ポイントギャップと点火時期調整

原動機のお勉強をしましょう。

ポイントギャップの規定値は0.3ー0.4mmですが、この範囲内で点火時期が適正位置にできればコンタクトブレーカー及びポイントカムの交換は必要ないと考えられますので、ポイントギャップの調整をしてみます。

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このようにポイントカバーとACGカバーを外しておこないます。

ACGカバーを外すとエンジンオイルが漏れてきますのでオイルは抜いておきます。

ローターに刻まれたタイミングマークを見る覗き穴はありませんし、クランクボルトをTレンチで回転させる必要もありますので、このように露出させます。

エンジンかけてタイミングライトで見る方法もありますが、多分オイル飛散して大変なことになります。

 

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2気筒で180度クランクなので、トップマーク(上死点)とFマーク(ファイア)が180度反対側に刻まれています。

センターボルトをTレンチで回してクランク角度を移動します。

このFマークは上死点前8度の点火タイミングを示しています。進角はスパークアドバンサーという機構を使って遠心力を利用して自動で行っています。進角範囲は11°ー14°ということですから合わせて19°から22°の上死点前点火タイミングということです。

 

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点火時期の確認方法はマニュアルどおりですが、12V3Wの電球をポイントの電極に繋ぎ、片側をエンジンにアースさせます。

ポイントの左側はLシリンダー、右側はRシリンダー用に分れています。カムの回転はクランク回転に対して2分の1に減速されていますので、クランク軸2回転でポイントはLR、1回づつ点火させます。

ポイント接点が離れる瞬間に誘導電流が発生して電球を点燈させます。ポイント接点が接触して消えます。

その間にシックネスゲージでポイントギャップの最大点を探り、0.3mmになるように二つのビスを緩めて調整します。LR両方行ったら再度点火時期の確認を行います。

ポイントギャップの規定値に幅がある理由は、狭い方は接点の消耗を抑えるため、広い方は必要な誘導電圧を生むため、ということがひとつ。もう一つはポイントカムの作用角を利用して点火時期を調整するためです。ポイントギャップが広いということは作用角が広いことを意味します。その結果、点火時期が早まります。逆は点火時期が遅まるということになります。このポイントギャップの規定値を外さないと点火時期が適正にならない場合にコンタクトブレーカー交換が必要になるわけです。

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2気筒なので頭の中だけでは分りにくいと思います。エンジンの行程とクランク角度を略図に書き示しました。

吸入、圧縮、爆発(燃焼)、排気の4行程ですが、全部で720°、LRのクランクは180°ずれて動いていきます。

そしてL側の吸入上死点を0°とした場合にL側は360°手前で点火、R側は540°手前で点火ということをクランク角度で表現しています。ポイントカム角度はクランク角の半分です。

整備士の人なら、当たり前の話ですがエンジンさわったことのない人にとっては難義なことだと思います。

 

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