T30

前回のクラブマンMXで大内家長男のエンジンから異音がでていたので、異音の元を指摘したら
リキヤのエンジンOHを頼まれてしまいました。
リキヤはEJ150でポイントリーダーなんですが国際A斎藤ヒロシさんの長男が6点差で追ってきていますからレース中にエンジン壊れたらあっさり逆転されてしまう状況でした。
しかし、私が修理したからといって確実だとはいえません。
シリーズチャンピオンというのは1年間レースしないと結果が出ないわけですから、これを整備ミスで落としてしまうと責任重大なんであります。
だからレースメカニックなどという人の人生を左右する仕事は、私のような物忘れの激しい人間には務まらないと思います。

CIMG5789.JPG

分解してすぐにわかったことは3軸とバランサーのベアリングが全部ガタガタで
シャフトが暴れてケースを叩いている音でした。
破壊寸前のエンジンで走っていたわけです。
全てのベアリング交換を決定し、分解にかかったのですが
ベアリング抑えのボルトが緩みません
トルクスヘッドのM6サラビスですから
大した締め付けトルクではないはずです。

ちょっと緩んだ直後にトルクスの工具の方が割れてしまいました。


CIMG5790.JPG

下が割れてしまった工具。
同様のビスを何回も緩めてきたのですが今回は無理でした。

そして某カインズで買ってきたソケットが真ん中で、店員が自動車整備用だと勧めたのでした。

真に受けた私がバカでした。
一発で先端がグニャリと捻じれてしまい
これは焼きが入っておらんぞ、ということで速攻で返品して
上のTONE工具に買い替えました。

捻じれたやつは知らない商社名の製品でしたが、おそらく中国メーカーの粗悪品を値段が安いだけの理由で、使えるかどうか確認もせず仕入れたのでしょう。
安もの買いの銭失い

CIMG5791.JPG

緩まない原因はネジロックで固着していました。
分解することは考えていないのでしょう。
組立てラインでは作業標準に従って組み立てるので作業標準決めたやつが5年後にメンテナンスすることを考慮してないだけのことです。
レーサーですから1年間トラブルが出ないことが最重要項目なんで、後のことは知らんというわけですね。

某ショップではレーサーを新車から全バラして組直すと聞いたことがあります。
人が組んだエンジンはメンテナンスに個性が出ていて好きでない場合があります。

CIMG5793.JPG

シリンダーヘッドもメンテナンスしておきましたが、部品の交換はなくクリーンアップが主な作業内容です。

バルブシートにカーボンを噛んでしまって気密が悪くなっていたはずです。










CIMG5792.JPG

同じ時間運転したクランクですから、この機会に新品交換です。
これが壊れるとケース全損する可能性が高いからです。

左が旧品、右新品、クランクウエブの肌が違うことがおわかりでしょうか。

旧品は外周黒皮なのに新品は全周切削されています。
当然コストや精度が違ってくるわけですが
量産でも途中で改良されていることが分かります。



今夜中にエンジンはフレームに載せて、先程エンジン試運転してきましたので、今週末のレースに間に合わせることができます。 一安心


トラックバック(0)

トラックバックURL: http://www.precious-factory.com/mt4/mt-tb.cgi/685

コメントする