図解で見るサイレンサー

オンロードタイプのチャンバー製作を依頼された場合、

装着するサイレンサーを支給されることもあります。

サイレンサーがなければ排気系は完成しないのでサイレンサーも同時に製作します。

ここに示しますのは、オンロードタイプの車種に装着する

最も簡単な作りのサイレンサーの製作工程です。 IMG_0315.JPG

先ずはアルミの筒

1mm厚のアルミ板を3本ロールという機械で巻いてパイプを作ります。

量産は材料メーカーに注文して押し出し成型しますが

本品は少量生産のためハンドワークで巻きます。

ロールで丸めた板の端面をつき合わせてアルゴン溶接します。

これが手作りサイレンサーの基本です。 IMG_0316.JPG

これはインナーパイプ

穴径とピッチを指定したパンチングメタルを材料屋で注文して作ってもらいます。

これは0.8mm厚のステンレスです。

パイプ径が小さい場合は3本ロールが使えません。

内径に近い鉄棒に巻きつけて成型します。

巻いた板の端面は突き合わせてアルゴン溶接します。

パイプの前後は差込みするので0.1mm程度の嵌め合い精度が必要です。 IMG_0318.JPG

これらはサイレンサー前後の蓋とエンドパイプ

真円のパイプは旋盤で丸棒から削り出します。

ハンドワークなので最も時間が掛かる部分です。

曲げパイプは手曲げによるものでパイプエンドは旋盤で加工したリングを溶接してあります。

IMG_0319.JPGグラスウールをインナーパイプに巻きつけて詰め込んでいます。

高密度のウールより柔らかい方が音の吸収はいいようです。

2ストのサイレンサーは断熱ウールで充分な消音性能があります。

 

IMG_0320.JPG

エンドキャップを取り付けて、リベットで加締めて組み立て完了。

2ストはチャンバーで排気温度が下げられているので、アルミリベットでも耐熱性はOK。

ウール交換する場合でも整備性がいい。

バフ研磨はアルミサイレンサーの標準仕様です。

 

IMG_0321.JPG

チャンバーの取り付けに欠かせないフランジの製作。

円筒形のものは旋盤で、板状のものはフライス盤で加工しますが

マニュアル式の機械なので切削には手間がかかります。

上のパーツ8点、削り出すのに1日仕事です。

これで2気筒エンジン2台分のチャンバー、サイレンサーの製作完了しましたので

来週はアルミタンク作りにかかります。

MX用マフラーのお客様、お待たせしてすみません。

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