識不明の重体。
レースがラスト一周の終盤で事故現場がコース外であったのですが、「事故後もレースを続行した」
「適切な救護をしなかった」「救護や救急車の要請は主催者側でなく身内でおこなった」
このような対応に怒り心頭し、主催者を告訴する方向に向かいました。
主催者はその後、遠方の警察署まで事情聴取に何度も呼ばれ、僅かな大会の収益は泡となり、交通費だけでも大赤字になってしまいましたが、社会的な立場を気にしてか怪我が回復方向に向かったかは定かでありませんが告訴は取り下げられたという事故がありました。
いずれにしても、大会運営側では防ぎようのないことだと思いますが、責任は降りかかってくるようです。

コース状態の安全性を確認したとか、言いますが私の知っているだけでも2件はフラットなストレートでの死亡事故でした。原因はスタート直後に首を引っかけられたのと、頭のうちどころが悪くそのまま、ということでした。 可哀そうですよね。数秒前はいい走りをしたいと意気揚々だったに違いありません。

死亡しなくてもフラットな路面で足をついて、大腿骨骨折したのや脛を骨折した人も見ましたから
路面が平らでも負傷するのはコースの問題でないこともあります。いったいどうしたらいいんでしょう。
賢い人は危ないことはやらない、ということになるんでしょうか。

競技者目線で言いますと、モトクロス場は一般道よりは安全だと思います。
一般道はブラインドから自転車やクルマが飛び出してきますし、路肩には縁石や電柱があって僅かなコースアウトもできません。得体のしれないドライバーがあふれていて自分勝手なスピードで走っています。ひどいのはスマホ見ながら運転しているのが多いこと、交通事故がなくならないのは当然です。

それに比べてモトクロス場は全員が同じ方向へ向かって走っていて障害物もない路面ですから(たまに人が入ってきますが)自分の運転ミス以外で事故の起こりようがないです。
だから大会主催者に責任を問う事態になりようがないので誓約書にサインしているわけです。

では自分の運転ミスはどうやって防ぐか、
モトクロス以外のスポーツでも共通の当たり前のことをやるだけです。
自分の演技を100回中100回成功させるように練習するだけです。
練習でできないことを本番でうまくできると期待することが間違いと思います。
そしてモトクロスはフルコンタクトの格闘技に近い要素があります。
単独で演技するのではなく相手の動きを読んで対応する技術が必要です。
もはや練習無しでレースにエントリーするなどということは、結果が出せないばかりか
一緒に走る人にとっても迷惑な存在になり得るでしょう。

経験豊富な実力者であっても人間ですからミスは起こります。そんなとき近くを走る人が危険を回避できる技量があれば、もらい事故も防げることになります。
まずは事故の原因を作らない、他人を危険にさらさない、寸止めの精神で走りたいものです。

不慮の事故で保障される保険ですが、私はスポーツ安全保険、モーターレク特別見舞金、第一生命障害特約、県民共済。
骨折したときに4つの保険を適用して保険金支払いを受けましたが、治療費くらいは賄えましたが
休業保障まではありませんので、大した重症でなくても保険で全てチャラにはならないでしょう。
まして後遺症が残ったり、死亡したんじゃ全く不足することに違いありません。
要は事故後の人生が一変するのにお金では解決できませんよ、と言いたい。
大会主催者は被害者に一定の見舞金を払うために保険に加入しているだけです。
遊園地などでは遊具に不備があって怪我をすることがあるため施設側が障害保険を掛けるようですが
モトクロス場では収入の関係で無保険が殆どだと思いますので、コース管理者から賠償していただくことはできないようです。

冒頭にも書きましたが世の中危険がいっぱいですが、モトクロス場は比較的安全だと思って利用しております。しかし、転倒はつきものなので自分の身は自分で守る、そのことを強力に肯定するスポーツなんだと実感します。















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